2024.8.22(木)
この『単独旅行記Ⅶ・総集編(11)』は、『単独旅行記Ⅶ(101)』から『単独旅行記Ⅶ(108)』までの連載を、1本にまとめたものです。
み「美しき田園風景じゃ。
でも絶対、冬はタイヘン」
ハ「夏は暑いやろしな。
どっちゃの方角から吹く風も……。
山からの吹き下ろしになる。
常時、フェーン現象や」
み「会津に幸あれ……」
み「これよこれ。
トンネル。
こうやって、山をショートカットして通した高速道だから……。
磐越西線より、1時間以上も早く着くわけだ」
み「あれって……。
オマル?」
ハ「アホきゃ!
空気清浄機やろが。
コロナ以降、付けられたんやないか」
み「あ、トイレは、あそこか。
あれ?
確か、新潟交通のホームページでは……。
『トイレはありません』って書いてあったぞ(参照)」
ハ「これは会津バスやろ。
そっちゃにはあるんとちゃうか?」
会津バスのホームページを見ると(参照)……。
やはり、トイレは無しになってました。
み「トイレなら、トイレって書いてあるだろ。
これじゃ、人が入ってるかどうかもわからんし」
ハ「開けてみればいいがな」
み「あんた開けて」
ハ「わしにでけるか!」
み「誰か入ってたらどうすんのよ」
ハ「乗ってから、誰も入らんかったやろ」
み「その前から入ってたら?」
ハ「無賃乗車……。
は、でけんわな。
下りるとき払うんやから。
開けてみれや」
み「やめ。
悪いことが起こりそうな気がする。
忘れることにしよう」
み「しかし、長いトンネルだな。
夜行バスみたいじゃ。
次の停留所は、『会津アピオ入口』か。
『会津アピオ』って何だろ。
ちょっと調べて」
ハ「総合流通団地やて」
み「なんだ、ショッピングモールとかじゃないのか」
ハ「商業施設もあるみたいやで。
『リオン・ドール』も入っとる」
み「下りられんの?」
ハ「乗車だけやな」
み「やっと抜けた。
あのビニールハウスで、なに作ってんだろうね?
しかし冬場、雪で潰れないもんかね?」
ハ「冬前に撤収するんやないんか?」
み「雪が解けたら設営?
タイヘンすぎるだろ。
嫁に来れんな」
ハ「まだ行く気かいな」
み「なんだと!」
み「あ、停まった。
ここ、どこだっけ?」
ハ「『西会津インター前』やな。
ここだけ唯一……。
乗降、どちらも可能な停留所や」
み「この前までが、乗車だけで……。
この次からは、降車だけってことか。
あれって、トイレ?」
ハ「アホか。
待合所やがな」
み「のんびりとした良さげなところに見えるけど……。
冬の夜を考えると恐ろしいわ。
あっ!」
ハ「何やねん」
み「あの信号、横向きだ」
ハ「当たり前やろ」
み「新潟の信号機は、みんな縦向きだよ。
横だと、雪で曲がったりするから。
ここらって、あんまり雪が積もらないのかな?
そんなわけないと思うんだけど」
ハ「調べるんやな」
み「森田検索」
ハ「それはいらんちゅうねん。
うーむ。
どうやら、会津も縦向きらしいな。
せやけど、昔は横向きやった。
つまりこれは、昔の信号機が……。
まだ交換されずに残っとるちゅうこっちゃな」
み「そんなら、横でも大丈夫ってことなんじゃないの?」
ハ「知らんがな」
み「植物の天下だね。
今、人間の生活圏に侵入してくる野生動物が問題になってるじゃない」
ハ「最たるもんは、熊やろ。
あと、屋根裏に入りこむハクビシンとかやな」
み「でも空き家とか、人の手が入らなくなると……。
いち早く侵入してくるのは、植物なのよ。
わが家の庭がいい見本」
ハ「空き家やないやないけ」
み「以前は、母が草取りをしたり……。
近所の元自治会長さんに、庭の手入れを頼んだりしてた。
でも、母の足腰が悪くなったうえ、元自治会長さんも亡くなっちゃったの。
庭の手入れって、業者に頼むとエラい高いわけよ。
なので、わたしがすることにしたんだけどね。
なっかなか手が回らない。
カンカン照りのときやったら、ぶっ倒れかねないし……。
電動の草刈り機だから、雨の日は出来ないでしょ」
ハ「なんでやねん?」
み「感電するかも知れないじゃん」
ハ「ほんまかいな」
み「してからじゃ遅いでしょ。
毎年、5月には、その年1回目の草刈りをすることにしてるんだけど……。
年によっては、なかなか出来ないことがあるわけよ。
連日カンカン照りだったり、雨続きだったり。
あと、わたしの仕事との兼ね合いもあるし。
5月は申告月だから忙しいのよ。
でも、気にはなるから……。
庭の様子は、窓越しに見てる。
庭には、建物沿いに細い通路が通ってるんだけど……。
その通路が、徐々に狭くなっていくのよ。
左右から、植物が張り出してくるわけ。
そしてついに、通路が消滅するわけ。
さすがにそうなると、無理しても草刈りするんだけどさ。
空き家になったら出来ないでしょ。
あっという間だと思うよ。
庭が植物に覆われるのは。
地震の被災地なんか、スゴいことになってるんじゃないかな」
ハ「グリーンモンスターやな」
み「うまいこと言うじゃない」
み「ああいう細い道も……。
人がいなくなったら植物に覆われてしまうわ」
ハ「舗装道路でもか?」
み「蔓植物は這い出してくるでしょ。
そのうち、舗装にもクラックが入る。
そこに落ちた種が芽吹いて、根を張れば……。
クラックはさらに広がっていく。
時間の問題ですよ」
み「なんかさ……。
さっきまでいなかった人が乗ってそうだよね」
ハ「気味の悪いこと言うたりなや」
み「もし、そういうのが出たら、あんたに任すから」
ハ「なんでやねん」
み「埴輪なんだから……。
お化けと似たようなもんでしょ」
ハ「ぜんぜんちゃうわ!」
み「げっ、雨だ」
ハ「帰りのバスで良かったわな」
み「日ごろの精進のたまものじゃ」
ハ「それは大いに疑問や」
み「またトンネルだ。
いったい、いくらかかったんだろうね、この高速道路通すのに。
で、そこを、数人の乗客を乗せたバスが走ってるわけだ。
高速道って、通せば終わりじゃないでしょ。
常にメンテナンスが必要。
維持管理費も馬鹿にならない。
しかも、今は2車線の対面通行じゃない。
この4車線化の計画が進んでるのよ」
ハ「どう考えても不要やな」
み「しかし、変わり映えせん景色じゃ!
シベリア鉄道か!」
ハ「なんやそれ?」
み「シベリア鉄道って……。
端から端まで、7日くらいかかるんじゃなかったかな。
でも途中、窓の外の景色が、何日もまったく変わらないんだって。
わたしは、車窓を眺めるのが大好きだけど……。
さすがに、テーブルひっくり返すと思う。
次の景色出せって」
ハ「テーブルはひっくり返せんと思うで。
床とくっついとるやろ」
み「おー、久々に人の気配のするところに来た」
ハ「上川パーキングエリアやな」
み「ここで、最初で最後のトイレ休憩。
バスにトイレが付いてたら……。
ビール飲めるんだけどな。
休憩が1箇所じゃ、とても怖くて飲めんわ。
さすがに、オシメして飲む気にはなれん」
ハ「当たり前や。
下りんのか?」
み「いちおう、してくる」
ハ「遅れなや。
大やないやろな」
み「極小です!」
み「初夏の川だ。
いいねー。
でも、どうしても冬景色を想像してしまう」
ハ「そればっかしや」
み「あれ?
