2022.11.22(火)

み「いざ参らん」
ハ「頼もー、ってか?」
み「チェックイン中は、話しかけるなよ。
混乱するから」
ハ「けっこう高級そうなホテルやないか?」
み「おうよ。
素泊まり、6,350円じゃ」
ハ「なんや。
大したことあらへんがな」
み「東京だったらね。
でも、会津若松だぞ。
バカにするわけじゃないが……。
普段なら、この値段のホテルには泊まらないと思う」
ハ「今日は“普段”やないのかい?」
み「県民割が効くのじゃ」
ハ「別の県やろ」
み「近県は大丈夫なの」
ハ「いくら引かれるんや」
み「2,500円」
ハ「ちょびっとやないか」
み「喝!
6,350円が、3,850円になるんだぞ。
大違いじゃないの。
しかもさらに、フロントでクーポンが2,000円分もらえる。
ここら周辺で、今日明日のうちに使っちゃわないといけないみたいだけど」
ハ「アホか。
そんなら、チェックインした後で……。
クーポンの使える店で、夕食を買えばよかったやないけ」
み「まだ、お酒と明日の朝食を買ってないでしょ。
2,000円なんか簡単に使っちゃえるよ。
コンビニでもオッケーなんだから。
さあ、改めて、いざ参らん」
当然、チェックイン中の写真はありません。
県民割が適用されるためには……。
フロントで、新型コロナワクチンの接種証明を提示する必要がありました。
スマホのアプリから、証明書を表示できます。
ハ「エラい無愛想な姉ちゃんやったな」
み「あんたもそう思った?
わたしも、ちょっとびっくりした。
東京のホテルとは大違いだ。
向こうだと、蕩けるような顔してくれるからね。
それがいいってわけじゃないけど。
でも、あれほど無表情なフロントは初めて見た。
アンドロイドかと思った」
ハ「けっこう美人やったけどな」
み「確かに、お武家顔だったね。
むやみに歯を見せるなっていう土地柄なのかね」
ハ「今どきか?」
み「ま、いいや。
無愛想だったけど、別に不愉快なわけじゃなかったから」

み「おー、立派立派。
さすが、6,350円のホテルだ」
ハ「額面はな」

み「さて、入りましょう」
ハ「カードキーやな」
み「お財布に入るから便利だよ」

み「おー、さすがセミダブル。
広い広い。
6,350円だけのことはある。
これなら、落っこちる心配いらないよ」
ハ「落ちる方がどうかしてるわ」
み「深酒けしなきゃ落ちないんだけどね」
ハ「今日は、するつもりやな……」

み「冷蔵庫、チェーック。
ときどき、電源が入ってないホテルがあるからね。
お、ちゃんと入ってるじゃない。
無愛想だけど、こういうところはきっちりしてる。
さっそく、買い出した夕食、入れておこう」
ハ「電源が入ってへんかったら、悪くなるとこやで」
み「電源入れておくかどうか、季節にもよるのかもね」

み「お、使い捨てスリッパだ。
ここらあたりまでも、浸透してたんだね」
ハ「コロナで、一気に広まったんやないか?」
み「かもね。
折りたたみ椅子まである。
何に使うんだろ?」
ハ「座るんやろ」
み「椅子もベッドもあるじゃない。
あ、そうか。
荷物置きだ。
床に直接置きたくないって声があったのかも。
あんたを置くかな」
ハ「わしは荷物か!」

み「バスルーム、チェーック」
ハ「ごく普通やな」
み「ま、ここはそれでいいのよ」

み「トイレットペーパーホルダーが、2段になってる。
下痢の人用か?」
ハ「アホか。
予備のペーパーを、そこらに置いとくより……。
ホルダーにつけておいた方が、便利やからやないか」
み「なるほど」
コメント一覧
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1. Mikiko- 2022/11/22 05:39
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会津の気質
福島県は、3つの地域に区分されます。
「浜通り」「中通り」「会津」です。
新潟県も、「上越」「中越」「下越」に分けられますが……。
気候も風土もそれほど違いません。
しかし、福島県の3地域は、大きく違ってます。
まず、「浜通り」は、太平洋側です。
福島県で一番人口の多い、いわき市(人口35万人)が中心でしょうか。
お天気はほぼ、仙台や東京と一緒だと思います。
冬は毎日晴れ。
羨ましい地域です。
「中通り」は、福島県の真ん中で、平坦な地域。
県都の福島市(人口29万人)や郡山市(人口34万人)があります。
お天気は、ほとんど浜通りと同じのようです。
なので、福島市や郡山市も、冬期は晴れ続き。
以前、うちの事業所が郡山市にあったことがあるんですが……。
そこに冬場、出張した人の話だと、東京みたいだと言ってました。
ただ、郡山は風が強いと聞いたことがあります。
1年中吹くようです。
当然のことながら、冬は寒いでしょう。
晴れるから、放射冷却もあいまって、朝など相当冷えると思います。
いくら晴れても、風が強いのは、ちょっとねー。
続きは次のコメントで。
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2. Mikiko- 2022/11/22 05:39
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会津の気質(つづき)
で、これらの地域とまったく異なるのが、「会津」。
中心は、会津若松市(人口12万人)。
山に囲まれた豪雪地帯です。
夏場は、猪苗代湖周辺など、リゾート地になりますけどね。
冬は大変ですよ。
この旅行は初夏でしたが……。
街のそこここに、冬の生活を思わせる佇まいがありました。
今後、そんなことも含めて、書いていきたいと思います。
で、その会津人の気質。
会津へ転勤した人から生まれたという……。
「会津の三泣き」という伝え話があるそうです。
1.会津に来たときはその閉鎖的な人間関係に泣く。
2.なじんでくるとその人情の深さに泣く。
3.去るときは会津人の人情が忘れ難く泣く。
わたしのような一見さんでは……。
「1」だけ感じて帰ることになるのかも知れません。
ホテルのフロントのお嬢さんに感じたみたいに。
決して突っ慳貪ではないのですが……。
笑顔のないフロントってのには、初めて出会いました。
ま、でも、各地でいろいろな気風と接するのも、旅の面白さでしょう。
もう、次の旅行に出たくなってきました。