2016.7.2(土)
このシリーズは、2016年6月8日から2017年4月8日まで連載した『単独旅行記Ⅲ』を、総集編としてまとめたものです。
突然ですが!!
例によって、『東北に行こう!』を一時中断し、特別情報番組をお送りします。
↑関係ありませんが……。ネコは天気予報が大好きです。
一昨年、6周年と1,500回のご褒美として、東京に行ってきました。
昨年も、7周年のご褒美で、行ってきました。
そして今年、8周年と2,000回です。
行かないわけにはいかないでしょう。
ということで、行って参りました。
一昨年は、初日に心臓の検診を受け……。

↑わたしの受けた施設ではありませんが、こういうのに入りました。
2日目には、大宮の『鉄道博物館』を見学しました。

↑「み」今回も、わたしが撮影した写真には、「み」マークを付けます。
昨年は、初日にアミノインデックス検診を受け……。

2日目には、両国の『江戸東京博物館』を見学しました。

↑「み」
億劫になりがちな検診を、楽しいこととセットにして受けるという、画期的な試みでした。
そして、今年ですが……。
検診は、無し!
会社の定期検診で、自腹のオプション検査が追加できるようになったので。
てなわけで、丸々2日楽しもうと云う魂胆と相成りました。

例年、行きだけは高速バスにしてます。
なにしろ、新幹線の半額なんですから。
今年も、このパターンは変えません。
前の2年間は、朝9:00の便で行ってました。

↑「み」バスセンターの乗り場にある時刻表。
で、午後に東京に着き、検診を受けて、夕方、宿に入るというパターンです。
初日は、丸々検診に当てることにしてたので、自然とこのスケジュールになりました。
何の不満もありませんでした。
しかし!
初日も遊びに使うとなると、9時発の便では、もったいなく感じました。
池袋着が、14:17分になるので、半日も遊べません。
ということで……。
今年のバスは、7:00分発の便に変更しました。
今年は、終点の『池袋』ではなく、2つ前の『練馬駅(練馬区役所前)』で降ります。
『練馬駅』着は、11:52分。
これなら、丸々半日、遊べるわけです。
ま、ここまではすんなり決まったんですが、問題は、出発地の万代シテイバスセンターまでの接続です。

↑このビルの1階が、バスターミナルになってます。
新潟駅までは、JRで行くしかないんですが……。
これだけ朝が早いと、便数が少ないんです。
適当なのは、新潟駅に6:33分に着く便しかありません。
しかし、去年の出来事が、嫌でも甦ります。
電車が駅から動かなくなり、焦りに焦って電車を降り、タクシーでバスセンターに向かったのです。

↑わたしではありません。
タクシーの方が早いと思ったんですが、平日であることをすっかり忘れてました。
通勤車両で道路が混んでました。
途中の渋滞で、わたしが飛び降りた電車に追い抜かれました。

これで間に合わなかったら、バス料金5,100円をフイにしたうえ、新幹線で行かなければなりません。
新幹線の自由席料金は、10,050円ですから……。
片道に15,150円もかかることになります。
プラス、タクシー代です。
もう、焦りまくりました。

運転手さんに事情を話しました。
親切な運転手さんで、カーナビの混雑情報を見ながら、アミダクジのように経路を選んでくれました。
そのおかげで、なんとか、ギリギリ間に合いました。

↑魂のヘッドスライディング。でもこれ、たぶんアウトですよね。
料金は3,000円弱でしたが、運転手さんには3,000円を渡し、お釣りはもらいませんでした。
間に合わなかったら、プラス10,050円なのですから、3,000円で済めば安いものです。
この経験は、そうとうなトラウマになったので、接続には、余裕を持ちたいと思ってました。

↑こうありたい。
去年乗った電車は、新潟駅に8:19分に着く便でした。
バスの出る9時までには、41分の余裕がありました。
なので、タクシーに乗り換えても、なんとか間に合ったのです。
しかるに!
今年の便は、新潟駅着が6:33分。
バスの出る7時までは、27分しかありません。
もし、去年のようなことがあったら、完全にアウトです。

↑バスに乗り遅れた男性を後ろのバイクが乗せ、次のバス停で乗れたそうです。でも、ノーヘルですよね。
でも、この前の便では、新潟駅着が、5:54分なんです。
バスの出発時間までは、1時間以上もあります。
それに、こんな時間の電車に乗るためには、朝の2時半くらいに起きなくてはなりません。
わたしは、出るまでの準備に時間がかかるのです。

↑わたしの荷物ではありませんが、近いものはあります。
前日、フルタイムで勤務してから寝るわけですから……。
朝の2時半起きでは、明らかに寝不足になります。

↑寝不足にしては、爽やか過ぎませんか?
となれば、せっかくのバスの車窓を、爆睡したまま運ばれることになるのは明らかです。

それでは、何のためにバスにするのかわからんじゃないですか。
今年は検診が無いので、何時までに東京に着かねばならないという制約がありません。
もし、このバスに乗り遅れたら、その後の便に乗ろうと思いました。

↑諦観。生きていく中で、非常に重要な観念です。「夢をあきらめないで」みたいな歌詞が横行してますが……。早めに諦めて方向転換した方が、結果がいいことがほとんどだと思います。
いくらなんでも、満席ということはないでしょう。

↑例によって、パキスタンのバス。わたしは、この国では生き抜けないでしょう。
最初の便の乗車券は捨てることになりますが、痛みは5,100円で済みます。
去年は、タクシーで3,000円使ったんですから、2,100円の差でしかありません(もったいないけど)。
というわけですが……。
実は、自宅から自転車でバスセンターまで行くという案も考えたんです。
↑チャリではなく、「カタカタ」ですが。面白いのでもう一度。
でも、東京に着く前に体力を使いたくなかったことと……。
当日の朝の天気予報が良くなさそうだったので、諦めました。
↑こんなネコと暮らしてたら、楽しいでしょうね。
さて、起床したのは、朝の3:38分。
なんでこんなに半端な時間かというと……。
目覚ましは、3:30分にセットしてあるんです。

↑「み」わたしが使ってる目覚ましです。もちろん、電波時計。
で、1回、スヌーズを押して、また寝るんです。
わたしの目覚ましのスヌーズは、8分なんです。
で、3:38分にまた鳴るというわけ。
8分と云っても、けっこう眠れるものです。

↑死に顔じゃありません。寝顔です。
ま、儀式みたいなものですけど。
昔は、もう1回スヌーズを押したりしてましたが……。
最近は、1回目で起きられるようになりました。
起きてから家を出るまで、2時間半あります。
で、まずは、『Mikiko's Room』の仕事です。
この日は木曜日で、投稿がありません。
コメントを返すだけで、この朝の仕事は終わります。
でも、翌朝は、旅先のホテルからの投稿となります。
どんなトラブルが起きるかわかりませんので……。
金曜日の『由美美弥』と『東北』は、予約投稿しておくことにしました。

