2026.7.13(月)
「駿河屋さん。
何か言いなさいよ。
ちょっと、あなた。
大丈夫?」
若主人は侑人を凝視したまま、脂汗を流し始めていた。
子供のころの同級生に似た子を前にしているだけだろう。
この様子は尋常ではない。
「あなた、ほんとにどこか悪いんじゃないの?」
幸恵は、若主人の肩に手を置いた。
若主人は、スタンガンをあてられたように飛びあがると、テーブル脇の絨毯にガマガエルのごとくつくばった。
頭は侑人を向いていた。
「ちょっと、どうしたのよ?」
「アキラ……。
アキラ、ごめんよぉぉぉ」
額を絨毯に擦りつけ、号泣を始めた。
侑人は最上級のドン引き顔で、幸恵の顔を窺った。
“このオヤジ、ヤバすぎ”と顔が言っていた。
「駿河屋さん!
しっかりして!」
「思い出しました。
思い出したんです。
ずっと不思議だったんです。
なんで……。
なんで、アキラが行方不明になったときの記憶が曖昧なんだろうって。
でも、今、思い出しました。
ぜんぶ」
若主人はくしゃくしゃの顔をあげ、侑人を仰いだ。
「何を思いだしたっていうの?」
「アキラは……。
アキラは、自分が殺したんです」
「ちょっと。
冗談はやめてよ」
「ほんとです。
修学旅行が終わって、学校が始まったときのことです。
学校に行くのが、楽しみでしょうがなかったです。
アキラと、あんな関係になったんですから。
学校でも、ずっと一緒に過ごせると思ってました。
でもアキラは、わたしとのことなんかなかったみたいな顔をして……。
ほかのやつとじゃれたりしてたんです。
ショックでしたし、うぬぼれてた自分がバカに思えました。
で、その日の帰り道、ひとりで歩いてました。
そしたら、アキラが追いついてきたんです。
呼び止められましたが、わたしはまだ怒ってたんで無視しました。
そしたら、後ろからまとわりついてたアキラが、わたしの真ん前に出ました。
わたしに合わせて歩きながら、わたしの行く手を塞ぎます。
わたしが右に避けようとすると右に身を寄せ、左に動けば左に寄って邪魔します。
そんなことをしながら、2人で道路をジグザクに歩いてました。
酷く悲しかったです」
何か言いなさいよ。
ちょっと、あなた。
大丈夫?」
若主人は侑人を凝視したまま、脂汗を流し始めていた。
子供のころの同級生に似た子を前にしているだけだろう。
この様子は尋常ではない。
「あなた、ほんとにどこか悪いんじゃないの?」
幸恵は、若主人の肩に手を置いた。
若主人は、スタンガンをあてられたように飛びあがると、テーブル脇の絨毯にガマガエルのごとくつくばった。
頭は侑人を向いていた。
「ちょっと、どうしたのよ?」
「アキラ……。
アキラ、ごめんよぉぉぉ」
額を絨毯に擦りつけ、号泣を始めた。
侑人は最上級のドン引き顔で、幸恵の顔を窺った。
“このオヤジ、ヤバすぎ”と顔が言っていた。
「駿河屋さん!
しっかりして!」
「思い出しました。
思い出したんです。
ずっと不思議だったんです。
なんで……。
なんで、アキラが行方不明になったときの記憶が曖昧なんだろうって。
でも、今、思い出しました。
ぜんぶ」
若主人はくしゃくしゃの顔をあげ、侑人を仰いだ。
「何を思いだしたっていうの?」
「アキラは……。
アキラは、自分が殺したんです」
「ちょっと。
冗談はやめてよ」
「ほんとです。
修学旅行が終わって、学校が始まったときのことです。
学校に行くのが、楽しみでしょうがなかったです。
アキラと、あんな関係になったんですから。
学校でも、ずっと一緒に過ごせると思ってました。
でもアキラは、わたしとのことなんかなかったみたいな顔をして……。
ほかのやつとじゃれたりしてたんです。
ショックでしたし、うぬぼれてた自分がバカに思えました。
で、その日の帰り道、ひとりで歩いてました。
そしたら、アキラが追いついてきたんです。
呼び止められましたが、わたしはまだ怒ってたんで無視しました。
そしたら、後ろからまとわりついてたアキラが、わたしの真ん前に出ました。
わたしに合わせて歩きながら、わたしの行く手を塞ぎます。
わたしが右に避けようとすると右に身を寄せ、左に動けば左に寄って邪魔します。
そんなことをしながら、2人で道路をジグザクに歩いてました。
酷く悲しかったです」
コメント一覧
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1. Mikiko- 2026/07/13 05:50
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今日は何の日

