2023.2.1(水)
「すぐ近くにベンチがあります」
「連れてってくれる?
立つから」
女性は、アスファルトに手をついて立ちあがった。
足元が定まらないようで、侑人の腕を掴んだ。
スクールシャツの袖越しに、か弱い握力を感じた。
「あっちです」
歩き出すと、自然と腕を組むかたちになってしまった。
女性は、思いのほか背が高かった。
侑人より、頭半分ほど抜けている。
そんな女性に縋られて歩くのは、なんだかこそばゆかった。
幸い、誰の目もなかったが。
「君、中学生?」
「はい。
1年です」
「でも、こんな時間に……。
学校は?」
昼過ぎだった。
「定期テストなんで、学校は午前中だけです」
「あら大変。
帰って勉強しなくちゃ」
「いえ。
今日が最終日だったんで。
あ、あそこです」
ポケットパークが見えて来た。
何の目的で作られたのか分からないスペースだった。
バス停があるわけでもないのだ。
空き家が、敷地ごと自治体に寄付でもされたのだろうか。
ポケットパークの左右と奥は住宅だった。
奥の住宅は、1本向こうの通り側に玄関があるのだろう。
どの住宅も、ポケットパークに面した窓は小さな嵌め殺しで、ブラインドが降りていた。
奥の住宅との境目には、低木が列植されている。
その前に、木製のベンチが2基、並んで据えられていた。
ここに人が座っているのを、1度も見たことがなかった。
この日のベンチにも、木漏れ日が憩うだけだった。
女性を伴い、ベンチに歩み寄る。
女性は、ストンと落ちるようにベンチに座りこんだ。
「大丈夫ですか?」
「助かったわ。
ありがとう」
「連れてってくれる?
立つから」
女性は、アスファルトに手をついて立ちあがった。
足元が定まらないようで、侑人の腕を掴んだ。
スクールシャツの袖越しに、か弱い握力を感じた。
「あっちです」
歩き出すと、自然と腕を組むかたちになってしまった。
女性は、思いのほか背が高かった。
侑人より、頭半分ほど抜けている。
そんな女性に縋られて歩くのは、なんだかこそばゆかった。
幸い、誰の目もなかったが。
「君、中学生?」
「はい。
1年です」
「でも、こんな時間に……。
学校は?」
昼過ぎだった。
「定期テストなんで、学校は午前中だけです」
「あら大変。
帰って勉強しなくちゃ」
「いえ。
今日が最終日だったんで。
あ、あそこです」
ポケットパークが見えて来た。
何の目的で作られたのか分からないスペースだった。
バス停があるわけでもないのだ。
空き家が、敷地ごと自治体に寄付でもされたのだろうか。
ポケットパークの左右と奥は住宅だった。
奥の住宅は、1本向こうの通り側に玄関があるのだろう。
どの住宅も、ポケットパークに面した窓は小さな嵌め殺しで、ブラインドが降りていた。
奥の住宅との境目には、低木が列植されている。
その前に、木製のベンチが2基、並んで据えられていた。
ここに人が座っているのを、1度も見たことがなかった。
この日のベンチにも、木漏れ日が憩うだけだった。
女性を伴い、ベンチに歩み寄る。
女性は、ストンと落ちるようにベンチに座りこんだ。
「大丈夫ですか?」
「助かったわ。
ありがとう」
コメント一覧
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1. Mikiko- 2023/02/01 05:54
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今日は何の日
2月1日は、『ケンハモ「メロディオン」の日』。
教育楽器、ハーモニカ、メロディオン、ハモンドオルガンなどの製造販売を行う……。
『㈱鈴木楽器製作所(https://www.suzuki-music.co.jp/)/静岡県浜松市中区』が制定。
日付は、同社の設立日である、1954(昭和29)年2月1日から。
1961(昭和36)年の誕生以来、長きにわたり……。
子どもから大人まで楽しめる楽器となってる、鍵盤ハーモニカ(ケンハモ)「メロディオン」。
https://zatsuneta.com/img/10201a6_01.jpg
この製品を愛してくれた人への感謝と……。
これからも、多くの人に吹いてもらいたいとの思いがこめられてます。
同社は、「音楽の夢」を皆様に届けるために、主に教育楽器の開発、製造などを行いながら……。
生活の場に密着した、音楽文化の普及活動にも力を注いでます。
また、同社のテーマである「創造する心」をモットーに……。
緻密な設計と繊細な技術で、確かなクオリティを目指してます。
記念日は、2019(令和元)年、『(社)日本記念日協会(https://www.kinenbi.gr.jp/)』により認定、登録されましたた。
