侑人は、軽く会釈して扉を入った。
一瞬、自分の家かと錯覚しそうになった。
間取りが同じなのだろう。
「お邪魔します」
自分で言って可笑しくなった。
主婦にとっては、ほんとうに“邪魔者”なのだから。
通学用のローファーを脱ぎ、廊下にあがった。
靴下裸足のまま、まっすぐリビングに向かう。
主婦は、黙って後ろからついてきた。
ソファーなどの調度は、もちろん自宅とは違っているが……。
やはり間取りは同じだった。
自分の家のリビングを模様替えしたみたいだった。
スクールバッグをソファー脇に立てかけ、座面に腰を下ろす。
主婦は、隣接するダイニングに向かった。
「座って下さい。
お茶なんかいいですから」
「出すわけないでしょ」
主婦はエコバッグをダイニングテーブルに置くと、リビングに戻ってきた。
センターテーブルを挟んだソファーに座る。
「見てのとおりよ。
お金なんてないわ」
「でも、専業主婦していられるんでしょ?」
「職場結婚だったのよ。
うちの会社、寿退社が慣例だったから。
すぐ子供が出来るだろうって……。
職探しもしなかった。
でも、ずっと出来なくて」
主婦は、突然雄弁になった。
中学生相手にする話ではないだろう。
ひとりごとに近いのかも知れない。
「夫のご両親がね、ずっとほしがってたのよ。
夫が一人っ子だから。
で、とうとう一昨年、ちゃんと検査することになったの。
もちろん、夫とわたし、両方ね。
結果は、わたしにとって最悪なものだった。
不妊の原因は、わたしの方にあったの。
今後も期待できないって。
夫はね、表向きにはわたしをいたわってくれたけど……。
やっぱり実家から、いろいろ言われてたみたい」
一瞬、自分の家かと錯覚しそうになった。
間取りが同じなのだろう。
「お邪魔します」
自分で言って可笑しくなった。
主婦にとっては、ほんとうに“邪魔者”なのだから。
通学用のローファーを脱ぎ、廊下にあがった。
靴下裸足のまま、まっすぐリビングに向かう。
主婦は、黙って後ろからついてきた。
ソファーなどの調度は、もちろん自宅とは違っているが……。
やはり間取りは同じだった。
自分の家のリビングを模様替えしたみたいだった。
スクールバッグをソファー脇に立てかけ、座面に腰を下ろす。
主婦は、隣接するダイニングに向かった。
「座って下さい。
お茶なんかいいですから」
「出すわけないでしょ」
主婦はエコバッグをダイニングテーブルに置くと、リビングに戻ってきた。
センターテーブルを挟んだソファーに座る。
「見てのとおりよ。
お金なんてないわ」
「でも、専業主婦していられるんでしょ?」
「職場結婚だったのよ。
うちの会社、寿退社が慣例だったから。
すぐ子供が出来るだろうって……。
職探しもしなかった。
でも、ずっと出来なくて」
主婦は、突然雄弁になった。
中学生相手にする話ではないだろう。
ひとりごとに近いのかも知れない。
「夫のご両親がね、ずっとほしがってたのよ。
夫が一人っ子だから。
で、とうとう一昨年、ちゃんと検査することになったの。
もちろん、夫とわたし、両方ね。
結果は、わたしにとって最悪なものだった。
不妊の原因は、わたしの方にあったの。
今後も期待できないって。
夫はね、表向きにはわたしをいたわってくれたけど……。
やっぱり実家から、いろいろ言われてたみたい」
侑人たちの部屋のある階に着いた。
侑人は『開』ボタンに手を伸ばし、身を避けた。
「どうぞ」
「ありがとう」
主婦に続き、エレベーターを出る。
主婦が、自室の前に立った。
侑人の家は、その向こうだった。
主婦はアルカイックな微笑みを浮かべ、侑人に軽く会釈した。
侑人が後ろを通り過ぎると思ったのだろう。
「あの。
見ていただきたいものがあるんですけど」
「わたしに?
何かしら?」
侑人はスマホを取り出した。
あの動画を再生する。
主婦の顔が映ったところでスマホを裏返し、主婦に向けた。
主婦の顔が一変した。
「隠し撮りしたの」
「偶然ですよ。
たまたまベランダに出てたら、隣の窓が開く音がしたから」
「犯罪には違いないわ。
よこしなさい」
主婦は、スマホに手を伸ばしてきた。
スマホを背中に隠す。
「これを消しても無駄ですよ。
もう、オンラインストレージにアップしてありますから」
「どうする気?」
「迷ってます。
どうしようか。
ひとりで楽しむには、もったいなすぎるから。
とりあえず、友達に見せてみようかなって。
反応が良かったら……。
動画を公開するかも」
主婦は、黙って侑人を睨んでいた。
「お金なの?」
「そんな。
それじゃ、ゆすりじゃないですか。
それこそ犯罪ですよ」
「動画を撮った時点でそうでしょ」
「立ち話もなんですから、中に入れてもらえませんか?
誰かに聞かれてもマズいでしょ」
主婦は侑人を睨みながらも、スカートのポケットから鍵を取り出し、シリンダーに挿した。
扉を開き、身を避けた。
入れということだろう。
侑人は『開』ボタンに手を伸ばし、身を避けた。
「どうぞ」
「ありがとう」
主婦に続き、エレベーターを出る。
主婦が、自室の前に立った。
侑人の家は、その向こうだった。
主婦はアルカイックな微笑みを浮かべ、侑人に軽く会釈した。
侑人が後ろを通り過ぎると思ったのだろう。
「あの。
見ていただきたいものがあるんですけど」
「わたしに?
何かしら?」
侑人はスマホを取り出した。
あの動画を再生する。
主婦の顔が映ったところでスマホを裏返し、主婦に向けた。
主婦の顔が一変した。
「隠し撮りしたの」
「偶然ですよ。
たまたまベランダに出てたら、隣の窓が開く音がしたから」
「犯罪には違いないわ。
よこしなさい」
主婦は、スマホに手を伸ばしてきた。
スマホを背中に隠す。
「これを消しても無駄ですよ。
もう、オンラインストレージにアップしてありますから」
「どうする気?」
「迷ってます。
どうしようか。
ひとりで楽しむには、もったいなすぎるから。
とりあえず、友達に見せてみようかなって。
反応が良かったら……。
動画を公開するかも」
主婦は、黙って侑人を睨んでいた。
「お金なの?」
「そんな。
それじゃ、ゆすりじゃないですか。
それこそ犯罪ですよ」
「動画を撮った時点でそうでしょ」
「立ち話もなんですから、中に入れてもらえませんか?
誰かに聞かれてもマズいでしょ」
主婦は侑人を睨みながらも、スカートのポケットから鍵を取り出し、シリンダーに挿した。
扉を開き、身を避けた。
入れということだろう。











![[官能小説] 熟女の園](https://livedoor.blogimg.jp/mikikosroom2008/imgs/3/e/3e07a9c3.gif)





































































