河川敷の砂利に、轍(わだち)があったよね。
何だろ?」
ハ「通り過ぎたがな」
ここで、時間をちょっと巻き戻します。
↓この2本の轍です。
車にしては、轍の幅が狭すぎます。
リヤカーにしては、轍が太すぎるでしょう。
綺麗に等間隔ですから、バイクの行き帰りじゃないですよね。
あと4輪だと、前後のタイヤがズレるところがあるはずです。
この轍にはそれが見えませんから、左右2輪だけの車両じゃないでしょうか。
大八車にしては、やはり轍が太すぎます。
↓楽天市場を調べたら、可能性のありそうな道具がありました。
やはり、もっと轍の幅が広そうですが。
空気が抜けてたのかも?
でも、何を運んでたんですかね?
河川敷がえぐれてるところまで行ってるようです。
ひょっとして……。
死体?
み「また雨だ」
窓に雨粒が付くと、ピントが窓に合ってしまいます。
み「次は三川だ。
もう新潟県に入ったね」
ハ「三川って、何市や?」
み「市じゃないよ。
阿賀町。
東蒲原郡のすべての町村、津川町、鹿瀬町、三川村、上川村が合併したの」
阿賀町の面積は、952.89km2もあります。
佐渡ヶ島(855.3 km2)より大きいです。
東京23区(627.51km2)の1.5倍です。
でも、市にはなれませんでした。
現在、人口は9,000人を切ってます。
み「だから今、東蒲原郡には、この阿賀町しかないわけ」
ハ「確か、似たような名前の市があったやないけ?」
み「よく知ってるね。
新潟市の隣の阿賀野市ね。
ここは瓢湖の白鳥で有名。
両方とも、阿賀野川沿いにあることが名前の由来」
ハ「ややこしいがな」
み「どちらも平成の大合併で出来たんだけど……。
その当時は、新潟県人も混乱したと思う」
この阿賀野市ですが、最近、ときどき行くようになりました。
『業務スーパー』があるんです。
冷凍焼き鳥の「ぼんじり」を買いに行ってます。
脂がすごいんですよ。
「鶏肉のトロ」と呼ばれる部位です。
この隣でニンジンを焼いてると、油で揚げたみたいになりますよ。
み「間違いなく、阿賀野川だ。
なんか、日本じゃないみたいだよね」
ハ「山水画の景色やな」
み「この砂利には、轍がないな」
ハ「普通、ないがな。
そもそも、人家がひとつもないやないけ」
み「人類が滅びたあとの世界みたいだね」
この後、また雨が降ってきたらしく……。
ピントが窓に合った写真ばっかり続きました。
み「田んぼだ。
新潟平野に出たかな」
み「空気を運んでるようなもんだよね。
もっと小さいバスにすればいいのに。
マイクロバスもいらないよな。
ミニバンで十分。
それももったいないくらい。
軽バンでいいんじゃないの」
ハ「高速で横風に吹かれたら……。
怖いで-」
み「あ、停まった。
何で?」
ハ「停留所や。
下りる人がおるからに決まっとるやろ」
み「ここどこ?」
ハ「安田インター前やな」
み「安田!
もう阿賀野市じゃん。
新潟市の隣だよ」
み「うーむ。
のどかな景色じゃ」
ハ「えらい豪邸があるがな」
み「あれって、鶏舎じゃないの?」
ハ「2階建てやで」
み「2階は昔、蚕を飼ってたんじゃないのかな」
ハ「養鶏に養蚕。
田んぼもやっとったわけやな。
大変やで」
み「もちろん、1人や2人で出来るわけないよ。
専業農家で、一家総出でやってたんでしょ」
ハ「幸せな時代やった気いするな」
み「なんだ、あのキノコみたいなの?」
ハ「牧草のロールやないんか?」
み「そうか。
てことは、牛も飼ってるってこと?
手広くやってるんだね」
ハ「さっきなの鶏舎の農家とは限らんがな」
み「あ、そうか」
み「阿賀野川だ。
高速道路は、山があろうが川があろうが……。
お構いなしに、まーっすぐ通されるってことだね」
ハ「せやなかったら、“高速”には走れんがな」
み「横光利一の小説を思い出した。
特急の描写だったけど。
“沿線の小駅は石のやうに黙殺された”って一節」
ハ「文明の発達を表現しとるようやな」
み「♬カステラ一番」
ハ「なんやそれ?」
み「♬電話は二番」
ハ「♬三時のおやつは文明堂。
ぜんぜん関係ないがな!」
み「文明堂の電話番号は、ほんとに二番だったんだよ。
新しい局が開設されると……。
すぐさま二番を買い取ってたんだって。
で、全店の電話番号が二番だったらしいよ」
ハ「それはそれで大したもんやな。
せやけど……。
ぜんぜん関係ないがな!」
み「また雨だ」
ハ「天気雨みたいやな」
み「狐の嫁入りか。
そう云えば、さっき通った阿賀町だけど……。
そこの津川は『狐の嫁入り行列』で有名なんだよ」
ハ「行きの『ばんえつ物語』で下りた駅やろ」
み「そういえばそうだった。
ほんの昨日のことなのに……。
2年前くらいに思える」
連載が、2年以上かかってしまってますからね。
み「これは、阿賀野川の堤防だな」
ハ「えらい広い河川敷やな」
み「野球場とか作られてるところもあるからね。
大水のときは、そこがぜんぶ水没するわけだ。
信濃川は、大河津分水と関屋分水で……。
水を海に落としてるから、洪水の危険はほとんどなくなった。
でも阿賀野川は、山から真っ直ぐ下りてくるから……。
水を逃がすところがないんだよ」
ハ「あんたとこ、阿賀野川から結構近いんやないか?
堤防から溢れたらどないなるんや?」
み「ハザードマップ見ると、微妙なのよ。
いちおう、0.5メートル未満にはなってるんだけどね。
でもすぐ近くに、0.5メートルから3.0メートルってところもある」
ハ「0.5メートルと3メートルやったら、大違いやろ」
み「そうなのよ。
でっかい排水機があるから、水が吐けるのは早いと思うんだけど……。
でも、いったんは浸かっちゃうよね」
ハ「浸かった時点で、わややがな」
み「住宅地っぽくなって来たな」
ハ「しかし、広い平野やったな」
み「そういえば、新潟平野って、どれくらい広いんだろ?
平野の面積ランキングがあるんじゃないかな。
ちょっと検索して。
森田検索」
ハ「それは、ええっちゅうねん。
えーとな。
1番は関東平野やな。
17,000km2」
み「♬電話は2番」
ハ「いらんこと言わいでええ。
2番は、石狩平野や。
3,800km2。
3番は、十勝平野やな。
3,600km2」
み「やっぱり北海道か。
でもそう考えると、関東平野ってスゴいんだね」
ハ「ずば抜けとるわな。
で、4番が越後平野やったで。
2,000km2」
み「やっぱり広いんだ。
水平線の彼方まで田んぼってところがあるもんね」
ハ「新潟クボタやて。
さすが農業県やな」
後ろの球形なのは、ガスタンクでしょうか?
一瞬、タンクがズタボロに破けてるのかと思いました。
↓でもよく見ると、SLの絵でした。
調べたら、この新潟クボタは……。
新潟市秋葉区にある新潟中央サービスセンターでした。
タンクは、北陸ガスのものかと思いましたが……。
どうやら、違うようです。
Googleマップで見ると……。
新潟クボタ、本間道路、ヒートロック工業に三方を囲まれてます。
本間道路とヒートロック工業は、道路の舗装関係の会社でした。
さらにしつこく、ストリートビューで調べたところ……。
タンクの所有者は、新潟クボタでも、本間道路でも、ヒートロック工業でもありませんでした。
越後天然ガスの川口供給所という施設でした。
越後天然ガスは、この地域ローカルの都市ガス会社です。
うちの会社も、秋葉区の事業所は越後天然ガスです。
会社の概要を見てみたら、このタンクは……。
平成9(1997)年11月に造られた「ガスホルダー」という建造物でした。
↓GoogleのAIによる「ガスホルダー」の解説です。
+++
ガスホルダーとは、都市ガスを貯蔵する容器で、通称ガスタンクとも呼ばれます。
ガスをあまり使わない時間帯に一時的にため、ガスの使用量が多い時間帯に放出することで、ガスを安定して供給するために使用されます。
ガスホルダーは、円筒形と球形の2種類がありますが、都市ガス用としては球形がほとんどです。
球形は外からの強い力や内部からの圧力を均等に分散するのに適しており、地震の影響を最小限にとどめることができます。
また、高い圧力に強く耐えるために、何枚もの強い鋼板をつなぎ合わせて作られています。
ガスホルダーは、すべての供給所に設置されており、貯蔵されたガスは圧力を調節する装置(地区整圧器)を経由して各家庭や学校などに供給されます。
+++
やっぱり、ガスタンクで良かったんですね。
それでは、このガスタンクには、どうやってガスを溜めるんでしょう?