↑ブログの作業画面です。
これで最悪、旅先で何も出来なくても、作品だけは公開されるわけです。
さて、翌朝の投稿準備ができたら、後はもう、この日の準備に取り掛かるだけです。
持っていくものは、事前にリストを作ってあります。
これらを集めて、荷物に詰めればいいわけですが……。
ひと所にまとまってるわけではありません。
わたしが使う2階の3部屋とミニキッチンのどこかに散らばってます。
これらを、あちこちから集めて、リストどおり、ポーチやリュック、ウェストバッグに詰めていきます。
これが、信じられないほど手間を食うのです。

↑「大手間」でヒットした画像。
リュックのポケットを、あちこち入れなおしたり……。
下に詰めたものを上に持って行ったりして、なかなかはかどりません。

ときどき目が眩みそうになりましたが、それでもどうにか詰め終わりました。
次は、シャワーです。
寝汗をかいた身体で、外出するわけには行きません。
これは、毎朝行ってるルーティーンです。

↑さすがに、湯船にまでは浸かりませんが。
上がって化粧をしたら、朝食です。
今日は早く出るので、母には頼みません。
前の晩にオニギリを作っておいてもらうことは可能ですが……。
遊びに行くのに、そんなことまで頼めません。
で、前日の帰りにセブンイレブンに寄り、朝食を買っておきました。
オニギリと卵スープと漬物です。

↑写真を撮るのを忘れました。こんな感じ。美味しかったです。
準備は、電気ポットでお湯を沸かすだけ。
ですが、もう出かけるまで30分を切ってしまってます。
気が急いて、テレビの天気予報を見ながら、立って食べました。
卵スープが熱すぎて飲めないので、冷蔵庫で冷やしてあった漬物を次々と投入。
結局、漬物は、すべて煮えた状態でしか食べられませんでした。
起床から、2時間半。
なんとか、予定の時間に家を出られました。
母もすでに起きてて、見送ってくれました。

↑もちろん、わたしの母ではありません。
外は雨でしたが、歩いて行っては間に合わない時間になってました。
チャリ、決行です。
幸い風がなく、『さすべえ』が使えました。

↑わたしも1度、ミニパトに注意されました。なんでや!
こんなに早い時間に、駅に来たのは初めてかも知れません。
いつもの通勤時間とは、顔ぶれが全然違います。
いつもは、ほとんどがサラリーマンですが……。

↑こんなのはいてませんが。
この日は、高校生がいっぱい。
みんな、大きなバッグを下げてます。

↑なんで、エナメルなんですかね?
間違いなく、部活の朝練ですね。
しかし、1分でも長く寝ていたい年齢だろうに……。

↑これも青春の1ページ。
大したものだと思います。
わたしは、部活というものに、1度も入ったことがありません。
団体行動が苦手なので、授業時間外にも学校にいるということは考えられませんでした。

↑「集団行動」というパフォーマンス。やだやだ。
ましてや、朝早くです。
このホームに立ってる子たちは、自分とはまったく違う人種なんだと思いました。

↑向うも、こう思ってるかも知れません。
でも、親も大変ですよね。
たぶん、朝ごはんとお弁当も作ってるんじゃないでしょうか。

↑こんなの食べたら、3時間は胸焼けでしょう。
これもまた、わたしは出来そうもない芸当です。
さて、高校生の中にチラホラと、大きなリュックを背負った人もいました。

↑さすがに、ここまでの人はいてませんでしたが。
おそらく、わたしと同じ旅行者です。
同じ所に行くわけじゃないだろうに、なぜか競争心というか、焦りを覚えます。

↑西宮神社(兵庫県西宮市)の『十日戎開門神事福男選び』。馬鹿げた競争です。
わたしの席を奪われるんじゃないかといった不安がよぎります。

↑福岡における座席所有権の確認。
もちろん、バスは指定席なので、そんなことはないのですが。
でも、こんなことばかり考えて、ボーッとしてたわけではありません。
構内放送に、耳をそばだててました。

↑鷲林寺(兵庫県西宮市)におわします『聞き耳地蔵菩薩』。西宮って、変わってますね。
列車が遅れませんように!
願いが通じたのか、定刻、雨のホームに列車が滑り込んで来ました。
↑滑りこむネコ。楽しいんでしょうね。
座席に座れたのか、立ってたのか、まったく記憶にありません。
心ここにあらずだったのでしょう。

↑こちらで購入できます。高かす。
定刻に着いたと云っても、安心できないからです。
去年がそうでした。
定刻に着いた列車が、まったく発車しようとしなかったのです。
ホームからは、次の便に乗る予定だった人たちまで、次々と乗りこんできて……。
このままでは、降りられなくなりそうでした。
で、ほぼ脳内恐慌を起こし……。

人並みをかき分けて電車を降り……。

↑心境はまさしく、こんな感じでした。
駅前のタクシーに駆け込んだのです。

↑わたしではありません。小心者なので、指図めいた所作はできんです。
このあたりの経緯については、『単独旅行記Ⅱ』で縷縷綴ってありますので、ぜひお読み下さい。
さて。
幸い、この日の電車は、定刻に出発しました。
このまま順調に走れば、新潟駅着は、6:33分です。
バス時間の27分前。
これだけあれば、バスセンターまで、余裕で歩いて行けるんです。

↑さすがにこのスピードでは無理ですが。
でも、この日は雨。

↑誰が考えたのか知りませんが……。首吊りですよね。
東京で歩くことを考えて、スニーカーで来てます。

↑これは、“スニーカーを着てます”。
雨の中歩いて、濡らしたくないのです。

で、わたしが考えてたのが、路線バスです。

↑去年から走ってる連節バス。わたしが使う停留所に停まらないので、1度も乗ったことがありません。
新潟駅のバスターミナルから、バスセンター最寄りの停留所は、2つめ。
3分もあれば到着します。
でも、その路線バスの時間が微妙なのです。
新潟駅、定刻着で6:33分。
路線バスの発車時刻は、6:38分。
5分です。

新潟駅前のバスターミナルは、駅を出て、少し歩かなければなりません。

電車が定刻に着けば、なんとか間に合うでしょう。
でも、2分遅れれば、たぶんアウト。
微妙なタイミングです。

↑謎の看板。
不安とわたしを乗せて、電車は走ります。

↑『海原電鉄』という鉄道会社ですが、この路線は架線がないので気動車のようです。
外は雨。
出来れば歩きたくありません。
どうか、踏切事故など、ありませんように。

願いが通じたのか……。
電車は、粛々と新潟駅のホームに滑りこみました。
どうやら、路線バスに乗れそうです。
ほっとして、ホームに降り立ったのですが……。
なんとそこは、工事中で幅が半分もないホームでした。

