2023.3.25(土)
しかし、なんであんなに腰紐を絞ってあるのだ。
そんなにも腰の括れを強調したいのか。
悪かったわね。
括れのない女で。
ソファーテーブルにグラスを置くため、女性が前屈みになった。
バスローブの胸元が見えた。
絵里子は、ほくそ笑んだ。
まったく乳房の稜線が見えなかった。
香織級の貧乳だろう。
ここだけは確実に勝った。
「どうぞ」
女性は、突っ立ったままだった。
自分用のグラスは持って来ていないから、ここで応接するするつもりはないのだろう。
喉は渇いていたが、グラスを手にする気にはならなかった。
何か入っていないとも限らない。
美咲を眠らせるために、睡眠導入剤を侑人に渡した。
侑人はそれを美咲の紅茶のカップに入れ、目論見はまんまと成功した。
まさかとは思うが、侑人が絵里子に同じ手を使う可能性もある。
「漆原くんは?
彼に呼ばれて来たんですけど」
「別室にいます」
「呼んでくれませんか」
「少しお待ち下さい」
女性は、トレイをキッチンカウンターに置くと、リビングを出て行った。
後ろ姿は、腹立たしいほど華奢だった。
絵里子は、オレンジ色の飲料で満たされたグラスを睨んだ。
喉の乾きが、改めて自覚された。
しかし、これを飲むわけにはいかない。
そうだ。
飲んだように思わせたらどうだ。
絵里子は、グラスを持って立ちあがった。
キッチンカウンターのシンクで、グラスを傾ける。
オレンジ色の液体が、排水口に吸いこまれていった。
グースネックの水栓を捻り、シンクの液体を洗い流す。
絵里子はグラスを置き、水流の下で両手の平を揃えた、
溜まった水を啜りこむ。
いくらなんでも、蛇口から出る水に薬は入っていないだろう。
空のグラスを持ってソファーに戻ろうとしたとき、ソファーテーブルのスマホが鳴動した。
液晶には、「侑くん」の文字が表示されていた。
そんなにも腰の括れを強調したいのか。
悪かったわね。
括れのない女で。
ソファーテーブルにグラスを置くため、女性が前屈みになった。
バスローブの胸元が見えた。
絵里子は、ほくそ笑んだ。
まったく乳房の稜線が見えなかった。
香織級の貧乳だろう。
ここだけは確実に勝った。
「どうぞ」
女性は、突っ立ったままだった。
自分用のグラスは持って来ていないから、ここで応接するするつもりはないのだろう。
喉は渇いていたが、グラスを手にする気にはならなかった。
何か入っていないとも限らない。
美咲を眠らせるために、睡眠導入剤を侑人に渡した。
侑人はそれを美咲の紅茶のカップに入れ、目論見はまんまと成功した。
まさかとは思うが、侑人が絵里子に同じ手を使う可能性もある。
「漆原くんは?
彼に呼ばれて来たんですけど」
「別室にいます」
「呼んでくれませんか」
「少しお待ち下さい」
女性は、トレイをキッチンカウンターに置くと、リビングを出て行った。
後ろ姿は、腹立たしいほど華奢だった。
絵里子は、オレンジ色の飲料で満たされたグラスを睨んだ。
喉の乾きが、改めて自覚された。
しかし、これを飲むわけにはいかない。
そうだ。
飲んだように思わせたらどうだ。
絵里子は、グラスを持って立ちあがった。
キッチンカウンターのシンクで、グラスを傾ける。
オレンジ色の液体が、排水口に吸いこまれていった。
グースネックの水栓を捻り、シンクの液体を洗い流す。
絵里子はグラスを置き、水流の下で両手の平を揃えた、
溜まった水を啜りこむ。
いくらなんでも、蛇口から出る水に薬は入っていないだろう。
空のグラスを持ってソファーに戻ろうとしたとき、ソファーテーブルのスマホが鳴動した。
液晶には、「侑くん」の文字が表示されていた。
コメント一覧
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1. Mikiko- 2023/03/25 05:44
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今日は何の日
3月25日は、『サガミのみそ煮込の日』。
和食麺類のファミリーレストランチェーンを展開する……。
『㈱サガミチェーン(現:㈱サガミホールディングス⇒https://www.sagami-holdings.co.jp/)/愛知県名古屋市守山区』が制定。
日付は、「み(3)そに(2)こ(5)み⇒みそ煮込」と読む語呂合わせから。
みそ煮込の美味しさを、全国に知ってもらうことが目的。
記念日は、『(社)日本記念日協会(https://www.kinenbi.gr.jp/)』により認定、登録されてます。
上記の記述は、こちら(https://zatsuneta.com/archives/103256.html)のページから転載させていただきました。
さらに同じページから、「サガミのみそ煮込について」を引用させていただきます。
同社が運営する和食麺処「サガミ」は……。
和食の原点とも云える、そば、みそ煮込の美味しさを中心にして、独自のチェーン展開を行ってます。
より気軽に、楽しく、「和」の美味しさを味わってもらうため……。
全店直営というスタイルで、最大限のおもてなしを隅々にまで行き届かせてます。
続きは次のコメントで。
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2. Mikiko- 2023/03/25 05:45