どうやら、パイプラインで送られるようですが……。
これ以上深入りすると、話が進まないのでやめておきます。
SLの絵を入れてあるのは、理解できます。
新潟市秋葉区は、旧新津市なんです。
鉄道の街ですからね。
み「新潟平野の大穀倉地帯だ」
ハ「水平線まで田んぼやがな」
ここでひとこと、新潟のお天気について言っておきたいことがあります。
世間一般では、新潟は、1年中お天気が悪いと思われてるようです。
この田んぼを見れば、そんなことあり得ないと言うことがわかります。
稲という植物は、お日様がサンサンと当たるところでないと育たないからです。
なので、山陰になるような地域ではお米は作れず、蕎麦などが栽培されてるわけです。
↓の図をご覧下さい。
新潟市と東京都区部の、月ごとの日照時間を比較した表です。
気象庁のページからコピーさせてもらいました。
新潟市が、こちらから。
東京都区部が、こちらからです。
日照時間の長い方を、黄色く色づけしてあります。
きっぱりと分かれてますよね。
11月から4月までは、東京が長く……。
5月から10月までは、新潟が長いです。
ひと月ごとに比べれば、6勝6敗ですよ。
そして、新潟の日照時間が長い5月から10月までの間には……。
田植えから稲刈りまでがすっぽりと収まります。
つまり、この時期にお天気がいいからこそ……。
新潟は米どころであり得るんです。
こちらに、全国市町村別の米の収穫量ランキングがあります。
新潟市が、ぶっちぎりで全国トップです。
2位の秋田県大仙市の約2倍。
新潟市のお天気が1年中悪かったら、こんな結果になるわけがないんです。
おわかり?
この後、また雨が降り出して……。
ピントが窓に合った写真ばっかりになってました。
み「遠くにビルが見え始めたな。
もうじき新潟市の中心部だ」
ハ「あっという間やったな」
み「やっぱ、高速は速いわ」
み「晴れてきたぞ」
み「おー、遠くにけぶるビル街。
何もかも、みな懐かしい……」
ハ「大したビルやあらへんがな」
み「やかまし!」
み「あ、ビッグスワンだ。
新潟スタジアム」
ハ「大きいスタジアムやな」
み「ワールドカップが行われたんだからね。
ベッカムがプレーしたんだよ。
何もかも、みな懐かしい……」
ハ「あんた、死ぬんちゃうか」
み「メーテル……」
ハ「番組がちゃうがな」
この後、天気雨になったみたいで……。
またまたピンボケ続きになってしまいました。
み「旅も、いよいよ終わりか。
たった一泊二日の旅だったけど……。
なんだか、2年くらい旅してた気がする」
ハ「せやからそれは……。
旅行記の連載に2年もかかっとるからやろ」
み「この車中には……。
会津の空気が詰まってるんだね」
ハ「途中で入れ替わっとるわ。
トイレ休憩もあったんやし。
入れ替わらんかったら……。
窒息するがな」
み「埴輪のくせに、ロマンのないやつ!」
ハ「なんで、埴輪やとロマンやねん」
み「古代のロマンとか言うじゃないの」
ハ「埴輪は歴史やで。
有史時代なんやから」
み「そうだっけ?
土偶とかと一緒でしょ」
ハ「あれは縄文時代やろ!
エラい違いや」
み「あ、工事中のバイパスの橋脚だ」
ハ「高速か?」
み「下道だよ」
ハ「高架やないけ」
み「高速道路じゃないって意味での下道。
新潟には、高架の下道が山ほどあるからね。
いったいいつ出来るんだろ」
長い工事です。
この2年後、2024(令和6)年の今も……。
まだ橋脚を造ってるところで、橋梁上部の工事は手つかずです。
完成予定は……。
なんと、未定だそうです。
新潟のサクラダ・ファミリアとでも呼びますかね。
み「しかし実際、無駄だよね。
このスペース」
ハ「予約不要のわけやな」
み「予約制にしてさ……。
人数に応じた車両で運行したらどうなの?
今日の人数だったら……。
ミニバンで行けるよね。
もう少し多ければ、マイクロバス」
ハ「いろんな車両を用意しとく方が大変やろ」
み「葬儀屋に借りるとか」
ハ「ボデーに、葬儀社の名前が書いたるやろ」
み「ボデーって。
ボディでしょ。
社名の上から、会津バスって書いたマグネットシート貼ればいいじゃない」
ハ「何でそこまでせなあかんねん」
み「思いついたら命がけ」
ハ「それは、思いこんだらや」
み「もう新潟駅前まできたね」
ハ「工事中か?
何のビルや?」
み「これは、解体されるビル。
帝石ビルって云ってね」
み「ほら、書いてある。
新潟で最初のオフィスビルって云われた建物。
帝国石油が建てたから、帝石ビル」
跡地には、新しいオフィスビルが建ちます。
2024(令和6)年10月竣工予定。
名称は、『INPEX新潟ビルディング』。
「INPEX」は、帝国石油を吸収した会社です。
この旅行に行ったときは、まだ古いビルの解体前。
それが、旅行記を書いてる今、もう新しいビルが竣工間近。
旅行記に、2年もかかっちゃいけませんよね。
み「新しい新潟駅。
旧駅舎は、国鉄感満載の建物だったんだけどね。
ずいぶんと垢抜けました。
でも、旅情はなくなっちゃったね」
ハ「全国的にそないなっとるわな」
み「中央分離帯に、『NIIGATA』のモニュメントがあるでしょ。
あれ、新潟旅行のYouTubeでは、必ず入ってる」
実は、↑の写真が、よくわからないんです。
別に、不思議なものが写ってるわけじゃないんですけどね。
方向が逆なんですよ。
新潟駅を背にした写真になってます。
真正面が撮れてるのもわかりません。
横の窓から撮ったら、こんな写真にはならないでしょう。
もちろん、最後尾の窓から撮ったわけでもありません。
左車線ですから、前に停まってるバスと進行方向は同じはずです。
ひょっとしたら……。
旋回してるんですかね?
前の前にいるバスの角度なら……。
この写真が撮れそうです。
今となっては、まったく記憶から消えてしまってます。
いつか、もう1度乗って確かめますかね。
果たしてわたしの人生に……。
そのもう1度は訪れるでしょうか。
高速バスの終点は、『万代シテイバスセンター』です。
でもその前に、『新潟駅前』に停まります。
わたしは、新潟駅からJRで帰るので……。
『新潟駅前』で下りたはずです。
前の写真ですが、『NIIGATA』のモニュメントの先で大回りして……。
反対車線に入ったんだと思います。
そこに、『新潟駅前』のバス停がありますから。
終点の『万代シテイバスセンター』は……。
そこからさらに、新潟駅とは反対方向に走った先になります。
降車前後の写真は、撮れてませんでした。
乗客が少なかったので、写真を撮ってるヒマがなかったのかも。
あと、精算が降車時ですから。
スイカで精算できたんですかね?
