2021.12.1(水)
鏡の中で、美咲の尻が輪郭を消していた。
懸命に水栓を握りしめる美咲の頭が、バブル人形のように踊り出した。
鏡に映る顔は、もう半分人のものではなかった。
目が完全に逝っている。
まだ黒眼は残っていたが、白目の海が迫りあがり、完全な三白眼を成していた。
ふふ。
素直だったご褒美に、まずはイカせてあげようかね。
絵里子は、狂ったように尻を振り立てた……。
そのときだった。
気配を感じた。
このトイレの入口には、ドアがない。
入口の開口部から、鈎形に回りこんで奥に入る。
ドアがなくても、中を見通せない構造だ。
なので、人が入ってきても、ドアの開閉音はしない。
その鈎形を形成する壁の向こうに、人の気配がしたのだ。
香織は何をやっていたのだ。
しかし……。
もう間に合わない。
絵里子は、気配の方を睨みつけた。
侵入者を追い返すための、鬼の形相だった。
足先が、壁の向こうに見えた。
入って来たのは、香織だった。
一気に気が抜けた。
腰がゆっくりと減速していく。
最後のひと腰を送りこみ……。
挿出が止まった。
一気に汗が噴き出す。
息があがっていた。
「はぁはぁ。
か、香織……。
なんで入って来るんだよ。
見張りはどうした」
「誰も来ませんよ。
ヒマで我慢できないっす。
しかし、絵里子さん。
すげー腰使いでしたね。
美咲さん、完全に逝っちゃってますよ」
美咲の姿勢は、さっきまでと変わらない。
しかし、絵里子は腰に、ずっしりと重みを感じていた。
美咲は自立していないのだ。
膣に挿入された陰茎で、下半身が支えられている。
上体は洗面台が支えていた。
姿勢は変わらないが、もう身体からは力が失せている。
美咲は、顔を洗面ボウルに突っこんでいた。
髪を掴み、頭を持ちあげる。
鏡には、ゾンビが映っていた。
口から泡を噴いている。
舌が零れていた。
眼球は目一杯見開かれていたが……。
そこには、瞳が無かった。
懸命に水栓を握りしめる美咲の頭が、バブル人形のように踊り出した。
鏡に映る顔は、もう半分人のものではなかった。
目が完全に逝っている。
まだ黒眼は残っていたが、白目の海が迫りあがり、完全な三白眼を成していた。
ふふ。
素直だったご褒美に、まずはイカせてあげようかね。
絵里子は、狂ったように尻を振り立てた……。
そのときだった。
気配を感じた。
このトイレの入口には、ドアがない。
入口の開口部から、鈎形に回りこんで奥に入る。
ドアがなくても、中を見通せない構造だ。
なので、人が入ってきても、ドアの開閉音はしない。
その鈎形を形成する壁の向こうに、人の気配がしたのだ。
香織は何をやっていたのだ。
しかし……。
もう間に合わない。
絵里子は、気配の方を睨みつけた。
侵入者を追い返すための、鬼の形相だった。
足先が、壁の向こうに見えた。
入って来たのは、香織だった。
一気に気が抜けた。
腰がゆっくりと減速していく。
最後のひと腰を送りこみ……。
挿出が止まった。
一気に汗が噴き出す。
息があがっていた。
「はぁはぁ。
か、香織……。
なんで入って来るんだよ。
見張りはどうした」
「誰も来ませんよ。
ヒマで我慢できないっす。
しかし、絵里子さん。
すげー腰使いでしたね。
美咲さん、完全に逝っちゃってますよ」
美咲の姿勢は、さっきまでと変わらない。
しかし、絵里子は腰に、ずっしりと重みを感じていた。
美咲は自立していないのだ。
膣に挿入された陰茎で、下半身が支えられている。
上体は洗面台が支えていた。
姿勢は変わらないが、もう身体からは力が失せている。
美咲は、顔を洗面ボウルに突っこんでいた。
髪を掴み、頭を持ちあげる。
鏡には、ゾンビが映っていた。
口から泡を噴いている。
舌が零れていた。
眼球は目一杯見開かれていたが……。
そこには、瞳が無かった。
コメント一覧
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1. Mikiko- 2021/12/01 05:45
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大相撲11月場所総括
優勝は、横綱・照ノ富士。
全勝でした。
新横綱からの2連覇。
これは、1962(昭和37)年の大鵬以来、59年ぶりとのことです。
これが、どれくらいスゴい記録かと云うと……。
大鵬以降の強い横綱を思い出してみると、よくわかります。
この間、優勝を10回以上している横綱は、↓だけいます(カッコ内が優勝回数)。
北の富士(10)、輪島(14)、北の湖(24)、千代の富士(31)、曙(11)、貴乃花(22)、武蔵丸(12)、朝青龍(25)、白鵬(45)。
これらの横綱の、誰一人として成しえなかったことなんです。
照ノ富士の優勝は、これで6回目。
年4場所の優勝も大したものです。
今のところ、来年も、少なくともこれくらいは優勝しそうです。
そうなると、来年中に2桁優勝。
大横綱の仲間入りです。
ていうか、今場所の相撲を見ると……。
今後、いったい誰が照ノ富士に土を着けるんだという感じです。
