2022.5.18(水)
「ね?
いいだろ。
君の裸を、自然光の下で見たいんだ。
マネの絵にさ、『草上の昼食』ってのがあるの、知ってる?
ピクニックなのかな。
林の中で、男女が地面に座ってる。
男性2人は正装なんだけど……。
一緒にいる女性一人だけ、全裸なんだ。
そしてなぜか、彼女だけがカメラ目線。
お腹の肉がたっぷりしててね。
やっぱり女性は、ふくよかな方が魅力的だよ。
彼女にだけ木漏れ日があたってるのか……。
肌が白く輝いてるんだ。
まさにあれが、人間の自然の姿だと思うんだ。
だから……。
君の裸を、自然光の下で見てみたいんだ。
いいだろ?」
肩に回った学生の腕に力が籠もった。
扉の方を向かされる。
庭先とは云え、戸外に出るのは、もちろんためらわれた。
しかしそれ以上に、内奥から湧きあがる衝動を感じた。
自らの裸を、白昼のもとに晒してみたい。
ひょっとしたら、この学生だけではなく……。
自分の本性も、変態なのかも知れない。
初めて、それを自覚させられた瞬間だった。
肩に掛けられたベクトルに促されるまま、絵里子の歩みは進んだ。
学生がドアノブを回し、扉を外側に開け放った。
開口部の向こうは、すぐにブロック塀だった。
扉の下に、コンクリートの沓脱ぎが据えられていた。
その上には、誂えたように、2足のサンダル。
もう1人の友達と住んでいるそうだから、2人分なのだろうか。
でも、2人一緒にここから外に出る目的ってなんだろう。
ひょっとしたら……。
2人して、全裸で出るためではないか?
男が2人、全裸で庭に出て……。
何をするのだろう。
もしかすると……。
その友達と、妙な間柄なのではなかろうか。
絵里子の脳裏には、陰茎を勃てた2人の男が、狂おしく抱き合う光景が浮かんだ。
息が荒くなった。
「どうしたの?
やっぱり嫌?」
絵里子は首を横に振っていた。
開口部の際まで、自ら歩みを進めた。
学生がしゃがみこみ、サンダルを揃えてくれた。
2足とも、爪先がこちらを向いていたのだ。
立ちあがった学生は、再び絵里子の肩に手を回した。
肩に掛かる力に促されるまま、絵里子はサンダルに足裏を下ろした。
いいだろ。
君の裸を、自然光の下で見たいんだ。
マネの絵にさ、『草上の昼食』ってのがあるの、知ってる?
ピクニックなのかな。
林の中で、男女が地面に座ってる。
男性2人は正装なんだけど……。
一緒にいる女性一人だけ、全裸なんだ。
そしてなぜか、彼女だけがカメラ目線。
お腹の肉がたっぷりしててね。
やっぱり女性は、ふくよかな方が魅力的だよ。
彼女にだけ木漏れ日があたってるのか……。
肌が白く輝いてるんだ。
まさにあれが、人間の自然の姿だと思うんだ。
だから……。
君の裸を、自然光の下で見てみたいんだ。
いいだろ?」
肩に回った学生の腕に力が籠もった。
扉の方を向かされる。
庭先とは云え、戸外に出るのは、もちろんためらわれた。
しかしそれ以上に、内奥から湧きあがる衝動を感じた。
自らの裸を、白昼のもとに晒してみたい。
ひょっとしたら、この学生だけではなく……。
自分の本性も、変態なのかも知れない。
初めて、それを自覚させられた瞬間だった。
肩に掛けられたベクトルに促されるまま、絵里子の歩みは進んだ。
学生がドアノブを回し、扉を外側に開け放った。
開口部の向こうは、すぐにブロック塀だった。
扉の下に、コンクリートの沓脱ぎが据えられていた。
その上には、誂えたように、2足のサンダル。
もう1人の友達と住んでいるそうだから、2人分なのだろうか。
でも、2人一緒にここから外に出る目的ってなんだろう。
ひょっとしたら……。
2人して、全裸で出るためではないか?
男が2人、全裸で庭に出て……。
何をするのだろう。
もしかすると……。
その友達と、妙な間柄なのではなかろうか。
絵里子の脳裏には、陰茎を勃てた2人の男が、狂おしく抱き合う光景が浮かんだ。
息が荒くなった。
「どうしたの?
