2024.4.9(火)
み「いかにもな和庭だな。
剪定に草取り。
金がかかってしょうがないわ」
ハ「風情のためや。
いたしかたないやろ」
み「そう考える人は……。
今は、めっきり少なくなってるんだろうね。
最近の建売住宅なんて……。
土の部分は、みんな覆っちゃってるから。
コンクリートで。
ガーデニングがやりたければ……。
プランターを並べればいいってことなんだろうね」
み「あれが、蹲踞(つくばい)か。
カポーンって鳴らす鹿威しはないんだな」
ハ「庭に鹿が出るっちゅうたら、えらい山の中やで」
み「奈良なら出るんじゃないの?」
ハ「そういやあの鹿、民家を荒らしたりせえへんのやろか」
み「黙って座ってれば、鹿せんべいもらえるんだから……。
わざわざ遠征する必要ないでしょ」
み「3つの千家に分かれたわけ……」
ハ「また調べんのかいな」
み「やっぱりいい」
ハ「なんやねん」
み「そこまで興味、わかないわ。
どうやら、茶道とは縁がないみたいだね」
ハ「賢明な判断やな。
茶道にとっても」
み「なんじゃそれ」
み「うひゃー。
跡目争い、大変なんだろうな。
2時間ドラマでよくやってる。
野点の席で、家元が血を吐いて死ぬんだよ」
ハ「読まんのやったら、早よ行ぬで」
み「トイレがない」
ハ「茶室にトイレは付けんやろ。
昔は水洗やないんやから……。
臭うで」
み「トイレが近くなった年寄りは辛かっただろうね。
お茶飲まなきゃなんないわけだし。
やっぱ、さっきの『寄付(よりつき)』って……。
ほんとはトイレだったんじゃないの?」
ハ「なわけあるかい」
み「ま、いざとなったら……。
この水屋ですればいいわけだ」
ハ「やめんかい」
み「これが利休考案の『躙口』だな。
これ絶対……。
自分が立たなくていいようにするための仕掛けだよ。
屈んで入って、正座のまま躙っていくわけだ。
そうすれば、大男が目立たなくて済む」
ハ「考えすぎやて」
み「これは何だろ。
いい下草だな。
一見、自然風に見えるけど……。
実際には、自然界にこんな風景はないんだよね」
ハ「なんでや?」
み「ほかの草が1本も生えてないなんてこと……。
あるわけないでしょ。
こういう状態を維持するには……。
人の手が入らなきゃ無理ってこと」
み「なんだこれ?
ニンジンみたいな葉っぱだ」
ハ「雑草の取り忘れやろ」
み「しかし、周りに1本も草がないのに……。
これだけ取り忘れるかね?」
ハ「知らんがな」
み「シャガか。
これは知ってる。
もう少しすると、儚げな藤色の花が咲くよ。
板塀に似合って、風情あると思う」
み「これは、夏は気持ちよさそうだね。
開け放てば、野点の気分も味わえる」
ハ「習うてみたらどうや、お茶」
み「御免被る。
しーんとしてやるんでしょ。
緊張感に耐えられっこない。
なにかやってしまいそうだわ。
先生の頭に、茶碗被せるとか」
ハ「やめんかい」
み「おー、ここでもミスト出してる。
でも、こんなに大事に管理されて……。
幸せな庭だよ。
ここ専属の庭師になりたい。
月給30万でいい」
ハ「採用不可」
コメント一覧
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1. Mikiko- 2024/04/09 06:04
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街路樹ⅩⅧ
ここでもう一度、街路樹の役割について考えて見ましょう。
↓『京都市情報館』さんの『街路樹にはどんな役割があるのですか?(https://www.city.kyoto.lg.jp/kensetu/page/0000109974.html)』からの引用です。
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街路樹は、「景観」、「環境」、「交通安全」、「防災」の観点で重要な役割を担っています。
「景 観」:まちなみに統一感を与え、沿道景観に彩り、季節感、うるおいをもたらすことができます。
「環 境」:緑陰を形成し夏の日差しを和らげ、周囲の気温上昇を抑えることでヒートアイランド現象の緩和、CО2を吸収することで地球温暖化防止に役立ちます。
「交通安全」:車と歩行者の分離、並木効果による運転者の視線誘導、ヘッドライトの防眩効果により交通安全性の向上に役立ちます。
「防 災」:火災時の熱吸収・低減による延焼防止、地震時の家屋倒壊防止の効果があります。
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最後、防災のところ。
思い出しました。
イチョウは、火事のとき、水を吹くと云われてます。
お寺や神社にイチョウが植えられてるのは、防火のためだとか。
でも、一番の役割は「緑陰を形成し夏の日差しを和らげ」ることでしょう。
夏場、街路樹の下と炎天下では、まったく体感温度が違いますから。
このように、街路樹の役割は、決して「景観」だけじゃないわけです。
続きは次のコメントで。
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2. Mikiko- 2024/04/09 06:04
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街路樹ⅩⅧ(つづき)
しかし近年、街路樹のデメリットも目立つようになってきました。
ひとつは、巨木化。
高く広がった枝葉が、交通標識や信号を隠してしまいます。
これでは、↑の「交通安全」とは真逆の効果になってしまいます。
電線にも届いてしまいますしね。
あと、太った根が歩道を持ちあげます。
車椅子など、通過できない箇所も出てきてるんじゃないでしょうか。
そして今、さらなる問題が出てきました。
老木化です。
巨大な幹の中で、空洞が広がってしまってる木も増えてきてます。
台風などのとき倒れれば……。
歩行者や車に、取り返しのつかない被害を与えてしまう可能性もあるでしょう。
そうした樹木は、早めに伐採するべきでしょうが……。
これも難しいんじゃないですかね。
近隣住民には、昔から慣れ親しんだ木のはずです。
伐採には、おそらく反対の声もあがるんじゃないですか。
街路樹を植えるとき……。
これが巨木となり、ついには老木となることまでは、想定してないんじゃないでしょうか。
実際、植えられる木は、直径10㎝くらいの苗木なんですから。
巨木になったイメージは沸かないでしょう。
でも、そういう想像をせずに樹種を選定してしまうと……。
次の世代に苦労をさせてしまうことになるわけです。
では、どういう樹種を選定すればいいのでしょう。
ということで、またもや次回に続きます。