新潟交通の路線バスに乗るときは、いつもスイカを使います。
でも、この日の帰りは会津バスの車両でした。
スイカは使えたんでしょうか。
ま、JR東日本のエリアですから……。
問題なく使えたはずですよね。
やっぱり、旅行から2年も経ったら忘れてしまいます。
正確な情報を伝えるためには、もっと早く書かなくてはなりませんね。
てなわけで、次からは、バスを降りて歩きながらの写真になります。
み「新潟駅……。
何もかもみな懐かしい」
ハ「またそれかいな」
み「と言いたいところだけど……。
この新しい駅舎じゃね。
ぜんぜん懐かしさがないわ」
み「おー。
夕日が強烈じゃ。
新潟駅前に残る懐かしい景色は……。
このバスターミナルくらいかね」
大型バスが、スイッチバックで入ってくるターミナルは……。
全国的に珍しかったそうです。
バスマニアには有名だったとか。
でも、このバスターミナルも、現在はもうありません。
バスターミナルが、新潟駅下に移りましたから。
み「この工事が進まんのよ。
なんでこんなに時間がかかるわけ?
駅の構内なら、客の流れを切り替えながらだからわかるけど。
ここは、完全に立ち入り禁止で工事してるのに」
ハ「遺跡が出たんちゃうか」
み「はは。
埴輪が出たのかもね。
あんたを埋めといてみるか」
ハ「やめんか!」
み「まだこのありさま」
み「ほら、何の障害物もない。
工事、し放題。
24時間できるじゃん」
ハ「工事の人、だれもおらんがな」
み「今日は月曜日でしょ。
なんで?」
ゆっくりではありますが……。
さすがに2年も経つと、景色は変わってます。
この写真を撮った通路も、今はもうないようです。
↓この反対側にも、通路が見えます。
この通路も、今はなくなってるようです。
万代広場の工事完成は、2025(令和7)年度らしいです。
年度という表現が、ちょっと胡散臭いですね。
おそらく完成は、2025(令和7)年中ではなく……。
2026(令和8)年の3月末じゃないですか。
まだまだ先です。
み「いっそ、ラグビー場とかにすればいいんじゃないの。
ふんとにもう。
この窓から叫びたくなったよ」
ハ「何をや」
み「仕事、しろーーーーー!」
ハ「わらわらと人夫が出てきたらおもろいな」
み「人夫って……。
江戸時代か」
み「そういえばさ、アリって面白いよね」
ハ「アリっちゅうのは、虫のアリかいな?」
み「ほかにアリ?」
ハ「何でアリの話になるねん」
み「人が湧いてくるとこ想像したら……。
連想したわけよ。
わたしの脳のシナプスが」
ハ「壊れとるがな」
み「やかまし。
アリの列を観察してるとさ……。
必ずサボってるのがいるよね。
そういうの見つけると、嬉しくなる。
あ、わたしがいるなって」
ハ「情けな」
み「そんなにがんばってどうすんのよ。
どうせ死んで終わりよ」
ハ「人生、投げとるがな」
み「頑張りすぎないってことが大事なの。
お金は稼げなくても……。
お酒を飲める時間があった方が楽しいでしょ」
ハ「まあな」
み「いよいよ、大がかりな線路の切り替えがあるみたいだね。
ま、土曜日なら関係ないけど」
ハ「代行バス、乗ってみればおもろいがな。
もう2度とないかも知れんで」
み「そんなにヒマじゃないわい」
翌日の6月5日には、記念式典も行われたようです(参照)。
ローカルニュースでもやったんでしょうが……。
まったく記憶にありません。
月初の土曜日なら、さほど忙しいことはありません。
ほんとに、乗ってみれば良かったですね。
み「あ、『風味爽快ニシテ』のポスターが貼ってある。
行きの車中で飲んだヤツ」
ハ「ここは酒屋か?」
み「『ぽんしゅ館』って云ってね。
けっこう有名なお店。
『利酒番所』ってところが名物。
おちょこ一杯分が出て来る自販機が、銘柄ごとにずらーっと並んでる。
ワンコイン500円で、5杯飲めるのかな。
銘柄は、100以上あるんじゃなかったかな。
なにしろ新潟県は、酒蔵の数で日本一だからね」
↓2021(令和3)年3月時点の都道府県酒蔵数ランキングです。
1位新潟県(88蔵)
2位長野県(79蔵)
3位兵庫県(69蔵)
4位福島県(60蔵)
5位福岡県(59蔵)
なぜか、新しいランキングが見つからないんですよ。
どうも元データは、国税庁の2021(令和3)年の調査結果みたいです(こちら)。
毎年調査するものではないのかも知れません(しろよ!)。
み「『風味爽快ニシテ』か。
きのうのことなのに……。
何もかもみな懐かしい」
ハ「またそれかいな」
『風味爽快ニシテ』は……。
以来、特別な日に飲むビールになってます。
特別な日と云っても、健診後のブランチとかですけどね。
でも、毎日飲みたい味ではありません。
かなり独特です。
新潟限定ビールということで、興味を持たれる方もおられるかも知れませんが……。
通販で、いきなり箱買いとかは止めた方がいいです。
まったく、味を受け入れられない人もいるみたいですから。
とても飲めなくて、風呂掃除に使ったというコメントを読んだことがあります。
ハ「ガラガラやな」
み「月曜日だからかな?」
当時はまだ、コロナが5類に移行する1年前です。
今は、もっと賑わってるんじゃないでしょうか。
あと、余談。
利き酒の自販機は、111銘柄あるそうです。
ぜんぶ飲んだ酒豪(アホ)がいたそうです。
当然、潰れたとか。
ヘタすりゃ死にます。
バカなことは止めましょう。
ハ「お、入るんか?」
み「やめておく。
帰れなくなるから」
ハ「ワンコイン分だけ飲めばええがな」
み「そんなくらいで止めるくらいなら……。
飲まない方がマシ」
ハ「よういわんわ」
み「これも新しい施設だけど……。
いったいなんのためにあるのかさっぱりわからん」
こちらのページを見ると……。
予約制のようです。
それって、どんなものなんですかね?
わざわざ予約して来る人なんているんでしょうか?
見かけてふらっと聞きに入るってことが出来ないんじゃね。
コンセプト、大いにギモンです。
み「さて、いよいよ旅も終わりだね。
あれ?
あの時計、狂ってるだろ」
ハ「どれや?」
み「13:14ってなってるヤツ」
ハ「アホきゃ!
あれは、13・14番線の案内板やないけ」
み「オーマイ……ガー」
ハ「こういうのがおるさかい……。
駅員さんも大変やで」
ハ「こっちゃは新幹線やで。
あんたは在来線やろ」
み「わかっとるわい。
新幹線改札には、旅心をそそられるの」
ハ「今度は、これでどっかに行ったらええがな」
み「だね。
また一緒に行こう!」
ハ「その前に……。
ちゃんと、わしの目、付けたってや」
み「はいはい」
ということで、ハーさんの開眼供養を行いました。
↓着手前。
↓できあがり。
ハ「歪んどるやないけ!
位置もずれとるがな!」
み「不器用ですから」
ハ「不器用すぎるわ」
み「そのうち、摩耗して丸くなるって」
ハ「なるかい!」
み「そんなら、付いてた方も取っ替える?
バランスが取れるかもよ」
ハ「止めてくれ」
み「ま、そのうち見慣れるって」
ハ「トホホ」
み「さーて。
次はどこに行こうかな」
ハ「伏見稲荷にしてくれ」
み「京都の?
何で?」
ハ「『眼力社(がんりきしゃ)』ちゅう……。
眼病平癒のお社がある」
み「病気じゃないでしょ。
取れただけで」
ハ「取れる方が大ごとや!」
み「却下。
京都なんて、混んでたいへん。
お守りでも買ってやろうか?
