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侑人は、マンションのエントランスを飛び出すと、駐輪場から自転車を引き出した。
小学生のころに買ってもらったクロスバイクだった。
そのころは格好いいと思って乗っていたが……。
さすがに中学生になると、子供っぽく思えた。
シンプルなシティバイクに乗り替えたいのだが……。
母親の答えは、聞かなくてもわかっていた。
「もう少し身体が大きくなったら」だろう。
クロスバイクを飛ばし、駅前の橋を渡る。
断層崖下を流れる川に架かる橋だ。
川と云っても、コンクリートに覆われた大きな側溝のようなものだったが。
断層崖上の住宅街も、小学校のときは同じ校区だった。
なので、その住宅街に住む級友も少なくなかった。
よく遊びに行っていたから、馴染みのある街並みだった。
もっとも、遠方の私立中学に通うようになってからは、行き来が途絶えてしまったが。
断層崖上に続く坂道を、立ち漕ぎで登る。
崖に沿って伸びる街路に出ると、侑人の住むマンションが見えた。
その正面にある家だ。
探すまでもなく、その家は特定できた。
門扉は閉まっていた。
しかし、手招きされたからには、入れるようになっているのだろう。
自転車を降り、門扉を押してみる。
開いた。
侑人は自転車を門の中に入れ、塀に立てかけた。
これで、外からは見えないだろう。
門から数歩歩めば玄関だったが……。
チャイムを鳴らすのもおかしな話だ。
庭の2人がまだあのままだったら、応答できるはずがない。
そして侑人の望みも、あの場面への臨場なのだから。
あの庭へは、建物の脇を通れば行けるのではないか。
隣家との境は、片側が低い生け垣。
もう片側は、半透明の塀だった。
生け垣の方を通るのは憚られた。
侑人の侵入が、隣家から見られてしまうかも知れない。
侑人は、箱庭みたいな小さな前庭を抜け、半透明の塀の脇に出た。
思ったとおりだった。
塀と建物との間は、幅が侑人の肩幅くらいしかないが、真っ直ぐに抜けていた。
その先に、明るい芝生が見通せた。
異世界に続く通路に見えた。
侑人は息を吸いこむと……。
水に潜るような気持ちで、狭い通路に身を投げ入れた。
侑人は、マンションのエントランスを飛び出すと、駐輪場から自転車を引き出した。
小学生のころに買ってもらったクロスバイクだった。
そのころは格好いいと思って乗っていたが……。
さすがに中学生になると、子供っぽく思えた。
シンプルなシティバイクに乗り替えたいのだが……。
母親の答えは、聞かなくてもわかっていた。
「もう少し身体が大きくなったら」だろう。
クロスバイクを飛ばし、駅前の橋を渡る。
断層崖下を流れる川に架かる橋だ。
川と云っても、コンクリートに覆われた大きな側溝のようなものだったが。
断層崖上の住宅街も、小学校のときは同じ校区だった。
なので、その住宅街に住む級友も少なくなかった。
よく遊びに行っていたから、馴染みのある街並みだった。
もっとも、遠方の私立中学に通うようになってからは、行き来が途絶えてしまったが。
断層崖上に続く坂道を、立ち漕ぎで登る。
崖に沿って伸びる街路に出ると、侑人の住むマンションが見えた。
その正面にある家だ。
探すまでもなく、その家は特定できた。
門扉は閉まっていた。
しかし、手招きされたからには、入れるようになっているのだろう。
自転車を降り、門扉を押してみる。
開いた。
侑人は自転車を門の中に入れ、塀に立てかけた。
これで、外からは見えないだろう。
門から数歩歩めば玄関だったが……。
チャイムを鳴らすのもおかしな話だ。
庭の2人がまだあのままだったら、応答できるはずがない。
そして侑人の望みも、あの場面への臨場なのだから。
あの庭へは、建物の脇を通れば行けるのではないか。
隣家との境は、片側が低い生け垣。
もう片側は、半透明の塀だった。
生け垣の方を通るのは憚られた。
侑人の侵入が、隣家から見られてしまうかも知れない。
侑人は、箱庭みたいな小さな前庭を抜け、半透明の塀の脇に出た。
思ったとおりだった。
塀と建物との間は、幅が侑人の肩幅くらいしかないが、真っ直ぐに抜けていた。
その先に、明るい芝生が見通せた。
異世界に続く通路に見えた。
侑人は息を吸いこむと……。
水に潜るような気持ちで、狭い通路に身を投げ入れた。
ご主人が、奈美の腸骨を掴み直した。
再び挿出が始まる。
パンパンパンパン。
ご主人の腰が、奈美の尻を打ち鳴らす。
「あ、あ、あ、あ」
嬌声が、衝撃で区切られる。
しかしすぐに、挿出は止まった。
「ふぅ。
危ない危ない。
また崖っぷちです。
1回出したら、次に出来るのは半日後ですからね。
大事にしないと。
奈美さん、疲れたでしょう。
そのまま身を伸ばして、芝生に腹ばいになりましょう。
気持ちいいですよ。
全身を芝生に投げ出すのは」
確かに、身を平らげてみたかった。
奈美は膝を伸ばしながら、腹部を下降させた。
てっきり、陰茎は抜かれるものと思っていた。
しかし、奈美の下降にご主人の腰がついてきた。
腹部が芝に着地した。
完全に芝にうつ伏せた姿勢だった。
ご主人は、奈美の尻に馬乗りになった格好だろう。
しかし、陰茎は挿入されたままだった。
「どうです?
