2022.9.1(木)
決戦から一週間が過ぎたある日。
日本科学特捜隊、午前10時。
「中山です」
インターフォンの声に篠原涼子は顔を上げた。
「どうぞ」
怜子がボタンを押すと研究室のドアが音もなく開く。
2,3歩足を踏み入れた希美は、怜子に向かって立ち止まった。
「お帰りなさい」
「ただいま」
いつものように、怜子はクールな笑みでデスクから立ち上がる。
「怜子さん………」
希美の目から涙が溢れた。
泣き顔で駆け寄る希美を怜子はその胸に抱き留める。
「よかった、無事で………」
希美の涙が怜子の白いブラウスを濡らす。
怜子は希美の髪に頬を寄せて、その身体をきつく抱きしめた。
お互いの身体のぬくもりを確かめ合った後、怜子はゆっくりとその抱擁を解いた。
「あたしね、希美ちゃん。もうここを辞めることにしたの」
「え! どうして!?」
目を見開いた希美に怜子は背中を向ける。
「私今回の業務を終えて、何となくここの仕事に区切りがついたと感じたの。これからまた世界を回って、自分のやりたいことを見つけたいと思ってる」
突然のことに、希美は怜子の背中にすがりついた。
「まだずっと一緒に居られると思ってたのに、ひどいわ、怜子さん」
「ひどい? 私には私の道があるの。あなたにも、………あなたの生活があるでしょ?」
「いや! いやよ怜子さん、どこにもいかないで!」
希美は泣きながら怜子の身体を揺さぶった。
「明日には隊を離れるわ。希美ちゃん元気でね」
「いやいや、怜子さんこっちを向いて!」
「もう終わったのよ、早く出てって!!」
「いやだったら!」
希美は腕を掴んで強引に怜子を振り向かせる。
怜子の目からは幾筋もの涙が流れ落ちていた。
「さようなら」
逃げるように実験室に向かう怜子の手を希美は掴んだ。
「お願い怜子さん、これを見て」
希美は小さな箱を手に乗せて差し出す。
「な、なに………?」
怜子の目の前で、希美は小箱のふたを開けた。
「私と結婚してください。怜子さん」
箱の中には、小さなダイヤを飾り付けた指輪が入っていた。
「け、結婚って、あなたにはご主人が………」
怜子はつぶやいた。
希美は怜子の視線を避けて宙を見つめる。
「私たち、離婚したの……。ある日勤務時間中に帰宅した時、主人と穂茂田部長が深い関係になっていることが分かったの」
「ええ! 部長とご主人が?」
希美はゆっくりと頷いた。
「私その時は気も動転したけれど、そのうちこれが私たちの運命だったのかもしれないと思い始めた。だってその時はもう、私の心は怜子さんのものだったんだもの」
希美の頬をまた涙が伝い降りた。
「一心同体の練習を重ねて、主人と部長はお互いの絆に気が付いたって話してくれた。それで私も怜子さんへの気持ちを主人と部長に話した。二人は私の幸せを祈って、今旅行に出かけてるわ」
怜子はうつむいた希美を見つめた。
希美は小箱から指輪を取り出す。
「お願い。ずっと私と一緒にいて、怜子さん……」
希美は震える手で指輪を差し出した。
「希美ちゃん……」
怜子の頬を新しい涙が伝い降りた。
そして怜子は、希美の前にそっと左手を差し出した。
その日の午後。
五反田の居酒屋。
店に入るなり目加田恵子はぐるぐると周囲を見回した。
「あ~!」
相手を見つけた恵子が大股で座敷席に歩み寄る。
「元気そうでよかった」
片手を上げた矢野彩香が笑顔で迎えた。
「あら、今日は可愛い人と一緒なのね。紹介して」
「え? この人? ……うふふ、この人はね……」
上がり段の手前でもったいを付ける恵子に代わって、美波本人が頭を下げた。
「岸部美波春子です。地球防衛軍の従軍医師をしています」
上品にほほ笑んだ美波は片手で鼻先の眼鏡をずり上げた。
「矢野彩香です、よろしく。恵子さんたら随分いい人見つけたのね。さ、上がって乾杯しましょ。おねえさあ~ん、ここ生大三つ!」
「やった! 美波ちゃん、さあ飲もう」
“ゴン!”
