鏡の中に、陽菜がスリッパラックに手を伸ばすのが見えた。
玄関には、いろいろと便利なものがある。
陽菜は、来客用の堅めのスリッパを手に取った。
そうよ。
それよ。
鏡の中の陽菜が、スリッパを持った片手を振りあげた。
一直線に振り下ろされる。
パァァン!
肉音が高らかに鳴り響いた。
玄関扉の向こうに誰かいれば、はっきりと聞こえるに違いない。
「幸恵。
お尻にスリッパの形が着いちゃったよ」
男役をやるとき、陽菜は幸恵を呼び捨てにするようになっていた。
「もっと着けて」
「ふふ。
誰にも咎められないもんね。
でも逆に、物足りないんじゃないの。
旦那さんがいたら、驚くわよね。
奥さんのお尻にスリッパの跡が着いてるんだから。
でも、正常位ならわからないか。
旦那さんと、バックとかでもやってたの?」
「正常位ばっかり」
「あらつまらない。
ときには刺激もなくちゃ。
お尻、突き出したりしなかったの?」
「そんなことしたら、入れる前に出しちゃうわよ」
「そんなに早かったの?」
「瞬殺」
「こんな身体のどこが良かったのかしら?」
「こういう身体の方がいいって男、世の中にはたくさんいるのよ。
ほら、手が止まってる」
パァァァン。
「あひぃ」
「あ、今、締まったのがわかった。
お尻叩くと、あそこが締まるのかも?
でも旦那さん、これしなくて良かったわね。
今たぶん、瞬殺だったわよ。
離婚してから、会った?」
「会わないわよ」
「子供、もう生まれたの?」
「そろそろじゃないの」
「それじゃ、新しい奥さんとヤレてないんじゃない?
ここに抜きに来ればいいのに」
「ハタチの子の言う台詞じゃないわね。
なんだか醒めちゃったじゃない。
交代。
今度はわたしが叩いてあげる」
玄関には、いろいろと便利なものがある。
陽菜は、来客用の堅めのスリッパを手に取った。
そうよ。
それよ。
鏡の中の陽菜が、スリッパを持った片手を振りあげた。
一直線に振り下ろされる。
パァァン!
肉音が高らかに鳴り響いた。
玄関扉の向こうに誰かいれば、はっきりと聞こえるに違いない。
「幸恵。
お尻にスリッパの形が着いちゃったよ」
男役をやるとき、陽菜は幸恵を呼び捨てにするようになっていた。
「もっと着けて」
「ふふ。
誰にも咎められないもんね。
でも逆に、物足りないんじゃないの。
旦那さんがいたら、驚くわよね。
奥さんのお尻にスリッパの跡が着いてるんだから。
でも、正常位ならわからないか。
旦那さんと、バックとかでもやってたの?」
「正常位ばっかり」
「あらつまらない。
ときには刺激もなくちゃ。
お尻、突き出したりしなかったの?」
「そんなことしたら、入れる前に出しちゃうわよ」
「そんなに早かったの?」
「瞬殺」
「こんな身体のどこが良かったのかしら?」
「こういう身体の方がいいって男、世の中にはたくさんいるのよ。
ほら、手が止まってる」
パァァァン。
「あひぃ」
「あ、今、締まったのがわかった。
お尻叩くと、あそこが締まるのかも?
でも旦那さん、これしなくて良かったわね。
今たぶん、瞬殺だったわよ。
離婚してから、会った?」
「会わないわよ」
「子供、もう生まれたの?」
「そろそろじゃないの」
「それじゃ、新しい奥さんとヤレてないんじゃない?
