2022.1.6(木)
穂茂田と怜子の前にお茶を置いて、希美も近くのスツールに腰を下ろした。
「まあどうぞ」
穂茂田は篠原怜子に右手でお茶を勧める。
「もう国際本部と現地には追尾成功の連絡をして、ここから発信する情報が作戦遂行に重要な鍵を握ってる状況です。それで……、何かシステムに問題でも……?」
湯呑を両手で包んだ怜子に、穂茂田は不安気そうに問いかけた。
「いえ、システムは正常に作動しているんですが……」
怜子の顔に珍しく戸惑いの表情が浮かぶ。
「ちょっとターゲットにおかしな点が」
「ターゲットって……、飛鳥ゆり子に?」
意味が掴めずに、穂茂田は怜子の顔をじっと見つめた。
ひと口お茶で喉を潤すと、怜子はテーブルに湯呑を置いた。
「まだ観察を始めて半日程度ですが、彼女の精神状態に……」
「うん、非常に興奮状態にあるとか………?」
穂茂田はソファーの背から身を乗り出す。
「いえ、どちらかと言えばその逆なんです」
「逆………?」
「通常人間の精神状態は、興奮や冷静、喜怒哀楽も含めてある程度不規則に変化していきます。ですが飛鳥ゆり子の精神状態は何だか規則的にリセットされるんです」
「リセット?」
怜子は静かに頷く。
「何か大事な目的に向かって行動している人間は、何らかの変化を経緯してもその目的に向かうための精神状態に再び回帰します。しかしその途中経過は、人により状況により普通は流動的なんです。しかしこの飛鳥ゆり子の場合、ほぼ決まったサイクルで同じ精神状態に回帰し、さらには全体を通して性的な欲求に支配されています」
「ふうん、それは……」
穂茂田は腕組みで宙に視線をさ迷わせた。
「ある種の精神的な病気とか単にスケベであるとか、何らかの原因が考えられますか……? それにその、彼女の精神状態が我々の計画に支障をきたすんでしょうか」
「その答えはまだ私にも分かりません。ただ作戦遂行に不安を覚えるもう一つの理由があるんです」
「もう一つの理由?」
怜子の冷たい眼差しが輝きを増す。
「送られてくるデータの中に、何故かこちらの設定外の信号が混入してくるんです」
「え?」
穂茂田は腕組みを解いた。
「最初は着床状態の不備かターゲットの廻りの電子機器の影響かとも思いました。しかしこの信号は彼女の体内で常に安定したエネルギーを維持しているんです」
希美はスツールを二人のそばに移動する。
「急いで飛鳥ゆり子の記録を調べてみましたが、病気やケガによる手術の経験もないし、ペースメーカー等の医療器具の使用もありませんでした」
「ということは………」
怜子は穂茂田に鋭い視線を向ける。
「こちらの追尾システムとは別の、何かの存在を感じます」
思わず穂茂田と希美は顔を見合わせた。
「ひょっとしたら、私たちはまだ本当の敵と対峙していないのかもしれません」
「なんてことだ……ふう………」
穂茂田は大きく息を吐いた」
「信号の内容自体は解読できませんでした。たぶん電磁波の強弱で何らかの効果を生み出しているのではないかと思います。念のために過去の言語ファイルに照合してみたところ……」
「何か引っかかりましたか?」
「ひとつだけ、メトロンという言葉が………」
「メトロン…………ええ?! メトロンだって!!」
穂茂田は目を見開いた。
「部長、メトロンって………何かご存じなんですか?」
希美は両手を握り締めた穂茂田に尋ねる。
「メトロン星人。以前、物干ダンと茶の間会議をしたことのある宇宙人だ。高度な文明を持ち、地球侵略を企てたことがある」
「ええ~!」
希美は両手を胸にあてて眉を寄せた。
「穂茂田さん。飛鳥ゆり子は以前からあのような人柄だったんですか?」
怜子はいよいよ問題の核心に迫ろうと穂茂田に問いかけた。
「いや、そう言えばメトロン星人が地球に現れ、科学特捜隊と戦ったころから彼女は変わったような気がする。以前の彼女は明るくて、健康的な色気のある女性だった」
「と言うことは、やはり………」
怜子は長い指を顎に添えて頷く。
「わかった!!」
穂茂田は膝を叩いて叫んだ。