↑こういう状態。
しかも、階段も1箇所。

↑中央奥の左側が階段。
その狭いホームに、巨大なバッグを抱えた高校生たちが詰まってます。

↑イメージです。
間をすり抜けていくことは不可能。
列は遅々として進みません。

↑アリ模様のマスキングテープ。用途不明。
これは、逆転負けか……。

半分諦めを抱きながら、ようやく跨線橋の上に到達。
ここからは、幅が広くなります。
走りました。

↑これは、反対方向からの写真。わたしは、奥から手前に向かって走ったのです。
リュックで両手が空いてるので、けっこう走れます。
脳裏に『走れメロス』がよぎりました。

↑紙芝居のようです。これじゃ、ストリーキングですがな。
メ「待っておれ、わたしのバス、セリヌンティウスよ!」

高校生の間を、スラロームのようにすり抜け、階段を駆け下ります。
改札を抜け、バスの待つターミナルへ。

↑当日の写真ではありません(写真を撮ってる余裕などありませんでした)。
雨が降ってましたが、傘を差してるヒマはありません。
わたしの乗るバスは、7番線。

改札からは、けっこう遠いです。
いた!
バスが待ってます。

間に合いました。
再逆転です。
どうやら今年は、強運のようです。

↑こんなお守りがあるんですね。東京の芝大神宮です。残念ながら、通販はしてないみたいです。
朝早いバスは、乗客もまばら。

↑当日の写真ではありません(日付けを見れば、お分かりでしょうが)。
座席に座り、息を整えます。
こんなに息が上がるくらいなら、ゆっくり歩いてバスセンターまで行った方が良かったのでは?
一瞬浮かんだ疑問を、すぐに押し殺します。
『新潟駅前』から『万代シテイ』までは、停留所にして、わずか2つ目。

↑1976年ころの万代シテイ。写ってるダイエー新潟店は、当時、ダイエー店舗の売上日本一を記録しました。
たった3分で着きました。

↑ダイエーだった建物は、現在、『ラブラ万代』という商業ビルになってます。
雨の中、降り立ったのは、6:41分ころ。
高速バスの出発までは、19分あります。
もう、勝ったも同然ですが……。
「百里を行く者は九十を半ばとす」という諺もあります。

傘を差し、気を引き締めて歩きます。
『万代シテイ』のバス停からバスセンターまでは、少し距離があるのです。

何事も無く、バスセンターが見えてきました。

↑「み」傘の下から、バスセンターを臨む。雨の街もいいもんです(余裕)。
とりあえず、バスが出る⑧番線に行きます。
バスはもちろん、乗客も待ってません。

↑「み」昼間でも薄暗いのです。
ここまで来れば、もう安心。
百里のうち、九十九里は来てるでしょう。
車中で飲むお茶を買いに、自販機まで行ってきました。

↑自販機だけじゃなく、コンビニもあります。
ここで余談ですが……。
このバスセンターの中には、『万代そば』という立ち食いそばのコーナーがあります。

↑ここも、薄暗いです。
ここに、人気メニューがあるのです。
お蕎麦ではなく、カレーです。
『バスセンターのカレー』として有名なんです。
残念ながら、わたしはまだ食べたことがありません。
お昼時などは、かなり混雑するみたいです。
↓昔懐かしい、黄色いカレーです。

福神漬けは、最初から載っかって出てくるようです。
大量ですね。
↓なんと、レトルト商品にもなってて、ここのカウンターでも買えます。

カレーは売り切れてしまうこともあるそうなので……。
これを目当てに来て残念な思いをされた方は、レトルトを買って帰られるようです。

↑レトルト、525円! たけー(1.5人前だそうですが)。これは消費税5%のときの値段で、今は540円だと思われます。
さて、この『万代そば』の脇を通り、再び⑧番線に戻ります。
時間はまだ、15分以上あります。
指定席なので、並ぶ必要もありません。
ここでふと、バス乗り場の通路を挟んで反対側を見ると……。
初めて見る施設を発見。
高速バスに乗る乗客用の待合室のようです。

↑「み」
↓入ってみました。

↑「み」
小綺麗な椅子が並び、テレビが点いてます。
わたしが毎朝見てる『まちかど情報室』がかかってました。
でも、この日は、心が浮き立ってて、画面に集中出来ませんでした。
↓机もありました。

↑「み」
コンセントが付いてますので、パソコンは使えそうです。
でも、インターネットの接続は出来ないみたいです。
こんなとこでパソコンする人がいるんですかね?
で、今、この記事を書くために、『新潟交通』のホームページを見て、衝撃の事実を発見。
このページです。
にゃんとそこには、『予約制の県外高速バスへのご乗車当日限定サービス!』というのがあるではありませんか。
県外高速バスに乗る人は、乗車券を見せれば、『新潟駅前』から『万代シテイ』までのバス料金が無料になると書いてあります。
こんな仕組み、まったく知りませんでした。
くっそー。
ま、いいです。
料金は、100円ですから。
100円、損しただけです。
見なきゃ良かった。
でも、悔しいので、もう一度確認。
対象路線は、9番線と10番線となってます。
発車時刻を確認しました。
9番線は、6:35分です。
これは、無理でしたね。
電車が新潟駅に着いたのが、6:33分ですから。
改札を出た時には、もう発車してたでしょう。
続いて、10番線。
こちらは、6:45分でした。
もし、この制度を知っていたとしても、これには乗らなかったでしょうね。
これだと、バスセンターに着くのは、歩いて行くのより遅くなってしまいます。
ふん。
ざまぁ見ろ。
でも、なんで路線を限定するんですかね?
さて、気を取り直して書き進めましょう。
バスは、7時少し前に入って来ました。
今年は、昨年までの西武バスではありません。

↑「み」昨年撮った写真です。やっぱり、デザインがかっちょえーです。
越後交通のバスです。

↑「み」デザイン、いまいち。
これは、便を予約するときから分かってました。
越後交通は、長岡市に本社を置くバス会社。
言わずと知れた田中角栄関連会社です。

↑新幹線を無理やり停めた浦佐駅に立つ田中角栄像。頭上の屋根は、もちろん雪に埋もれさせないためです。
かつては、田中角栄自身が長く社長を務めてました。
今でも、田中家及び関連会社が、ほとんどの株を持ってます。