7月13日は、『平成16年7月新潟・福島豪雨』が起こった日。
↓Wikiの記述です(https://w.wiki/SBq9)。
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12日夜から新潟県中越地方や福島県会津地方では非常に激しい雨が降り、栃尾市や下田村では総雨量が400ミリを超す記録的な雨量を観測した。
このため、信濃川水系の五十嵐川・刈谷田川・中之島川の堤防が11ヶ所で決壊し、五十嵐川流域の三条市と刈谷田川流域の中之島町を中心に、長岡市、見附市など、広範囲で浸水被害が発生した。
広大な平地が浸水したため、避難所となった施設までもが浸水し避難者が孤立するという事態も起こった。
(中略)
この災害に対して消防庁は宮城県・山形県・栃木県・群馬県・埼玉県・東京消防庁・神奈川県・長野県・山梨県・富山県・石川県・岐阜県から緊急消防援助隊を出動させ、1,855人を救出(うち消防防災ヘリコプターによる救出が92人)した。
この水害は後に激甚災害に指定された。
(中略)
●人的被害
新潟県や福島県各地で濁流や土砂崩れにより死者16名、負傷者4名の被害を出した。
●物的被害
新潟県各地で地すべりや土砂崩れが発生した影響で住家全壊70棟・住家半壊5,354棟・住家一部破損94棟・床上浸水2,149棟・床下浸水6,208棟の被害が発生した他、合計で30,947世帯に避難指示・避難勧告が出された。
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続きは次のコメントで。
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2. Mikiko- 2026/07/13 05:51
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今日は何の日(つづき)

この災害が起こったのは……。
2004(平成16)年のことでした。
イチローがメジャー4年目で……。
MLBのシーズン最多安打記録(262本)を作った年。
今から、22年前です。
もう、22年も経ったんですね。
わたしは災害翌日の14日、三条にある妹の家へ、片付けの手伝いに行きました。
後にも先にも、被災地に手伝いに行ったのは、このときだけです。
手伝いに行った日に梅雨が明けました。
ピーカンです。
気温もぐんぐん上がりました。
わたしのような助っ人も多かったのか……。
途中の道路が大混雑で、現地に入るだけでも大変でした。
いやー、暑かったです。
暑いだけじゃありません。
道路に積もった泥が乾き、それが土埃となって舞うんです。
景色が霞むほど。
口にタオルを巻いて作業しなければならず、暑さがいっそう堪えました。
前日まで大雨が降ってたというのが、ほんとにウソのようなお天気でしたが……。
ウソじゃない証拠が、そこここに残されてました。
道路の電柱の、わたしの頭上より遙か上に、稲の束が引っかかってました。
そこまで水が来たんです。
少し低い位置にある住宅では、玄関先のコンクリート下が抉られ、洞穴のようになってました。
おそらく、そこに落ちこんだ水が渦を巻いたんでしょうね。
いずれにしろ、こんな水に巻きこまれたら、ぜったいに助からなかったと思います。
「早めの避難」というのがどれほど大事かと、身に沁みて感じました。
続きはさらに次のコメントで。
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3. Mikiko- 2026/07/13 05:51
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今日は何の日(つづきのつづき)

しかし……。
それも所詮、人ごととして感じてたということです。
我が身には染みてません。
妹の家では、ほんとに怖い目をしたそうです。
水が、階段をどんどん登って来たと言ってました。
2階の床間際まで水が上がったときは……。
ここで死ぬんだと、本気で思ったとか。
こういう身に染みた思いは、次の災害のときに必ず活きるでしょう。
今でも、強い雨が降る夜は、眠れないそうですから。
しかし……。
その後のわたしの防災対策は、水のペットボトルを買っただけ。
水は、1人1日3リットルで3日分。
計9リットルが必要と云われてます。
備蓄を始めたころは母がいたので、2人分で18リットル。
2リットル入りのペットボトル9本。
これを、1ヶ月ずつ賞味期限をずらして買いました。
水の賞味期限は丸2年。
2年に1度、毎月1本ずつ買い換えるわけです。
古い水は、もちろん使います。
ポットで沸かしてですが。
昨年が買い換え年だったので、次は来年ですね。
この間に母が亡くなりましたが、18リットルは堅持してます。
備えあれば憂いなしです。
ペットボトルの首近くには、賞味期限をデカデカとマジックで書いてます。
これなら買い忘れっこありません。
あと、水の入ったペットボトルには、別の使い道もあります。
運動です。
私は毎朝、階段昇降を8往復してます。
このとき、ペットボトルを2本、リュックで背負ってるんです。
4リットルですから、4キロの負荷になります。
防災備蓄品であって、しかも運動の助けにもなるわけです。
備えない手はありません。
みなさんペットボトル、毎日背負いましょう。











![[官能小説] 熟女の園](https://livedoor.blogimg.jp/mikikosroom2008/imgs/3/e/3e07a9c3.gif)





































































