勢い込んで段を上がる途中で、座敷に響く鈍い音がした。
「また? 大丈夫~?」
「もちろん大丈夫」
心配そうな彩香の前で、向う脛をさすりながら涙目の恵子がどっかと座布団に座り込む。
「お待ちどうさま~、はい生三つ」
3人の前に生ビールのジョッキが運ばれてきた。
「じゃ、お互いの無事を祝して……」
「カンパア~イ!」
午後3時の居酒屋に乾杯の声が響いた。
テーブルの上に空のビールジョッキが並んでいる。
ほんのりと顔を桜色に染めた美波は、ふと恵子に顔を向けた。
「ところで、小林隊長はどうしたんですか? 現地脱出の時、恵子さん一緒だったんでしょ?」
恵子はゆっくりとテーブルに箸を置く。
「乗ったのは水上セスナだったから、佐渡島の洋上で着水して島に上陸したの。その時はまだ、司令部が洗脳を解かれているなんて知らなかったからね」
美波は恵子に頷いた。
「それからジェットフォイル(水中翼船)で新潟に渡り、隊長とはそこで別れたっきり……。元気にしてればいいけど……」
恵子は寂しげにテーブルの上を見つめる。
「ふふ……大丈夫よ」
恵子と美波は笑みを浮かべた彩香に目を向けた。
「2,3日前、小林さんと連絡がついたの。私約束のものを送ったわ。そろそろ着く頃だと思うけど、いつまでそこにいるかは分かんない」
「へえ、そうだったの。よかった」
恵子と美波は少し表情を明るくして顔を見合わせる。
「じゃあ、美波さんはどうやって帰って来たの?」
恵子も思い出したように美波に問いかけた。
「え~と、大河内本部長が軍用機を手配してくれて、篠原怜子さんとグレタさんと一緒に帰ってきましたよ」
「え~、グレタと~!!」
驚いた恵子に美波はこくんと頷く。
「基地が引き上げて解任だから、もう敵も味方も無いんだって。日本でお気に入りのすし屋に行くって同乗してきたんです」
「へえ~。で、それからグレタはどこ行ったの?」
「分かりません。成田で別れたけどそれからは………」
「ふ~ん、小さいと言っても日本もそこそこ広いからね」
恵子はぐい飲みの日本酒を一気に煽った。
「案外近くにいるかもよ……」
矢野彩香は真剣な眼差しで恵子の後ろを見つめる。
「あはは……」
恵子は乾いた笑い声を上げた。
「動くな!」
恵子の後頭部に何かが突き付けられた。
「よくもあたしを出し抜いてくれたわね。手を上げなさい」
背後の声に恵子はゆっくりと両手を上げる。
「仕返しにこれをお前のあそこに突っ込んでやる」
後ろから回って来た手が、串刺しのウインナーを恵子の顔に突き付けた。
「あぐ!」
恵子がそれに食いつくと、一瞬で20cmのウインナーが5cmの長さに変わった。
「どう? これで届かなくなったわよ」
「ぷ……あ……あははは………」
彩香と美波は思わず吹き出して笑った。
「気配を消して近づくなんて、相変わらず趣味の悪い女ね」
「あっはははは………」
グレタも後ろから恵子の首に抱き着く。
「基地のお返しよ。岸部医師のあとを付けて来たんだけど、どう? これでお相子になったでしょ?」
「ふ……なるほど……」
恵子は鼻で笑うと背中を揺すった。
「相変わらずすごい圧力ね、あんたのおっぱいは。こっちにおいでよ、4人で飲み直そう」
「そう来なくっちゃ」
グレタは嬉しそうに彩香の隣に座る。
「じゃ、改めてかんぱ~い!」
再び店内に威勢のいい女性たちの声が響いた。
店内に入ってくる客を見ながら彩香が口を開いた。
「もう夕方ね。お勘定にしましょうか」
「そうね。やっぱり少し疲れたわ。そろそろ帰って寝よう」