↑田中家の目白御殿。角栄が所有してたころは、2,500坪あったそうですが、当然のことながら相続税が払えず(遺産120億)、土地を1,000坪くらい物納したそうです。
バスを降りてきた運転手さんが、妙なことを言いました。
「こちらは、1号車になります」
後ろを見ると、同じバスが続いて入ってきました。
どうやらそれが、2号車らしいです(写真、撮り忘れ)。
ここでようやく、腑に落ちました。
つまり、予約がたくさん入った場合……。
予約を打ち切るのではなく、もう1台、バスを仕立てるんですね。
バスと運転手の手配さえ付けば、お客を取り逃すことはないわけです。
でも、もう1台仕立てるかどうかの判断は、なかなか難しいですね。
定員を数人超過するくらいなら、もう1台仕立てるより、断った方が得でしょうから。
このへんは、ノウハウがあるのでしょう。
さてさて。
無事、バスに乗りこめました。
ここまで来れば、いくらなんでも大丈夫。
勝ったも同然です。
百里の道のりを、ついに到達しました。
昨年、最良と思える座席番号をメモし、今年はそこを予約してあります。
心配なのは、昨年とバス会社が違うことでした。
でも、車内は驚くほど同じでした。

↑「み」夜みたいですが、バスターミナルの中が薄暗いのです。
ひょっとしたら、バスの製造会社が一緒なのかも知れません。
↓窓が広々と広がる、右側の席です。

↑「み」
バスの窓には雨滴が付いてます。

↑「み」
外は雨です。
実は、晴れてなければ、左側の座席の景色の方が、わたしは好きなのです。
右側では、対向車線の向こう側にしか景色が見えませんから。

↑「み」
でも、新潟から東京に午前中に向かう場合……。
日差しは、東、つまり、左側から差します。
お天気が良いと、左側の席には、陽が当たるのです。

↑四国高速バスの『さぬきエクスプレス』(文面の事情により、画像を反転させていただきました)。
わたしは、陽が当たるくらい、我慢できるのですが……。
眠って行きたい人などは、みんなカーテンを閉めてしまいます。

↑なんと、真ん中の座席もカーテンで仕切れる車両があるようです(画像は『VIPライナー』の『大阪→新宿』便)。ぜったい悪いことをするヤツがいるはずです。
前の座席でカーテンを閉められると、視界が悪くなるのです。

↑おばさんは紫外線を少しでも浴びたくないらしく、曇ってても閉められる場合があります。
バスの予約は1ヶ月前にするので、お天気を予想することは出来ません。
これはまぁ、仕方のないことです。
さて、バスは定刻に出発。
そうそう。
西武バスと、違いがひとつありました。
昨年の西武バスでは、シートにコンセントが付いてたのです。

なので、みなさん、スマホを充電しながらいじってました。
去年は、道中、スマホを使わなかったので充電しませんでしたが……。
今年は、スマホでテザリングして、ノートPCを使おうかなと思ってたのです。
で、座って早々にコンセントを探したのですが……。
無い。
これが、西武バスと越後交通の差なんでしょうね。
ま、PCを使えなければ困るという用事もないので、車窓に集中することにしました。
外は、見事に雨です。

↑「み」茶色いビルは『代々木ゼミナール新潟校』です。
↓新潟駅前も、ご覧のとおり。

↑「み」
↓いよいよ、高速に乗ります。

↑「み」
↓見事にピンぼけですが、真ん中に白く見えるのが、アルビレックス新潟のデンカビッグスワンスタジアムです。

↑「み」その左のグレーの建物が、先日、AKB48の総選挙が行われた野球場、ハードオフエコスタジアムです。
↓田植えの終わった越後平野を、一路南下していきます。

↑「み」越後平野=新潟平野です。教科書などでは、後者が使われてるようです。
さて、最初のトイレ休憩。
越後川口サービスエリアに停車します。
幸い、雨は上がってくれました。
↓相変わらず、ここからの眺めは、桃源郷のようです。

↑「み」
このあたり、住所で云うと、新潟県長岡市西川口。
2004年の中越地震では、震度7を記録した地域です。

2010年に長岡市に編入されましたが、それまでは、北魚沼郡川口町でした。
実は、飛び地合併なんです。

事情は、よくわかりません。
中越地方は、戊辰戦争の関係で、地域間の感情がいろいろ複雑になってます。

↑長岡藩家老、河井継之助。長岡市は、もうひとりの偉人、山本五十六を産んだ地でもあります。
でも、自然はほんとに綺麗です。
↓サービスエリアの下を流れる川は、信濃川。

↑「み」写真の右手で魚野川と合流し、左手に下っていきます。
魚沼コシヒカリと錦鯉が名産。

↑養殖池です。こんなのが普通に泳いでます。何万円するんでしょうか。
冬さえなければ住みたいところです。
ちなみに、11市町村が合併した長岡市は、面積891.06km2と巨大化しました。

と言っても、県内5位ですけど。
ちなみに、大阪市は大阪府の中で最大の面積ですが……。
225.21km2しかありません。
新潟県に当てはめると、30市町村中の19位になります。

さてさて。
大阪市の約4倍の広さとなった長岡市は……。
寺泊市を編入したことにより、海にも面するようになりました。

↑寺泊の国道沿いには、大規模な魚屋が連なってます。
ちなみに、新潟市とも接してるんです。

人口は、27万5千人。
新潟県、第2の都市ですが……。
大阪府に入ると、8位の茨木市とほぼ同じです(茨木市の面積は、長岡市の12分の1)。
『越後川口サービスエリア』に話題を戻しましょう。
供用開始は、1982年。
34年も経って、木々は鬱蒼と繁って、森のようです。

↑「み」これは、昨年撮った写真。
展望台へ続く道には、↓の立て札が。

↑「み」
さすがにクマは出ないのでしょうが。
↓展望台に上がると、こんな感じ。

↑「み」
景色のいい展望台なのに、あまり知られてないせいでしょうか……。
誰もいません。
ま、雨上がりでしたからね。
展望台の上から、サービスエリアの駐車場を見下ろすと……。
↓なぜか、佐渡ヶ島をかたどった芝生が。

↑「み」
さすがに、佐渡までは見えないと思うんですけどね。
さてさて。
トイレ休憩は、15分です。
バスに戻りましょう。
↓1号車と2号車が並んで停まってます。

↑「み」
15分前には全員が揃い、定刻に出発しました。
↓しばらくすると、右手に上越新幹線『ガーラ湯沢』駅が見えて来ました。

↑「み」
きっと今ごろは、ガーラガラでしょう(座布団2枚)。
↓バブルの塔を1枚。

↑「み」
なんだか、外観が汚いです。
修繕積立金が足りないのかも知れませんね。
だんだんと廃墟化していく気がします。
でも逆に、完全に廃墟の街と化したら、人気が出るんじゃないでしょうか。
軍艦島みたいに。

↑島の正式名称は『端島(はしま)』。2015年、世界文化遺産に登録されました。コンクリートの劣化資料としても、貴重だそうです。
かつて、“バブル”という時代があったという無言の証人として。

