2022.4.4(月)
絵里子の片手は、学生に握られたままだ。
絵里子は、もう一方の手の指を伸ばした。
もちろん、手首に着弾した精液にだ。
最初、工作糊みたいに白かったのだが……。
今はもう、水飴のように透けてきていた。
指で掬う。
指先を鼻に近づける。
「うっ」
絵里子の頭が、銃弾で撃たれたように仰け反った。
思いもしなかった匂いだった。
しかし……。
どこかで嗅いだことがある。
どこだっただろう?
そうだ。
思い出した。
高校に通う通学路だった。
新学期から1ヶ月以上を過ぎ、日差しの強さを感じるようになったころだ。
絵里子の時代は、まだ土曜日に授業が行われていた。
その半日授業を終えた、帰り道。
駅までの途中、大きな屋敷の塀の脇を通る。
塀の向こうに、大木が枝を広げていた。
冬も葉を付けている樹木だったので、常緑樹だ。
その木が、梅雨の前ころに花を付ける。
黄緑色の地味な花だったが、樹冠一面を房状の花が覆っていた。
花は目立たないが、匂いが凄かった。
青臭いような匂い。
並んで歩く友達は、「何これ?」と言ってハンカチを鼻にあてた。
確かに強烈な匂いだったが……。
絵里子は嫌いではなかった。
妙に心惹かれた。
学生の精液は、まさしくその花の匂いがしたのだ。
これは、生殖の匂いなのだろうか。
しかし、植物と人間が、同じ生殖臭を発するとは。
生命の不思議を感じずにはおれなかった。
「あ」
絵里子は、学生のバッグを押さえた。
学生の手が離れて、倒れそうになったのだ。
この衝立がなくなったら、学生の股間が衆目に晒される。
その股間に伸ばした、絵里子の手もだ。
絵里子は、学生の拳に包まれた手を引いた。
学生の手からは力が失せていたので、あっけなく抜けた。
陰茎が、ジーンズの上に身を横たえた。
さっきとは、まったく別のものに見えた。
死んだ芋虫のようだった。
先端近くまで、皮が覆っていた。
早くこれを仕舞ってもらわなくては。
絵里子は学生の肩を揺すった。
絵里子は、もう一方の手の指を伸ばした。
もちろん、手首に着弾した精液にだ。
最初、工作糊みたいに白かったのだが……。
今はもう、水飴のように透けてきていた。
指で掬う。
指先を鼻に近づける。
「うっ」
絵里子の頭が、銃弾で撃たれたように仰け反った。
思いもしなかった匂いだった。
しかし……。
どこかで嗅いだことがある。
どこだっただろう?
そうだ。
思い出した。
高校に通う通学路だった。
新学期から1ヶ月以上を過ぎ、日差しの強さを感じるようになったころだ。
絵里子の時代は、まだ土曜日に授業が行われていた。
その半日授業を終えた、帰り道。
駅までの途中、大きな屋敷の塀の脇を通る。
塀の向こうに、大木が枝を広げていた。
冬も葉を付けている樹木だったので、常緑樹だ。
その木が、梅雨の前ころに花を付ける。
黄緑色の地味な花だったが、樹冠一面を房状の花が覆っていた。
花は目立たないが、匂いが凄かった。
青臭いような匂い。
並んで歩く友達は、「何これ?」と言ってハンカチを鼻にあてた。
確かに強烈な匂いだったが……。
絵里子は嫌いではなかった。
妙に心惹かれた。
学生の精液は、まさしくその花の匂いがしたのだ。
これは、生殖の匂いなのだろうか。
しかし、植物と人間が、同じ生殖臭を発するとは。
生命の不思議を感じずにはおれなかった。
「あ」
絵里子は、学生のバッグを押さえた。
学生の手が離れて、倒れそうになったのだ。
この衝立がなくなったら、学生の股間が衆目に晒される。
その股間に伸ばした、絵里子の手もだ。
絵里子は、学生の拳に包まれた手を引いた。
学生の手からは力が失せていたので、あっけなく抜けた。
陰茎が、ジーンズの上に身を横たえた。
さっきとは、まったく別のものに見えた。
死んだ芋虫のようだった。
先端近くまで、皮が覆っていた。
早くこれを仕舞ってもらわなくては。
絵里子は学生の肩を揺すった。
コメント一覧
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1. 今日は何の日- 2022/04/04 06:31
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今日は何の日
4月4日は、『シシリアンライスの日』。
佐賀市観光案内所や、佐賀市の観光・イベント・グルメなどの情報を発信するWEBサイトの運営を行う……。
『(社)佐賀市観光協会(https://www.sagabai.com/)/佐賀県佐賀市』が制定。
日付は、「シ(4)シ(4)リアン」と読む語呂合わせから。
佐賀市のご当地グルメとして人気を集めてる「シシリアンライス(https://www.sagabai.com/main/26.html)」を……。
全国的にPRすることが目的。
記念日は、『(社)日本記念日協会(https://www.kinenbi.gr.jp/)』により認定、登録されてます。
上記の記述は、こちら(https://zatsuneta.com/archives/10404a4.html)のページから転載させていただきました。
さらに同じページから、「シシリアンライスについて」を引用させていただきます。
シシリアンライスとは、1枚のプレート皿に温かいライスを敷き……。
その上に、炒めたお肉と生野菜を盛り合わせてマヨネーズをかけたものです。
https://zatsuneta.com/img/10404a4_01.jpg
1975(昭和50)年ころ、佐賀市内の喫茶店で誕生したとされます。
その後、喫茶店やレストランの定番メニューとして愛され続け……。
今では、佐賀市内のいろんなお店で味わうことができます。
続きは次のコメントで。
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2. Mikiko- 2022/04/04 06:32
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今日は何の日(つづき)
引用を続けます。
時代とともにそれぞれの喫茶店流にアレンジを加え……。
今のシシリアンライスを作り出してます。
タレで仕上げたお肉とさっぱりしたお野菜に……。
マヨネーズソースの酸味が調和し、非常においしい一品です。
https://zatsuneta.com/img/10404a4_02.jpg
以上、引用終わり。
もちろん、知りませんでした。
そもそも、なんで「シシリアン」なんでしょう?