「あ、ちょっと待ってください」
腰を上げかけた恵子を美波が呼び止めた。
「小林隊長のこれからの無事を祈って、最後に乾杯しましょう」
「そうね。そうしよう!」
恵子は満面の笑みで再び腰を下ろす。
4人はそれぞれに飲みかけのグラスを掲げた。
「じゃあ、小林隊長の無事と再会を祈って」
「隊長頑張ったわね、指令室の中で」
「あたしのプレゼントを楽しんでくれますように」
「隊長の飛距離がもっと伸びますように」
「あはははは………。じゃあ、かんぱ~~~い!!!」
4人の女性たちは高らかに声を揃えて再会を誓った。
その日の午後6時。
ここは熊本県球磨郡五木村。
五木の子守歌発祥の地で、深い山間の村である。
濃い緑の森を縫うように曲がりくねった林道を、一人の中年の男が自転車で走っている。
だらだらと下るその道は切り立った山のせめぎを抜けて、こじんまりとした平地に民家の点在する集落へと続いていた。
その男は一軒の古びた木造アパートの前で自転車を止めた。
アパートの入り口には「球磨焼酎組合従業員宿舎」なる表示が付いている。
男は作業服の埃をはたくと、帽子を取り額の汗をぬぐった。
「は……は……はくしょん!!」
男は大きなくしゃみをして辺りを見回す。
「誰か俺のうわさでもしてるのか……」
誰あろうその男は、元科学特捜隊隊長小林誠二その人であった。
小林は自分の部屋に戻る前に、郵便受けの中を覗き込む。
今日はその中に白く四角い小包が届いていた。
急いで取り出して裏を確かめると、差出人は“西荻窪宮前5丁目 矢野”とピンクのポップ調の文字で書かれていた。
“来たか……”
小林は目を閉じて胸の前にその包みを硬く握りしめる。
“大事を取って居場所を変えるか。就職したばかりだが、もうここにはいられないだろう”
ゆっくり開いた目に、山々の間から青い空が写った。
その遥か彼方には無限の宇宙空間が広がり、常人の思いもつかぬ出来事が存在する。
小林は何故か瞼が熱くなるのを覚えた。
今日一日に別れを告げるべく山入端に入りかけた太陽は、立ち尽くす小林隊長の顔を赤く染め上げていた。
その翌日早朝。
ノックの音でウルトラウーマンは目を開いた。
ベッドで飛鳥ゆり子の柔らかい胸に顔を埋めている。
「昨日は遅かったでしょうけど、そろそろ起きて。“愛してる”は十分言ったでしょう? もうパンが焼けるわよ」
「は~い」
ハンナにそう返事をすると、ウルトラウーマンはゆり子と悪戯っぽい笑みを交わした。
徐々に日が高くなり、遠くの砂漠の景色が揺らぎ始めた。
玄関から外に出たウルトラウーマンと飛鳥は、ゆっくりと後ろを振り返る。
スワンと並んだハンナの目は、もううっすらと潤んでいた。
「もう本当に行ってしまうのね……」
「おばちゃん、泣かないで………」
スワンはハンナの手をそっと握った。
ウルトラウーマンは二人の前に歩み寄る。
「ハンナさん、ひとつお願いがあるんだけど、スワンちゃんは家族もいないし家も無いの。これからハンナさんと一緒にこの家で暮らすわけにはいかないかしら………?」
それを聞いたハンナは、スワンの肩を抱いて笑みを浮かべる。
「あたしはとっくにそのつもりよ。この子がいれば、あなたたちが行っても寂しくない。
そしてもしあたしがいなくなっても、ここにずっと住んでいて欲しいわ」
「おばちゃん、そんなこと言っちゃいや。ずっと一緒よ!」
そう叫んだスワンを、ハンナはその胸に抱きしめた。
「ごめんなさい。そうね、ずっと一緒よ」
その時なにかの動物の足音でウルトラウーマンは周囲を見回した。