目玉おやじの」
ハ「いらんわい!」
さてさて。
この連載の初回投稿は、2022(令和4)年6月28日のことでした。
そして今回が、2024(令和6)年8月20日。
2年2ヶ月。
ほんとに長い旅でした。
でも、たった一泊二日の旅を……。
丸2年も楽しめたってのは、お得だったと云えるんじゃないでしょうか。
さーて。
ようやく、来年こそ旅に出られます。
どこに行きますかねー。
-(完)-
み「美しき田園風景じゃ。
でも絶対、冬はタイヘン」
ハ「夏は暑いやろしな。
どっちゃの方角から吹く風も……。
山からの吹き下ろしになる。
常時、フェーン現象や」
み「会津に幸あれ……」
み「これよこれ。
トンネル。
こうやって、山をショートカットして通した高速道だから……。
磐越西線より、1時間以上も早く着くわけだ」
み「あれって……。
オマル?」
ハ「アホきゃ!
空気清浄機やろが。
コロナ以降、付けられたんやないか」
み「あ、トイレは、あそこか。
あれ?
確か、新潟交通のホームページでは……。
『トイレはありません』って書いてあったぞ(参照)」
ハ「これは会津バスやろ。
そっちゃにはあるんとちゃうか?」
会津バスのホームページを見ると(参照)……。
やはり、トイレは無しになってました。
み「トイレなら、トイレって書いてあるだろ。
これじゃ、人が入ってるかどうかもわからんし」
ハ「開けてみればいいがな」
み「あんた開けて」
ハ「わしにでけるか!」
み「誰か入ってたらどうすんのよ」
ハ「乗ってから、誰も入らんかったやろ」
み「その前から入ってたら?」
ハ「無賃乗車……。
は、でけんわな。
下りるとき払うんやから。
開けてみれや」
み「やめ。
悪いことが起こりそうな気がする。
忘れることにしよう」
み「しかし、長いトンネルだな。
夜行バスみたいじゃ。
次の停留所は、『会津アピオ入口』か。
『会津アピオ』って何だろ。
ちょっと調べて」
ハ「総合流通団地やて」
み「なんだ、ショッピングモールとかじゃないのか」
ハ「商業施設もあるみたいやで。
『リオン・ドール』も入っとる」
み「下りられんの?」
ハ「乗車だけやな」
み「やっと抜けた。
あのビニールハウスで、なに作ってんだろうね?
しかし冬場、雪で潰れないもんかね?」
ハ「冬前に撤収するんやないんか?」
み「雪が解けたら設営?
タイヘンすぎるだろ。
嫁に来れんな」
ハ「まだ行く気かいな」
み「なんだと!」
み「あ、停まった。
ここ、どこだっけ?」
ハ「『西会津インター前』やな。
ここだけ唯一……。
乗降、どちらも可能な停留所や」
み「この前までが、乗車だけで……。
この次からは、降車だけってことか。
あれって、トイレ?」
ハ「アホか。
待合所やがな」
み「のんびりとした良さげなところに見えるけど……。
冬の夜を考えると恐ろしいわ。
あっ!」
ハ「何やねん」
み「あの信号、横向きだ」
ハ「当たり前やろ」
み「新潟の信号機は、みんな縦向きだよ。
横だと、雪で曲がったりするから。
ここらって、あんまり雪が積もらないのかな?
そんなわけないと思うんだけど」
ハ「調べるんやな」
み「森田検索」
ハ「それはいらんちゅうねん。
うーむ。
どうやら、会津も縦向きらしいな。
せやけど、昔は横向きやった。
つまりこれは、昔の信号機が……。
まだ交換されずに残っとるちゅうこっちゃな」
み「そんなら、横でも大丈夫ってことなんじゃないの?」
ハ「知らんがな」
み「植物の天下だね。
今、人間の生活圏に侵入してくる野生動物が問題になってるじゃない」
ハ「最たるもんは、熊やろ。
あと、屋根裏に入りこむハクビシンとかやな」
み「でも空き家とか、人の手が入らなくなると……。
いち早く侵入してくるのは、植物なのよ。
わが家の庭がいい見本」
ハ「空き家やないやないけ」
み「以前は、母が草取りをしたり……。
近所の元自治会長さんに、庭の手入れを頼んだりしてた。
でも、母の足腰が悪くなったうえ、元自治会長さんも亡くなっちゃったの。
庭の手入れって、業者に頼むとエラい高いわけよ。
なので、わたしがすることにしたんだけどね。
なっかなか手が回らない。
カンカン照りのときやったら、ぶっ倒れかねないし……。
電動の草刈り機だから、雨の日は出来ないでしょ」
ハ「なんでやねん?」
み「感電するかも知れないじゃん」
ハ「ほんまかいな」
み「してからじゃ遅いでしょ。
毎年、5月には、その年1回目の草刈りをすることにしてるんだけど……。
年によっては、なかなか出来ないことがあるわけよ。
連日カンカン照りだったり、雨続きだったり。
あと、わたしの仕事との兼ね合いもあるし。
5月は申告月だから忙しいのよ。
でも、気にはなるから……。
庭の様子は、窓越しに見てる。
庭には、建物沿いに細い通路が通ってるんだけど……。
その通路が、徐々に狭くなっていくのよ。
左右から、植物が張り出してくるわけ。
そしてついに、通路が消滅するわけ。
さすがにそうなると、無理しても草刈りするんだけどさ。
空き家になったら出来ないでしょ。
あっという間だと思うよ。
庭が植物に覆われるのは。
地震の被災地なんか、スゴいことになってるんじゃないかな」
ハ「グリーンモンスターやな」
み「うまいこと言うじゃない」
み「ああいう細い道も……。
人がいなくなったら植物に覆われてしまうわ」
ハ「舗装道路でもか?」
み「蔓植物は這い出してくるでしょ。
そのうち、舗装にもクラックが入る。
そこに落ちた種が芽吹いて、根を張れば……。
クラックはさらに広がっていく。
時間の問題ですよ」
み「なんかさ……。
さっきまでいなかった人が乗ってそうだよね」
ハ「気味の悪いこと言うたりなや」
み「もし、そういうのが出たら、あんたに任すから」
ハ「なんでやねん」
み「埴輪なんだから……。
お化けと似たようなもんでしょ」
ハ「ぜんぜんちゃうわ!」
み「げっ、雨だ」
ハ「帰りのバスで良かったわな」
み「日ごろの精進のたまものじゃ」
ハ「それは大いに疑問や」
み「またトンネルだ。
いったい、いくらかかったんだろうね、この高速道路通すのに。
で、そこを、数人の乗客を乗せたバスが走ってるわけだ。
高速道って、通せば終わりじゃないでしょ。
常にメンテナンスが必要。
維持管理費も馬鹿にならない。
しかも、今は2車線の対面通行じゃない。
この4車線化の計画が進んでるのよ」
ハ「どう考えても不要やな」
み「しかし、変わり映えせん景色じゃ!
シベリア鉄道か!」
ハ「なんやそれ?」
み「シベリア鉄道って……。
端から端まで、7日くらいかかるんじゃなかったかな。
でも途中、窓の外の景色が、何日もまったく変わらないんだって。
わたしは、車窓を眺めるのが大好きだけど……。
さすがに、テーブルひっくり返すと思う。
次の景色出せって」
ハ「テーブルはひっくり返せんと思うで。
床とくっついとるやろ」
み「おー、久々に人の気配のするところに来た」
ハ「上川パーキングエリアやな」
み「ここで、最初で最後のトイレ休憩。
バスにトイレが付いてたら……。
ビール飲めるんだけどな。
休憩が1箇所じゃ、とても怖くて飲めんわ。
さすがに、オシメして飲む気にはなれん」
ハ「当たり前や。
下りんのか?」
み「いちおう、してくる」
ハ「遅れなや。
大やないやろな」
み「極小です!」
み「初夏の川だ。
いいねー。
でも、どうしても冬景色を想像してしまう」
ハ「そればっかしや」
み「あれ?