一瞬、イタリア料理かなと思ってしまいました。
シチリア島からの連想ですね。
「シシリアンライス(https://www.sagabai.com/main/26.html)」のページを覗いてみても……。
語源については書かれてません。
探したら(佐賀市の洒落になってました)、こちら(http://sicilianrice.com/sicilianrice.php)のページに記載がありました。
↓引用させていただきます。
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名前の由来は、諸説ありますが、当時流行していた映画「ゴッドファザー」のロケ地であるシチリア(sicilia)島からシシリアンライス(sicilianrice)と名づけられたというのが有力で、詳細は今も謎に包まれたままのご当地グルメなのです。
+++
げ。
やっぱり、シチリアが由来なんじゃない。
続きはさらに次のコメントで。
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3. Mikiko- 2022/04/04 06:32
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今日は何の日(つづきのつづき)
この料理が、喫茶店で誕生したというのは頷けます。
ご飯は炊飯器にありますから……。
早い話、出す前にお肉を焼くだけ。
それを、お皿のご飯に載せ……。
生野菜を被せてマヨネーズをかければいいだけです。
洗い物も、お皿1枚だけ。
でも、専門店が誕生するような料理ではないですね。
正直、これだけでは、ほかの地域への浸透は難しいかも。
そもそも、「シシリアン」に違和感がありますし。
もっといい名称はないですかね。
あ、そうだ。
「サンガリアンライス」はどうですか?
もちろん、佐賀のもじりです。
「シシリアンライス」で押すなら……。
いっそのこと、イノシシ肉を使うことにしたらどうでしょう?
ちょっと、ハードルが高すぎますかね?
それなら、豚肉を「シシ」と称したことにすれば?
ここで突然、豚肉料理の定番、生姜焼き定食について。
東京にいたころは、ときどき注文してました。
あんまり外れがありませんから。
でも、正直、「こいつか……」と、少々がっかりすることがありました。
肉です。
ちゃんとした一枚肉を使ってるお店がありますよね。
あれは、ダメです。
やっぱり生姜焼きは、豚バラ肉じゃないとね。
しかし、喫茶店で出されるメニューということで……。
懐かしさが蘇りました。
三鷹駅前の会社に勤めてたとき。
近くの喫茶店で、よくランチを食べてました。
わたしが好きだったのは、ドライカレー。
美味しかったです。
あのお店、まだあるのかな?
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4. 手羽崎 鶏造- 2022/04/04 12:03
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シシリアンライスというのは、二度
食したことがあります。
佐賀に出張していた頃。
最初は、旧古賀銀行の建物を
使った立派な観光文化施設の食堂で。
二度目は佐賀県庁上の方の階の
レストランでした。
お味も見た目も、フツーでした。
(佐賀牛は佐賀牛として食するのが一番)
おそらく長崎が「トルコライス」で、一躍
名を馳せたので、あやかって二匹目の
ドジョウを、隣県が狙ったのだと思います
(そんな説明を聞いた覚えがあります)
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5. 手羽崎 鶏造- 2022/04/04 12:10
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野外での射精プレイは、
オトコの願望としては、お口で
受けとめて欲しいものです。
オトコが腰かけ、お相手は
しゃがんでその時を待ちます。
一滴も逃がさぬよう、口腔内に
ぶちまけていくのです
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6. Mikiko- 2022/04/04 13:34
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なるほど
トルコに対抗して、シチリアンなんですね。
トルコライスは……。
豚カツ、ピラフ、スパゲティが、一つの皿に載ってる料理だとか。
これでは、トルコライスの圧勝でしょう。
気候も良くなってきました。
みなさん、お外で楽しみましょー。