「飛鳥ゆり子は何らかの方法でメトロン星人に操られているのかもしれん。前回ウルトラセブンに撃退されたメトロン星人は、今度はウルトラ一族の邪魔が入らないよう、飛鳥ゆり子を使ってウルトラウーマンを人質にとる気だ。反地球、反ウルトラ一族のゼットンも仲間に引き込んだに違いない。いや……待てよ……」
「部長、どうしたんですか?」
宙に視線をさ迷わせた穂茂田に希美が問いかける。
「ひょっとすると、地球防衛軍の幹部の中にも洗脳されたものがいるのかもしれない。ウルトラウーマン爆破計画など、いくら何でも異常だ。地球人がこんなことをすれば、今まで築き上げて来たウルトラ一族との関係もいっぺんに悪化してしまう。そうなって喜ぶのは……」
希美は黒目勝ちの瞳を輝かせた。
「さすが部長、今日は冴えてますね!」
「なに言っとるんだ君……」
穂茂田はバラの花柄のネクタイを締め直す。
「ぼかあいつだって冴えてますよ。交渉事も得意。特に男同士は刺しつ刺されつ一心同体。女同士の様にやれ嫁姑問題だPTA戦争だなんて、面倒なもめ事も起きませんからな」
「部長、今のはまたレッドカードですよ! 世の中の大概の問題は、なにやら訳の分からない男どもが勝手に引き起こしてるんじゃありませんか」
「冗談じゃない。女なんてあの時も“いく”って言ってくれなきゃ分からないじゃないか。その点、男は一目瞭然ですよ」
「そんなの、あたしだって最近は一目瞭然です!」
「なにそれ?」
慌てて希美は片手で口を押える。
「も……もういい加減にしてください!」
何故か顔を赤らめた怜子が机をたたいた。
穂茂田は頭をかきながら口を開く。
「いや申し訳ない。それで飛鳥ゆり子がメトロン星人に操られていたとしたら、何か解決策はありますか?」
また真顔に戻った穂茂田に怜子は頷いた。
「私も今それを考えていました。一つだけ有効と思われる方法があります」
「そ、それはどんな……!」
「おそらく、ある種の放射線チップが飛鳥ゆり子の体内にセットされているのではないかと思われます。ですからこちらも、それを上回る威力のものを飛鳥の体内にセットし、誘導波を遮断するんです」
穂茂田は大きく頷いた。
「なるほど………。しかしどうやってそんなことを。しかもこの土壇場に来て、爆破消滅までに間に合いますか?」
怜子は険しい表情で眉を吊り上げる。
「再び改良型Shinoharaで対抗物質を飛鳥ゆり子に着床させるんです。同時に現在の催眠状態をリセットするために、その時彼女をオーガズムに導く必要があります。対抗物質は私が明朝までに作り上げます」
「怜子さん!」
「よし!」
希美は怜子の横顔を見つめ、穂茂田は両手を固く握り締めた。
「じゃあ誰がそれを実行するかだ。小林君と目加田君は現地基地で動きが取れんし、矢野彩香も通信傍受を回避するため連絡を絶ったままだ。ひょっとすると、もう帰路の途中かもしれん」
「私が行きます!」
そう叫んで希美は立ち上がった。
「だめ、あなたはだめよ! 私が行きます!!」
穂茂田と希美は驚いて怜子を見た。
「あなたには家庭があるでしょう。この役目は思ったより難しいわ。もしウルトラウーマンとの対決に備えてゼットンが飛鳥ゆり子を巨大化したなら、この役目はウルトラウーマンに引き継ぐしかない。経験が浅いと思われるウルトラウーマンに根回しをしなければならない可能性もあるの」
穂茂田は分かったというように胸の前に右手を上げた。
「室長、君の言うとおりだ。しかしこれは大変危険な任務だが、やってくれるかね」
怜子は静かに頷いた。
「怜子さん………」
たまらず希美は目を潤ませる。
怜子がおもむろに腰を上げると、穂茂田も勢いよくソファーから立ち上がった。
「もう一刻の猶予もならない。この作戦は我々だけで独断潜航しよう。さっそく僕は信用のある隊員を集めて輸送の準備をする。この部屋に待機しているから、準備が出来たらいつでも声をかけてくれたまえ」
「わかりました。では私はこれで」
いつもの冷静な表情に戻って怜子は出口へと向かう。
「ああそうだ。室長」
「はい?」
穂茂田の声に怜子は振り返った。
