由美は、手の平を下腹部にあてた。
張りつめた膀胱が、たなうらを押し返す。
腹に当てた指先が、多脚生物のように這った。
生物は、深淵を覗きこむ位置で脚を止めた。
深い亀裂が、生物の行く手を阻んでいた。
亀裂の手前では大地が持ち上がり、捲れた表層を分けて宝珠が覗いていた。
生物の脚の1本が、ゆっくりと上がる。
宝珠に狙いを定め、静止した。
由美の口から、深い溜め息が漏れた。
我知らず、息を止めていたようだ。
息を整え……。
そして、上げていた指を振り下ろす。
指先が、宝珠を叩いた。
「はぅっ」
由美の全身が、うねり上がった。
指先は、更に陰核を押し下げた。
制御板のスイッチを捻りこむように。
堰が開いた。
尿道口が、ついに溢れた。
由美の腕を濡らし、腹から胸を駆け上がった尿は、顔に定まると水勢を増した。
由美は大きく口を開き、奔流を受け止める。
「がぶ。
がぶ」
頸が折れているので、上手く飲みこめない。
口を開閉する度に溢れる尿が、顔を掛け流れる。
陰核を押さえた指が、叔母を真似て動き出した。
尿の飛沫が、宙にS字曲線を描いた。
折り畳まれていた両脚が、コンパスを開くように上がり、爪先が天井を指した。
限界だった。
由美は、渾身の力を指先に込めた。
陰核を、捻り潰した。
「あぎゃ」
全身が硬直した。
両脚が一直線に伸び上がった。
爪先では、すべての指が開いていた。
背中は、アーチを描いて浮き上がっていた。
両肩と、バスタブの縁に乗りあげた尻が、全身を支えていた。
名残の尿が噴き上げた。
飛沫が、由美の顔目がけ、放物線を描いた。
宙に放たれた尿の雫は、表面張力で形を保ちながら、スローモーションのように由美の瞳に近づいてくる。
水滴が顔面に弾けると同時に、由美の瞳は裏返った。
視界が、閉じた。
全身が、バスタブの中に崩れ落ちる音が、遠く聞こえた。
張りつめた膀胱が、たなうらを押し返す。
腹に当てた指先が、多脚生物のように這った。
生物は、深淵を覗きこむ位置で脚を止めた。
深い亀裂が、生物の行く手を阻んでいた。
亀裂の手前では大地が持ち上がり、捲れた表層を分けて宝珠が覗いていた。
生物の脚の1本が、ゆっくりと上がる。
宝珠に狙いを定め、静止した。
由美の口から、深い溜め息が漏れた。
我知らず、息を止めていたようだ。
息を整え……。
そして、上げていた指を振り下ろす。
指先が、宝珠を叩いた。
「はぅっ」
由美の全身が、うねり上がった。
指先は、更に陰核を押し下げた。
制御板のスイッチを捻りこむように。
堰が開いた。
尿道口が、ついに溢れた。
由美の腕を濡らし、腹から胸を駆け上がった尿は、顔に定まると水勢を増した。
由美は大きく口を開き、奔流を受け止める。
「がぶ。
がぶ」
頸が折れているので、上手く飲みこめない。
口を開閉する度に溢れる尿が、顔を掛け流れる。
陰核を押さえた指が、叔母を真似て動き出した。
尿の飛沫が、宙にS字曲線を描いた。
折り畳まれていた両脚が、コンパスを開くように上がり、爪先が天井を指した。
限界だった。
由美は、渾身の力を指先に込めた。
陰核を、捻り潰した。
「あぎゃ」
全身が硬直した。
両脚が一直線に伸び上がった。
爪先では、すべての指が開いていた。
背中は、アーチを描いて浮き上がっていた。
両肩と、バスタブの縁に乗りあげた尻が、全身を支えていた。
名残の尿が噴き上げた。
飛沫が、由美の顔目がけ、放物線を描いた。
宙に放たれた尿の雫は、表面張力で形を保ちながら、スローモーションのように由美の瞳に近づいてくる。
水滴が顔面に弾けると同時に、由美の瞳は裏返った。
視界が、閉じた。
全身が、バスタブの中に崩れ落ちる音が、遠く聞こえた。
由美は、叔母の尻を胸から外した。
両腿を腕に抱え、ゆっくりと降ろす。
尻を床に着けても、叔母の陰唇は開いたままだった。
由美の指が、そこに伸びた。
触れると同時に、指先が跳ね戻った。
「熱っつい……」
宙の指先が反転し、自らの性器に伸びた。
触れる。
「熱い……」
陰唇を絞るように、股間を握った。
もう我慢出来なかった。
叔母の抜け殻を離れた由美の身体が、バスタブに縋った。
ベランダから投身する人のように、縁を越える。
由美の身体が、空のバスタブに滑り落ちた。
仰向けに裏返る。
寝棺に横たわるように背中を着けた。
両脚の先だけが、バスタブから突き出ていた。
天井を見つめながら、由美の背中が青虫のように這った。
尻が、バスタブの壁を登り始める。
宙に躍る両脚でバランスを取りながら、ゆっくりと尻を迫り上げていく。
腰骨まで壁に着けると、両脚を頭上に倒した。
無毛の性器が、間近に開いている。
さっきまで叔母も、この景色を見ていたのだ。
三角錐に尖った包皮の先に、丸々と膨れた陰核が覗いていた。
触れたかった。
しかし、触れなかった。
触れた瞬間、大波に浚われてしまうだろうから。
この激しい興奮に、しばし浸っていたかった。
性器から続くなだらかな下腹の丘が、普段にも増して膨れているのが判る。
膀胱が、はち切れそうなのだ。
自分のマンションを出てから、一度もトイレに行っていなかった。
叔母に強いられて飲んだ薄い水割りが、膀胱の堰を越えようとしていた。
両腿を腕に抱え、ゆっくりと降ろす。
尻を床に着けても、叔母の陰唇は開いたままだった。
由美の指が、そこに伸びた。
触れると同時に、指先が跳ね戻った。
「熱っつい……」
宙の指先が反転し、自らの性器に伸びた。
触れる。
「熱い……」
陰唇を絞るように、股間を握った。
もう我慢出来なかった。
叔母の抜け殻を離れた由美の身体が、バスタブに縋った。
ベランダから投身する人のように、縁を越える。
由美の身体が、空のバスタブに滑り落ちた。
仰向けに裏返る。
寝棺に横たわるように背中を着けた。
両脚の先だけが、バスタブから突き出ていた。
天井を見つめながら、由美の背中が青虫のように這った。
尻が、バスタブの壁を登り始める。
宙に躍る両脚でバランスを取りながら、ゆっくりと尻を迫り上げていく。
腰骨まで壁に着けると、両脚を頭上に倒した。
無毛の性器が、間近に開いている。
さっきまで叔母も、この景色を見ていたのだ。
三角錐に尖った包皮の先に、丸々と膨れた陰核が覗いていた。
触れたかった。
しかし、触れなかった。
触れた瞬間、大波に浚われてしまうだろうから。
この激しい興奮に、しばし浸っていたかった。
性器から続くなだらかな下腹の丘が、普段にも増して膨れているのが判る。
膀胱が、はち切れそうなのだ。
自分のマンションを出てから、一度もトイレに行っていなかった。
叔母に強いられて飲んだ薄い水割りが、膀胱の堰を越えようとしていた。