2024.4.30(火)
み「木漏れ日じゃ。
まさしく、今が一番の季節よのぅ」
ハ「下、見とらんかったら、転げ落ちるで」
み「ひょえー。
水はダメじゃ」
ハ「やっぱ、狂犬病や」
み「ばぅっ!」
み「この木、樹形からして、ソメイヨシノだろ。
コンクリートの天守が復元されたのって、いつだっけ?」
ハ「昭和40年やな。
1965年や」
み「そのとき植えられたとしたら……。
今年は、2022年だから、57年か。
そろそろ、寿命に近いね。
でも、頬杖(ほおづえ)付けてもらって……。
大事にされてるよ」
ハ「頬杖って、あの枝を支えとる支柱か?」
み「そう。
ソメイヨシノは……。
横に張り出した枝が、異様に太くなるんだよ。
そのままにしておくと、台風なんかで枝が折れる。
あれだけの太さだから……。
幹まで裂けてしまうこともある。
これが、寿命の短い原因のひとつだと思う。
それより、人にあたったりしたら大変だしね。
あの太さなんだから、タダじゃ済まない。
だから、ソメイヨシノの並木は、けっこう危険なんだよ。
ただ綺麗ってだけで街路樹にするのは、考えもの」
ハ「語るやないけ」
み「街路樹評論家と呼んでくれたまえ」
み「枝が腐りかけとる。
ソメイヨシノの下のベンチは、危険だと思うぞ」
ハ「ええ眺めやな」
み「本来、この芝生の上には、本丸とかが建ってたんだよね。
でも景観的には、むしろない方がいいよな。
何にも建てないで芝生にしたのは、慧眼だよ。
予算の問題だったかも知れないけど」
ハ「さっぱりしとって、ええとこやな」
み「東京でこんなとこがあったら……。
人でいっぱいだと思う。
人がいないってのがスゴいよ」
ハ「褒めとんのか?」
み「あたぼうよ」
み「ん?
この階段、どこに出るんだ?
ちょっとあがってみたいから……。
負ぶってくれんか」
ハ「でけるか!」
み「結局、わたしばっかり歩いてるではないか」
ハ「言うても仕方ないやろ」
み「ちぇ。
ほな、行きますか。
よっこらしょっと」
ハ「ババ臭いがな」
み「やかまし」
み「ひょえー。
またここに出た」
ハ「すかたんやがな」
み「怖わー」
ハ「やったら覗くな!」
み「げ、行き止まりだ。
わざわざ登って……。
怖い目を見ただけか」
ハ「お帰りは、さっきの石段やな」
み「ひこばえが生えてる。
根元に陽があたるからね。
森の中じゃ、地際が暗いから……。
こんなとこから葉っぱは出ない」
ハ「また評論家か」
み「植物については、常に一家言あります」
ハ「おかげで、えらい押しとるで」
み「そうだった」
み「走長屋?
何それ?」
ハ「押しとるで」
み「ちょっとだけ調べて」
ハ「天守と櫓を繋いどるみたいやな」
み「なるほど。
櫓から見えたことを、天守に伝えるための通路か。
有事に備えた造りだね。
そりゃ、走るわな。
ん?」
ハ「何や?」
み「天守からの方が、よく見えるんじゃないの?」
ハ「わしゃ知らんで」
コメント一覧
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1. Mikiko- 2024/04/30 05:43
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狂犬病
本編では、かなり安易に使ってしまってます。
どこかコミカルな響きもあるからでしょうか。
でもここでもう一度、どんな病気か再確認してみたいと思います。
『国立感染症研究所(https://www.niid.go.jp/niid/ja/)』さんの……。
↓『狂犬病とは(https://www.niid.go.jp/niid/ja/kansennohanashi/394-rabies-intro.html)』のページからの引用です。
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狂犬病は、狂犬病ウイルスを保有するイヌ、ネコおよびコウモリを含む野生動物に咬まれたり、引っ掻かれたりしてできた傷口からの侵入、および極めて稀ではあるが、濃厚なウイルスによる気道粘膜感染によって発症する人獣共通感染症である。
狂犬病は4類感染症全数把握疾患に定められており、診断した医師は7日以内に保健所に届け出る必要がある(註:その後、2003年11月施行の感染症法一部改正により、直ちに届け出ることとなった)。
世界保健機関(WHO)によると、全世界で毎年3万5,000~5万人が狂犬病によって死亡している(図1)。
https://idsc.niid.go.jp/idwr/kansen/k03/k03_18/kansen_01.gif
↑図1. 世界における狂犬病の分布(1997年、WHO報告)。
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続きは次のコメントで。
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2. Mikiko- 2024/04/30 05:44
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狂犬病(つづき)
それでは、狂犬病に罹ったらどうなってしまうのでしょうか。
『厚生労働省(https://www.mhlw.go.jp/)』さんの……。
↓『狂犬病に関するQ&Aについて(https://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou10/07.html)』からの引用です。
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Q1. 狂犬病は人にも感染するのですか。
A1. 狂犬病はすべての哺乳類に感染することが知られており、もちろん人も例外ではありません。
人も動物も発症するとほぼ100%死亡しますが、人では感染後(感染動物に咬まれた後)にワクチンを連続して接種することにより発症を防ぐことができます。
(中略)
Q7. 狂犬病に感染した人はどのような症状を示しますか。
A7. 強い不安感、一時的な錯乱、水を見ると首(頚部)の筋肉がけいれんする(恐水症)、冷たい風でも同様にけいれんする(恐風症)、高熱、麻痺、運動失調、全身けいれんが起こります。
その後、呼吸障害等の症状を示し、死亡します。
(中略)
Q10. 狂犬病を発症した場合に治療法はありますか。
A10. 狂犬病は一旦発症すれば効果的な治療法はなく、ほぼ100%の方が亡くなります。感染動物に咬まれるなど感染した疑いがある場合には、その直後から連続したワクチンを接種(暴露後ワクチン接種)をすることで発症を抑えることができます。
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続きはさらに次のコメントで。
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3. Mikiko- 2024/04/30 05:44
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狂犬病(つづきのつづき)
こわー。
死亡率100%ですよ。
ワクチンがあるようですが、「発症を防ぐことができます」ということですから……。
発症してからじゃ、ワクチンを打っても遅いのでしょう。
YouTubeでは……。
狂犬病の予防注射での騒動が、少しコミカルなタッチで動画にあがってます。
でも犬は、なんであれほど注射が嫌いなんですかね?
単に痛いからでしょうか。
接種場所の雰囲気もあるかも知れませんね。
わたしたちも、子供のころは……。
お医者さんに入っただけで不安な気持ちになったものですから。
でも、犬が嫌がったり怖がったりするからといって……。
予防接種を受けさせないなんてことは、絶対にダメですね。
死亡率100%なんですから。
注射を怠った場合、20万円以下の罰金刑となるそうです。
でも、もし他人を噛んで、その人が死んでしまったら……。
賠償金、とんでもない額になると思います。
注射を受けさせないという選択肢は、ぜったいにあり得ません。