2021.9.12(日)
中山夫妻は、わたしの親より10歳くらい上の世代だろう。
うちが引っ越してきたときには、母がいろいろと教えてもらっていたようだ。
子供は、女の子が2人いた。
わたしもよく遊んでもらったものだ。
でも、どちらももう結婚して、マンションを出ている。
中山さんのご主人はまだ定年前で、会社勤めをしている。
奥さんは、ずっと専業主婦だったはずだ。
でも、今日の中山さんは、買い物に出る服装ではなかった。
芥子色より遙かに明るい、真っ黄色に近いスカートスーツだ。
勤めを始めたのだとしても、とても通勤に使う服装には思えない。
そもそも、夕方近い時間だ。
まさか、夜の勤めだろうか。
中山さんは、わたしの顔を見ると、なぜかどぎまぎしていた。
「美咲ちゃん、今、お帰り?
ちょっとこれから、サークルの女子会なの。
主人、今日は出張で帰らないし……。
わたしも少し遅くなるかも。
そちら、お友達?」
「同じクラスの市川さんです」
「そう。
同級生。
大人びてるわね。
それじゃ、急ぐから。
お願いします」
何をお願いされたのかわからないが、中山さんは、とびきりの笑顔を振りまいて去って行った。
エレベーター前では、こちらを振り返り、手まで振っていた。
彼女の姿がエレベーターに消えると、佐耶がぽつんと呟いた。
「不倫ね」
「え?」
「後ろめたさがありあり。
でも、安心した」
「なにが?」
「あの人、50過ぎよね」
「うちの親より10歳くらい上だから……。
50代半ばだと思う」
「枯れないものね。
そんな年齢になっても。
わたしたち、まだ40年もあるわよ。
40年後のわたしたちも、あんなふうに不倫してるのかしら」
「さあ」
「なんか、想像しちゃった。
あのおばさんが、男の前で黄色いスーツを脱いでるところ。
案外、脱がせてもらってるかも。
相手は絶対、年下よ。
ホテルの部屋で抱き合って、唇を貪りながら、お互いの全身を撫で回す」
うちが引っ越してきたときには、母がいろいろと教えてもらっていたようだ。
子供は、女の子が2人いた。
わたしもよく遊んでもらったものだ。
でも、どちらももう結婚して、マンションを出ている。
中山さんのご主人はまだ定年前で、会社勤めをしている。
奥さんは、ずっと専業主婦だったはずだ。
でも、今日の中山さんは、買い物に出る服装ではなかった。
芥子色より遙かに明るい、真っ黄色に近いスカートスーツだ。
勤めを始めたのだとしても、とても通勤に使う服装には思えない。
そもそも、夕方近い時間だ。
まさか、夜の勤めだろうか。
中山さんは、わたしの顔を見ると、なぜかどぎまぎしていた。
「美咲ちゃん、今、お帰り?
ちょっとこれから、サークルの女子会なの。
主人、今日は出張で帰らないし……。
わたしも少し遅くなるかも。
そちら、お友達?」
「同じクラスの市川さんです」
「そう。
同級生。
大人びてるわね。
それじゃ、急ぐから。
お願いします」
何をお願いされたのかわからないが、中山さんは、とびきりの笑顔を振りまいて去って行った。
エレベーター前では、こちらを振り返り、手まで振っていた。
彼女の姿がエレベーターに消えると、佐耶がぽつんと呟いた。
「不倫ね」
「え?」
「後ろめたさがありあり。
でも、安心した」
「なにが?」
「あの人、50過ぎよね」
「うちの親より10歳くらい上だから……。
50代半ばだと思う」
「枯れないものね。
そんな年齢になっても。
わたしたち、まだ40年もあるわよ。
40年後のわたしたちも、あんなふうに不倫してるのかしら」
「さあ」
「なんか、想像しちゃった。
あのおばさんが、男の前で黄色いスーツを脱いでるところ。
案外、脱がせてもらってるかも。
相手は絶対、年下よ。
ホテルの部屋で抱き合って、唇を貪りながら、お互いの全身を撫で回す」
コメント一覧
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1. Mikiko- 2021/09/12 06:24
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今日は何の日
9月12日は、『秋のメープルもみじの日』。
観光お土産の洋菓子などを製造販売する『㈱サンエール/広島県広島市西区』が制定。
日付は、1966(昭和41)年9月12日に、広島県の県の木が「モミジ」に決定したことから。
実は、同社の申請により、5月26日が「メープルもみじの日」となってます。
こちらは、5月を表す英語の「May(メイ)」と……。
「26」を「2(プ)6(ル)」と読んで「メープル」とする語呂合わせに由来します。