最後に負けたのは、9月場所の12日目(明生戦)。
以後、18連勝です。
とにかく、悪い態勢になっても、我慢出来るようになりました。
強引な小手投げなどで墓穴を掘る相撲が影を潜めました。
この巨体の横綱にじっくり取られたら、なかなか勝機は見いだせません。
可能性があるのは、最後の黒星を喫した明生とか、大栄翔。
立ち会いからの一気の押し相撲くらいでしょうか。
とにかく、来年初場所以降の注目点のひとつは……。
照ノ富士に誰が土を着けるかということです。
続きは次のコメントで。
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2. Mikiko- 2021/12/01 05:46
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大相撲11月場所総括(つづき)
さてさて。
恒例の幕内十両の入れ替え予想に進みたいところですが……。
そのためには、来場所の幕尻の枚数を確定させなければなりません。
すなわち、三役以上の人数を算出する必要があります。
なので講評も兼ねて、照ノ富士を除いて……。
今場所の役力士、および、来場所三役になるであろう力士について検討していきたいと思います。
●大関・正代(30歳)
9勝6敗。
先場所の8勝より、1つ勝ちましたが……。
今場所は、照ノ富士との対戦が組まれませんでした。
実質的には、8勝7敗です。
大関が、横綱との取組を飛ばされるのは、恥以外の何ものでもありません。
とにかく、相撲にまったく進歩がないです。
突っ立って胸を出す立ち会い。
よほどの力量差がない限り、いきなり相手有利な体勢になられるのはわかりきったこと。
豊山もそうですが、時津風部屋の親方は、何をしてるんですかね。
今後も、相撲が変わらない限りは期待薄です。
●大関・貴景勝(25歳)
12勝3敗。
大関としては、立派な成績です。
逸ノ城戦で星を拾いましたが。
阿炎に負けたのが痛かったですね。
成績としては、準優勝ですが……。
優勝した照ノ富士とは3勝も差がありますから、「優勝に準ずる」成績とは云えないでしょう。
来場所は、綱取りにはなりません。
ま、常々書いてることですが、この人には名大関になってもらいたいです。
横綱になったら、短命に終わってしまうでしょうから。
続きはさらに次のコメントで。
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3. Mikiko- 2021/12/01 05:46
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大相撲11月場所総括(つづきのつづき)
●関脇・御嶽海(28歳)
11勝4敗。
今場所は、貴景勝との取組がありませんでしたから……。
ちょっとオマケの11勝です。
でもようやく、大関への足がかりが出来ました。
しかし、あと2場所、同等以上の勝ち星をあげなければなりません。
今場所も、平幕に3敗してます。
これがなくならない限り、安定した成績を続けることは出来ません。
●関脇・明生(26歳)
7勝8敗。
負け越したとはいえ、よくやってると思います。
最後の2連勝が大きいです。
これで来場所は、小結に留まれるはず。
しかし……。
上を目指すには、やはり力不足。
上背のなさを生かす相撲を期待します。
この人に潜られて押されたら、相手はそうとう嫌なはず。
まだ若いので、化ける可能性もあると思います。
●小結・逸ノ城(28歳)
5勝10敗。
先場所は、小結で勝ち越して驚きました(8勝ですが)。
でも、まったく進歩はなかったですね。
押されるとあっさり土俵を割る相撲に変化はありませんでした。
もちろん、小結陥落です。
●小結・霧馬山(25歳)
6勝9敗。
新小結ですから仕方ありません。
小結は、初日から強い相手に連日あてられます。
勝ち越すのが最も難しい地位です。
今場所も、7日目までで、1勝6敗。
でも、ここからを5勝3敗としたのは、実力があってこそのこと。
顔に似合わず、思いのほか若いです。
捲土重来を期待しましょう。
続きはさらにさらに次のコメントで。
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4. Mikiko- 2021/12/01 05:47
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大相撲11月場所総括(つづきのつづきのつづき)
ということで……。
現在の地位を守れたのは、関脇の御嶽海だけ。
明生は関脇陥落ですが、小結には留まれるでしょう。
ということで、三役の枠は、2つあくことになります。
↓昇進候補は、この3人。
●東前頭筆頭・大栄翔(28歳)【8勝7敗】
●西前頭筆頭・若隆景(26歳)【8勝7敗】
●西前頭二枚目・隆の勝(27歳)【11勝4敗】
隆の勝が圧倒的に強いです。
この人が、明生に代わって西の関脇に座るでしょう。