ここに抜きに来ればいいのに」
「ハタチの子の言う台詞じゃないわね。
なんだか醒めちゃったじゃない。
交代。
今度はわたしが叩いてあげる」
たとえば寝室のクローゼットを開き、扉の裏面に貼り付けられたミラーシールの前では、幸恵が男役だった。
陽菜は扉裏に両手を着き、鏡の自分を凝視していた。
その背後に幸恵が立ち、後ろからペニバンを突き入れているのだ。
もちろんこの図は、幸恵も大いに気に入っていた。
華奢な若い女性を後ろから犯す中年女。
垂れた乳房の狭間を汗の川が流れ、その両側の乳房は腐肉のように踊っていた。
たとえば、玄関脇の姿見の前では、陽菜が男役だった。
幸恵は、廊下に四つん這いにされている。
その後ろで、立て膝をした陽菜が、幸恵に突っこんでいるのだ。
この構図を陽菜が好むのは……。
あるいは鏡の中の対比のせいかもしれない。
直立し、前方を向いた陽菜の乳房は、硬く張り切っている。
それに対し、四つん這いで下を向いた幸恵の乳房は重力に翻弄され、ずだ袋のごとく踊っていた。
おそらく、その違いを堪能し、自らの若さを誇っているのだろう。
しかし見世物のように比べられる幸恵も、その構図が嫌いではなかった。
それはひとえに、幸恵の中に潜んでいた被虐性のせいだ。
まるで甘い蜜のようだった。
脳裏には、のっぺらぼうでつやつやと赤く輝くペニス状のものが浮かんで見えた。
勃起した被虐性だ。
そこに、甘い蜜のローションが垂らされる。
その表面を、無数の手が撫で回すのだ。
口が開くほどの快感だった。
被虐性というのは、おそらくナルシズムの裏側に違いない。
血の繋がる陽菜には、幸恵が甘い泥に塗れているのがわかるようだ。
「そんなに気持ちがいいの?」
「い……。
ぃい」
「それじゃ、これは」
バシ!
幸恵の尻が鳴った。
陽菜に尻を張られたのだ。
「ひぃっ」
鏡の中で、太った雌犬の首が伸びた。
尻を張られて喜ぶ腐肉の塊だ。
陽菜は扉裏に両手を着き、鏡の自分を凝視していた。
その背後に幸恵が立ち、後ろからペニバンを突き入れているのだ。
もちろんこの図は、幸恵も大いに気に入っていた。
華奢な若い女性を後ろから犯す中年女。
垂れた乳房の狭間を汗の川が流れ、その両側の乳房は腐肉のように踊っていた。
たとえば、玄関脇の姿見の前では、陽菜が男役だった。
幸恵は、廊下に四つん這いにされている。
その後ろで、立て膝をした陽菜が、幸恵に突っこんでいるのだ。
この構図を陽菜が好むのは……。
あるいは鏡の中の対比のせいかもしれない。
直立し、前方を向いた陽菜の乳房は、硬く張り切っている。
それに対し、四つん這いで下を向いた幸恵の乳房は重力に翻弄され、ずだ袋のごとく踊っていた。
おそらく、その違いを堪能し、自らの若さを誇っているのだろう。
しかし見世物のように比べられる幸恵も、その構図が嫌いではなかった。
それはひとえに、幸恵の中に潜んでいた被虐性のせいだ。
まるで甘い蜜のようだった。
脳裏には、のっぺらぼうでつやつやと赤く輝くペニス状のものが浮かんで見えた。
勃起した被虐性だ。
そこに、甘い蜜のローションが垂らされる。
その表面を、無数の手が撫で回すのだ。
口が開くほどの快感だった。
被虐性というのは、おそらくナルシズムの裏側に違いない。
血の繋がる陽菜には、幸恵が甘い泥に塗れているのがわかるようだ。
「そんなに気持ちがいいの?」
「い……。
ぃい」
「それじゃ、これは」
バシ!
幸恵の尻が鳴った。
陽菜に尻を張られたのだ。
「ひぃっ」
鏡の中で、太った雌犬の首が伸びた。
尻を張られて喜ぶ腐肉の塊だ。











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