「いやあ~間に合ったか、よかったよかった」
ウルトラウーマンたちの前にナントモおじさんを乗せたラクダが止まった。
「ナントモおじさん、目が覚めたのね!」
ハンナは顔を輝かせた。
「ああもう……エンドウ豆の親分みたいな怪物に眠らされて、えらい目に合ったぞい」
4人は短い足で走ってくるナントモおじさんを笑顔で迎えた。
「お前もう行くのか? 最後のお別れじゃ」
ナントモおじさんはウルトラウーマンに抱き着くとその豊かな胸に顔を埋める。
「ナントモおじさん! こら、だめよ!」
叱るハンナを片手で制すると、ウルトラウーマンはナントモおじさんの背中を優しく抱いた。
「ありがとう、ナントモおじさん。また会う時まで元気でね」
「お前もな。……待っとるぞ……」
さすがにナントモおじさんはその言葉尻を震わせた。
顔を上げたナントモおじさんは、隣の飛鳥ゆり子に目を向ける。
「おお、あんたがこの子の連れ合いか……。じゃ、あんたにもお別れを……」
「きゃー!!」
「おじさん!」
ゆり子の胸に顔を押し付けようとしたナントモおじさんをハンナが引きはがす。
ウルトラウーマンは笑ってゆり子を抱き寄せた。
「おじさん。だめよ、この人のおっぱいは私だけのもの」
「ちぇ、ケチ……」
「あはははは………」
ハンナたちは声を上げて笑った。
「じゃあ私たち行きます」
ウルトラウーマンと飛鳥ゆり子は手をつないでハンナ、スワン、ナントモおじさんと向かい合った。
ウルトラウーマンが大きく両手で円を描くと、直径3メートルほどの透明な球体が出現した。
「この中に居れば、宇宙空間でも地球と同じ環境を維持できます。じゃ、ゆり子さん入ってみて」
ゆり子は恐る恐るその全身を球体の中に収める。
「ほんとだ。外と全く変わらないわ」
「大きさはまだ自由に大きく出来るの。途中で休む時は、私も中に入れるし」
ウルトラウーマンの説明にゆり子も頷いた。
「ウルトラの星までどのくらいかかるの?」
スワンはウルトラウーマンに問いかける。
「そうね、ゆっくり行くから、地球の時間なら3か月くらいかしら」
「3か月!」
ハンナは目を丸くした。
「赤ちゃんが出来ちゃうかも……あはは……」
スワンの冗談にナントモおじさんが続ける。
「どちらが産むのかな?」
ウルトラウーマンはゆり子と顔を見合わせた。
「どちらが産んでも、二人の子供であることに変わりはありません」
「そういうことじゃな。そういう時代が、いつか来るのかも……」
おじさんは笑顔で続ける。
「宇宙じゃ発作も起きんから、二人でゆっくり楽しめばよかろう」
ハンナはナントモおじさんの言葉を聞いて、首を横に振る。
「いいえ、おじさん。昨夜の調子だと、この二人はもっと忙しいかも……」
「なんじゃと………あっはははは……」
「あはははは……」
皆の笑い声の中でウルトラウーマンとゆり子はその顔を赤らめた。
ゆり子が入った透明な球体を、ウルトラウーマンは両手で高々と頭上に差し上げた。
その周りに天に向かって見えない気流が立ち上っている。
「気を付けてね、ウルトラウーマン。またきっと帰って来て!」
ハンナは叫んだ。
ウルトラウーマンの足が地面から浮きあがると、立ち上る気流が銀色の光を放ち始める。
「おねえちゃん、きっとまた遊びに来て!」
「待っとるぞ。また一緒に空を飛ばせてくれ!」
スワンとナントモ爺さんは二人を見上げて叫んだ。
「皆さん……あ………ありがとう………」
徐々に上昇しながらウルトラウーマンは言葉を詰まらせた。