やっぱり嫌?」
絵里子は首を横に振っていた。
開口部の際まで、自ら歩みを進めた。
学生がしゃがみこみ、サンダルを揃えてくれた。
2足とも、爪先がこちらを向いていたのだ。
立ちあがった学生は、再び絵里子の肩に手を回した。
肩に掛かる力に促されるまま、絵里子はサンダルに足裏を下ろした。
コメント一覧
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1. Mikiko- 2022/05/18 05:44
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今日は何の日
5月18日は、『ことばの日』。
日付は、言葉の「葉」が、5月の新緑の瑞々しさを表してるとの思いと……。
「こ(5)と(10)ば(8)」と読む語呂合わせから。
言葉について考え、言葉を正しく使えるように心がける日。
「ことば」を大切に使い、「ことば」によって人と人とが通じ合えることに感謝し……。
「ことば」で、暮らしをより豊かにすることが目的。
漢字の「言葉の日」ではなく、ひらがなの「ことばの日」としたことには……。
手話や点字など、広い意味での「ことば」を知ってもらいたいとの思いがこめられてます。
この記念日は、もともと制定した団体や目的は定かでありませんでした。
その後、「横浜みなとみらいBUKATSUDO連続講座 言葉の企画2019」の企画生らが……。
同名の「ことばの日」を制定しました。
記念日は、2019(令和元)年、『(社)日本記念日協会(https://www.kinenbi.gr.jp/)』により認定、登録されました。
上記の記述は、こちら(https://zatsuneta.com/archives/105183.html)のページから転載させていただきました。
さらに同じページから、「ことばについて」を引用させていただきます。
「言葉(ことば)」とは、人間が話す、書くなどの行為をする事によって……。
情報伝達の手段となり得る、意味があるものの総称です。
心、気持ち、思い、考えなどを表す手段の一つです。
漢字では、「詞」「辞」とも書きます。
続きは次のコメントで。
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2. Mikiko- 2022/05/18 05:45
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今日は何の日(つづき)
引用を続けます。
「言葉」の語源は、「言(こと)」と「端(は)」の複合語に由来するとされます。
古く、言語を表す語は「言(こと)」が一般的で……。
「言」には「事」と同じ意味があり、事実にもなり得る重い意味を持ってました。
そこから、事実を伴なわない口先だけの軽い意味を持つ語として、「端(は)」が付けられて……。
「ことば」という語が生まれたとされます。
平安時代前期の『古今和歌集 仮名序』に、以下の記述があります。
「やまとうたは、人の心を種として、よろづの言の葉とぞなれりける」
「和歌というのは、人の心をもととして、様々な言葉となったものである」という意味で……。
和歌に、「言の葉」が使われてました。
その後、「言の葉」が多く用いられるとともに、「ことば」にも「言の葉」の意味が含まれていき……。
「言葉」は、言語を表す最も一般的な語となっていきました。
以上、引用終わり。
なるほど。
「言葉」は、もともと「言端」だったわけですね。
でも、「端」が「葉」に変わっていった理由は、思いあたります。
植物に、「ハガキノキ」という常緑高木があるんです。
モチノキの仲間です。
でもこれは別名で、本名は「タラヨウ(多羅葉)」。
↓例によって、Wikiからの引用です(出典⇒https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%BF%E3%83%A9%E3%83%A8%E3%82%A6)。
+++
本州静岡以西~九州、中国、四国に分布する。
関東にも植樹されていることがある。
中華人民共和国にも自生する。
雌雄異株で、花期は4~5月頃、4mmほどの小さな淡黄緑色の花が群れて咲く。
秋には8mmほどの小さな球形の赤い実がなる。
+++
続きはさらに次のコメントで。
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3. Mikiko- 2022/05/18 05:45
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今日は何の日(つづきのつづき)
引用を続けます。
+++
葉は肉厚で20センチほどもある長楕円形をしており、その縁は鋸のように細かいきざぎざとなっている。
日本では葉の裏面に経文を書いたり、葉をあぶって占いに使用したりしたため、その多くは寺社に植樹されている。
また、葉の裏面を傷つけると字が書けることから、郵便局の木として定められており、東京中央郵便局の前などにも植樹されている。
文字を書くことのできる性質がインドで経文を書くのに使われた貝葉の原料であるヤシ科のタラジュ(多羅樹、Corypha utan)という木のようだということで、タラヨウ(多羅葉)名前の由来となっている。
+++
どうやら、かなり前から、葉に文字が書けることは知られてたみたいですね。
まさに、葉書です。
ひょっとしたら、「言端」より「言葉」の方が先なのかも知れませんよ。
さて、わたしと「言葉」。
わたしはおそらく、文章を書かない日は、1日としてないでしょう。
火曜から金曜の朝は、小説やコメントを書いてます。
月曜の朝も、コメントだけは書きますね。
土日は、主にメールの返事です。
文章を書かない日はありません。
最近、感じることなのですが……。
文章にも、好不調があるんじゃないでしょうか。
ほとんど考えなくても、サラサラと文章が出てくるときもあります。
逆に、ちょっと書いてはバックスペースで消して、また書き直すということを頻繁に繰り返すときもあります。
今は、後者に近いかも。
昔は、45分で、400字詰め8枚くらい書けるときもありました。
あ、小説の話ね。
今は、5枚がやっとかな。
なかなか進まないときは、会話を多くしたりして行を稼いでます。
でも、好不調を意識すると、余計におかしくなりそうなので……。
あまり気にしないようにします。