上記の記述は、こちら(https://zatsuneta.com/archives/10201a6.html)のページから転載させていただきました。
続きは次のコメントで。
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2. Mikiko- 2023/02/01 05:54
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今日は何の日(つづき)
さらに同じページから、引用を続けさせていただきます。
同社のケンハモ「メロディオン」は、豊富なバリエーションが魅力です。
一般的に、音楽の授業で使用されるアルト音域の「メロディオン アルト」。
澄んだ高音が特長のソプラノ音域の「メロディオン ソプラノ」。
低音を担当するバス音域の「メロディオン バス」などの商品があります。
ケンハモは、教育楽器として定着した一方……。
表現力豊かな楽器として、プロ奏者も使うようになってきてます。
特に近年では、楽器メーカーが「大人用」のモデルを続々と開発し、ケンハモの教室も増えてます。
以上、引用終わり。
鍵盤ハーモニカの存在は、もちろん知ってましたが……。
それが、「ケンハモ」と呼ばれてることは知りませんでした。
わたしは、1度も触ったことがありません。
小学校で持ってた(学校で買わされた)楽器は……。
普通のハーモニカと、ソプラノリコーダーだけだったと思います。
あと、習ったのは、カスタネットと木琴くらいじゃないでしょうか。
カスタネットと木琴は、音楽室に備え付けのものだった気がします。
↓例によって、Wikiから「鍵盤ハーモニカ」を引いてみます(出典⇒https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%8D%B5%E7%9B%A4%E3%83%8F%E3%83%BC%E3%83%A2%E3%83%8B%E3%82%AB)。
+++
鍵盤ハーモニカ(けんばんハーモニカ)は、楽器の一種。
ハーモニカと同じく金属のフリーリードを呼気で鳴らす鍵盤楽器である。
ピアノのような鍵盤が並んでいるが、ハーモニカの一種である。
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続きはさらに次のコメントで。
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3. Mikiko- 2023/02/01 05:55
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今日は何の日(つづきのつづき)
引用を続けます。
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鍵盤と連動したバルブの開閉によって、特定のリードを確実に演奏することが出来るが、ハーモニカと違い吸気で鳴らすことは出来ない。
「ピアニカ」「メロディオン」などはメーカーの商標名であるが、通称として一般的に普及している。
略して「ケンハモ」「鍵ハモ」「鍵ハ」などと略称する場合もある。
+++
↓「ケンハモ」については、脚注がついてました。
+++
「ケンハモ」は鈴木楽器製作所が2017年に商標登録したので(登録番号第5926905号、存続期間満了日は令和9(2027)年2月24日)、略称として使用するにあたっては注意を要する。
+++
てことは、ごく最近、呼ばれるようになった名称なんですかね。
わたしの子供のころの呼称じゃなかったというのは、納得出来ます。
さて、浜松市。
静岡県最大の都市。
もちろん、政令指定都市です。
面積は、1,558.06km2
人口は、782,662人(Wikiより)。
政令指定都市になったのは、2007年4月1日。
実は新潟市も、同じ日に政令指定都市になったんです。
新潟市の人口は、777,900人。
ほぼ、浜松市と同じ(ちょい負け)。
でも、新潟市の面積は、726.45km2。
浜松市の半分です。
すなわち人口密度は、新潟市が2倍も高いと云うこと(大勝!)。
しかし、暮らしやすいところなんでしょうね。
温暖で、冬は良く晴れて。
羨ましいです。
なんでそんなところと同じ数の人間が、新潟市に住んでるのか不思議です。
でも、浜松市に移住したいとは思いません。
やっぱり、南海トラフ地震が怖いです。
津波の高さは、最大15メートルが予想されてます。
防潮堤は整備されてるようですが。