Mikiko's Room

 ゴシック系長編レズビアン小説 「由美と美弥子」を連載しています(完全18禁なので、良い子のみんなは覗かないでね)。
 「由美と美弥子」には、ほとんど女性しか出てきませんが、登場する全ての女性が変態です。
 文章は「蒼古」を旨とし、納戸の奥から発掘されたエロ本に載ってた(挿絵:加藤かほる)、みたいな感じを目指しています。
 美しき変態たちの宴を、どうぞお楽しみください。
管理人:Mikiko
単独旅行記Ⅶ(064)
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あの石垣は、当時のものじゃないよね
み「この建物は移築なんだから……。
 あの石垣は、当時のものじゃないよね。
 まさか、石垣ごと移築したわけじゃないでしょ」
ハ「そりゃそやな」
み「しかし、スゴい笹だね。
 クマザサか。
 笹をうっかり庭に植えると、大変なことになる。
 地下茎で伸びてくから」
ハ「この笹、熊が食うんか?」
み「食うかい!
 パンダじゃあるまいし。
 クマは、動物の熊じゃなくて……。
 隈取りのクマ。
 ほら、白い隈取りのある葉があるでしょ」

白い隈取りがある葉があるでしょ
ハ「無い方が多いで。
 何でや?」
み「知らん。
 調べて」
ハ「やっぱ、こっちに来るんやな。
 Wikiさまに聞いたるか(出典

+++
 葉に白い隈取りがあることが名前の由来で、漢字で「隈笹」と書かれる。
 標準和名をクマザサとよぶ植物は、高さが1~2メートルになる大型のササで、葉は長さが20cmを越え、幅は4~5cm。
 特徴になっている葉の白い隈取りは若葉にはなく、葉が越冬するときに縁が枯れて隈取りになる。
+++

 やて」
み「うーむ。
 勉強になるなぁ、『Mikiko's Room』」
ハ「誰のおかげや」

ここにも石垣がある
み「ここにも石垣がある」
ハ「よう崩れんかったもんやな」
み「これ、そんなに昔のじゃないよ。
 練積みでしょ」
ハ「何やそれ?」
み「わからないことがあったら……。
 即、森田検索!」
ハ「わかっとんなら、教えたれや。
 ほんまにもう。
 ↓すっかり、Wiki様とお友達やわ(出典)。
+++
 戦国時代以降の石垣は、主に「空積み(からづみ)」という技法が用いられる。
 対して、粘土やモルタルなどを練りこんで石同士を接着する積み方を「練積み(ねりづみ)」という。
 練積みはコンクリートやモルタルを接着材として石垣施工に用いられている近代工法での例が多い。
 城郭で用いられた例は少なく、鎌刃城(滋賀県)などに見られる。
 また加藤清正が手がけた慶長15年(1610年)の名古屋城天守石垣は裏込めに三和土を用いた一種の練積みである。
+++

 やて」
み「これ、絶対モルタルが入ってるよね。
 そうじゃなきゃ、こんな丸っこい石……。
 空積みで積めるわけないじゃん。
 それに、下の土台みたいなのって……。
 基礎コンでしょ」
ハ「何やそれ?」
み「基礎コンクリートのこと。
 基礎コン打たないと……。
 石垣が、沈んだり歪んだりするわけよ」
ハ「エラい詳しいやないか?」
み「叔父が造園会社に勤めてたからね。
 酔っ払うと、語る語る」
ハ「なんや、耳学問かいな」

千利休の子が会津に来てるのか
ハ「これは読めるやろ。
 長いから読まんか?」
み「すでに読んだわい。
 しかし、千利休の子が会津に来てるのか。
 会津って、スゴいね。
 近藤勇も来てたし」
ハ「近藤勇が来たんは、遺髪だけやろ」
み「あ、来たのは土方歳三だったな。
 蒲生氏郷って、いつごろの領主?」
ハ「例によって、Wiki様や(出典)。
+++
 蒲生氏郷(がもううじさと/1556~1595)は、戦国時代から安土桃山時代にかけての武将。
 初め近江日野城主、次に伊勢松阪城主、最後に陸奥黒川城主。
 蒲生賢秀の三男(嫡男)。
 初名は賦秀(やすひで)または教秀(のりひで)。
 キリシタン大名であり、洗礼名はレオン。
 子に蒲生秀行。
 織田信長に人質ながらも寵愛され、信長の娘である冬姫を娶る。
 信長死後には各地で功績を挙げ、秀吉からも重用された。
 最終的には会津藩92万石となり黒川城を与えられ、改築して若松城と名を改め、会津藩の基盤を築いた。
 また、千利休の弟子であり、利休七哲にも数えられる一流の茶人でもあった。
+++

 や」
み「どひゃー。
 会津藩って、92万石もあったの!」
ハ「大藩やな。
 ここに千利休の子が来てたのも……。
 氏郷が、千利休の弟子やったからやな」
み「しかも、キリシタン大名だって。
 なんかスゴいね」
ハ「しかし、40年生きられなかったんやな」
み「戦死?」
ハ「いや。
 病死や。
 死因は、直腸癌か肝臓癌やったて。
 キリストの像を見つめながら死んだそうや」
み「天国に行けると信じてたのかね?」
ハ「宗教ちゅうのは、そういうもんやろ」
単独旅行記Ⅶ(063)目次単独旅行記Ⅶ(065)

