2022.12.6(火)

み「おー、小洒落たコーヒーショップではないか。
会津若松にも、こんなお店があるんだね」
ハ「失礼やないか」
み「しかし、こんな広い車椅子駐車エリアを描いて……。
一般のお客さんは、ほんとにここに停めないんだろうか」
ハ「停まってへんやないか」
み「今は、ガラ空きだからだろ。
ていうか、ランチタイムが終わって、中休みなんじゃないの?
でも、お昼時とかはわからんぞ。
ランチに来て、このスペースしか空いてなかったら……。
停めるよね」
ハ「お主は、停めるんやな?」
み「いや、わたしは度胸がないから停めない。
その代わり、別の店に行く。
お店にとって、この駐車エリアを設けておくことに……。
メリットがあるんだろうか?」
ハ「メリットとかの話やないやろ。
車椅子を利用する人に配慮してるということや」
み「まあね。
確かに、入口もスロープになってる。
きっと中も、車椅子でテーブルに付けるようになってるんじゃないの?」
ハ「そらそやろ。
高いカウンター席ばっかりやったら、どもならんやないか」
み「つまり、車椅子で利用する人の固定客が付くってことじゃないの?
あと、デイサービスとかのレクリエーションで、団体利用ってことも考えられる。
この駐車幅なら、デッカい送迎車も停められる」
ハ「ようそんなこと、いろいろと思いつくな」
み「わたしが行くスーパーでも……。
入口の真ん前が、車椅子マークの駐車スペースになってる。
けっこう車が停まってるんだけど……。
車椅子が乗るような車じゃないのがけっこうあるよ」
ハ「マナーがなっとらんやないけ」
み「わたしはあれね、区画数が多すぎるからだと思う。
相当なスペースを取ってる。
あれだけあったら……。
1台くらいいいだろって気になっちゃうよ。
わたしは停めないけどね。
もう少し、区画数を減らすべきだと思う。
そうすれば、そこに停めちゃう人も減るんじゃないかな。
停めれば目立っちゃうし。
お店の中では、車椅子を使わない人は停めないでとか放送してるけど……。
ほんとに停めてほしくないんだったら、見張りを立てるべきじゃないの。
あの放送は、お客のモラルに責任転嫁してるんじゃないかって……。
聞いてて、ちょっとイラッと来るね。
言っとくけど、わたしは停めてないからね」
ハ「モラルがあるからやないけどな。
度胸がないからやろ」
み「ふん」

み「おー、松の街路樹だ」
ハ「さっき、街路樹には落葉樹が使われるって言っとったやないか」
み「何ごとにも、例外はあるってこと」
ハ「雪吊りせんで大丈夫なのか?
兼六園の松とか、みんな吊ったあるやないか」
み「ああいう松は、仕立てものだからだよ」
ハ「なんや、それ?」
み「左右のバランスとかを考えて……。
枝が仕立ててあるってこと。
1枝でも折れたら、バランスが崩れて台なしになっちゃう。
だから、枝を大事に吊ってるわけよ」
ハ「この松は違うんか?」
み「これは、野木(のぎ)」
ハ「は?
乃木将軍か?」
み「さすが埴輪時代。
言うことが古い」
ハ「古墳時代やと言うとるやろ!」
み「野木って云うのはね……。
枝を一切仕立てず、苗からそのまんま大きくした木のこと。
早い話、野生の木と一緒。
防風林に使われる松がそうだろ」
ハ「はは。
確かに、防風林に仕立てた松はないわな」
み「自然のまんま、こんなボーボーになってるんだから……。
1本、2本、枝が折れたって、大したことないのよ。
防風林に使われるんだから……。
冬の季節風も防いでくれるし。
ま、こんな間隔で植えてたら、そういう効果はあてにしてないだろうけどね。
ここはあくまで、武家の街と云うことで……。
松が選ばれたんじゃないの」

み「おー、由緒ありげな地名じゃ。
きっと、蚕を飼ってたところだな。
即、検索!」
ハ「人使いの荒いやっちゃ。
ふむふむ。
この近くに、『蚕養國神社(こがいくにじんじゃ)』というのがあるようや」
み「訓読みなのか。
じゃ、“さんようちょう”じゃなくて……。
“こがいまち”ってこと?」
ハ「らしいな。
写真を見ると、風情ありげな神社やぞ。
寄ってくか?」
み「いや、いい」
ハ「なんでや?」
み「予定にないから」
ハ「予定にない出会いがあるのが、旅の楽しみやろ」
み「予定どおりに行動する主義なの。
さあ、行くぞ。
脇目もふらず」
ハ「脇見ばっかりしてるやないか」
コメント一覧
-
––––––
1. Mikiko- 2022/12/06 05:35
-
お蚕さま
昔の大きな藁葺き屋根の農家で、合掌造りって云うんですか?
2階の三角の部分が、蚕を飼う場所になってる家がありますよね。
あの空間は、とても魅力的に感じます。
まだ、実際に蚕が飼われてるところって、あるんですかね。
ちょっと検索してみましたが……。
蚕を飼っているところは、けっこうあるみたいです。
でも、やっぱりちょっと、あの蚕の幼虫の大きさは衝撃的。
色が白いってのも、ちょっと怖いです。
カブトムシの幼虫が、真っ直ぐ伸びて動き回ってる感じ。
モスラって、これがモデルなんですかね?
モスラの幼虫が糸を吐くってのも、それっぽいです。
しかし、昔の人はスゴいですよね。
蛾の幼虫の繭を見て……。
これが糸になるって気づいたんですから。
明治時代の日本は、世界一の絹の輸出国だったそうです。
そうそう。
行ってみたいところがあるんです。
群馬県の富岡製糸場。
たくさんの女性が働いていた工場。
女工哀史みたいな連想をする方もいるでしょう。
でも、違ったんですよ。
ちゃんと週休もあったし、1日の労働時間は、8時間なかったみたいです。
集中力が持ちませんよね。
昔は冷房がなかったですから、8月なんか昼休みが4時間もあったとか。
一番偉い一等工女になると、そうとうな待遇だったそうです。
わたしは、案外、ああいう機械的な手作業に向いてたんじゃないかと思うんですよ。
無心で手だけ動かすのって、面白そうですよね。
富岡製糸場、やっぱり行かなくては。
-
––––––
2. 手羽崎 鶏造- 2022/12/09 12:04
-
山本薩夫監督の
「あゝ 野麦峠」を観た
ことがあります。
「富岡」は官営でしたが、
ブラックな民営?も有ったのでは
ないのでしょうか。
「富岡」だけで世界一になったとは
考え辛いのですが。
-
––––––
3. Mikiko- 2022/12/09 18:00
-
もちろん……
そうでしょうね。
女郎になるか、製糸工場に行くか……。
そういう選択を強いられた女性もいたのでは。