Mikiko's Room

 ゴシック系長編レズビアン小説 「由美と美弥子」を連載しています(完全18禁なので、良い子のみんなは覗かないでね)。
 「由美と美弥子」には、ほとんど女性しか出てきませんが、登場する全ての女性が変態です。
 文章は「蒼古」を旨とし、納戸の奥から発掘されたエロ本に載ってた(挿絵:加藤かほる)、みたいな感じを目指しています。
 美しき変態たちの宴を、どうぞお楽しみください。
管理人:Mikiko
由美と美弥子 4644
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 一念発起とは、こういうことだろう。
 さすがに、夫に貰った慰謝料を食い潰すだけの生活には不安を感じていた。
 奈美や侑人からは、脅したって金を引き出せそうにない。
 対岸の老人は年金暮らしだ。
 そもそも、脅しのネタがない。
 酒屋の主人は、財布を女主人に握られている。
 女主人からは、少しは引き出せるかも知れない。
 娘は、母親と夫の密通を知らないのだろうから。
 しかし、引き出せると云っても、たかが知れている。
 それに、自分にまだそんな気持ちが残っていたのは意外だったが……。
 気の毒に思えた。
 ひょっとしたら、自らのそう遠くない未来の姿を女主人に見ていたのかも知れない。

 “年寄笑うな行く道だもの”

 さて、それではどうするか。
 何の資格もない身だ。
 どこかに勤めるにしても、正社員に応募して採用されるとは思えない。
 自分が面接官だったとして……。
 幸恵を採用するという選択肢があるとは、とうてい考えられなかった。
 ま、一歩一歩だ。
 ということで、まずは資格を取ろう。
 そう思ったわけだ。
 といっても、まともな資格なら、少なくとも年単位のアプローチが必要だ。
 自信は皆無だった。
 続かない自信は、満々とあった。
 短期で、確実に取得できる資格。
 ……。
 あるではないか。
 運転免許だ。
 幸恵は、免許を持っていなかったのだ。

 今でこそ、若者の免許取得率は5割ほどだそうだ。
 しかし、幸恵の若いころは違った。
 大半が持っていたのではないか。
 幸恵が免許を取らなかったことに、深い理由はなかった。
 なんとなく取りそびれたというところだ。
 就職してからは、必要性も感じなかった。
 事務職だったので、外回りなどはない。
 外出は、せいぜい通帳記帳に回るくらいだ。
 口座のある銀行は、すべて会社から徒歩圏内にあった。
 後は、アパートと会社の往復だけ。
 車など必要なかった。

 夫と結婚してからも、買物は近所で済むし、まったく必要性を感じなかった。
 今後も必要性があるかと云えば、疑問だ。
 しかし、マイカーが使えれば……。
 配達の仕事ができるのではないか。
 いくら公共機関が発達していても……。
 それで荷物を運ぶことは出来ない。
 どうしても、荷物を載せるための車が必要だ。
由美と美弥子 4643目次由美と美弥子 4645

コメント一覧
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    • ––––––
      1. Mikiko
    • 2026/08/15 05:52
    • 今日は何の日
       8月15日は、『すいとんで平和を学ぶ日(https://zatsuneta.com/archives/108152.html)』。
       草の根の平和活動を行ってる『すいとんの会(https://inuyama-plaza.com/bank/resource/9133/)/愛知県犬山市』が制定。
       日付は、1945(昭和20)年8月15日の「終戦の日」は、現在まで続く平和の始まりの日でもあるとして……。
       平和を学ぶのにふさわしい日との思いから、8月15日に。
       子ども達に、戦争や原爆の愚かさ、悲惨さについて語り……。
       戦時の代用食とされた「すいとん」を食べながら、食糧難のことなどを話して平和の尊さを伝えてます。
       この日には、戦時中のすいとんを食べて、過去の大戦を偲ぶ行事が日本全国で行われてます。
       記念日は、『(社)日本記念日協会(https://www.kinenbi.gr.jp/)』により認定、登録されてます。