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今日は何の日(つづき)
引用を続けます。
愛知県を中心に、東海、関西、関東、北陸で、261店舗を展開してます。
そんなサガミのみそ煮込は、2020(令和2)年実績で、年間146万食を販売する大人気メニューで……。
レストラン部門で、販売数日本一となってます。
なお、コロナ前の2017(平成29)年実績では、年間175万食を販売してました。
メニューには、「豚カレーみそ煮込」「豚キムチみそ煮込」「パクチーと四川風みそ煮込」などがあります。
また、季節限定の「冷しみそ煮込」も一部店舗で販売されてます。
https://zatsuneta.com/img/103256_01.jpg
サガミのみそ煮込は、旨味、コク、渋味をバランス良く、美味しさを最大限に引き出すため……。
赤味噌、白味噌、八丁味噌の3種類に、サガミ特製の贅沢なダシを効かせ、独自にブレンドしてます。
以上、引用終わり。
サガミというお店は、初めて知りました。
「みそ煮込」も初耳です。
最初は、居酒屋のモツ煮込みを想像しました。
でも、うどんなんですね。
北陸に店舗があるようですが……。
残念ながら、新潟県にはありませんでした。
北信越では、福井、石川、富山には店舗がありました。
ないのは、新潟と長野。
続きはさらに次のコメントで。
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3. Mikiko- 2023/03/25 05:45
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今日は何の日(つづきのつづき)
あと、北海道、東北、中国、四国、九州には、1店舗もありません。
食文化の違いでしょうか。
味噌ベースなら、どこでも受け入れられそうですけど。
本拠地の東海を起点に、少しづつ広げていってる感じです。
きっと、社長さんが堅実な方なんでしょうね。
↑のメニューを見ると、お値段はそこそこします。
すべて、1,000円以上です。
1,200円から1,400円くらいが中心。
サラリーマンが毎日のランチにするには、少しお高めです。
1,300円のランチを、月に23日食べると……。
3万円になってしまいます。
ランチだけに月3万円使えるサラリーマンは、そう多くはないでしょう。
やっぱり、何かのイベントとか……。
遊びに来た親戚を連れてとかで食べるお店なのかも知れません。
新潟や東北では、そうしたときは、お店には行かず……。
仕出し料理を取ることが多いかも知れません。
やっぱり、あれですよ。
お酒です。
お店に行く場合、運転する1人は飲めません。
新潟や東北の人は……。
誰か飲めない人がいると、申し訳ない気持ちになってしまうんじゃないですか。
みんな、お酒好きですから。
なので、家での飲食が選ばれるのかも知れません。
しかし、昼間、仕出し料理を食べながらのお酒、美味しいですよね。
それに、よく回ります。
昼間は、身体が活動状態にあるので、血の巡りがいいんだそうです。
結婚式や法事などで、ぐでんぐでんになってしまうお爺さんがいるのも、そのためだとか。
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4. 手羽崎 鶏造- 2023/03/26 04:43
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「味噌煮込み」。
旅と外食がスキなワタシはもちろん
好んで食したことがあります。
(食べ物はもちろん、「外」の
奥さまをいただくのも大スキ)
名古屋近辺で、陶器に入って
出て来る「親子(鶏肉と卵入り)味噌煮込み」を
好んで注文します。
大須に発祥の店があったような。
陶器の蓋を皿にして、そこにグツグツ茹で上がった
きしめんを映して、葱、シイタケなどの具材と一緒に
いただきます。
醤油味ではなく、赤だし八丁味噌を使ったもの。
寒い季節にはぴったりですね。
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5. Mikiko- 2023/03/26 05:55
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八丁味噌
「愛知県岡崎市八丁町で生産されている長期熟成させた豆味噌(Wikipedia)」とのことです。
長期熟成だけあって、とても色が濃いです。
おそらくわたしは、食べたことがありません。
「味噌煮込み」。
やっぱり、夏と冬では、客の入りがそうとう違うんじゃないですかね。
冷やしのメニューもあるようですが……。
カンカン照りの昼間、「味噌煮込み」を食べようとは思わないのでは。
でも本場では、夏に「味噌煮込み」を食べる習慣があるのかも知れません。
なるほど。
全国展開が慎重なのは……。
夏場の問題があるからじゃないですか。
いきなり出店しても、夏は閑古鳥になりかねません。
夏に「味噌煮込み」を食べる文化を少しずつ広めながら……。
じわじわと出店範囲を広げてるんですかね。