「今回の実験の記録映像など大事なものは僕があずかっとこう。不肖(ふしょう)穂茂田立男、命に代えても守り抜こうじゃないか!」
穂茂田は誇らしく眦を上げて右手を差し出した。
「いえ、けっこうです」
「もう最低! 私も篠原室長のお手伝いをしてきま~す」
「あ、そう……?」
穂茂田部長は、情けない顔で二人の女性の背中を見送ったのである。
登る朝日に映えて、砂漠の起伏が金色に輝き始めた。
ハンナはスプーンで朝食の野菜スープの味見をする。
「うん、まずまずね」
その時、寝室のドアが開くとパジャマ姿のウルトラウーマンが姿を現した。
「早かったのね。すっきりした?」
「ええ、まあ……」
ウルトラウーマンは褐色の顔を心なしか赤らめると、ハンナの隣で手を洗い始める。
「ハンナさんの顔を思い浮かべながらだと、スムーズに終わっちゃうの」
ハンナは困惑しながらも、その口元を少し緩めた。
「もう……。どうして、こんなおばさんのこと。さあもう出来上がるわ、座って」
「わあ、美味しそう!」
愛らしい笑みを浮べると、ウルトラウーマンは嬉々として食卓に就いた。
「どう。お味は?」
「もう最高」
ウルトラウーマンはハンナに向かって瞳を輝かせた。
「ふふふ、よかった……」
笑みを浮べたハンナだったが、ふとその手を止めて口を開く。
「なかなかゼットンは見つからないわね」
「ええ」
ウルトラウーマンも食事の手を止めてうつむいた。
「あら、ごめんなさい。私はいつまでもあなたにここに居てもらいたいのよ。だって私、今までこんなに楽しく暮らしたことなかったもの……」
「本当?」
「ええ本当よ」
やっとウルトラウーマンの顔に笑みが戻った。
「でもね、あなた黙ってお家を出て、きっとご両親はとても心配してるわ。もう地球の事はいいから、一度お家に帰ったら?」
ウルトラウーマンは口を閉じたまま再びうつむく。
敵と再び遭遇する前に居なくなって、逃げたと思われるのが悔しかったからだ。
「ね、お願いだからそうしなさい。一度戻って家族を安心させて、それからまた来ればいいじゃない」
必死に説得するハンナの顔をウルトラウーマンはじっと見つめる。
自分の意地でこの優しい女性を心配させることに胸が痛んだ。
「ええ、じゃあ2,3日探して見つからなかったら、一度家に帰ります」
「本当! ありがとう、それがいいわ」
食卓の上に差し出されたハンナの両手を、ウルトラウーマンはしっかりと握り返した。
笑顔で二人は見つめ合う。
「いつでもまた遊びに来てちょうだい。私はここで待ってるわ」
「ええ、ありがとう」
「さあ早く食べちゃいましょう。スープが冷めちゃうわ」
「あはは、ええ!」
再び二人が食事を始めた時、けたたましく玄関ドアを叩く音がした。
「ハンナ! ハンナ!」
「ナントモおじさん」
ハンナは急いで玄関ドアに駆け寄る。
「どうしたのおじさん! またおかしくなっちゃった?」
ハンナは胸元を掻き合わせながらドアに向かって尋ねる。
「違う違う! 例の宇宙人の情報が入ったんじゃ!」
「なんですって!!」
ウルトラウーマンとハンナは顔を見合わせた。
急いでハンナがカギを開けると、肩で息をするナントモおじさんがなだれ込んでくる。
「はあはあ……ここから100キロほど離れたオアシスで、銀色の蝉みたいな宇宙人がやって来たそうじゃ。はあ……すぐ小さくなってどこかに紛れえ込んだらしいが、あんたの探してる宇宙人じゃないかと思って……はあ……ふう」
「ありがとう、おじさん!」
ナントモおじさんに礼を言うと、ウルトラウーマンは急いで部屋に駆け込んだ。
パジャマを脱いで宇宙スーツに着替える。
おじさんの話からして、その宇宙人はゼットンに違いなかった。
また行方が分からなくなる前に、今度こそ決着を着けねばならない。
「おじさん、さあここに座って。今、水をあげるから」
ハンナはナントモおじさんを椅子に座らせてコップの水を渡す。
寝室から飛び出したウルトラウーマンがナントモおじさんに駆け寄る。
「おじさん、疲れてるのにごめんなさい。あたしをその場所に案内してほしいの」