河川敷の砂利に、轍(わだち)があったよね。
何だろ?」
ハ「通り過ぎたがな」
ここで、時間をちょっと巻き戻します。
↓この2本の轍です。
車にしては、轍の幅が狭すぎます。
リヤカーにしては、轍が太すぎるでしょう。
綺麗に等間隔ですから、バイクの行き帰りじゃないですよね。
あと4輪だと、前後のタイヤがズレるところがあるはずです。
この轍にはそれが見えませんから、左右2輪だけの車両じゃないでしょうか。
大八車にしては、やはり轍が太すぎます。
↓楽天市場を調べたら、可能性のありそうな道具がありました。
やはり、もっと轍の幅が広そうですが。
空気が抜けてたのかも?
でも、何を運んでたんですかね?
河川敷がえぐれてるところまで行ってるようです。
ひょっとして……。
死体?
み「また雨だ」
窓に雨粒が付くと、ピントが窓に合ってしまいます。
み「次は三川だ。
もう新潟県に入ったね」
ハ「三川って、何市や?」
み「市じゃないよ。
阿賀町。
東蒲原郡のすべての町村、津川町、鹿瀬町、三川村、上川村が合併したの」
阿賀町の面積は、952.89km2もあります。
佐渡ヶ島(855.3 km2)より大きいです。
東京23区(627.51km2)の1.5倍です。
でも、市にはなれませんでした。
現在、人口は9,000人を切ってます。
み「だから今、東蒲原郡には、この阿賀町しかないわけ」
ハ「確か、似たような名前の市があったやないけ?」
み「よく知ってるね。
新潟市の隣の阿賀野市ね。
ここは瓢湖の白鳥で有名。
両方とも、阿賀野川沿いにあることが名前の由来」
ハ「ややこしいがな」
み「どちらも平成の大合併で出来たんだけど……。
その当時は、新潟県人も混乱したと思う」
この阿賀野市ですが、最近、ときどき行くようになりました。
『業務スーパー』があるんです。
冷凍焼き鳥の「ぼんじり」を買いに行ってます。
脂がすごいんですよ。
「鶏肉のトロ」と呼ばれる部位です。
この隣でニンジンを焼いてると、油で揚げたみたいになりますよ。
み「間違いなく、阿賀野川だ。
なんか、日本じゃないみたいだよね」
ハ「山水画の景色やな」
み「この砂利には、轍がないな」
ハ「普通、ないがな。
そもそも、人家がひとつもないやないけ」
み「人類が滅びたあとの世界みたいだね」
この後、また雨が降ってきたらしく……。
ピントが窓に合った写真ばっかり続きました。
み「田んぼだ。
新潟平野に出たかな」
み「空気を運んでるようなもんだよね。
もっと小さいバスにすればいいのに。
マイクロバスもいらないよな。
ミニバンで十分。
それももったいないくらい。
軽バンでいいんじゃないの」
ハ「高速で横風に吹かれたら……。
怖いで-」
み「あ、停まった。
何で?」
ハ「停留所や。
下りる人がおるからに決まっとるやろ」
み「ここどこ?」
ハ「安田インター前やな」
み「安田!
もう阿賀野市じゃん。
新潟市の隣だよ」
み「うーむ。
のどかな景色じゃ」
ハ「えらい豪邸があるがな」
み「あれって、鶏舎じゃないの?」
ハ「2階建てやで」
み「2階は昔、蚕を飼ってたんじゃないのかな」
ハ「養鶏に養蚕。
田んぼもやっとったわけやな。
大変やで」
み「もちろん、1人や2人で出来るわけないよ。
専業農家で、一家総出でやってたんでしょ」
ハ「幸せな時代やった気いするな」
み「なんだ、あのキノコみたいなの?」
ハ「牧草のロールやないんか?」
み「そうか。
てことは、牛も飼ってるってこと?
手広くやってるんだね」
ハ「さっきなの鶏舎の農家とは限らんがな」
み「あ、そうか」
み「阿賀野川だ。
高速道路は、山があろうが川があろうが……。
お構いなしに、まーっすぐ通されるってことだね」
ハ「せやなかったら、“高速”には走れんがな」
み「横光利一の小説を思い出した。
特急の描写だったけど。
“沿線の小駅は石のやうに黙殺された”って一節」
ハ「文明の発達を表現しとるようやな」
み「♬カステラ一番」
ハ「なんやそれ?」
み「♬電話は二番」
ハ「♬三時のおやつは文明堂。
ぜんぜん関係ないがな!」
み「文明堂の電話番号は、ほんとに二番だったんだよ。
新しい局が開設されると……。
すぐさま二番を買い取ってたんだって。
で、全店の電話番号が二番だったらしいよ」
ハ「それはそれで大したもんやな。
せやけど……。
ぜんぜん関係ないがな!」
み「また雨だ」
ハ「天気雨みたいやな」
み「狐の嫁入りか。
そう云えば、さっき通った阿賀町だけど……。
そこの津川は『狐の嫁入り行列』で有名なんだよ」
ハ「行きの『ばんえつ物語』で下りた駅やろ」
み「そういえばそうだった。
ほんの昨日のことなのに……。
2年前くらいに思える」
連載が、2年以上かかってしまってますからね。
み「これは、阿賀野川の堤防だな」
ハ「えらい広い河川敷やな」
み「野球場とか作られてるところもあるからね。
大水のときは、そこがぜんぶ水没するわけだ。
信濃川は、大河津分水と関屋分水で……。
水を海に落としてるから、洪水の危険はほとんどなくなった。
でも阿賀野川は、山から真っ直ぐ下りてくるから……。
水を逃がすところがないんだよ」
ハ「あんたとこ、阿賀野川から結構近いんやないか?
堤防から溢れたらどないなるんや?」
み「ハザードマップ見ると、微妙なのよ。
いちおう、0.5メートル未満にはなってるんだけどね。
でもすぐ近くに、0.5メートルから3.0メートルってところもある」
ハ「0.5メートルと3メートルやったら、大違いやろ」
み「そうなのよ。
でっかい排水機があるから、水が吐けるのは早いと思うんだけど……。
でも、いったんは浸かっちゃうよね」
ハ「浸かった時点で、わややがな」
み「住宅地っぽくなって来たな」
ハ「しかし、広い平野やったな」
み「そういえば、新潟平野って、どれくらい広いんだろ?
平野の面積ランキングがあるんじゃないかな。
ちょっと検索して。
森田検索」
ハ「それは、ええっちゅうねん。
えーとな。
1番は関東平野やな。
17,000km2」
み「♬電話は2番」
ハ「いらんこと言わいでええ。
2番は、石狩平野や。
3,800km2。
3番は、十勝平野やな。
3,600km2」
み「やっぱり北海道か。
でもそう考えると、関東平野ってスゴいんだね」
ハ「ずば抜けとるわな。
で、4番が越後平野やったで。
2,000km2」
み「やっぱり広いんだ。
水平線の彼方まで田んぼってところがあるもんね」
ハ「新潟クボタやて。
さすが農業県やな」
後ろの球形なのは、ガスタンクでしょうか?
一瞬、タンクがズタボロに破けてるのかと思いました。
↓でもよく見ると、SLの絵でした。
調べたら、この新潟クボタは……。
新潟市秋葉区にある新潟中央サービスセンターでした。
タンクは、北陸ガスのものかと思いましたが……。
どうやら、違うようです。
Googleマップで見ると……。
新潟クボタ、本間道路、ヒートロック工業に三方を囲まれてます。
本間道路とヒートロック工業は、道路の舗装関係の会社でした。
さらにしつこく、ストリートビューで調べたところ……。
タンクの所有者は、新潟クボタでも、本間道路でも、ヒートロック工業でもありませんでした。
越後天然ガスの川口供給所という施設でした。
越後天然ガスは、この地域ローカルの都市ガス会社です。
うちの会社も、秋葉区の事業所は越後天然ガスです。
会社の概要を見てみたら、このタンクは……。
平成9(1997)年11月に造られた「ガスホルダー」という建造物でした。
↓GoogleのAIによる「ガスホルダー」の解説です。
+++
ガスホルダーとは、都市ガスを貯蔵する容器で、通称ガスタンクとも呼ばれます。
ガスをあまり使わない時間帯に一時的にため、ガスの使用量が多い時間帯に放出することで、ガスを安定して供給するために使用されます。
ガスホルダーは、円筒形と球形の2種類がありますが、都市ガス用としては球形がほとんどです。
球形は外からの強い力や内部からの圧力を均等に分散するのに適しており、地震の影響を最小限にとどめることができます。
また、高い圧力に強く耐えるために、何枚もの強い鋼板をつなぎ合わせて作られています。
ガスホルダーは、すべての供給所に設置されており、貯蔵されたガスは圧力を調節する装置(地区整圧器)を経由して各家庭や学校などに供給されます。
+++
やっぱり、ガスタンクで良かったんですね。
それでは、このガスタンクには、どうやってガスを溜めるんでしょう?
