2024.4.23(火)
み「あの大木は、サクラだな」
ハ「♬春~高楼の~花の宴~。
ちゅうこっちゃな」
み「実際に落城した跡だから……。
身に沁みるわ」
み「この屋根の雑草……。
ここまで生やすと、むしろ風情だね」
ハ「桧皮葺(ひわだぶき)やろかな」
み「お金かけて拭き直しても……。
どうせ何年後かには、またこうなるんでしょ」
ハ「下地が出とる」
み「いっそ、壁土でも塗ったらどうだろ」
み「下地さえ見えなきゃ、いい風情だよ」
ハ「しかし、あんな薄っぺらな木の皮の上で生きるんやから……。
大したもんやな」
み「雑草には勝てませんわ」
み「ん?
胞子が見える。
シダ植物?
ちょっと調べて」
ハ「はは。
雑草やなかったで。
ノキシノブや」
み「ノキシノブって、シダなの?」
ハ「ウラボシ科ノキシノブ属に属するシダの一種やて」
み「そんなら、植えたのか」
ハ「元々、樹皮なんかに着生する植物やな」
み「檜皮葺は、絶好の住まいってことか。
お見逸れしました。
雑草生やしてるなんて言って申し訳なかった」
み「ここはクマザサの天下だね。
地下茎で伸びるから……。
ヘタに庭なんかに植えたら大ごとになる。
隣の家の庭に伸びていったりするから。
どうしても植えたいなら……。
根止めしないと」
ハ「なんやそれ?」
み「根が伸びていってほしくない方に……。
波板とかを縦に埋めるわけ」
ハ「えらい大変やろ」
み「だから植えるなってこと。
そこまでして使いたいほどの植物じゃないって」
み「あ、カエル」
み「かと思ったら、違ってた」
み「この下草は何だろ?
蔦っぽいけど。
ヘデラカナリエンシスとは色が違うし」
ハ「なんやその、ヘデラなんちゃらちゅうのんは?」
み「日本名、オカメヅタ。
でも常緑で、もっと葉の色が濃いからね。
これはいかにも、春に出た葉っぽい」
ハ「また調べるんか?
だいぶ時間、食うとるで」
み「あ、そうだった」
み「『月見櫓(つきみやぐら)』か。
実際、何百年も……。
そうした風流な目で愛でる風景だったわけだ。
それが突然、戊辰戦争で本来の役割で使われたわけだよね」
ハ「まさに『荒城の月』やな」
み「あの石段の上にあったわけだな」
今 荒城の 夜半の月
かわらぬ光 誰がためぞ
垣に残るは ただ葛
松に歌うは ただ嵐
(『荒城の月』)
み「これが、櫓の基礎?
案外小さいな。
しかし眺めはいいね」
ハ「当時は、あないな木もなかったやろしな」
み「げ。
堀が見える。
怖わっ」
ハ「高所恐怖症か?」
み「そうでもないけど……。
水がダメなのよ」
ハ「狂犬病やないんか?」
み「ばぅ!」
コメント一覧
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1. Mikiko- 2024/04/23 05:49
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街路樹ⅩⅩ
前回の続きで、街路樹の高木代わりに植えたい中木(小高木)の提案です。
●アンズ
↓Wikiからの引用です(出典⇒https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%B3%E3%82%BA)。
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アンズは、バラ科サクラ属の落葉小高木である。
アプリコットと英名で呼ばれることもある。
別名、カラモモ(唐桃)。
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綺麗な花が咲き、実も成ります。
樹高は、3~5メートル程度。
大きくなっても、6メートルまでのようです。
ただ、バラ科ですから、病害虫はけっこうつくかも知れません。
●シデコブシ
↓Wikiからの引用です(出典⇒https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%B3%E3%82%BA)。
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早春に葉が展開する前に、多数の花被片をもつ大きな花が咲く。
花被片はふつう白色だが、淡紅色のものもおり、「ベニコブシ」とよばれる。
(中略)
落葉小高木または低木であり、高さ5メートルほどになる。
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これは、民家の庭でときおり見かけます。
ベニコブシが多いようです。
普通のコブシは、大木になりますが……。
シデコブシなら大丈夫です。
●ニレケヤキ
最後は、番外編。
本名は、アキニレです。
ニレケヤキは、盆栽界で使われる名称。
実はわたしも昔、豆盆栽として一鉢買いました。
手の平に載る小さな鉢でした。
盆栽で使われるのは、葉が小さいからです。
小さな盆栽でも、大樹の風情を楽しめます。
でも、わたしには……。
その小さな鉢で育てていける自信がなくなりました。
1回、水やりを忘れたら、それっきり枯らしてしまいますから。
なので、庭に植えました。
続きは次のコメントで。
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2. Mikiko- 2024/04/23 05:50
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街路樹ⅩⅩ(つづき)
高さ10センチくらいの盆栽だったのが、今は2階の屋根まで届くほどになってます。
おそらく、条件が良ければ、大木になっちゃうでしょうね。
↓Wikiからの引用です(出典⇒https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%B3%E3%82%BA)。
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落葉広葉樹の高木で、樹高13~15メートル、直径60㎝程度に達する。
最高樹高30メートルを超えるハルニレに比べると小型で、葉も小さい。
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でも、わが家の庭のニレケヤキは、さほど幹は太りません。
街路樹として植えた木は、直径60㎝にはならないんじゃないでしょうか。
さて。
これらの中木(小高木)を使う場合ですが……。
ネックとなる問題があります。
値段です。
高木代わりに植えるんですから……。
最初から、ある程度の樹高が必要。
最低、2メートルでしょう。
でも、元々大きくならない木ですから……。
2メートルの株は、そこそこのお値段になると思います。
さらに、数を揃えるのは難しいかも。
長い街路では、調達しきれないんじゃないですかね。
イニシャルコストはかかりますが……。
長い目で見たランニングコストは下げられるはずなんですが。
でも、役所の予算って……。
ランニングコストまで考えて作れないですよね。
デカくなる高木がなぜ使われるかと云うと……。
安いという点も大きいんです。
2メートルでも、ほんの苗木です。
中木の2メートルは、立派な成木ですからね。
値段が違うんですよね。
さて、長々と連載してきましたコメント「街路樹」ですが……。
今回の20回で、ひとまず終了といたします。
また思いつくことがあれば、続きを書くかも知れません。
そのときはまたお付き合い下さい。
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3. Mikiko- 2024/04/26 06:25
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「街路樹考」投稿しました
昨年12月から長々とコメントで連載してきた「街路樹」ですが……。
1本にまとめ、『街路樹考(https://mikikosroom.com/archives/51634198.html)』として『Mikiko's Garden』に掲載しました。