その目から涙が溢れ、その涙は次々と気流に乗って空に舞い上がっていく。
「さ、さようなら………」
その言葉は、もう地上のハンナたちには届かなかった。
ウルトラウーマンと飛鳥ゆり子は、自らの涙を追うように空へと向かう。
「ありがとう、ウルトラウーマン……」
ハンナは胸の前で両手を組むと、光に包まれて舞い上がって行く二人に祈りを捧げた。
やがてウルトラウーマンの姿は天空の星と同じ小さな輝きとなり、限りなく広がる宇宙の彼方に消えて行った。
もう急いで筆を置くことにしよう。
北側圭子と彩香の映像を見終わった今、すぐに引っ越しの準備をしなければならないからだ。
残念ながらその映像を読者に披露する訳にはいかない。
何故なら、私の人生をかけた行動の最後に残った唯一のものだからだ。
内容は言うまでもなく、巷のお宝映像などとは次元の違う素晴らしいものだった。
だが今私の心の中には、この映像以上に満足をもたらしてくれるものがある。
それは最後までビアンを愛する心を捨てなかったことである。
読者には今のささやかな楽しみを失くしてほしくはない。
5本もレズビアン物を購入したのに全く外れで、
「うぎゃー、なんだこれは! 金返せ! 監督、責任者出てこい!!」
と叫びたくなる気持ちはよく分かる。
でも明るい太陽の下、自由にビアンを楽しめる今の生活の方がよくはありませんか?
最後に私が書いた拙文をここまで読んでくださった皆様のために、映像の冒頭に入っていた矢野彩香の挨拶だけここに紹介しよう。
彼女は画面の中から私に微笑みかけながら言った。
「小林隊長、お元気? 約束のものを送りました。私も隊長のために腕によりをかけて頑張ったんで、圭子ちゃんも4,5回いっちゃってると思うわよ。たっぷり楽しんでね。きっとこれから大変だと思う……。でもガンバ!! 私頑張ってるオジサマ大好きよ。それじゃあ、身体に気を付けて。さよなら」
それでは読者諸氏もお元気で。さようなら。 小林
「ウルトラウーマン」、後書きまで終了いたしました。
最後まで拙文を読んでくださいました皆様には、本当に心より御礼申し上げます。
と言うことで、お前これ以上何をか言わんやなのですが、手元の記録から少々ご報告を。
手元に残っている記録を見ますと、この「ウルトラウーマン」のオリジナルは2003年の下半期に書いております。
私としては「身体の涙」に続いて2番目に書いた書き物です。
Mikikoさんにお許しをいただいて、では消えかかった感熱紙から書き写しを……のつもりが、最初の1,2章と前述のあとがきを除いて、ほとんどオリジナルと違うものになってしまいました。
章の数も22章だったものが44章と倍になりました。
そして月日の経つのは早いものです。
19年………これを最初書いたころに生まれた方が、もうすぐ成人するんですからねえ。
このような書き物も読んでいただける年齢です。(笑)
ところで今回の物語には洗脳という概念が入って参りました。
洗脳というのは、洗脳されていると自分で気づかないところが厄介です。
「ああ、俺先週洗脳したからね」
「ごめんなさい。あたし洗脳中なのよ、今……」
なんていうことは先ずないでしょう。
現在も常軌を逸したような指導者のお陰で、世界中が大騒ぎしているようなこともあります。(最もこの掲載時期はまだ数か月先なので、その時点でどうなっているかは分かりませんが)
私もそこそこの期間生きて思うのですが、最近の音楽や芸術には人間性・抒情性が薄れてきたように皆さんお感じになりませんか?