↑『ジュリアナ東京』だと思います。バブルと云えばこの映像。
突然ですが!!
例によって、『東北に行こう!』を一時中断し、特別情報番組をお送りします。
↑関係ありませんが……。ネコは天気予報が大好きです。
一昨年、6周年と1,500回のご褒美として、東京に行ってきました。
昨年も、7周年のご褒美で、行ってきました。
そして今年、8周年と2,000回です。
行かないわけにはいかないでしょう。
ということで、行って参りました。
一昨年は、初日に心臓の検診を受け……。

↑わたしの受けた施設ではありませんが、こういうのに入りました。
2日目には、大宮の『鉄道博物館』を見学しました。

↑「み」今回も、わたしが撮影した写真には、「み」マークを付けます。
昨年は、初日にアミノインデックス検診を受け……。

2日目には、両国の『江戸東京博物館』を見学しました。

↑「み」
億劫になりがちな検診を、楽しいこととセットにして受けるという、画期的な試みでした。
そして、今年ですが……。
検診は、無し!
会社の定期検診で、自腹のオプション検査が追加できるようになったので。
てなわけで、丸々2日楽しもうと云う魂胆と相成りました。

例年、行きだけは高速バスにしてます。
なにしろ、新幹線の半額なんですから。
今年も、このパターンは変えません。
前の2年間は、朝9:00の便で行ってました。

↑「み」バスセンターの乗り場にある時刻表。
で、午後に東京に着き、検診を受けて、夕方、宿に入るというパターンです。
初日は、丸々検診に当てることにしてたので、自然とこのスケジュールになりました。
何の不満もありませんでした。
しかし!
初日も遊びに使うとなると、9時発の便では、もったいなく感じました。
池袋着が、14:17分になるので、半日も遊べません。
ということで……。
今年のバスは、7:00分発の便に変更しました。
今年は、終点の『池袋』ではなく、2つ前の『練馬駅(練馬区役所前)』で降ります。
『練馬駅』着は、11:52分。
これなら、丸々半日、遊べるわけです。
ま、ここまではすんなり決まったんですが、問題は、出発地の万代シテイバスセンターまでの接続です。

↑このビルの1階が、バスターミナルになってます。
新潟駅までは、JRで行くしかないんですが……。
これだけ朝が早いと、便数が少ないんです。
適当なのは、新潟駅に6:33分に着く便しかありません。
しかし、去年の出来事が、嫌でも甦ります。
電車が駅から動かなくなり、焦りに焦って電車を降り、タクシーでバスセンターに向かったのです。

↑わたしではありません。
タクシーの方が早いと思ったんですが、平日であることをすっかり忘れてました。
通勤車両で道路が混んでました。
途中の渋滞で、わたしが飛び降りた電車に追い抜かれました。

これで間に合わなかったら、バス料金5,100円をフイにしたうえ、新幹線で行かなければなりません。
新幹線の自由席料金は、10,050円ですから……。
片道に15,150円もかかることになります。
プラス、タクシー代です。
もう、焦りまくりました。

運転手さんに事情を話しました。
親切な運転手さんで、カーナビの混雑情報を見ながら、アミダクジのように経路を選んでくれました。
そのおかげで、なんとか、ギリギリ間に合いました。

↑魂のヘッドスライディング。でもこれ、たぶんアウトですよね。
料金は3,000円弱でしたが、運転手さんには3,000円を渡し、お釣りはもらいませんでした。
間に合わなかったら、プラス10,050円なのですから、3,000円で済めば安いものです。
この経験は、そうとうなトラウマになったので、接続には、余裕を持ちたいと思ってました。

↑こうありたい。
去年乗った電車は、新潟駅に8:19分に着く便でした。
バスの出る9時までには、41分の余裕がありました。
なので、タクシーに乗り換えても、なんとか間に合ったのです。
しかるに!
今年の便は、新潟駅着が6:33分。
バスの出る7時までは、27分しかありません。
もし、去年のようなことがあったら、完全にアウトです。

↑バスに乗り遅れた男性を後ろのバイクが乗せ、次のバス停で乗れたそうです。でも、ノーヘルですよね。
でも、この前の便では、新潟駅着が、5:54分なんです。
バスの出発時間までは、1時間以上もあります。
それに、こんな時間の電車に乗るためには、朝の2時半くらいに起きなくてはなりません。
わたしは、出るまでの準備に時間がかかるのです。

↑わたしの荷物ではありませんが、近いものはあります。
前日、フルタイムで勤務してから寝るわけですから……。
朝の2時半起きでは、明らかに寝不足になります。

↑寝不足にしては、爽やか過ぎませんか?
となれば、せっかくのバスの車窓を、爆睡したまま運ばれることになるのは明らかです。

それでは、何のためにバスにするのかわからんじゃないですか。
今年は検診が無いので、何時までに東京に着かねばならないという制約がありません。
もし、このバスに乗り遅れたら、その後の便に乗ろうと思いました。

↑諦観。生きていく中で、非常に重要な観念です。「夢をあきらめないで」みたいな歌詞が横行してますが……。早めに諦めて方向転換した方が、結果がいいことがほとんどだと思います。
いくらなんでも、満席ということはないでしょう。

↑例によって、パキスタンのバス。わたしは、この国では生き抜けないでしょう。
最初の便の乗車券は捨てることになりますが、痛みは5,100円で済みます。
去年は、タクシーで3,000円使ったんですから、2,100円の差でしかありません(もったいないけど)。
というわけですが……。
実は、自宅から自転車でバスセンターまで行くという案も考えたんです。
↑チャリではなく、「カタカタ」ですが。面白いのでもう一度。
でも、東京に着く前に体力を使いたくなかったことと……。
当日の朝の天気予報が良くなさそうだったので、諦めました。
↑こんなネコと暮らしてたら、楽しいでしょうね。
さて、起床したのは、朝の3:38分。
なんでこんなに半端な時間かというと……。
目覚ましは、3:30分にセットしてあるんです。

↑「み」わたしが使ってる目覚ましです。もちろん、電波時計。
で、1回、スヌーズを押して、また寝るんです。
わたしの目覚ましのスヌーズは、8分なんです。
で、3:38分にまた鳴るというわけ。
8分と云っても、けっこう眠れるものです。

↑死に顔じゃありません。寝顔です。
ま、儀式みたいなものですけど。
昔は、もう1回スヌーズを押したりしてましたが……。
最近は、1回目で起きられるようになりました。
起きてから家を出るまで、2時間半あります。
で、まずは、『Mikiko's Room』の仕事です。
この日は木曜日で、投稿がありません。
コメントを返すだけで、この朝の仕事は終わります。
でも、翌朝は、旅先のホテルからの投稿となります。
どんなトラブルが起きるかわかりませんので……。
金曜日の『由美美弥』と『東北』は、予約投稿しておくことにしました。

