子犬をうらやましく思う気持ちを、美弥子は懸命に否定しようとした。
しかし、否定しきれない情動が、脊柱を突きあげていた。
犬のように、白昼の戸外で、陰核を剥き出したい。
衆人環視の中、路上で仰向けになり、思うさま擦りたい。
両脚を高々とあげ……。
肛門まで曝しながら。
実際、自室では、この格好でオナニーをしていた。
美弥子の部屋には、可動式の大きな姿見があった。
鏡の角度を自由に変えられた。
鏡を前傾させると、カーペットが映った。
その下に、身を差し入れる。
もちろん、全裸で。
そして、両脚を高々と上げる。
見上げる鏡の中には、美弥子のすべてが映っていた。
犬のペニスのように赤く剥けた陰核。
剛毛を分けて捲れあがる陰唇。
巾着を絞ったような肛門。
「見て……。
美弥子を見て……」
美弥子は、誰もいない虚空に囁いた。
『見てるよ。
ねらねらと濡れたまんこまで、よく見える。
採れたてのあわびみたいに、蠢いてるよ。
さあ、してごらん。
思いっきりイヤらしい……。
オナニーを』
女教師の確かな視線を、虚空に感じた。
美弥子の指が、陰核を摘む。
「あひぃ」
膝から下が、宙に跳ねあがった。
爪先では、指が開きかけていた。
このまま続ければ、はしたない声が出てしまう。
両親の寝室とは離れていたが、廊下を通りかかれば、耳に届いてしまうかも知れない。
美弥子は、傍らに脱ぎ捨てたショーツを拾い上げた。
頭上に拡げる。
股間部は、布地が透けていた。
穿いているときから、濡らしていたのだ。
再び布地を丸めると、自らの口に押しこんだ。
「おご」
さらに指で、咽喉奥まで突きこむ。
「ぐげ」
涙が滲んだ。
しかし、否定しきれない情動が、脊柱を突きあげていた。
犬のように、白昼の戸外で、陰核を剥き出したい。
衆人環視の中、路上で仰向けになり、思うさま擦りたい。
両脚を高々とあげ……。
肛門まで曝しながら。
実際、自室では、この格好でオナニーをしていた。
美弥子の部屋には、可動式の大きな姿見があった。
鏡の角度を自由に変えられた。
鏡を前傾させると、カーペットが映った。
その下に、身を差し入れる。
もちろん、全裸で。
そして、両脚を高々と上げる。
見上げる鏡の中には、美弥子のすべてが映っていた。
犬のペニスのように赤く剥けた陰核。
剛毛を分けて捲れあがる陰唇。
巾着を絞ったような肛門。
「見て……。
美弥子を見て……」
美弥子は、誰もいない虚空に囁いた。
『見てるよ。
ねらねらと濡れたまんこまで、よく見える。
採れたてのあわびみたいに、蠢いてるよ。
さあ、してごらん。
思いっきりイヤらしい……。
オナニーを』
女教師の確かな視線を、虚空に感じた。
美弥子の指が、陰核を摘む。
「あひぃ」
膝から下が、宙に跳ねあがった。
爪先では、指が開きかけていた。
このまま続ければ、はしたない声が出てしまう。
両親の寝室とは離れていたが、廊下を通りかかれば、耳に届いてしまうかも知れない。
美弥子は、傍らに脱ぎ捨てたショーツを拾い上げた。
頭上に拡げる。
股間部は、布地が透けていた。
穿いているときから、濡らしていたのだ。
再び布地を丸めると、自らの口に押しこんだ。
「おご」
さらに指で、咽喉奥まで突きこむ。
「ぐげ」
涙が滲んだ。
「おまえも、間近で見てあげな」
女教師が姉の髪を掴み、引き上げた。
姉の顔が、ショーツに正対した。
アーモンド型の瞳が、美弥子の股間を凝視していた。
「ほらほら。
早くしないと、この観客はイッちまうよ」
女教師は、片手で髪を引き絞りながら、もう一方の手を、姉の尻に振り下ろした。
「わひぃ」
姉の尻は、すでに真っ赤に発色していた。
女教師に掴まれた頭が、ぐらぐらと揺れ……。
瞳が宙を泳いだ。
美弥子の両手が、ショーツを引き下ろした。
陰茎が跳ね出る。
「ほっほ。
懐かしいね。
クリちんぽ。
相変わらず、イヤらしい色してるよ。
いや、昔以上だ。
いっそう嗜みがなくなったよ。
人前で交尾する、犬のちんぽそのものだ」
美弥子は腰を突き出し、自らの陰核を見下ろした。
女教師の言うとおりだった。
それはまさしく、子犬の陰茎に似ていた。
高校生のころ、ふと見かけたペットショップで立ち止まったことがある。
ショーウィンドウから覗く瞳と、目が合ったのだ。
小さく区切られた檻の中には、テリアらしい子犬がいた。
潤んだ瞳で美弥子を見あげていた。
その瞳に引かれ、美弥子がウィンドウに近づくと……。
子犬が、檻に前脚を突いて起ちあがった。
美弥子の目は、子犬の股間に縫いつけられた。
ねらねらと濡れた真っ赤な陰茎が、宙を突き上げていたのだ。
無邪気な顔とは裏腹に、その子犬は、美弥子を見て欲情していたのだ。
美弥子は、ショーウィンドウから逃げるように駆け出した。
そっくりだと思った。
自分の陰核と。
恥ずかしさで頬を染めて走りながら……。
美弥子は、頸を左右に振り続けた。
女教師が姉の髪を掴み、引き上げた。
姉の顔が、ショーツに正対した。
アーモンド型の瞳が、美弥子の股間を凝視していた。
「ほらほら。
早くしないと、この観客はイッちまうよ」
女教師は、片手で髪を引き絞りながら、もう一方の手を、姉の尻に振り下ろした。
「わひぃ」
姉の尻は、すでに真っ赤に発色していた。
女教師に掴まれた頭が、ぐらぐらと揺れ……。
瞳が宙を泳いだ。
美弥子の両手が、ショーツを引き下ろした。
陰茎が跳ね出る。
「ほっほ。
懐かしいね。
クリちんぽ。
相変わらず、イヤらしい色してるよ。
いや、昔以上だ。
いっそう嗜みがなくなったよ。
人前で交尾する、犬のちんぽそのものだ」
美弥子は腰を突き出し、自らの陰核を見下ろした。
女教師の言うとおりだった。
それはまさしく、子犬の陰茎に似ていた。
高校生のころ、ふと見かけたペットショップで立ち止まったことがある。
ショーウィンドウから覗く瞳と、目が合ったのだ。
小さく区切られた檻の中には、テリアらしい子犬がいた。
潤んだ瞳で美弥子を見あげていた。
その瞳に引かれ、美弥子がウィンドウに近づくと……。
子犬が、檻に前脚を突いて起ちあがった。
美弥子の目は、子犬の股間に縫いつけられた。
ねらねらと濡れた真っ赤な陰茎が、宙を突き上げていたのだ。
無邪気な顔とは裏腹に、その子犬は、美弥子を見て欲情していたのだ。
美弥子は、ショーウィンドウから逃げるように駆け出した。
そっくりだと思った。
自分の陰核と。
恥ずかしさで頬を染めて走りながら……。
美弥子は、頸を左右に振り続けた。