どうやら、パイプラインで送られるようですが……。
これ以上深入りすると、話が進まないのでやめておきます。
SLの絵を入れてあるのは、理解できます。
新潟市秋葉区は、旧新津市なんです。
鉄道の街ですからね。
み「新潟平野の大穀倉地帯だ」
ハ「水平線まで田んぼやがな」
ここでひとこと、新潟のお天気について言っておきたいことがあります。
世間一般では、新潟は、1年中お天気が悪いと思われてるようです。
この田んぼを見れば、そんなことあり得ないと言うことがわかります。
稲という植物は、お日様がサンサンと当たるところでないと育たないからです。
なので、山陰になるような地域ではお米は作れず、蕎麦などが栽培されてるわけです。
↓の図をご覧下さい。
新潟市と東京都区部の、月ごとの日照時間を比較した表です。
気象庁のページからコピーさせてもらいました。
新潟市が、こちらから。
東京都区部が、こちらからです。
日照時間の長い方を、黄色く色づけしてあります。
きっぱりと分かれてますよね。
11月から4月までは、東京が長く……。
5月から10月までは、新潟が長いです。
ひと月ごとに比べれば、6勝6敗ですよ。
そして、新潟の日照時間が長い5月から10月までの間には……。
田植えから稲刈りまでがすっぽりと収まります。
つまり、この時期にお天気がいいからこそ……。
新潟は米どころであり得るんです。
こちらに、全国市町村別の米の収穫量ランキングがあります。
新潟市が、ぶっちぎりで全国トップです。
2位の秋田県大仙市の約2倍。
新潟市のお天気が1年中悪かったら、こんな結果になるわけがないんです。
おわかり?
この後、また雨が降り出して……。
ピントが窓に合った写真ばっかりになってました。
み「遠くにビルが見え始めたな。
もうじき新潟市の中心部だ」
ハ「あっという間やったな」
み「やっぱ、高速は速いわ」
み「晴れてきたぞ」
み「おー、遠くにけぶるビル街。
何もかも、みな懐かしい……」
ハ「大したビルやあらへんがな」
み「やかまし!」
み「あ、ビッグスワンだ。
新潟スタジアム」
ハ「大きいスタジアムやな」
み「ワールドカップが行われたんだからね。
ベッカムがプレーしたんだよ。
何もかも、みな懐かしい……」
ハ「あんた、死ぬんちゃうか」
み「メーテル……」
ハ「番組がちゃうがな」
この後、天気雨になったみたいで……。
またまたピンボケ続きになってしまいました。
み「旅も、いよいよ終わりか。
たった一泊二日の旅だったけど……。
なんだか、2年くらい旅してた気がする」
ハ「せやからそれは……。
旅行記の連載に2年もかかっとるからやろ」
み「この車中には……。
会津の空気が詰まってるんだね」
ハ「途中で入れ替わっとるわ。
トイレ休憩もあったんやし。
入れ替わらんかったら……。
窒息するがな」
み「埴輪のくせに、ロマンのないやつ!」
ハ「なんで、埴輪やとロマンやねん」
み「古代のロマンとか言うじゃないの」
ハ「埴輪は歴史やで。
有史時代なんやから」
み「そうだっけ?
土偶とかと一緒でしょ」
ハ「あれは縄文時代やろ!
エラい違いや」
み「あ、工事中のバイパスの橋脚だ」
ハ「高速か?」
み「下道だよ」
ハ「高架やないけ」
み「高速道路じゃないって意味での下道。
新潟には、高架の下道が山ほどあるからね。
いったいいつ出来るんだろ」
長い工事です。
この2年後、2024(令和6)年の今も……。
まだ橋脚を造ってるところで、橋梁上部の工事は手つかずです。
完成予定は……。
なんと、未定だそうです。
新潟のサクラダ・ファミリアとでも呼びますかね。
み「しかし実際、無駄だよね。
このスペース」
ハ「予約不要のわけやな」
み「予約制にしてさ……。
人数に応じた車両で運行したらどうなの?
今日の人数だったら……。
ミニバンで行けるよね。
もう少し多ければ、マイクロバス」
ハ「いろんな車両を用意しとく方が大変やろ」
み「葬儀屋に借りるとか」
ハ「ボデーに、葬儀社の名前が書いたるやろ」
み「ボデーって。
ボディでしょ。
社名の上から、会津バスって書いたマグネットシート貼ればいいじゃない」
ハ「何でそこまでせなあかんねん」
み「思いついたら命がけ」
ハ「それは、思いこんだらや」
み「もう新潟駅前まできたね」
ハ「工事中か?
何のビルや?」
み「これは、解体されるビル。
帝石ビルって云ってね」
み「ほら、書いてある。
新潟で最初のオフィスビルって云われた建物。
帝国石油が建てたから、帝石ビル」
跡地には、新しいオフィスビルが建ちます。
2024(令和6)年10月竣工予定。
名称は、『INPEX新潟ビルディング』。
「INPEX」は、帝国石油を吸収した会社です。
この旅行に行ったときは、まだ古いビルの解体前。
それが、旅行記を書いてる今、もう新しいビルが竣工間近。
旅行記に、2年もかかっちゃいけませんよね。
み「新しい新潟駅。
旧駅舎は、国鉄感満載の建物だったんだけどね。
ずいぶんと垢抜けました。
でも、旅情はなくなっちゃったね」
ハ「全国的にそないなっとるわな」
み「中央分離帯に、『NIIGATA』のモニュメントがあるでしょ。
あれ、新潟旅行のYouTubeでは、必ず入ってる」
実は、↑の写真が、よくわからないんです。
別に、不思議なものが写ってるわけじゃないんですけどね。
方向が逆なんですよ。
新潟駅を背にした写真になってます。
真正面が撮れてるのもわかりません。
横の窓から撮ったら、こんな写真にはならないでしょう。
もちろん、最後尾の窓から撮ったわけでもありません。
左車線ですから、前に停まってるバスと進行方向は同じはずです。
ひょっとしたら……。
旋回してるんですかね?
前の前にいるバスの角度なら……。
この写真が撮れそうです。
今となっては、まったく記憶から消えてしまってます。
いつか、もう1度乗って確かめますかね。
果たしてわたしの人生に……。
そのもう1度は訪れるでしょうか。
高速バスの終点は、『万代シテイバスセンター』です。
でもその前に、『新潟駅前』に停まります。
わたしは、新潟駅からJRで帰るので……。
『新潟駅前』で下りたはずです。
前の写真ですが、『NIIGATA』のモニュメントの先で大回りして……。
反対車線に入ったんだと思います。
そこに、『新潟駅前』のバス停がありますから。
終点の『万代シテイバスセンター』は……。
そこからさらに、新潟駅とは反対方向に走った先になります。
降車前後の写真は、撮れてませんでした。
乗客が少なかったので、写真を撮ってるヒマがなかったのかも。
あと、精算が降車時ですから。
スイカで精算できたんですかね?