↑ブログの作業画面です。
これで最悪、旅先で何も出来なくても、作品だけは公開されるわけです。
さて、翌朝の投稿準備ができたら、後はもう、この日の準備に取り掛かるだけです。
持っていくものは、事前にリストを作ってあります。
これらを集めて、荷物に詰めればいいわけですが……。
ひと所にまとまってるわけではありません。
わたしが使う2階の3部屋とミニキッチンのどこかに散らばってます。
これらを、あちこちから集めて、リストどおり、ポーチやリュック、ウェストバッグに詰めていきます。
これが、信じられないほど手間を食うのです。

↑「大手間」でヒットした画像。
リュックのポケットを、あちこち入れなおしたり……。
下に詰めたものを上に持って行ったりして、なかなかはかどりません。

ときどき目が眩みそうになりましたが、それでもどうにか詰め終わりました。
次は、シャワーです。
寝汗をかいた身体で、外出するわけには行きません。
これは、毎朝行ってるルーティーンです。

↑さすがに、湯船にまでは浸かりませんが。
上がって化粧をしたら、朝食です。
今日は早く出るので、母には頼みません。
前の晩にオニギリを作っておいてもらうことは可能ですが……。
遊びに行くのに、そんなことまで頼めません。
で、前日の帰りにセブンイレブンに寄り、朝食を買っておきました。
オニギリと卵スープと漬物です。

↑写真を撮るのを忘れました。こんな感じ。美味しかったです。
準備は、電気ポットでお湯を沸かすだけ。
ですが、もう出かけるまで30分を切ってしまってます。
気が急いて、テレビの天気予報を見ながら、立って食べました。
卵スープが熱すぎて飲めないので、冷蔵庫で冷やしてあった漬物を次々と投入。
結局、漬物は、すべて煮えた状態でしか食べられませんでした。
起床から、2時間半。
なんとか、予定の時間に家を出られました。
母もすでに起きてて、見送ってくれました。

↑もちろん、わたしの母ではありません。
外は雨でしたが、歩いて行っては間に合わない時間になってました。
チャリ、決行です。
幸い風がなく、『さすべえ』が使えました。

↑わたしも1度、ミニパトに注意されました。なんでや!
こんなに早い時間に、駅に来たのは初めてかも知れません。
いつもの通勤時間とは、顔ぶれが全然違います。
いつもは、ほとんどがサラリーマンですが……。

↑こんなのはいてませんが。
この日は、高校生がいっぱい。
みんな、大きなバッグを下げてます。

↑なんで、エナメルなんですかね?
間違いなく、部活の朝練ですね。
しかし、1分でも長く寝ていたい年齢だろうに……。

↑これも青春の1ページ。
大したものだと思います。
わたしは、部活というものに、1度も入ったことがありません。
団体行動が苦手なので、授業時間外にも学校にいるということは考えられませんでした。

↑「集団行動」というパフォーマンス。やだやだ。
ましてや、朝早くです。
このホームに立ってる子たちは、自分とはまったく違う人種なんだと思いました。

↑向うも、こう思ってるかも知れません。
でも、親も大変ですよね。
たぶん、朝ごはんとお弁当も作ってるんじゃないでしょうか。

↑こんなの食べたら、3時間は胸焼けでしょう。
これもまた、わたしは出来そうもない芸当です。
さて、高校生の中にチラホラと、大きなリュックを背負った人もいました。

↑さすがに、ここまでの人はいてませんでしたが。
おそらく、わたしと同じ旅行者です。
同じ所に行くわけじゃないだろうに、なぜか競争心というか、焦りを覚えます。

↑西宮神社(兵庫県西宮市)の『十日戎開門神事福男選び』。馬鹿げた競争です。
わたしの席を奪われるんじゃないかといった不安がよぎります。

↑福岡における座席所有権の確認。
もちろん、バスは指定席なので、そんなことはないのですが。
でも、こんなことばかり考えて、ボーッとしてたわけではありません。
構内放送に、耳をそばだててました。

↑鷲林寺(兵庫県西宮市)におわします『聞き耳地蔵菩薩』。西宮って、変わってますね。
列車が遅れませんように!
願いが通じたのか、定刻、雨のホームに列車が滑り込んで来ました。
↑滑りこむネコ。楽しいんでしょうね。
座席に座れたのか、立ってたのか、まったく記憶にありません。
心ここにあらずだったのでしょう。

↑こちらで購入できます。高かす。
定刻に着いたと云っても、安心できないからです。
去年がそうでした。
定刻に着いた列車が、まったく発車しようとしなかったのです。
ホームからは、次の便に乗る予定だった人たちまで、次々と乗りこんできて……。
このままでは、降りられなくなりそうでした。
で、ほぼ脳内恐慌を起こし……。

人並みをかき分けて電車を降り……。

↑心境はまさしく、こんな感じでした。
駅前のタクシーに駆け込んだのです。

↑わたしではありません。小心者なので、指図めいた所作はできんです。
このあたりの経緯については、『単独旅行記Ⅱ』で縷縷綴ってありますので、ぜひお読み下さい。
さて。
幸い、この日の電車は、定刻に出発しました。
このまま順調に走れば、新潟駅着は、6:33分です。
バス時間の27分前。
これだけあれば、バスセンターまで、余裕で歩いて行けるんです。

↑さすがにこのスピードでは無理ですが。
でも、この日は雨。

↑誰が考えたのか知りませんが……。首吊りですよね。
東京で歩くことを考えて、スニーカーで来てます。

↑これは、“スニーカーを着てます”。
雨の中歩いて、濡らしたくないのです。

で、わたしが考えてたのが、路線バスです。

↑去年から走ってる連節バス。わたしが使う停留所に停まらないので、1度も乗ったことがありません。
新潟駅のバスターミナルから、バスセンター最寄りの停留所は、2つめ。
3分もあれば到着します。
でも、その路線バスの時間が微妙なのです。
新潟駅、定刻着で6:33分。
路線バスの発車時刻は、6:38分。
5分です。

新潟駅前のバスターミナルは、駅を出て、少し歩かなければなりません。

電車が定刻に着けば、なんとか間に合うでしょう。
でも、2分遅れれば、たぶんアウト。
微妙なタイミングです。

↑謎の看板。
不安とわたしを乗せて、電車は走ります。

↑『海原電鉄』という鉄道会社ですが、この路線は架線がないので気動車のようです。
外は雨。
出来れば歩きたくありません。
どうか、踏切事故など、ありませんように。

願いが通じたのか……。
電車は、粛々と新潟駅のホームに滑りこみました。
どうやら、路線バスに乗れそうです。
ほっとして、ホームに降り立ったのですが……。
なんとそこは、工事中で幅が半分もないホームでした。

