Mikiko's Room

　ゴシック系長編レズビアン小説 「由美と美弥子」を連載しています（完全18禁なので、良い子のみんなは覗かないでね）。
　「由美と美弥子」には、ほとんど女性しか出てきませんが、登場する全ての女性が変態です。
　文章は「蒼古」を旨とし、納戸の奥から発掘されたエロ本に載ってた（挿絵：加藤かほる）、みたいな感じを目指しています。
　美しき変態たちの宴を、どうぞお楽しみください。

管理人：Mikiko

由美と美弥子 1969

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2016.4.3（日）

　後ろ手を離すと、扉はひとりでに閉まった。
　改めて入った浴場は、脱衣所とはまったく別の空間に思えた。
　さっきより、立ちのぼる湯気が濃くなったみたいだ。
　まるで、濃霧に包まれた熱帯雨林だった。
　もちろん樹木などは無いが、床のタイルや腰壁の自然石が、アジアの密林を連想させた。

　史恵さんが、参加者たちを、ひとつのマットに先導した。

「こちらのマットを囲む形でお願いします」

　史恵さんの額には、もう汗の粒が浮いていた。
　隣に立つ佳代ちゃんも、鼻の頭に汗をかいている。
　浴室内は、30度を超えてるかも知れない。
　バスローブを着たままでは、暑いのも当然だ。
　わたしも、脇の下や背中に汗を感じた。
　ナース服の替えは持って来ていない。
　今夜、洗濯が出来るだろうか。

「さて、みなさん。
　ここからは、実践講義となります。
　いくら座学で知識を学んでも……。
　実践が伴わなければ、当然ながら子作りは出来ません。
　まず最初は……。
　座学の最後で、村井さんが疑問を呈してくださった問題に対する、実践解答です。
　村井さんは、こうおっしゃいました。
　ご主人とのセックスでは……。
　ピストン運動で引いたときに、射精されてしまう気がする。
　したがって精子が、子宮に遠いところで放出される。
　それで、妊娠の確率が下がってしまうのではないか。
　そうでしたね？」

　村井さんの奥さんが、大きく頷いた。
　恥じらいなど微塵も感じ取れない、真剣な表情だった。
　彼女は、この研修に没入しているのだ。
　学生時代の勤勉さが彷彿される気がした。
　それに対し、村井さんのご主人は、相変わらず罪人のようにうなだれていた。

「実際には、膣内のどこで射精が起ころうが、妊娠の確率に、それほど大きな差は無いと思われます。
　でも、奥と入口で、確率がまったく同じか、と問われれば……。
　奥の方が、確率が高くなるというのも事実でしょう。
　みなさんにしてみれば、少しでも確率を上げたいわけです。
　そうですね？」

　村井の奥さんを先頭に、全員の首が縦に振られた。

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コメント一覧

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  1. Mikiko
- 2016/04/03 07:47
- ジャングル風呂
  　かつては、混浴のジャングル風呂があったそうです。
  　現在は……。
  　どこも水着着用だとか。
  　残念！

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  2. 温泉が好きっHQ
- 2016/04/03 10:12
- ジャングル風呂
  　ときますと「フラガール」の本拠地、スパリゾートハワイアンズ。かつての常磐ハワイアンセンターですね。
  　映画『フラガール』。まあ、名作です。やはりラストの「別れのシーン」かな。実際には別れませんが（なんのこっちゃ）。