もう1人は、星と地位が一緒ですから、東の大栄翔で決まりです。
若隆景は、東筆頭に回るだけになります。
しかし隆の勝、勝ちましたね。
一時期、立ち会いから突っこんで逆転される相撲が増え、あれあれと思ってました。
でも今場所は、圧力はかけながらも、無謀な突進は少なかったように見えました。
相手にとって怖いのは、なんといっても速攻相撲です。
照ノ富士を破る第1候補と言っていいかも知れません。
大栄翔は、何と云っても優勝経験者ですからね。
三役は、応分の地位でしょう。
しかし、つま先立って押す相撲は変わりません。
設置面積が小さくなりますから……。
いなされると、くるっと回ってしまいます。
突く威力も、べた足の方が大きいはずです。
空手では、突きは踵で出せと云われます。
つま先立って突いてる空手家はいませんよ。
しかしねー。
難しいかも知れませんね。
生まれつき、足首が硬いのかも。
それならそれで、今の相撲を取り切るしかありません。
続きはさらにさらにさらに次のコメントで。
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5. Mikiko- 2021/12/01 05:47
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大相撲11月場所総括(つづきのつづきのつづきのつづき)
さて、これで三役の人数が決まりました。
横綱は、照ノ富士ひとり。
大関は、貴景勝と正代。
関脇は、御嶽海と隆の勝。
小結は、明生と大栄翔。
合計、7人。
幕内の定員は、42。
差し引きすると、平幕の人数は35人。
東西は、18人と17人となりますから……。
幕尻は、十八枚目になります。
それではまず、幕内から十両に落ちそうな力士から。
↓の【】内は、「現在の前頭枚数+(負け数-勝ち数)」です。
この数値が、幕尻の18を超えれば、概ね陥落です。
東前頭十枚目・朝乃山(全休【+25】)
西前頭十七枚目・松鳳山(4勝11敗【+24】)
東前頭十四枚目・輝(5勝10敗【+19】)
3人です。
続いて、十両から幕内に上がりそうな力士。
【】内は、「現在の十両枚数-(勝ち数-負け数)」です。
これが、「1」より小さければ、概ね昇進です。
西十両四枚目・一山本(13勝2敗/十両優勝【-7】)
西十両筆頭・若元春(11勝4敗【-6】)
東十両筆頭・剣翔(9勝6敗【-2】)
東十両七枚目・王鵬(11勝4敗【+-0】)
4人です。
これだと、十両の王鵬に泣いてもらうか……。
あるいは、東前頭十七枚目の魁聖(7勝8敗)が落とされるかです。
でも、今場所は大丈夫。
なにしろ、今の番付の幕内人数は、定員から1人少ない41人ですから。
これは白鵬が、番付編成会議後に引退発表したため。
なので今回は、昇進者が1人多くて帳尻が合うんです。
↑のとおり、3人陥落、4人昇進で決まりでしょう。
続きはさらにさらにさらにさらに次のコメントで。
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6. Mikiko- 2021/12/01 05:48
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大相撲11月場所総括(つづきのつづきのつづきのつづきのつづき)
しかし、その白鵬。
放送席での解説を聞きましたが……。
すごく面白かったです。
はっきり云って、北の富士さんより遙かに面白い。
特に、名古屋場所の正代戦で……。
土俵際ギリギリまで下がった立ち合いをした解説は秀逸でした。
前夜、正代戦のシミュレーションを何度繰り返しても……。
まともに当たったら、どうしても勝てないという答えしか出なかったとか。
なので、あたらない立ち会いを選んだんだそうです。
頭が良くなければ、45回も優勝できないよなと改めて感じました。
正代は、白鵬をも恐れさせたという立ち会いを、もう一度思い出すべし。
さて。
最後になりましたが、新潟県出身力士の成績。
東十両十三枚目の朝乃若。
なんと、10勝5敗でした。
わたしは、勝ち越しはおろか、大負けするだろうと予想してました。
この星が逆で、5勝10敗でも健闘したと評価したでしょう。
これで来場所は、十両の真ん中あたりまであがります。
来場所、幕内から陥落してくる朝乃山よりは、まだちょっと下かな。
でも、遠からず、高砂部屋の部屋頭になることは確実。
年齢は26歳と、あまり若くないので……。
来年は、幕内定着を目指して頑張ってほしいです。
もう1人。
東前頭十四枚目の豊山。
7勝8敗。
序盤の相撲を見た限りでは、大負けするだろうと思ってました。
7勝まで盛り返したのは評価できますが……。
相撲に進歩は見られません。
勝負が決まってから、肘が痛い素振りを見せるなど……。
甘っちょろいところも変わりません。
ま、今の地位を守るのがやっとでしょう。
さて。
あっという間に終わってしまいました。
初場所が待ち遠しいです。
オミクロン株の流行が大したことないことを、心から祈ります