今回の書き物ではありませんが、世の中にはいつの間にか洗脳されて動いてる人間が増えてるのではないかしらん。
メイクにしてもへスタイルにしても、まるでセルロイドの人形のよう。
私も含めて、いつの間にか洗脳されてる方が大勢いらっしゃるのかもしれません。
「絶対に俺はそんなことない」
、とおっしゃってもねえ……。
自分では洗脳されてることに気づかないんですから。
「なにぼうっとしてるの?」
「ねえ、今聞いてた? ほんとにぼうっとして………」
なんて、時々言われませんか?
もし頭の形や体形がさやえんどうに似た方を見かけたら、ご用心ご用心。
(そんな人はいないか、笑)
まあ何は無くとも、お互いが理解しあって平和に暮らす世の中が一番ですね。
最後のあとがきで、私は劇中の小林隊長と同化した終わり方を試みていたようです。
今読み返してみると背中が痒くなり、顔が火照る思いがします。
私の拙い書き物を長い間掲載していただき、そして目を通していただき、本当にありがとうございました。
この「ウルトラウーマン」が、皆様の心を少しでも和ませることが出来たら幸せなのですが………。
劇中の小林隊長のように、暮れかかる夕日が部屋の中を赤く染めています。
一日の仕事を終えて少なからずまったりしてる方。
まだ仕事をしてる方、そしてこれからお仕事に向かう方。
すべての方に、同じように時は流れていきます。
それでは、またお逢いする時が来ることを楽しみにしております。
皆さん、お元気で。
さようなら。
令和4年 夏 改作
オリジナル筆者ビビこと
八十八十郎
コメント一覧
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1. Mikiko- 2022/09/01 05:50
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大団円
あー、とうとうこの日が来てしまいましたね。
最終章。
連載開始が、2021(令和3)年1月7日でしたから……。
約1年8ヶ月の長丁場。
「ウルトラウーマン」の投稿とコメントが、すっかり習慣になってしまったので……。
これがなくなるかと思うと、なんだか心にぽっかりと穴が空きそうです。
でも、終わりがあるというのは、まっとうな小説であれば当然のこと。
『由美美弥』が異常なんです。
しかし、まさに大団円でしたね。
みんなが幸せになれて、ほんとに良かった。
しかし、この連載が始まったころは……。
まさか、まだコロナが続いているとは思いもしなかったと思います。
小説の中で、たびたび登場した居酒屋シーン。
ほんとに懐かしく、羨ましく読んできました。
わたしが最後に居酒屋に行ったのは、2018年3月でした。
もう、4年半も前ですよ。
今回も、居酒屋シーンがありました。
「おねえさあ~ん、ここ生大三つ!」
懐かしい。
でも、「生大」を注文したのは、いつが最後だったろう。
会社の飲み会のときは、ほとんどが「飲み放題コース」でした。
ビールを注文するときも、サイズの指定はなかったんじゃないかな。
枝豆で飲む、最初の一杯の生ビール、最高ですよね。
続きは次のコメントで。
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2. Mikiko- 2022/09/01 05:51
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大団円(つづき)
今回の後書きを読むと……。
オリジナル作品を書かれたのは、2003年とのこと。
今から、19年も前です。
わたしが『Mikiko's Room』を始めたのは、2008年。
その5年前。
そのころはまだ、自分が小説を書くようになるなんて思ってもいませんでした。
大先輩の作品を読ませていただいてたわけです。
ありがたいことです。
あと、小林隊長。
素敵な荷物を受け取って良かったですね。
あ、荷物で思い出しました。
先日、妙なことがあったんです。
朝、ポストから新聞を出すとき、宅配便の「ご不在連絡票」が入ってたんです。
前夜、インターホンが鳴ったのはわかってましたが……。
お酒を飲み始めた後だったので、シカトして出なかったんです。
まさか、宅配便だったとは思いませんでした。
だって、注文してるものは何もなかったからです。
わたしは、荷物が届くまでは、注文のメールを受信箱に置いておきます。
なので、待ってる荷物があれば、常に頭に入ってるはずなんです。