新潟交通の路線バスに乗るときは、いつもスイカを使います。
でも、この日の帰りは会津バスの車両でした。
スイカは使えたんでしょうか。
ま、JR東日本のエリアですから……。
問題なく使えたはずですよね。
やっぱり、旅行から2年も経ったら忘れてしまいます。
正確な情報を伝えるためには、もっと早く書かなくてはなりませんね。
てなわけで、次からは、バスを降りて歩きながらの写真になります。
み「新潟駅……。
何もかもみな懐かしい」
ハ「またそれかいな」
み「と言いたいところだけど……。
この新しい駅舎じゃね。
ぜんぜん懐かしさがないわ」
み「おー。
夕日が強烈じゃ。
新潟駅前に残る懐かしい景色は……。
このバスターミナルくらいかね」
大型バスが、スイッチバックで入ってくるターミナルは……。
全国的に珍しかったそうです。
バスマニアには有名だったとか。
でも、このバスターミナルも、現在はもうありません。
バスターミナルが、新潟駅下に移りましたから。
み「この工事が進まんのよ。
なんでこんなに時間がかかるわけ?
駅の構内なら、客の流れを切り替えながらだからわかるけど。
ここは、完全に立ち入り禁止で工事してるのに」
ハ「遺跡が出たんちゃうか」
み「はは。
埴輪が出たのかもね。
あんたを埋めといてみるか」
ハ「やめんか!」
み「まだこのありさま」
み「ほら、何の障害物もない。
工事、し放題。
24時間できるじゃん」
ハ「工事の人、だれもおらんがな」
み「今日は月曜日でしょ。
なんで?」
ゆっくりではありますが……。
さすがに2年も経つと、景色は変わってます。
この写真を撮った通路も、今はもうないようです。
↓この反対側にも、通路が見えます。
この通路も、今はなくなってるようです。
万代広場の工事完成は、2025(令和7)年度らしいです。
年度という表現が、ちょっと胡散臭いですね。
おそらく完成は、2025(令和7)年中ではなく……。
2026(令和8)年の3月末じゃないですか。
まだまだ先です。
み「いっそ、ラグビー場とかにすればいいんじゃないの。
ふんとにもう。
この窓から叫びたくなったよ」
ハ「何をや」
み「仕事、しろーーーーー!」
ハ「わらわらと人夫が出てきたらおもろいな」
み「人夫って……。
江戸時代か」
み「そういえばさ、アリって面白いよね」
ハ「アリっちゅうのは、虫のアリかいな?」
み「ほかにアリ?」
ハ「何でアリの話になるねん」
み「人が湧いてくるとこ想像したら……。
連想したわけよ。
わたしの脳のシナプスが」
ハ「壊れとるがな」
み「やかまし。
アリの列を観察してるとさ……。
必ずサボってるのがいるよね。
そういうの見つけると、嬉しくなる。
あ、わたしがいるなって」
ハ「情けな」
み「そんなにがんばってどうすんのよ。
どうせ死んで終わりよ」
ハ「人生、投げとるがな」
み「頑張りすぎないってことが大事なの。
お金は稼げなくても……。
お酒を飲める時間があった方が楽しいでしょ」
ハ「まあな」
み「いよいよ、大がかりな線路の切り替えがあるみたいだね。
ま、土曜日なら関係ないけど」
ハ「代行バス、乗ってみればおもろいがな。
もう2度とないかも知れんで」
み「そんなにヒマじゃないわい」
翌日の6月5日には、記念式典も行われたようです(参照)。
ローカルニュースでもやったんでしょうが……。
まったく記憶にありません。
月初の土曜日なら、さほど忙しいことはありません。
ほんとに、乗ってみれば良かったですね。
み「あ、『風味爽快ニシテ』のポスターが貼ってある。
行きの車中で飲んだヤツ」
ハ「ここは酒屋か?」
み「『ぽんしゅ館』って云ってね。
けっこう有名なお店。
『利酒番所』ってところが名物。
おちょこ一杯分が出て来る自販機が、銘柄ごとにずらーっと並んでる。
ワンコイン500円で、5杯飲めるのかな。
銘柄は、100以上あるんじゃなかったかな。
なにしろ新潟県は、酒蔵の数で日本一だからね」
↓2021(令和3)年3月時点の都道府県酒蔵数ランキングです。
1位新潟県(88蔵)
2位長野県(79蔵)
3位兵庫県(69蔵)
4位福島県(60蔵)
5位福岡県(59蔵)
なぜか、新しいランキングが見つからないんですよ。
どうも元データは、国税庁の2021(令和3)年の調査結果みたいです(こちら)。
毎年調査するものではないのかも知れません(しろよ!)。
み「『風味爽快ニシテ』か。
きのうのことなのに……。
何もかもみな懐かしい」
ハ「またそれかいな」
『風味爽快ニシテ』は……。
以来、特別な日に飲むビールになってます。
特別な日と云っても、健診後のブランチとかですけどね。
でも、毎日飲みたい味ではありません。
かなり独特です。
新潟限定ビールということで、興味を持たれる方もおられるかも知れませんが……。
通販で、いきなり箱買いとかは止めた方がいいです。
まったく、味を受け入れられない人もいるみたいですから。
とても飲めなくて、風呂掃除に使ったというコメントを読んだことがあります。
ハ「ガラガラやな」
み「月曜日だからかな?」
当時はまだ、コロナが5類に移行する1年前です。
今は、もっと賑わってるんじゃないでしょうか。
あと、余談。
利き酒の自販機は、111銘柄あるそうです。
ぜんぶ飲んだ酒豪(アホ)がいたそうです。
当然、潰れたとか。
ヘタすりゃ死にます。
バカなことは止めましょう。
ハ「お、入るんか?」
み「やめておく。
帰れなくなるから」
ハ「ワンコイン分だけ飲めばええがな」
み「そんなくらいで止めるくらいなら……。
飲まない方がマシ」
ハ「よういわんわ」
み「これも新しい施設だけど……。
いったいなんのためにあるのかさっぱりわからん」
こちらのページを見ると……。
予約制のようです。
それって、どんなものなんですかね?
わざわざ予約して来る人なんているんでしょうか?
見かけてふらっと聞きに入るってことが出来ないんじゃね。
コンセプト、大いにギモンです。
み「さて、いよいよ旅も終わりだね。
あれ?
あの時計、狂ってるだろ」
ハ「どれや?」
み「13:14ってなってるヤツ」
ハ「アホきゃ!
あれは、13・14番線の案内板やないけ」
み「オーマイ……ガー」
ハ「こういうのがおるさかい……。
駅員さんも大変やで」
ハ「こっちゃは新幹線やで。
あんたは在来線やろ」
み「わかっとるわい。
新幹線改札には、旅心をそそられるの」
ハ「今度は、これでどっかに行ったらええがな」
み「だね。
また一緒に行こう!」
ハ「その前に……。
ちゃんと、わしの目、付けたってや」
み「はいはい」
ということで、ハーさんの開眼供養を行いました。
↓着手前。
↓できあがり。
ハ「歪んどるやないけ!
位置もずれとるがな!」
み「不器用ですから」
ハ「不器用すぎるわ」
み「そのうち、摩耗して丸くなるって」
ハ「なるかい!」
み「そんなら、付いてた方も取っ替える?
バランスが取れるかもよ」
ハ「止めてくれ」
み「ま、そのうち見慣れるって」
ハ「トホホ」
み「さーて。
次はどこに行こうかな」
ハ「伏見稲荷にしてくれ」
み「京都の?
何で?」
ハ「『眼力社(がんりきしゃ)』ちゅう……。
眼病平癒のお社がある」
み「病気じゃないでしょ。
取れただけで」
ハ「取れる方が大ごとや!」
み「却下。
京都なんて、混んでたいへん。
お守りでも買ってやろうか?
目玉おやじの」
ハ「いらんわい!」
さてさて。
この連載の初回投稿は、2022(令和4)年6月28日のことでした。
そして今回が、2024(令和6)年8月20日。
2年2ヶ月。
ほんとに長い旅でした。
でも、たった一泊二日の旅を……。
丸2年も楽しめたってのは、お得だったと云えるんじゃないでしょうか。
さーて。
ようやく、来年こそ旅に出られます。
どこに行きますかねー。