       上記の記述は、こちら(https://zatsuneta.com/archives/108152.html)のページから転載させていただきました。

       さらに同じページから、「すいとんについて」を引用させていただきます。

       すいとん(水団)は、小麦粉の生地を、手で千切る、手で丸める、匙ですくうなどの方法で小さい塊に加工し……。
       汁で煮た日本料理です。
      https://zatsuneta.com/img/108152_01.jpg

       続きは次のコメントで。

    • ––––––
      2. Mikiko
    • 2026/08/15 05:52
    • 今日は何の日(つづき)
       引用を続けます。

       すいとんの歴史は古く、室町時代の書物に「水団」の字が見られます。
       江戸時代から戦前までは、すいとん専門の屋台や料理店が存在しており……。
       当時の庶民の味として親しまれてました。
       大正の半ばには、一旦かなり減少しましたが……。
       関東大震災直後には食糧事情の悪化により、焼け野原のいたるところに出現しました。
       また、第二次世界大戦末期から終戦後にかけ、食糧事情の悪い中……。
       主食の米に変わる代用食として、すいとんの名を借りた料理が作られました。
       戦争による物資に乏しい時代背景から、小麦粉が不足してたため……。
       大豆粉、トウモロコシ粉、高粱(コーリャン)粉など、あるいは糠(ヌカ)などが混ぜられたものが材料とされたこともあります。
       これらは、とても本来のすいとんと呼べるような代物ではなかったといいます。
       また、昆布、煮干、鰹節が入手できないため、出汁は取られず……。
       味噌、醤油、塩が不足してたため、まともな味付けの余裕もありませんでした。
       塩味を補うために、海水で煮るなどの調理も行われてました。
       ほとんどの場合、野菜や肉などの具が入ることはなかったうえ……。
       サツマイモの葉や蔓など、本来、捨てられてた部位を具にしてました。

       以上、引用終わり。

       江戸時代から存在したものの、大正半ばに減少。
       しかし、関東大震災後、第二次世界大戦後などに復活したわけです。
       つまり、本文にあるように、食料事情の悪いときの料理だったわけです。

       続きはさらに次のコメントで。

    • ––––––
      3. Mikiko
    • 2026/08/15 05:53
    • 今日は何の日(つづきのつづき)
       ↓本文に、印象に残る記述がありました。
      +++
       また、昆布、煮干、鰹節が入手できないために出汁は取られず……。
      +++

       今、日本料理では、出汁がその根幹だと云ってもいいでしょう。
       ラーメンとかでもそうですよね。
       でも、使った後の出汁の材料って……。
       捨てられるんですよね。
       考えてみれば、もったいない話です。
       まさに、飽食の時代の料理法と云ってもいいでしょう。

       しかし、すいとん。
       不味かったという話は、聞いたことがあります。
       これはひとえに、味付けの問題じゃないですか。
       ひとつは、今書いたように、出汁が取れなかったこと。
       ↓それと、もうひとつ。
      +++
       味噌、醤油、塩が不足してたため、まともな味付けの余裕もありませんでした。
      +++

       出汁なしで、味付けも出来ない。
       これで美味しいわけがありません。
       ママゴトで、雑草を水で煮ただけのようなものです。
       現在、すいとんを出すお店もあるんでしょうね。
       でもそれは、ちゃんと出汁を取って、味付けもされてるものでしょう。
       それなら、正直、美味しくないはずないですよ。
       それを食べたお客さんは、どう思うでしょうね?
       「なんだ、すいとんって普通に美味しいじゃない」。
       終戦後の味とはまったく違うもののはず。
       ↓農林水産省のページに載ってるレシピです。
      https://www.maff.go.jp/j/keikaku/syokubunka/k_ryouri/search_menu/menu/32_2_gunma.html

       出汁も入れられ、味付けもされてます。
       これで、戦時下の食糧事情を想起するのは無理でしょう。
       といって、出汁も味付けもないものを出して……。
       お金を取るわけにもいきませんしね。
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