芝の感触は」
「気持ちいいです」
「そうでしょう。
こればっかりは、戸建ての特権ですね。
それじゃ、またゆるゆると動きますよ」
ご主人の腰が、奈美の尻の上で前後動を始めた。
ご主人の陰茎は、ほぼ垂直な角度で下を向いているのだろう。
亀頭の先を、膣前壁に感じた。
その亀頭が、前後にスライドする。
「あふぅ」
「どうです?
こっちの感触は」
「い、いいです。
気持ちいいです」
「そうでしょう。
陽子は、ことのほかこの体位が好きでしてね。
今どきは、“寝バック”って言うらしいですけど……。
古くからの和名は、“敷き小股”だそうです。
なんだか、相撲の決まり手みたいですけどね。
両脚を閉じると、さらにいいらしいですよ。
陽子は、閉じるどころか、交差させてました」
言われたとおり、ピンと伸ばした脚を密着させる。
膣壁が閉じられる感触があった。
密着した狭間をこじ開けるように、ご主人の男根が前後動する。
「あぁ。
あぁ」
「いいでしょう?」
「いいっ。
いいっ」
再び挿出が始まる。
パンパンパンパン。
ご主人の腰が、奈美の尻を打ち鳴らす。
「あ、あ、あ、あ」
嬌声が、衝撃で区切られる。
しかしすぐに、挿出は止まった。
「ふぅ。
危ない危ない。
また崖っぷちです。
1回出したら、次に出来るのは半日後ですからね。
大事にしないと。
奈美さん、疲れたでしょう。
そのまま身を伸ばして、芝生に腹ばいになりましょう。
気持ちいいですよ。
全身を芝生に投げ出すのは」
確かに、身を平らげてみたかった。
奈美は膝を伸ばしながら、腹部を下降させた。
てっきり、陰茎は抜かれるものと思っていた。
しかし、奈美の下降にご主人の腰がついてきた。
腹部が芝に着地した。
完全に芝にうつ伏せた姿勢だった。
ご主人は、奈美の尻に馬乗りになった格好だろう。
しかし、陰茎は挿入されたままだった。
「どうです?
芝の感触は」
「気持ちいいです」
「そうでしょう。
こればっかりは、戸建ての特権ですね。
それじゃ、またゆるゆると動きますよ」
ご主人の腰が、奈美の尻の上で前後動を始めた。
ご主人の陰茎は、ほぼ垂直な角度で下を向いているのだろう。
亀頭の先を、膣前壁に感じた。
その亀頭が、前後にスライドする。
「あふぅ」
「どうです?
こっちの感触は」
「い、いいです。
気持ちいいです」
「そうでしょう。
陽子は、ことのほかこの体位が好きでしてね。
今どきは、“寝バック”って言うらしいですけど……。
古くからの和名は、“敷き小股”だそうです。
なんだか、相撲の決まり手みたいですけどね。
両脚を閉じると、さらにいいらしいですよ。
陽子は、閉じるどころか、交差させてました」
言われたとおり、ピンと伸ばした脚を密着させる。
膣壁が閉じられる感触があった。
密着した狭間をこじ開けるように、ご主人の男根が前後動する。
「あぁ。
あぁ」
「いいでしょう?」
「いいっ。
いいっ」