しかし、モミジと云えば、やはり秋。
秋にも記念日をということから、『秋のメープルもみじの日』が制定されました。
同社のブランド「楓乃樹」から発売する「メープルもみじ」シリーズの販促と……。
広島県がもみじの名所であることを、国内外に発信することが目的。
広島県に足を運び、美しい景色と美味しい食べ物を堪能してもらい……。
良い思い出を残してほしいとの想いもこめられてます。
記念日は、2019(令和元)年、『(社)日本記念日協会(https://www.kinenbi.gr.jp/)』により認定、登録されました。
なお、春の「メープルもみじの日」も、同年の登録となってます。
上記の記述は、こちら(https://zatsuneta.com/archives/109125.html)のページから転載させていただきました。
続きは次のコメントで。
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2. Mikiko- 2021/09/12 06:25
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今日は何の日(つづき)
さらに同じページから、引用を続けさせていただきます。
同社のブランド「楓乃樹」から発売する「メープルもみじ」シリーズは……。
カナダ・ケベック州産のメープルシュガーを100%使用した洋菓子です。
同社の人気No.1商品で、モンドセレクションにおいて5年連続で金賞を受賞した「メープルもみじフィナンシェ」は……。
さっくりとした食感と、香ばしいメープル風味を楽しむことができます。
和菓子として有名な「もみじ饅頭」とはひと味違った洋菓子であり……。
この他に、「メープルもみじラングドシャ」や「メープルもみじチーズケーキ」「メープルもみじプリン」などの商品があります。
ちなみに、広島県の県の花は正式には決められてませんが……。
県民になじみが深いことから、県の木と同じく「モミジ」となってます。
以上、引用終わり。
広島県が、なぜ「もみじ饅頭」なのか、初めてわかりました。
モミジが、県の木だったんですね。
樹液からメープルシロップが採れるモミジは、和名でサトウカエデです。
日本でも街路樹として使われてるようですが、ここらではあんまり見かけません。
モミジやカエデ類で、新潟で街路樹として見れるのは……。
トウカエデとモミジバフウでしょうか。
トウカエデは、その名のとおり、中国が原産。
強健で成長が早いことから……。
工場街などの街路樹に、よく使われました。
大きくなると幹肌が剥がれるので、簡単に識別できます。
続きはさらに次のコメントで。
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3. Mikiko- 2021/09/12 06:25
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今日は何の日(つづきのつづき)
うちの庭には以前、トウカエデの園芸品種、花散里(はなちるさと)が植わってました。
葉がさまざまな色に変化するんです。
でも、伐らざるを得ませんでした。
成長が早いうえに、虫がたくさんたかるんです。
塀の向こうまで伸びた枝から、隣家の洗濯干し場に虫が落ちるようになり……。
やんわりと苦情が来ました。
植えたわたしが悪いんです。
気の毒なことをしました。
あと、街路樹でよく見るのは、モミジバフウ。
別名、アメリカフウ。
その名のとおり、北米原産。
こちらもまた、成長が早いので街路樹向き。
しかも、秋の紅葉が、黄色と赤が混じって綺麗です。
しかし、こいつにもまた欠点があります。
アメリカシロヒトリの幼虫が付くんです。
街路樹で連なってると、ことごとくやられてしまうこともあります。
さてそれでは、日本産のイロハモミジなどは、なぜ街路樹で見かけないのでしょう。
実は、街路樹というのは、環境的に非常に厳しい環境に置かれてるのです。
夏場は、根元までカンカン照り。
冬は、寒風が吹きすさびます。
日本のイロハモミジは、山の中で、密生した樹林に生えてます。
根元には日が当たりません。
風もまともにはあたりません。
こういう樹種を街路に植えたら、あっという間にダメになるわけです。
一時期、日本でよく、アメリカハナミズキが街路に植えられました。
でも、結果は良くないです。
アメリカハナミズキは、イロハモミジなどと生育環境が似てるんです。
最近はさすがに、植えられなくなりましたね。