2022.10.11(火)

み「出たー。
いきなり廃屋!」
ハ「強烈やな」
み「こりゃ、今年の冬、雪で潰れるな」
ハ「今の地方の現状を、眼前に突きつけられたようや」

み「変わらないのは、水の流れだけじゃ」
ハ「人間の営みは、結局、自然には勝てないってことやな」
み「それでいいんじゃないの。
負けて滅びて行けば。
壊してしまうより、なんぼかマシじゃろ」

み「どひゃー」
ハ「喘いでるの」
み「トンネルじゃないから、窓開けてた人、結構いるんじゃないのか。
さてここで問題です」
ハ「いきなりなんや?」
み「SLの客車で、向かい合わせに座ってた2人。
トンネルで窓を閉め忘れてて……。
慌てて閉めたものの、煙がけっこう入ってしまった。
周りに謝りながら、ようやくトンネルを抜けた。
すると……。
ひとりが突然、顔を擦りだした。
擦った手の平を見てる。
でも、手の平も顔も、真っ白。
ところがそれを不思議そうに見てるだけの向かい側の座席の男は……。
顔が、煤で真っ黒。
何で、顔の白い人が顔を擦り、顔の黒い人は涼しい顔をしてたのでしょう?」
ハ「知るかい」
み「ちょっとは考えんか!
いいか。
顔の黒い人は、進行方向を向いて座ってて、煙をまともに浴びたの。
トンネルを出て、その人の顔を見た反対座席の男は……。
自分の顔もそうなってると思って、顔を擦ったの。
黒い顔の人は、向かい側の白い顔の人を見てるから……。
自分の顔が真っ黒けだとは思わなかったってわけ」
ハ「ナゾナゾの答えが長すぎやろ!」

み「車内が靄っておる。
やっぱり、窓、閉めてなかったヤツがいるな」
ハ「仕方なかろ。
トンネルでもないのに、予期できんわ」
み「子供には、いい思い出になるかもね。
でも、普通車に乗るときは……。
白い服は止めた方がいいかも」
ハ「あと、白塗りの化粧な」
み「そんなヤツがいるか!」

み「また川を渡った」
ハ「桃源郷のようやな」
み「夏はな」
ハ「またそれか」

み「日出谷駅だ。
11:42分。
ここってもう、福島県?」
ハ「まだ阿賀町や。
しかしここが、新潟県最後の駅やな」
み「ここでは確か、ホームで駅弁が買えたんじゃなかったかな?
『とりめし』って駅弁」
ハ「誰もおらんぞ」
み「調べて」
ハ「ふむふむ。
どうやら、10年ほどまえに消滅しとるようや」
み「なして?」
ハ「店主の高齢化のようやの」
み「後継者がいなかったのかね?」
ハ「20個限定やったらしい。
列車のドアが開くと、売場まで競争だったようや。
それでも、700円やったらしいから、1万4千円にしかならん」
み「原価を引いたら、小遣い銭しか残らんな。
それじゃ、後継の現れようがないわ。
そんなに競争になるほどなら、単価を上げればいいのに。
1,500円くらいにしても、十分に売れたんじゃないの?」
ハ「そういうことが出来ないお人やったんやろうな。
あんたと違ごて」
み「やかまし。
弁当の話が出たら、急にお腹が空いてきた。
売店に行ってみよう」
ハ「昼は食べないんやなかったんか?」
み「がっつり食べる気はないよ。
アテだけ」
ハ「ん?
アテということは……。
酒を飲もうっちゅうんかい?」
み「さいなー」
ハ「何語や」

み「熊が出そうなところだな」
ハ「車やないと、怖くて通れんな」
み「だから田舎は、免許返納できんのよ」
ハ「返納したら、熊に食われるか」
み「さいなー」
ハ「やめんか、それ」
コメント一覧
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1. Mikiko- 2022/10/11 06:05
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磐越西線、復旧見込み
磐越西線の復旧、何年かかることかと思ってましたが……。
驚きの復旧見込みを、JR東日本が発表しました。
↓は、「河北新報」さんの記事です(出典⇒https://kahoku.news/articles/20220929khn000046.html)。
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JR東日本は29日、8月の記録的な大雨で、喜多方市のJR磐越西線「濁(にごり)川橋りょう」の一部が崩落して運休が続く喜多方-山都間(9・9キロ)について、2023年春ごろの復旧を見込んでいると発表した。
福島県内の磐越西線では濁川橋りょうの崩落のほか、盛り土流出が3カ所、線路への土砂流入が6カ所確認され、喜多方-山都間に被害が集中している。
復旧の総費用は約15億円を見込んでいる。
濁川橋りょうの復旧作業は、傾いた橋脚1基を撤去して造り直し、橋桁は再利用する。
JR東日本仙台支社の永井康裕設備部長は「より安全な構造になるよう、必要な対策を講じながら復旧を進めていく」と話した。
磐越西線山都-野沢(同県西会津町)間は8月25日、1日1往復の運転が再開。喜多方-野沢間では上り12便、下り13便の代行バスを運行している。
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2023年って、来年ですよね。
来春です。
半年ですよ。
盛土流出や線路への土砂流入だけであれば……。
十分、復旧可能な工事期間でしょう。
でも、橋梁が落ちてるんですよ。
続きは次のコメントで。
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2. Mikiko- 2022/10/11 06:05
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磐越西線、復旧見込み(つづき)
しかし、よく読んだら(最初からよく読め)、その理由がわかりました。
↓の部分。
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濁川橋りょうの復旧作業は、傾いた橋脚1基を撤去して造り直し、橋桁は再利用する。
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造り直すのは、橋脚1基だけってことです。
橋桁は、外れて落ちただけで、折れも曲がりもないってことなんでしょう。
しかし、この橋梁が造られたのは……。
1910(明治43)年です。
112年前。
日露戦争が終わって、わずか5年後のこと。
乃木大将も、まだご存命でした。
そのころ造られた橋桁が、川に落ちても、折れも曲がりもせず……。
そのまま再利用できる強度を持ってたんです。
明治時代の土木技術、スゴいじゃないですか。
感服しました。
今よりスゴいんじゃない?
いい鉄を使ってたんですかね?
まさか、ダメっぽいけど再利用するなんてことありませんよね。
でも、復旧費用の15億円は、まだJR東日本が全額負担するかどうか、決まってないようです。
国や県も、何割かは出すべきでしょう。
『ばんえつ物語』の運行開始は、例年、4月です。
これまでに復旧してくれたら、万々歳ですね。