↑こういう状態。
しかも、階段も1箇所。

↑中央奥の左側が階段。
その狭いホームに、巨大なバッグを抱えた高校生たちが詰まってます。

↑イメージです。
間をすり抜けていくことは不可能。
列は遅々として進みません。

↑アリ模様のマスキングテープ。用途不明。
これは、逆転負けか……。

半分諦めを抱きながら、ようやく跨線橋の上に到達。
ここからは、幅が広くなります。
走りました。

↑これは、反対方向からの写真。わたしは、奥から手前に向かって走ったのです。
リュックで両手が空いてるので、けっこう走れます。
脳裏に『走れメロス』がよぎりました。

↑紙芝居のようです。これじゃ、ストリーキングですがな。
メ「待っておれ、わたしのバス、セリヌンティウスよ!」

高校生の間を、スラロームのようにすり抜け、階段を駆け下ります。
改札を抜け、バスの待つターミナルへ。

↑当日の写真ではありません(写真を撮ってる余裕などありませんでした)。
雨が降ってましたが、傘を差してるヒマはありません。
わたしの乗るバスは、7番線。

改札からは、けっこう遠いです。
いた!
バスが待ってます。

間に合いました。
再逆転です。
どうやら今年は、強運のようです。

↑こんなお守りがあるんですね。東京の芝大神宮です。残念ながら、通販はしてないみたいです。
朝早いバスは、乗客もまばら。

↑当日の写真ではありません(日付けを見れば、お分かりでしょうが)。
座席に座り、息を整えます。
こんなに息が上がるくらいなら、ゆっくり歩いてバスセンターまで行った方が良かったのでは?
一瞬浮かんだ疑問を、すぐに押し殺します。
『新潟駅前』から『万代シテイ』までは、停留所にして、わずか2つ目。

↑1976年ころの万代シテイ。写ってるダイエー新潟店は、当時、ダイエー店舗の売上日本一を記録しました。
たった3分で着きました。

↑ダイエーだった建物は、現在、『ラブラ万代』という商業ビルになってます。
雨の中、降り立ったのは、6:41分ころ。
高速バスの出発までは、19分あります。
もう、勝ったも同然ですが……。
「百里を行く者は九十を半ばとす」という諺もあります。

傘を差し、気を引き締めて歩きます。
『万代シテイ』のバス停からバスセンターまでは、少し距離があるのです。

何事も無く、バスセンターが見えてきました。

↑「み」傘の下から、バスセンターを臨む。雨の街もいいもんです(余裕)。
とりあえず、バスが出る⑧番線に行きます。
バスはもちろん、乗客も待ってません。

↑「み」昼間でも薄暗いのです。
ここまで来れば、もう安心。
百里のうち、九十九里は来てるでしょう。
車中で飲むお茶を買いに、自販機まで行ってきました。

↑自販機だけじゃなく、コンビニもあります。
ここで余談ですが……。
このバスセンターの中には、『万代そば』という立ち食いそばのコーナーがあります。

↑ここも、薄暗いです。
ここに、人気メニューがあるのです。
お蕎麦ではなく、カレーです。
『バスセンターのカレー』として有名なんです。
残念ながら、わたしはまだ食べたことがありません。
お昼時などは、かなり混雑するみたいです。
↓昔懐かしい、黄色いカレーです。

福神漬けは、最初から載っかって出てくるようです。
大量ですね。
↓なんと、レトルト商品にもなってて、ここのカウンターでも買えます。

カレーは売り切れてしまうこともあるそうなので……。
これを目当てに来て残念な思いをされた方は、レトルトを買って帰られるようです。

↑レトルト、525円! たけー(1.5人前だそうですが)。これは消費税5%のときの値段で、今は540円だと思われます。
さて、この『万代そば』の脇を通り、再び⑧番線に戻ります。
時間はまだ、15分以上あります。
指定席なので、並ぶ必要もありません。
ここでふと、バス乗り場の通路を挟んで反対側を見ると……。
初めて見る施設を発見。
高速バスに乗る乗客用の待合室のようです。

↑「み」
↓入ってみました。

↑「み」
小綺麗な椅子が並び、テレビが点いてます。
わたしが毎朝見てる『まちかど情報室』がかかってました。
でも、この日は、心が浮き立ってて、画面に集中出来ませんでした。
↓机もありました。

↑「み」
コンセントが付いてますので、パソコンは使えそうです。
でも、インターネットの接続は出来ないみたいです。
こんなとこでパソコンする人がいるんですかね?
で、今、この記事を書くために、『新潟交通』のホームページを見て、衝撃の事実を発見。
このページです。
にゃんとそこには、『予約制の県外高速バスへのご乗車当日限定サービス!』というのがあるではありませんか。
県外高速バスに乗る人は、乗車券を見せれば、『新潟駅前』から『万代シテイ』までのバス料金が無料になると書いてあります。
こんな仕組み、まったく知りませんでした。
くっそー。
ま、いいです。
料金は、100円ですから。
100円、損しただけです。
見なきゃ良かった。
でも、悔しいので、もう一度確認。
対象路線は、9番線と10番線となってます。
発車時刻を確認しました。
9番線は、6:35分です。
これは、無理でしたね。
電車が新潟駅に着いたのが、6:33分ですから。
改札を出た時には、もう発車してたでしょう。
続いて、10番線。
こちらは、6:45分でした。
もし、この制度を知っていたとしても、これには乗らなかったでしょうね。
これだと、バスセンターに着くのは、歩いて行くのより遅くなってしまいます。
ふん。
ざまぁ見ろ。
でも、なんで路線を限定するんですかね?
さて、気を取り直して書き進めましょう。
バスは、7時少し前に入って来ました。
今年は、昨年までの西武バスではありません。

↑「み」昨年撮った写真です。やっぱり、デザインがかっちょえーです。
越後交通のバスです。

↑「み」デザイン、いまいち。
これは、便を予約するときから分かってました。
越後交通は、長岡市に本社を置くバス会社。
言わずと知れた田中角栄関連会社です。

↑新幹線を無理やり停めた浦佐駅に立つ田中角栄像。頭上の屋根は、もちろん雪に埋もれさせないためです。
かつては、田中角栄自身が長く社長を務めてました。
今でも、田中家及び関連会社が、ほとんどの株を持ってます。