「まあ……おじさん、大丈夫かしら……?」
依然として苦し気な息遣いのナントモおじさんを、ハンナとウルトラウーマンは心配そうに見守る。
「く、くるしい………ぜえぜえ……」
「おじさん、本当にごめんなさい。疲れないように、あたしが抱っこして飛ぶから」
途端におじさんの身体が直立する。
「すぐ行こう」
「え?」
「あんた、上向きに飛べるかの? この胸の間に、ちょうど頭を休めて……」
「おじさん!」
眉を吊り上げたハンナを制して、ウルトラウーマンは精一杯の笑顔を見せた。
「どんな格好でも飛べますよ。おじさんが疲れないように運んであげます」
「何をしとるんじゃ。宇宙人が逃げてしまうぞ。レッツゴー!」
「わかりました」
急いで二人は表へ向かう。
「まって!」
ハンナはウルトラウーマンを呼び止めた。
「もうすぐ家に帰れると思ったのに、こんなことになって………」
「ハンナさん………」
涙ぐんだハンナをウルトラウーマンは胸に抱いた。
「きっと………きっと無事で帰ってくるのよ」
「はい、きっと……。じゃ、行ってきます」
ウルトラウーマンはハンナから離れると、ナントモおじさんを背中から抱きあげる。
そのまま音もなく二人の姿が空に舞い上がっていく。
胸のふくらみに後頭部を収めてピースサインするナントモおじさんが、みるみる小さくなっていった。
ハンナは上を向いたまま、目じりから流れる涙を両手で拭った。
その時、どこからともなく空気を揺るがす小さな音が聞こえて来た。
ハンナは周囲を見回す。
太陽の光を反射しながら、東の空から小さな点が近づいてくる。
やがて風切り音と共に近づいてくる一台のヘリコプターが、ハンナの目にもはっきりと姿を現したのだった。
コメント一覧
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1. Mikiko- 2022/01/06 05:49
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メトロン星人
メトロン星人は、実際に放送された中に出てきます。
でも、本編中に「以前、物干ダンと茶の間会議をしたことのある宇宙人だ」とあるように……。
出て来たのは、ウルトラマンではなく、ウルトラセブンの中です。
1967(昭和42)年11月19日放送の第8話『狙われた街』です。
この回の監督は、実相寺昭雄。
メトロン星人について詳しく書くのは、ひょっとしたらフライングになるのかも知れません。
でも、書いてしまいます。
↓Wikiからの引用ですが(出典⇒https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A1%E3%83%88%E3%83%AD%E3%83%B3%E6%98%9F%E4%BA%BA)。
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メトロン星人は、特撮テレビ番組『ウルトラセブン』をはじめとする「ウルトラシリーズ」に登場する架空の宇宙人。
別名は幻覚宇宙人。
英字表記はALIEN METRON。
名前の由来は地下鉄のメトロ(metro)から。
地下に潜伏するような侵略作戦ゆえの命名。
顔から腹にかけてが赤く、手足の先は青。背中は黄色で背筋に沿って白い円形の器官が並んでいる。
そのデザインの明確なモチーフは明らかになっていないが、書籍などでは目がフジツボ、背中がタコの吸盤など海棲生物と推測されている。
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↓こういう姿。
https://livedoor.blogimg.jp/mikikosroom2008/imgs/6/6/66f24e91.jpg
わたしには、海棲生物というより、虫に見えます。
こんな顔の虫、いましたよね。
続きは次のコメントで。