コメント一覧
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    • ––––––
      1. Mikiko
    • 2023/09/26 05:48
    • 笹持って来い
       この秋も、そこここで熊が出没してるようです。
       ブナの実が不作らしいですね。
       それで、人里近くまで降りてきてるとか。
       本州にいるツキノワグマって、雑食ですよね?
       ↓Wikiを引いてみましょう(出典⇒https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%84%E3%82%AD%E3%83%8E%E3%83%AF%E3%82%B0%E3%83%9E)。
      +++
       植物の果実・芽、小型の脊椎動物、昆虫、無脊椎動物、動物の死骸などを食べる。
       日本の長野県で1975~1977年に行われた135個の糞の内容物調査では、植物質と動物質を含む糞が47.4 %(64個)、植物質のみを含む糞が39.3 %(53個)、動物質のみを含む糞の割合が13.3 %(13個)であったという報告例がある。
       この調査では植物質を含んだ糞の71.8 %にミズナラ(含まれていた糞の数84個)、19.7 %にアケビ類(23個)、15.4 %にタラノキ(18個)、9.4 %にヤマブドウ(11個)、8.5 %にサルナシ(10個)の一部が含まれていたと報告されている。
       動物質を含んだ糞では57.3 %にアリ科(47個)、36.6 %にスズメバチ科・ミツバチ科(30個)、9.8 %にニホンノウサギ(8個)、4.9 %に甲虫類、3.7 %にニホンカモシカ(3個)の一部が含まれていたと報告されている。
       猛禽類(イヌワシ)の雛や大型草食獣(ニホンカモシカ)の幼獣などを捕獲して食べるなどする。
      +++

       やっぱり、完全なる雑食です。
       でも植物は、実だけ食べてるみたいですね。
       タラノキは、新芽でしょうか?
       なんか、人間の食性に似てますね。

       続きは次のコメントで。

    • ––––––
      2. Mikiko
    • 2023/09/26 05:49
    • 笹持って来い(つづき)
       でも、開いた葉っぱは食べないようです。
       森や林に住んでるわけですから……。
       葉っぱが食べられれば、食べ物に苦労する必要はありません。
       クマザサが食べられれば、さらに最高ですよ。
       低い丈で密生してるわけですから。
       食べ放題じゃないですか。
       食べられないのは、やっぱり消化器官の問題なんでしょうね。
       動物の肉と葉っぱじゃ、消化器の作りが違うんでしょう。

       しかし、これからの時期は……。
       越冬に供えて、たらふく食べておきたいとき。
       ブナの実などがなければ、人里近くに降りてくるでしょう。
       時期はまさに、きのこ狩りの季節。
       あと、熊と人が出会いやすいのは、早春。
       冬眠から覚め、お腹を空かしてます。
       時期はまさに、山菜採りの季節。
       いずれも、熊が大量の食料を必要とする時期に……。
       人間が、のこのこと山に入っていくわけです。
       しかもね。
       山菜採りとか、きのこ採りとかでは……。
       単独行動が多いそうなんですよ。
       つまり、自分なりの秘密の採取場所を持ってるわけです。
       そういうところは、ぜったいに人に教えません。
       なので、単独で分け入っていくわけです。
       道中も、鈴やラジオなんかも鳴らさずに行くんじゃないですか。
       後をつけられたくなくて。
       熊にしてみれば、いい獲物ですよ。
       人間の味を覚えた熊は、人間を餌として認識するそうですよ。

       あとこれは、サルやイノシシが畑を荒らす問題になりますが……。
       形が悪くて売り物にならない野菜を、畑の隅などに捨てたりするのはよろしくないそうです。
       野生動物にとっては、野菜の形などは関係ありませんから。
       餌を撒いてるようなものだとか。

       しかし、なんですね。
       野生動物に、どんどん人間が押されてる感じですよね。
       こうやって、種は滅びていくものなのかも知れません。

    • ––––––
      3. 手羽崎 鶏造
    • 2023/09/26 18:22
    • 利休七哲。
      ワタシは中でも古田織部に興味を
      持っています。
      彼が造ったという「キリシタン石灯篭」の
      現物を大分県中津市の古刹で見て
      きました(鶏のから揚げで有名な街)。

      彼は高山右近のように、キリシタンで
      あると公表(カミングアウト)していません。
      でもおそらくそうであろうというのが歴史界の
      主流のようです。

      そう考えると、秀吉と利休の間の確執には、
      間違いなく宗教上の対立もあったのではと
      考えられますね。

    • ––––––
      4. Mikiko
    • 2023/09/27 06:10
    • 秀吉と利休
       切腹させられたことは聞き知ってました。
       理由には、諸説あるようですね。
       わたしは、ちょっと変わった説を持ってます。
       身体的なコンプレックス。
       秀吉は、150㎝くらいだったようです。
       対する利休は、180㎝あったと云われてます。
       お茶の席で正座してても……。
       秀吉は、見下されてたはず。
       面白くなかったんじゃないですか。
       あ、ひょっとしたら躙り口は……。
       利休が、自らの長身を目立たなくするための仕掛けだったのでは?

    • ––––––
      5. 手羽崎 鶏造
    • 2023/09/28 16:26
    • 秀吉と利休の確執。
      コンプレックス説。
      はい おおいに有りだと思います。

      「躙り口」は、主(利休)が先に
      居て、身分の高い者であろうと
      茶室への入室に際しては、
      「頭を下げさせる」という明確な意図が
      あったようですよ。

    • ––––––
      6. Mikiko
    • 2023/09/28 17:45
    • そういう意図からだとすると……
       利休という人物は、いけ好きませんね。
       嫌な奴だったんじゃないでしょうか。
       お茶の師匠だと思って我慢してた秀吉も……。
       ついに、ぶち切れたんじゃないですか。
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