↑田中家の目白御殿。角栄が所有してたころは、2,500坪あったそうですが、当然のことながら相続税が払えず(遺産120億)、土地を1,000坪くらい物納したそうです。
バスを降りてきた運転手さんが、妙なことを言いました。
「こちらは、1号車になります」
後ろを見ると、同じバスが続いて入ってきました。
どうやらそれが、2号車らしいです(写真、撮り忘れ)。
ここでようやく、腑に落ちました。
つまり、予約がたくさん入った場合……。
予約を打ち切るのではなく、もう1台、バスを仕立てるんですね。
バスと運転手の手配さえ付けば、お客を取り逃すことはないわけです。
でも、もう1台仕立てるかどうかの判断は、なかなか難しいですね。
定員を数人超過するくらいなら、もう1台仕立てるより、断った方が得でしょうから。
このへんは、ノウハウがあるのでしょう。
さてさて。
無事、バスに乗りこめました。
ここまで来れば、いくらなんでも大丈夫。
勝ったも同然です。
百里の道のりを、ついに到達しました。
昨年、最良と思える座席番号をメモし、今年はそこを予約してあります。
心配なのは、昨年とバス会社が違うことでした。
でも、車内は驚くほど同じでした。

↑「み」夜みたいですが、バスターミナルの中が薄暗いのです。
ひょっとしたら、バスの製造会社が一緒なのかも知れません。
↓窓が広々と広がる、右側の席です。

↑「み」
バスの窓には雨滴が付いてます。

↑「み」
外は雨です。
実は、晴れてなければ、左側の座席の景色の方が、わたしは好きなのです。
右側では、対向車線の向こう側にしか景色が見えませんから。

↑「み」
でも、新潟から東京に午前中に向かう場合……。
日差しは、東、つまり、左側から差します。
お天気が良いと、左側の席には、陽が当たるのです。

↑四国高速バスの『さぬきエクスプレス』(文面の事情により、画像を反転させていただきました)。
わたしは、陽が当たるくらい、我慢できるのですが……。
眠って行きたい人などは、みんなカーテンを閉めてしまいます。

↑なんと、真ん中の座席もカーテンで仕切れる車両があるようです(画像は『VIPライナー』の『大阪→新宿』便)。ぜったい悪いことをするヤツがいるはずです。
前の座席でカーテンを閉められると、視界が悪くなるのです。

↑おばさんは紫外線を少しでも浴びたくないらしく、曇ってても閉められる場合があります。
バスの予約は1ヶ月前にするので、お天気を予想することは出来ません。
これはまぁ、仕方のないことです。
さて、バスは定刻に出発。
そうそう。
西武バスと、違いがひとつありました。
昨年の西武バスでは、シートにコンセントが付いてたのです。

なので、みなさん、スマホを充電しながらいじってました。
去年は、道中、スマホを使わなかったので充電しませんでしたが……。
今年は、スマホでテザリングして、ノートPCを使おうかなと思ってたのです。
で、座って早々にコンセントを探したのですが……。
無い。
これが、西武バスと越後交通の差なんでしょうね。
ま、PCを使えなければ困るという用事もないので、車窓に集中することにしました。
外は、見事に雨です。

↑「み」茶色いビルは『代々木ゼミナール新潟校』です。
↓新潟駅前も、ご覧のとおり。

↑「み」
↓いよいよ、高速に乗ります。

↑「み」
↓見事にピンぼけですが、真ん中に白く見えるのが、アルビレックス新潟のデンカビッグスワンスタジアムです。

↑「み」その左のグレーの建物が、先日、AKB48の総選挙が行われた野球場、ハードオフエコスタジアムです。
↓田植えの終わった越後平野を、一路南下していきます。

↑「み」越後平野=新潟平野です。教科書などでは、後者が使われてるようです。
さて、最初のトイレ休憩。
越後川口サービスエリアに停車します。
幸い、雨は上がってくれました。
↓相変わらず、ここからの眺めは、桃源郷のようです。

↑「み」
このあたり、住所で云うと、新潟県長岡市西川口。
2004年の中越地震では、震度7を記録した地域です。

2010年に長岡市に編入されましたが、それまでは、北魚沼郡川口町でした。
実は、飛び地合併なんです。

事情は、よくわかりません。
中越地方は、戊辰戦争の関係で、地域間の感情がいろいろ複雑になってます。

↑長岡藩家老、河井継之助。長岡市は、もうひとりの偉人、山本五十六を産んだ地でもあります。
でも、自然はほんとに綺麗です。
↓サービスエリアの下を流れる川は、信濃川。

↑「み」写真の右手で魚野川と合流し、左手に下っていきます。
魚沼コシヒカリと錦鯉が名産。

↑養殖池です。こんなのが普通に泳いでます。何万円するんでしょうか。
冬さえなければ住みたいところです。
ちなみに、11市町村が合併した長岡市は、面積891.06km2と巨大化しました。

と言っても、県内5位ですけど。
ちなみに、大阪市は大阪府の中で最大の面積ですが……。
225.21km2しかありません。
新潟県に当てはめると、30市町村中の19位になります。

さてさて。
大阪市の約4倍の広さとなった長岡市は……。
寺泊市を編入したことにより、海にも面するようになりました。

↑寺泊の国道沿いには、大規模な魚屋が連なってます。
ちなみに、新潟市とも接してるんです。

人口は、27万5千人。
新潟県、第2の都市ですが……。
大阪府に入ると、8位の茨木市とほぼ同じです(茨木市の面積は、長岡市の12分の1)。
『越後川口サービスエリア』に話題を戻しましょう。
供用開始は、1982年。
34年も経って、木々は鬱蒼と繁って、森のようです。

↑「み」これは、昨年撮った写真。
展望台へ続く道には、↓の立て札が。

↑「み」
さすがにクマは出ないのでしょうが。
↓展望台に上がると、こんな感じ。

↑「み」
景色のいい展望台なのに、あまり知られてないせいでしょうか……。
誰もいません。
ま、雨上がりでしたからね。
展望台の上から、サービスエリアの駐車場を見下ろすと……。
↓なぜか、佐渡ヶ島をかたどった芝生が。

↑「み」
さすがに、佐渡までは見えないと思うんですけどね。
さてさて。
トイレ休憩は、15分です。
バスに戻りましょう。
↓1号車と2号車が並んで停まってます。

↑「み」
15分前には全員が揃い、定刻に出発しました。
↓しばらくすると、右手に上越新幹線『ガーラ湯沢』駅が見えて来ました。

↑「み」
きっと今ごろは、ガーラガラでしょう(座布団2枚)。
↓バブルの塔を1枚。

↑「み」
なんだか、外観が汚いです。
修繕積立金が足りないのかも知れませんね。
だんだんと廃墟化していく気がします。
でも逆に、完全に廃墟の街と化したら、人気が出るんじゃないでしょうか。
軍艦島みたいに。

↑島の正式名称は『端島(はしま)』。2015年、世界文化遺産に登録されました。コンクリートの劣化資料としても、貴重だそうです。
かつて、“バブル”という時代があったという無言の証人として。

↑『ジュリアナ東京』だと思います。バブルと云えばこの映像。