女教授は、ソファーの手前で二足歩行に進化した。
しかしすでに、美弥子がその背中に迫っていた。
起ちあがった女教授の肩先を、美弥子が突いた。
女教授の脚元が、たちまちもつれた。
美弥子がその背中を、容赦なく突き放した。
女教授は、ソファーの肘掛けにダイブした。
上体はソファーの座面に突っ伏し、腹が肘掛けに乗りあげている。
肘掛けに乗りそこねた下半身が、バタバタと暴れていた。
女教授は、やっとのことで爪先を床に戻すと、上体を起こそうとした。
しかし、美弥子がそれを許さなかった。
女教授の真後ろに迫ると、女教授の尻を押さえつけた。
美弥子の仮面が由美を見た。
力強く頷いた。
間近で撮れと言っているのだ。
由美は、iPhoneの画面を揺らしながら、美弥子の傍らまで近づいた。
そこからは、女教授の尻たぶの下に覗く性器まで、はっきりと見えた。
カン。
カン。
バネ音が響いた。
美弥子は、陰茎を握りしめたまま、腰を落としていた。
カンカンカン。
膨れあがった赤黒い亀頭が、女教授の尻を指している。
いや、正確に云えば、尻の下に覗く女陰だ。
美弥子が、一瞬こちらに視線を戻した。
iPhoneの角度を確かめたようだ。
由美のiPhoneは、陰陽の性器を中央に捉えていた。
仮面は満足したように、視線を再び女教授の尻に向けた。
「はぅ」
そんな気合が、聞こえた気がした。
女教授の腰を片手で押さえつけたまま、美弥子は大きく腰を煽った。
女教授の全身がうねりあがった。
美弥子の腸骨が、巨大な女教授の尻まで前進していた。
肉を接している。
陰毛まで絡み合っているだろう。
そして何より、2つの女性器が、ディルドゥを介して繋がったのだ。
しかしすでに、美弥子がその背中に迫っていた。
起ちあがった女教授の肩先を、美弥子が突いた。
女教授の脚元が、たちまちもつれた。
美弥子がその背中を、容赦なく突き放した。
女教授は、ソファーの肘掛けにダイブした。
上体はソファーの座面に突っ伏し、腹が肘掛けに乗りあげている。
肘掛けに乗りそこねた下半身が、バタバタと暴れていた。
女教授は、やっとのことで爪先を床に戻すと、上体を起こそうとした。
しかし、美弥子がそれを許さなかった。
女教授の真後ろに迫ると、女教授の尻を押さえつけた。
美弥子の仮面が由美を見た。
力強く頷いた。
間近で撮れと言っているのだ。
由美は、iPhoneの画面を揺らしながら、美弥子の傍らまで近づいた。
そこからは、女教授の尻たぶの下に覗く性器まで、はっきりと見えた。
カン。
カン。
バネ音が響いた。
美弥子は、陰茎を握りしめたまま、腰を落としていた。
カンカンカン。
膨れあがった赤黒い亀頭が、女教授の尻を指している。
いや、正確に云えば、尻の下に覗く女陰だ。
美弥子が、一瞬こちらに視線を戻した。
iPhoneの角度を確かめたようだ。
由美のiPhoneは、陰陽の性器を中央に捉えていた。
仮面は満足したように、視線を再び女教授の尻に向けた。
「はぅ」
そんな気合が、聞こえた気がした。
女教授の腰を片手で押さえつけたまま、美弥子は大きく腰を煽った。
女教授の全身がうねりあがった。
美弥子の腸骨が、巨大な女教授の尻まで前進していた。
肉を接している。
陰毛まで絡み合っているだろう。
そして何より、2つの女性器が、ディルドゥを介して繋がったのだ。
「がふっ。
がふ」
ようやく口中を開放された女教授は、床に突っ伏し、空気を貪っていた。
反撃する力も、逃げる力も残っていないようだ。
これで終わりだろう。
由美はそう思い、iPhoneの角度を落とした。
気配を感じたらしい美弥子が、仮面を由美に向けた。
無表情な仮面は、明らかに由美の判断を咎めていた。
美弥子は手の平を返し、宙に持ちあげた。
iPhoneを上げろと言っているのだ。
