
み「戻って来ました、マイル~ム~」
ハ「まだ、4時20分やで。
この時期やったら……。
日暮れまで、まだ2時間半はあるわ。
もったいないのぅ」
み「日の高いうちから飲むお酒は、美味しいのじゃ」
ハ「アル中の発言やな」
み「さて、まずはお風呂じゃ。
見るなよ」
ハ「見んわい」

入浴場面は、「み」さんの特別な許可が得られなかったので割愛します。
み「あ~、いいお湯だった。
運動したあとのお風呂は、気持ちいいねぇ。
これで、酒を飲む準備は万端……。
あ、もうひとつやることがあった」
ハ「なんやねん」

み「これじゃ」
ハ「サロンパス……。
オババや」
み「やかましい!
中国では、神薬と呼ばれてるんだぞ。
わたしも昔は、婆さんが貼るものと思ってた。
でも偶然、薬局で試供品をもらったんだ。
捨ててしまうのももったいないから、貼ってみた。
驚いたね。
あれほど効くとは思わなかったよ。
以来、常備品となっとる」
ハ「早い話、ババアになったっちゅうことやろ」
み「お主は、人のこと言えるのか?
埴輪時代は、1500年も前だぞ」
ハ「古墳時代や、ちゅうとろうが」

み「昼酒の気分だな」
ハ「カーテン、開けてみい」

ハ「完全に昼間や」
み「しかしさ。
あの向かいのマンションからだと……。
こっちの部屋が丸見えだよね」
ハ「お互いさまやろ」
み「わたしだったら、ぜったい望遠鏡で覗くけど」

ハ「この近さやで。
あのベランダで、望遠鏡こっち向けとったら……。
間違いのう通報されるて」
み「うーむ。
ベランダが柵ってのが問題だな。
↓でも今は、目隠し用ネットとか売ってるからね」
み「そのネットに穴を開けて、レンズを出せば……。
わからないんじゃない?」
ハ「完璧に覗きや。
レンズ、ここからやったら見えると思うで」
み「それは今、明るいからでしょ。
夜になって、向こうの電気が消えてれば、ぜったいに見えないよ。
宿泊客は気が緩んでるから……。
電気点けたまま、カーテン開けてある可能性が高い。
で、カップルが窓際で事に及ぶ」
ハ「そんなん、確信犯の露出狂やないか」

み「コロナ以来、急激に使い捨てスリッパに代わったよね。
これ、列車の中で履いてると楽なのよ」
ハ「『ばんえつ物語』でも履いとったな」

み「うむ。
いい感じじゃ」
ハ「自殺現場みたいや」
み「そういうこと言うな」

み「じゃ~ん。
本日の豪華夕食、登場~」
ハ「昼間、リオンドールで買ったやつやな。
パック、開けてから撮ったれや」
み「今、開けるわい」

み「その前に……。
じゃ~ん、使い捨て手袋」
ハ「何すんねん」
み「これを着けて、パックを開けるに決まっとる。
手が汚れないだろ」
ハ「洗えばええだけやないか」
み「出来るだけ皮脂を落としたくないの」
ハ「バサマや」
み「いちいちやかましい!
ちょっとそこに立って。
記念撮影」

み「パチリ」
ハ「なんで缶ビールが隣なんや」
み「だから、記念だって。
本物のビール飲むのは、こういうときくらいだからね。
本物なのに、糖質ゼロは嬉しいよね。
しかも、十分に美味しいし」

↑写真を撮り忘れてました。『会津若松観光ナビ』さんのこちらのページから、画像をお借りしました。
み「お、『白虎隊記念館』か。
入ってみべい」
ハ「何語やねん」

み「いくらじゃ?」
ハ「大人400円やな」
み「お主は、タダじゃな」
ハ「当たり前や」

み「げ。
窓口が閉まってる」
ハ「『四時閉館』やて」
み「まだ3時42分じゃないか」

ハ「入場は3時半までや」
み「むむ。
遅かりし由良之助!」
ハ「なんで忠臣蔵やねん」
み「しかし、なじょしてそげん早かね」
ハ「何語や」
み「まさか……。
早じまいして、酒を飲むつもりじゃあるまいな」
ハ「自分と一緒にすな。
事前調査の不足やないか」
み「ま、いいわい。
今回は、縁がなかった。
もう一度、会津に来いということだな」
ハ「せやな」

み「さて、麓まで降りてきた」
ハ「これからどうすんのや?
まだ4時前やで」
み「ホテルに帰る」
ハ「へ?
もう帰るんか?
ホテルから飯盛山まで、歩いて20分もかからんかったやないか。
行きに素通りした、蚕養国神社にでも寄ったらどうや」
み「いや。
気が急く」
ハ「何用があんねん?」
ハ「『白虎隊記念館』に習って……。
早く帰って酒を飲む」
ハ「アホか!
記念館の人はちゃうやろ」

み「バスで帰るぞ」
ハ「しかもバスかいな」
み「記念館の人が、もう酒を飲んでるかと思うと……。
気が急いてならん」
ハ「飲んでへんっちゅうに」

み「運転手さんは女性だな」
ハ「えらいレトロなバスやったな」
み「会津若松市街には、『まちなか周遊バス』というのが走ってるの。
2台あって、この青い“ハイカラさん”と、赤い“あかべぇ”。
600円の1日フリー乗車券を使えば、街中観光が便利なんじゃ」
ハ「これは調べてあったようやな」
み「抜かりはない」
ハ「抜かりだらけやったやないか」

み「さぁ、ホテルにゴー」
ハ「もったいないわ。
こないにええ天気やのに」

ハ「カラフルで、えらい洒落たあんな」
み「水戸岡鋭治か?」
ハ「んなわけあるかい」

み「渋滞した」
ハ「ただの信号待ちやがな。
行きに渡った歩道橋のとこやないか」
み「よし、降りるぞ」
ハ「ホテルまで、まだやで」
み「いいの」

ハ「こないなとこで降りて、何すんねん。
ホテルは、あっちゃに見えるビルやろ」
み「手ぶらで帰ってどうする。
酒を仕入れにゃならんだろ」
ハ「それかいな」

み「ほれ、目指すファミマじゃ。
ここで、さっきフロントでもらった……。
↓2,000円分のクーポンを使うわけじゃ」

ハ「こういう段取りだけは確かやな」
ファミリーマートで、お酒と氷、翌日の朝食を仕入れました。
合計、2,901円。
でも、クーポンの2,000円が引かれたので……。
支払額は、たっの901円。
大満足でした。