チェーン店のストアではなかった。
おそらく、昔から薬局だったのだろう。
そこが、ドラッグストア風に改装された感じの店だった。
主婦は、その前で立ち止まった。
少し躊躇した様子に見えたが……。
自動ドアが開くと、招かれるように中に消えた。
店の道路に面した側は、ガラス張りだった。
しかし、ガラスの向こうには商品棚が連なっていて、店内は見通せない。
侑人は、道路を隔てた向かい側に立った。
背にしているのはパン屋だった。
店の外にも、いい匂いが漂ってきた。
主婦は、なかなか出てこなかった。
トイレにでも入っているのかと思ったころ、ようやく自動ドアから現れた。
手には、クラフト紙の小さな紙袋を持っていた。
どうやら、ミッションは果たされたようだ。
早くマンションに戻りたかった。
侑人はパン屋を離れ、主婦の傍らに寄り添った。
「買えた?」
「ええ」
「時間かかったね」
「どこにあるのか、わからなかったから。
店員には聞きづらいじゃない」
踏切を渡ったところで、主婦が立ち止まった。
駅の前だった。
「どうしたの?」
「こないだのところ、行かない?」
「どこ?」
「コミュニティセンターだっけ?
あそこ」
「なるほど。
安心安全なマンションじゃ物足りないってことか」
「そんなところね」
券売機で、主婦が切符を買ってくれた。
通学で使う方向とは逆なので、いつもの定期券は使えない。
もっとも、持ってきてなかったが。
短い階段でホームに上がると、ほどなく黄色い電車が入って来た。
この駅には、各駅停車しか停まらない。
車内には立っている人もいたが、この駅で下りた二人連れの座席が空いた。
2駅なので座る必要もないのだか、主婦に促され並んで腰掛けた。
おそらく、昔から薬局だったのだろう。
そこが、ドラッグストア風に改装された感じの店だった。
主婦は、その前で立ち止まった。
少し躊躇した様子に見えたが……。
自動ドアが開くと、招かれるように中に消えた。
店の道路に面した側は、ガラス張りだった。
しかし、ガラスの向こうには商品棚が連なっていて、店内は見通せない。
侑人は、道路を隔てた向かい側に立った。
背にしているのはパン屋だった。
店の外にも、いい匂いが漂ってきた。
主婦は、なかなか出てこなかった。
トイレにでも入っているのかと思ったころ、ようやく自動ドアから現れた。
手には、クラフト紙の小さな紙袋を持っていた。
どうやら、ミッションは果たされたようだ。
早くマンションに戻りたかった。
侑人はパン屋を離れ、主婦の傍らに寄り添った。
「買えた?」
「ええ」
「時間かかったね」
「どこにあるのか、わからなかったから。
店員には聞きづらいじゃない」
踏切を渡ったところで、主婦が立ち止まった。
駅の前だった。
「どうしたの?」
「こないだのところ、行かない?」
「どこ?」
「コミュニティセンターだっけ?
あそこ」
「なるほど。
安心安全なマンションじゃ物足りないってことか」
「そんなところね」
券売機で、主婦が切符を買ってくれた。
通学で使う方向とは逆なので、いつもの定期券は使えない。
もっとも、持ってきてなかったが。
短い階段でホームに上がると、ほどなく黄色い電車が入って来た。
この駅には、各駅停車しか停まらない。
車内には立っている人もいたが、この駅で下りた二人連れの座席が空いた。
2駅なので座る必要もないのだか、主婦に促され並んで腰掛けた。
人通りが多くなってきた。
空は綺麗に晴れている。
明るい商店街は、レトロなフィルム写真を見るようだった。
いよいよだ。
ドラッグストアが見えてきた。
ここなら、コンドームと浣腸が一緒に買えるはずだ。
しかし主婦は、その前を素通りした。
どういうつもりだろう。
侑人はスマホを取り出した。
主婦に架電する。
「今の店で買えたじゃん」
『あそこ、行きつけだから。
次から入りにくくなるでしょ。
駅の反対側にも確かあったわよ』
ひょっとしたら、この散歩を続けたいだけなんじゃないか。
商店街の終端の道路脇には、小さな私鉄の駅があった。
地上ホームの駅だ。
道路と線路が直交している。
主婦は踏切で立ち止まった。
遮断機が下りていた。
この踏切を越えると、また別の商店街が続いている。
いつも使う駅だが、踏切の向こうには最近行っていない。
小学校のころは友達の家があったので、ときどき行っていたのだが。
でも、ドラッグストアなんてあっただろうか。
踏切前の主婦から、少し離れて立った。
ダークグリーンのチュニック。
その裾から伸びる黒いレギンス。
よく見かけるコーデだ。
しかし、その下は……。
でも、侑人も同じようなものだ。
カーゴパンツの下に、ブリーフは穿いていなかった。
陰茎がゴワゴワした布地に擦れる。
もちろん、さっきからずっと勃ちっぱなしだった。
黄色い電車が通り過ぎ、遮断機があがった。
主婦が歩き出した。
ここで、いきなり主婦がチュニックを脱ぎ捨てたらどうなるだろう。
ダークグリーンのゆったりとした布地が消え……。
マヨネーズの容器のような中年女の裸が剥き出しになるのだ。
侑人は、カーゴパンツのポケットに手を入れ、陰茎の位置を直した。
こんな想像をしながら歩いていたら、ヘタすれば射精してしまいかねない。
早くマンションに戻って、主婦の中にぶち撒けたかった。
ほんとにドラッグストアなんて、こっち側に……。
あった。
空は綺麗に晴れている。
明るい商店街は、レトロなフィルム写真を見るようだった。
いよいよだ。
ドラッグストアが見えてきた。
ここなら、コンドームと浣腸が一緒に買えるはずだ。
しかし主婦は、その前を素通りした。
どういうつもりだろう。
侑人はスマホを取り出した。
主婦に架電する。
「今の店で買えたじゃん」
『あそこ、行きつけだから。
次から入りにくくなるでしょ。
駅の反対側にも確かあったわよ』
ひょっとしたら、この散歩を続けたいだけなんじゃないか。
商店街の終端の道路脇には、小さな私鉄の駅があった。
地上ホームの駅だ。
道路と線路が直交している。
主婦は踏切で立ち止まった。
遮断機が下りていた。
この踏切を越えると、また別の商店街が続いている。
いつも使う駅だが、踏切の向こうには最近行っていない。
小学校のころは友達の家があったので、ときどき行っていたのだが。
でも、ドラッグストアなんてあっただろうか。
踏切前の主婦から、少し離れて立った。
ダークグリーンのチュニック。
その裾から伸びる黒いレギンス。
よく見かけるコーデだ。
しかし、その下は……。
でも、侑人も同じようなものだ。
カーゴパンツの下に、ブリーフは穿いていなかった。
陰茎がゴワゴワした布地に擦れる。
もちろん、さっきからずっと勃ちっぱなしだった。
黄色い電車が通り過ぎ、遮断機があがった。
主婦が歩き出した。
ここで、いきなり主婦がチュニックを脱ぎ捨てたらどうなるだろう。
ダークグリーンのゆったりとした布地が消え……。
マヨネーズの容器のような中年女の裸が剥き出しになるのだ。
侑人は、カーゴパンツのポケットに手を入れ、陰茎の位置を直した。
こんな想像をしながら歩いていたら、ヘタすれば射精してしまいかねない。
早くマンションに戻って、主婦の中にぶち撒けたかった。
ほんとにドラッグストアなんて、こっち側に……。
あった。