これから更に、何をしようというのか。
本当にこの仮面の人物は、美弥子なのだろうか。
由美は、恐怖と惑乱を覚えつつも、iPhoneを構え直した。
女教授は、ようやく汚物を吐き終え、息を整えているようだった。
顔を伏せたまま、背肉をうねらせている。
美弥子が一足、歩みを進めた。
女教授の伏せた視界に、美弥子の足の甲が入ったようだ。
女教授が、美弥子を振り仰いだ。
その顔は、見るも無残なものだった。
もちろん、まだ本人とは判別できるが……。
流れたアイラインで、頬には斑の筋が伝い、雨に打たれたタヌキさながらだった。
それでも、口中を開放されたことで、失っていた気勢を取り戻したのだろう。
頭上の美弥子に向かい、何か言葉を吐いていた。
おそらくは、聞こえないことを神に感謝したくなる内容に違いない。
口角に泡が浮かび、言葉と一緒に吐き散らす唾が、美弥子の脛まで届いていた。
カン。
女教授の多弁を譴責するように、バネ音が響いた。
美弥子は、再びディルドゥを握っていた。
バネ音と共に飛びあがった女教授は、体勢を反転させると、這ったまま逃げ始めた。
大きく尻を振り立てて四足歩行する姿は、屠殺者から逃れる豚のようだった。
女教授は、出口の無い部屋の奥に向かっていた。
ドアは由美が背にしているので、それを避けたのかと思った。
しかしすぐに、女教授が積極的にその方向を目指したことがわかった。
部屋の奥にドアは無いが、ベランダに面するサッシ窓があった。
サッシを抜ければ、外界と接することが出来る。
おそらく、そこから助けを呼ぶつもりなのだろう。
美弥子も、女教授の意図を察したようだ。
身を躍らせると、獲物を追った。
がふ」
ようやく口中を開放された女教授は、床に突っ伏し、空気を貪っていた。
反撃する力も、逃げる力も残っていないようだ。
これで終わりだろう。
由美はそう思い、iPhoneの角度を落とした。
気配を感じたらしい美弥子が、仮面を由美に向けた。
無表情な仮面は、明らかに由美の判断を咎めていた。
美弥子は手の平を返し、宙に持ちあげた。
iPhoneを上げろと言っているのだ。
これから更に、何をしようというのか。
本当にこの仮面の人物は、美弥子なのだろうか。
由美は、恐怖と惑乱を覚えつつも、iPhoneを構え直した。
女教授は、ようやく汚物を吐き終え、息を整えているようだった。
顔を伏せたまま、背肉をうねらせている。
美弥子が一足、歩みを進めた。
女教授の伏せた視界に、美弥子の足の甲が入ったようだ。
女教授が、美弥子を振り仰いだ。
その顔は、見るも無残なものだった。
もちろん、まだ本人とは判別できるが……。
流れたアイラインで、頬には斑の筋が伝い、雨に打たれたタヌキさながらだった。
それでも、口中を開放されたことで、失っていた気勢を取り戻したのだろう。
頭上の美弥子に向かい、何か言葉を吐いていた。
おそらくは、聞こえないことを神に感謝したくなる内容に違いない。
口角に泡が浮かび、言葉と一緒に吐き散らす唾が、美弥子の脛まで届いていた。
カン。
女教授の多弁を譴責するように、バネ音が響いた。
美弥子は、再びディルドゥを握っていた。
バネ音と共に飛びあがった女教授は、体勢を反転させると、這ったまま逃げ始めた。
大きく尻を振り立てて四足歩行する姿は、屠殺者から逃れる豚のようだった。
女教授は、出口の無い部屋の奥に向かっていた。
ドアは由美が背にしているので、それを避けたのかと思った。
しかしすぐに、女教授が積極的にその方向を目指したことがわかった。
部屋の奥にドアは無いが、ベランダに面するサッシ窓があった。
サッシを抜ければ、外界と接することが出来る。
おそらく、そこから助けを呼ぶつもりなのだろう。
美弥子も、女教授の意図を察したようだ。
身を躍らせると、獲物を追った。