連絡票に送り主が書いてありましたが、まったく記憶がありません。
外国人の名前でした。
で、ネットで調べてみました。
すると、検索ボックスに送り主の名前をコピペしたところ……。
検索候補に、名前に続いて「荷物」が付いて出て来たんです。
どうも、こういう荷物が送られてきたのは、わたしだけじゃないみたいです。
続きはさらに次のコメントで。
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3. Mikiko- 2022/09/01 05:51
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大団円(つづきのつづき)
以前、ありましたよね。
海外から、植物の種が送られて来たとかの話。
これは受け取るべきじゃないと思いました。
ドライバーの携帯が書いてあったので、連絡しましたが繋がりません。
そしたら、翌朝、再び配達に来たんです。
で、受け取らないことを告げ、持ち帰ってもらいました。
テレワークの日で、わたしがいるときに来てくれてほんとに良かったです。
母が応対してたら、受け取ってしまったでしょうから。
しかし、怖いですね。
どうやって、わたしの住所を知ったんだろう。
そうか。
あれかな。
海外から、サプリを個人輸入したことがあります。
その住所が流出したのかも知れません。
怖い怖い。
気をつけなければなりません。
さて、すっかり話が飛んでしまいました。
八十八十郎さん。
ありがとうございました。
続いて次作をお願いしたいのは山々なのですが……。
しばらくは、執筆できないご事情がおありのようなのです。
ま、『Mikiko's Room』は、まだまだ続けるつもりですので……。
気長にお待ちしております。
ほんとうに、ほんとうにありがとうございました。
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4. 八十八十郎- 2022/09/01 10:55
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今回「ウルトラウーマン」の最終回を掲載していただくことになりました。
拙い書き物にこれまで目を通してくださった皆様には、心よりお礼を申し上げます。
いつの間にか1年と8カ月が経っていたのですね。
前作前々作の時と同様に、Mikikoさんに原稿をお送りした月日は本当に早く過ぎていくように感じます。
その間、文章や語句の修正から掲載、そして毎回追い風のようなコメントまでいただいて、Mikikoさんには感謝の言葉もありません。
時々私はPC作業にうっかりミスをやらかして、実は今回の「ウルトラウーマン」の29章~34章、「元禄江戸異聞 根来」の62章~65章(最終章)はデータから消失して、もう私の手元には何も残っていません。
そこに何をどんな風に書いていたのか知りたい時、私はこのMikikoさんのお庭に来なければなりません。(笑)
でも、私はそれでいいと思っています。
それらはMikikoさんのところにあって初めて命を与えられ、生きているからです。
「Mikiko’s Room」が終わりなきドラマを追い求めて、ますます長く続いていくことを願っております。
読者の皆さんには、またこちらでお会いする時を楽しみにしております。
ありがとうございました。
八十八十郎
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5. Mikiko- 2022/09/01 14:26
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1年と8カ月
文章や語句の疑問点についてやりとりしたり……。
コメントを書いたりする作業は、ほんとうに楽しかったです。
こちらこそ、ありがとうございました。
データの喪失は、わたしもよくやらかします。
でも、はっと気づいて復活できることもあります。
メールです。
データをメールで送ってる場合……。
送信メールを消してなければ、そこに残ってるんです。
でも、八十郎さんが、ここを覗きに来てくださるのなら、そのほうが嬉しいですが。
たまには、お酒を召しての愉快なコメントを入れて下さい。
『Mikiko's Room』は、まだまだ続けていくつもりです。
次作を、気長にお待ちしております。
ほんとうに、ありがとうございました。