2025.2.1(土)
■
ほどなくして、主婦が廊下に姿を現した。
驚くことではないが、全裸だった。
しかし主婦の方は、少しは驚いたようだ。
当然だろう。
「あらやだ。
お客さんならそう言ってよ」
「覚えてない?
昨日のトイレの子」
「あ……。
でも、どうして?」
「学生証、わざわざ学校まで届けてくれたんだ」
「やっぱり、あそこで落としてたのね」
「椅子、持ってきて。
椅子に座ってもらえば、2人で運べるでしょ」
「いいわよ。
わたしが負ぶってあげる」
「その格好で?」
「そうよ。
だって他人じゃないんだもの。
精子を飲んだ仲なんだから」
主婦は框まで歩み寄ると、背中を向けてしゃがみこんだ。
少年の目は、真っ白い肉厚の背中に釘付けになっている。
「起てる?」
少年は車椅子の肘掛けに両手を置き、脚を震わせながら身を持ちあげようとした。
侑人がその身体を支える。
華奢な胴体だった。
「負ぶさって」
少年が、主婦の背中に抱きついた。
その細い体幹の外側に、主婦の背中がはみ出ている。
主婦はそのまま起ちあがった。
「まぁ、軽いのね。
何キロあるの?」
「35キロくらいです」
「うそ。
わたしより15キロも軽いわ」
もっとだろと思ったが、もちろん口には出さない。
「ちょっと待って。
靴、脱がすから」
少年の足から外したローファーを、たたきに並べる。
自分のスクールシューズも踏み脱いで、廊下にあがった。
「いいよ」
ほどなくして、主婦が廊下に姿を現した。
驚くことではないが、全裸だった。
しかし主婦の方は、少しは驚いたようだ。
当然だろう。
「あらやだ。
お客さんならそう言ってよ」
「覚えてない?
昨日のトイレの子」
「あ……。
でも、どうして?」
「学生証、わざわざ学校まで届けてくれたんだ」
「やっぱり、あそこで落としてたのね」
「椅子、持ってきて。
椅子に座ってもらえば、2人で運べるでしょ」
「いいわよ。
わたしが負ぶってあげる」
「その格好で?」
「そうよ。
だって他人じゃないんだもの。
精子を飲んだ仲なんだから」
主婦は框まで歩み寄ると、背中を向けてしゃがみこんだ。
少年の目は、真っ白い肉厚の背中に釘付けになっている。
「起てる?」
少年は車椅子の肘掛けに両手を置き、脚を震わせながら身を持ちあげようとした。
侑人がその身体を支える。
華奢な胴体だった。
「負ぶさって」
少年が、主婦の背中に抱きついた。
その細い体幹の外側に、主婦の背中がはみ出ている。
主婦はそのまま起ちあがった。
「まぁ、軽いのね。
何キロあるの?」
「35キロくらいです」
「うそ。
わたしより15キロも軽いわ」
もっとだろと思ったが、もちろん口には出さない。
「ちょっと待って。
靴、脱がすから」
少年の足から外したローファーを、たたきに並べる。
自分のスクールシューズも踏み脱いで、廊下にあがった。
「いいよ」
コメント一覧
-
––––––
1. Mikiko- 2025/02/01 05:54
-
今日は何の日
2月1日は、『フレイルの日』。
「(社)スマートウエルネスコミュニティ協議会」「日本老年学会」……。
「(社)日本老年医学会」「日本サルコペニア・フレイル学会」の4団体が、共同で制定。
日付は、2月1日を「201」として……。
『「フ(2)」「レ(0)」「イ(1)」ル』と読む語呂合わせから。
記念日を通して、フレイルの概念や予防の重要性を、多くの人に認識してもらい……。
健康長寿社会の実現を図ることが目的。
記念日は、2020(令和2)年、『(社)日本記念日協会(https://www.kinenbi.gr.jp/)』により認定、登録されました。
上記の記述は、こちら(https://zatsuneta.com/archives/10201a7.html)のページから転載させていただきました。
さらに同じページから、「フレイルについて」を引用させていただきます。
「フレイル」とは、従来「虚弱」と呼ばれてたものを、身体の虚弱だけでなく、口腔、心、社会参加など、それぞれに……。
また、複合的に生じる要介護に向かう加齢変化を、総合的に取りまとめる幅広い概念です。
『日本老年医学会(https://www.jpn-geriat-soc.or.jp/)』が、2014(平成26)年に提唱しました。
続きは次のコメントで。
-
––––––
2. Mikiko- 2025/02/01 05:54
-
今日は何の日(つづき)
引用を続けます。
分かりやすく云うと、「加齢により心身が老い衰えた状態」のことを意味し……。
「健康な状態と要介護状態の中間」に位置します。
「フレイル」という言葉は、「虚弱」を意味する英語「Frailty(フレイルティ)」に由来します。
さらに同じページから、「SWC協議会について」を引用させていただきます。
『スマートウエルネスコミュニティ協議会(SWC協議会)https://www.swc-kyogikai.jp/』は、従来の健康や医療に関するアプローチのみならず……。
まちづくり、スポーツなど、多様な要因に目を向け、産官学の幅広い叡智を集めて、課題解決する組織です。
https://zatsuneta.com/img/10201a7_01.jpg
2015(平成27)年に設立されました。
SWC協議会では、健康づくり無関心層を半減させることを目標に、以下の7つの分科会で……。
テーマ毎の切り口により、有効施策を調査研究し、政策提言に繋げる諸活動を行ってます。
①インセンティブ制度・ビジネス分科会
②健幸アンバサダー・人材育成分科会
③AI・情報銀行データ利活用分科会
④スポーツ・レガシー分科会
⑤まちづくり分科会
⑥地域健幸ビジネス分科会
⑦動脈硬化予防啓発分科会
以上、引用終わり。
続きはさらに次のコメントで。
-
––––––
3. Mikiko- 2025/02/01 05:55
-
今日は何の日(つづきのつづき)
わたしもどうやら、フレイルの入口が見えそうなところにいるようです。
昨年末から始まった心臓の不調ですが……。
どうも、運動不足が大きな要因だったんじゃないかと思えるんです。
そう思うようになったのは、年初の車のバッテリーあがりがきっかけです。
自分で充電しようとしたり、業者にバッテリー交換の見積もりを取ったりしてて……。
1週間くらい、車に乗れない期間がありました。
会社には当然、電車を使って行ってました。
路線バスの運賃が、バカ高くなったので……。
新潟駅と会社の間は、行き帰り歩いてました。
もちろん、駅には階段があります。
車通勤とは、運動量が大違いです。
しかも、土日の買い出しも、リュックを背負って歩いて行ってました。
そういう生活をしてたら、心臓の不調が出なくなったんですよ。
そう云えば昨秋末、不調の発端の日、クリニックで心電図を取られた後……。
紹介された病院に行ったときもでした。
受付時間が迫ってたので、早足で歩いて行きました。
そしたら、病院に着いたときには、心臓の不調が治まってたんですよ。
しかし、バッテリーを自力で交換して以来……。
また、車通勤に戻ってしまってます。
やっぱ、楽なんですよね。
電車と違って、向こうの時間に合わせなくていいですし。
でも、このまま以前の生活に戻ったら……。
また、おかしくなる可能性もあります。
やっぱり、週に1日くらいは、電車通勤することにしてみようかな。