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しかし、そんな佐耶との別れは、突然やって来た。
梅雨が明けたばかりの、夏休み前のことだった。
昼休みの屋上だった。
転校することになったと、佐耶から告げられた。
わたしは動転した。
「遠いの?」
「うん」
「そんな……。
そうだ。
佐耶だけ、わたしんちに住めば。
親に頼んでみる。
うちから一緒に、今までどおり通えばいいじゃない。
新しい学校、慣れるの大変だよ」
「そんなわけにいかないでしょ」
ひと言で決めつけられて、わたしは黙りこんだ。
「元々うち、夫婦仲が良くなかったんだ。
わたしの子供のころは、呆れるほど毎晩、セックスの声が聞こえてたのにね。
ここんとこ、口を利いてるとこ、ほとんど見たことがなかった。
今度のきっかけは、わたしだったのよ。
弟がね。
あんまりまつわりついてくるもんだから……。
ある日、ちょっとヘンな気が起きて、服、脱がせちゃったの。
呆れたわ。
おちんちん、勃ってたのよ。
幼稚園児で。
今まで、わたしにまつわってたときも、ずっと勃ててたんだわ。
さすが、わたしの弟よね。
本人は、そこがなんで硬くなってるのか、わかってないみたいだったけど。
で、そのおちんちんを弄ってたところを……。
突然帰ってきた母親に見られたの。
スゴい声だった。
『オーマイガー!
オーマイガー!』
母親は飛んできて、弟からわたしを引き剥がした。
叩かれるかと思ったけど、そうじゃなかった。
母親は、床に突っ伏して泣き始めた。
号泣ってやつよ」
しかし、そんな佐耶との別れは、突然やって来た。
梅雨が明けたばかりの、夏休み前のことだった。
昼休みの屋上だった。
転校することになったと、佐耶から告げられた。
わたしは動転した。
「遠いの?」
「うん」
「そんな……。
そうだ。
佐耶だけ、わたしんちに住めば。
親に頼んでみる。
うちから一緒に、今までどおり通えばいいじゃない。
新しい学校、慣れるの大変だよ」
「そんなわけにいかないでしょ」
ひと言で決めつけられて、わたしは黙りこんだ。
「元々うち、夫婦仲が良くなかったんだ。
わたしの子供のころは、呆れるほど毎晩、セックスの声が聞こえてたのにね。
ここんとこ、口を利いてるとこ、ほとんど見たことがなかった。
今度のきっかけは、わたしだったのよ。
弟がね。
あんまりまつわりついてくるもんだから……。
ある日、ちょっとヘンな気が起きて、服、脱がせちゃったの。
呆れたわ。
おちんちん、勃ってたのよ。
幼稚園児で。
今まで、わたしにまつわってたときも、ずっと勃ててたんだわ。
さすが、わたしの弟よね。
本人は、そこがなんで硬くなってるのか、わかってないみたいだったけど。
で、そのおちんちんを弄ってたところを……。
突然帰ってきた母親に見られたの。
スゴい声だった。
『オーマイガー!
オーマイガー!』
母親は飛んできて、弟からわたしを引き剥がした。
叩かれるかと思ったけど、そうじゃなかった。
母親は、床に突っ伏して泣き始めた。
号泣ってやつよ」
「んむ」
佐耶が気づいたらしい。
佐耶の歯を、舌でノックする。
門が開いた。
佐耶の舌が迎えに来た。
絡み合う。
蛭のように。
「あっ」
いきなり佐耶が、わたしを床に押し倒した。
唇を犯される。
まさしく、犯されてるみたいな口づけだった。
いや、口づけなんてものじゃない。
口吸い。
明らかに性交の一種だ。
佐耶が、重ね餅のようにのしかかってきた。
佐耶の乳房を胸に感じた。
そして太腿の付け根には、肌じゃない感触。
性毛だ。
あの真っ黒の。
わたしは両脚を広げ、佐耶の下半身を迎えた。
さらに深く迎えるため、自らの膝裏を掬いあげる。
おしめを替えられる赤ちゃんの体勢だ。
性器に、性毛とは異なる質感を感じた。
佐耶の性器だ。
お互いの性器同士が触れ合ったのだ。
わたしは甘える犬みたいに、仰向けのまま尻を振った。
それに応えて、佐耶が性器を擦りつける。
柔らかい突起の感触があった。
佐耶のクリトリスだ。
佐耶とわたしのクリトリスが、指相撲を始めた。
「あぉっ」
わたしの唇が、佐耶の口を外れた。
佐耶が間近で、真っ直ぐに見下ろしてる。
視線に縫いつけられたように、わたしもその瞳を見つめる。
佐耶の額から汗が落ち始めた。
わたしは口を開け、汗を迎えた。
塩っぱかった。
「あぁ。
佐耶佐耶。
イキそう」
わたしは、佐耶の背中を両手で撫で回す。
汗でぬるぬるだった。
「美咲ぃぃぃ」
佐耶が狂ったように股間を擦りつけてきた。
わたしは首をもたげ、佐耶の肩越しの景色を見た。
佐耶のお尻を見たかったのだ。
イヤらしく動く小さな尻を。
見えた……。
のかも知れない。
佐耶が気づいたらしい。
佐耶の歯を、舌でノックする。
門が開いた。
佐耶の舌が迎えに来た。
絡み合う。
蛭のように。
「あっ」
いきなり佐耶が、わたしを床に押し倒した。
唇を犯される。
まさしく、犯されてるみたいな口づけだった。
いや、口づけなんてものじゃない。
口吸い。
明らかに性交の一種だ。
佐耶が、重ね餅のようにのしかかってきた。
佐耶の乳房を胸に感じた。
そして太腿の付け根には、肌じゃない感触。
性毛だ。
あの真っ黒の。
わたしは両脚を広げ、佐耶の下半身を迎えた。
さらに深く迎えるため、自らの膝裏を掬いあげる。
おしめを替えられる赤ちゃんの体勢だ。
性器に、性毛とは異なる質感を感じた。
佐耶の性器だ。
お互いの性器同士が触れ合ったのだ。
わたしは甘える犬みたいに、仰向けのまま尻を振った。
それに応えて、佐耶が性器を擦りつける。
柔らかい突起の感触があった。
佐耶のクリトリスだ。
佐耶とわたしのクリトリスが、指相撲を始めた。
「あぉっ」
わたしの唇が、佐耶の口を外れた。
佐耶が間近で、真っ直ぐに見下ろしてる。
視線に縫いつけられたように、わたしもその瞳を見つめる。
佐耶の額から汗が落ち始めた。
わたしは口を開け、汗を迎えた。
塩っぱかった。
「あぁ。
佐耶佐耶。
イキそう」
わたしは、佐耶の背中を両手で撫で回す。
汗でぬるぬるだった。
「美咲ぃぃぃ」
佐耶が狂ったように股間を擦りつけてきた。
わたしは首をもたげ、佐耶の肩越しの景色を見た。
佐耶のお尻を見たかったのだ。
イヤらしく動く小さな尻を。
見えた……。
のかも知れない。