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2. Mikiko- 2022/01/06 05:49
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メトロン星人(つづき)
↓以下、同じページからの引用で、第8話の粗筋になります(大フライング?)。
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『ウルトラセブン』第8話「狙われた街」に登場。
宇宙の彼方にある紅い星メトロン星から地球に侵入した宇宙人。
狡猾な戦略で知られ、地球侵入以前にもいくつかの星を侵略している。
地球上では北川町のとある安アパートを拠点として黒スーツの人間男性に変身し、駅前の自動販売機に後述のたばこを補充するなど、暗躍していた。
アパートに乗り込んできたダン=ウルトラセブンとは本来の姿で対面して朗らかな口調で語りかけ、ちゃぶ台を挟んであぐらをかくという人間社会にすっかり馴染んだ姿を披露する。
たばこの中に地球人を発狂させて周囲の者がすべて敵に見える効果を持つ赤い結晶体を仕込み、これを吸引した地球人同士が殺し合うことで、最終的には地球人類が死に絶えるのを待って地球を乗っ取ろうとたくらむが、アパートに乗り込んできたダンとの会話を経て追ってきた彼とメトロン円盤に乗り込んで飛び立つもウルトラホーク1号に撃墜され、巨大化する。
夕陽に照らされる北川町を舞台に展開されるセブンとの戦闘では、四肢を大きく振り上げる独特の走り方で交戦するもすぐに逃亡を図って飛び去るが、最後はアイスラッガーによって空中で縦真っ二つにされたところにエメリウム光線を受け、爆発する。
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一文が長くてちょっと読みづらいですが……。
文中にあるように、モロボシ・ダンとちゃぶ台を挟んであぐらをかいて話をするシーンは、有名なようです。
↓YouTubeにそのシーンがありました。
https://www.youtube.com/watch?v=5srvepcGMAM
続きはさらに次のコメントで。
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3. Mikiko- 2022/01/06 05:50
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メトロン星人(つづきのつづき)
しかし、モロボシ・ダン。
いい男ですね。
演じたのは、森次晃嗣さん。
『ウルトラセブン』の主役オーディションで、50人の中から選ばれたそうです。
さもありなん。
あと↑の説明文で初耳なのがいくつか。
まずは、「ウルトラホーク1号」。
これは、ある程度予想できましたが……。
↓やはり、ウルトラ警備隊の戦闘機でした。
https://www.youtube.com/watch?v=k1p99BKQ-7I
もうひとつ。
「エメリウム光線」。
これは文脈から、ウルトラセブンの発する光線でしょう。
↓やっぱりそうでした。
https://www.youtube.com/watch?v=7f6JT0kKrCA
そうそう。
額の白毫みたいなところから出す光線。
でも、↑の動画を見ると……。
ウルトラマンのスペシウム光線と同じく、立てた前腕から出す光線もありますね。
調べたら、「ワイドショット」と云うようです。
今風な洒落たネーミングですね。
知らんかった。
これらの光線の軌跡は、すべて手描きだったそうです。
もう一方の手で、立てた腕を支えるようにしてるのは……。
腕が動かないようにするためだったとか。
腕が動くと、手書きの線が描きづらいからです。
フィルム1コマ1コマ、定規を当てて、1本1本……。
しかも少しずつずらしながら線を描いていくので、1日がかりだったとか。
なので、光線技は、最後の最後に1発しか出せないわけです。