2021.5.29(土)
「紅茶でいいかしら?
コーヒー?」
「紅茶で」
「ご主人、今日は帰らないのよね」
「はい」
「夕食はひとりで?」
「そうです」
「外食とかはしないの?」
「ひとりだと、入りづらくて」
「そうよね。
そうだ。
乾杯なんだから……。
紅茶じゃおかしいわよ。
ビールにしない?」
「え?
昼間からですか?」
「ひとりのとき、昼間から飲まない?」
「いいえ」
「真面目ね。
まだ若いものね。
でも、お酒飲めなくはないんでしょ?」
「はい」
「わたしはね、ときどき飲むの。
働いてる主人には申し訳ないんだけど。
でも、その後ろめたさがまた、何とも云えない醍醐味なのよ。
今日はそれを、あなたにも味わってもらいたいわ。
共犯ってわけよ。
いいでしょ」
「……。
はい。
いただきます」
断ったりしたら、せっかくの出会いを失ってしまうとでも思ったのだろう。
困った表情が顔に出てしまうところが可愛かった。
ショートカットのせいもあるのか、ほんとに新婚ほやほやの若妻に見える。
「えーっと。
村瀬さんだったわよね。
下のお名前教えてくれる?
苗字じゃ、なんだか他人行儀だわ。
わたしは絵里子。
絵画の“え”に、里の子」
「美咲です。
村瀬美咲」
「美しく咲く?」
「はい。
今風なお名前ね」
「わたしが生まれたころ、流行ってたみたいです。
クラスに3人いたこともあります」
「あらそうなの。
やっぱり年代によって変わるものなのね」
「絵里子さんの方がいいですよ。
おしとやかで落ち着いてて」
「ほほ。
廊下で転けたりね」
「はは」
コーヒー?」
「紅茶で」
「ご主人、今日は帰らないのよね」
「はい」
「夕食はひとりで?」
「そうです」
「外食とかはしないの?」
「ひとりだと、入りづらくて」
「そうよね。
そうだ。
乾杯なんだから……。
紅茶じゃおかしいわよ。
ビールにしない?」
「え?
昼間からですか?」
「ひとりのとき、昼間から飲まない?」
「いいえ」
「真面目ね。
まだ若いものね。
でも、お酒飲めなくはないんでしょ?」
「はい」
「わたしはね、ときどき飲むの。
働いてる主人には申し訳ないんだけど。
でも、その後ろめたさがまた、何とも云えない醍醐味なのよ。
今日はそれを、あなたにも味わってもらいたいわ。
共犯ってわけよ。
いいでしょ」
「……。
はい。
いただきます」
断ったりしたら、せっかくの出会いを失ってしまうとでも思ったのだろう。
困った表情が顔に出てしまうところが可愛かった。
ショートカットのせいもあるのか、ほんとに新婚ほやほやの若妻に見える。
「えーっと。
村瀬さんだったわよね。
下のお名前教えてくれる?
苗字じゃ、なんだか他人行儀だわ。
わたしは絵里子。
絵画の“え”に、里の子」
「美咲です。
村瀬美咲」
「美しく咲く?」
「はい。
今風なお名前ね」
「わたしが生まれたころ、流行ってたみたいです。
クラスに3人いたこともあります」
「あらそうなの。
やっぱり年代によって変わるものなのね」
「絵里子さんの方がいいですよ。
おしとやかで落ち着いてて」
「ほほ。
廊下で転けたりね」
「はは」
コメント一覧
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1. Mikiko- 2021/05/29 06:14
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今日は何の日
5月29日は、『こんにゃくの日』。
『全国こんにゃく協同組合連合会』と『(財)日本こんにゃく協会(http://www.konnyaku.or.jp/)』が、1989(平成元)年に制定。
日付は、こんにゃくの種芋の植えつけが5月に行われることと……。
「こ(5)んに(2)ゃく(9)」と読む語呂合せから。
また、本格的な夏を迎える前に、こんにゃくの効用や機能性を再確認して……。
健康に過ごしてほしいという願いもこめられてます。
記念日は、『(社)日本記念日協会(https://www.kinenbi.gr.jp/)』により認定、登録されてます。
上記の記述は、こちら(https://zatsuneta.com/archives/105292.html)のページから転載させていただきました。
さらに同じページから、「こんにゃくについて」を引用させていただきます。
こんにゃく芋は、サトイモ科の植物で……。
その球茎(きゅうけい:球状に肥大化した茎)から、食品のこんにゃくが作られます。
インドまたはインドシナ半島が原産とされ……。
インドシナ半島では、芋の形状から、「象の足」という異名があります。
続きは次のコメントで。
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2. Mikiko- 2021/05/29 06:15
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今日は何の日(つづき)
引用を続けます。
こんにゃくは、低カロリーなうえに食物繊維が豊富で……。
体内の老廃物を外に出す働きがあります。
昔から、お腹の掃除をしてくれることが知られており……。
「砂おろし」「砂払い」「胃のほうき」などと呼ばれてました。
英語では、こんにゃく芋の花の形から「devil's tongue(悪魔の舌)」という名前が付けられてました。
和食ブームの広がりとともに、健康食品、ダイエット食品として欧米にも広がり……。
現在では「konjac」「konnyaku」が一般的になってます。
以上、引用終わり。
「devil's tongue(悪魔の舌)」って、どんな花なのかと思いました。
こちら(http://www.ja7fyg.sakura.ne.jp/hana/konnyaku/konnyaku.html)のサイトさんの画像が秀逸です。
形もそうですが、色も不気味です。
わたしが住むあたりには畑がたくさんありますが……。
こんな花は1度も見たことがありませんでした。
こんにゃくの栽培がされてないのかと思ったら……。
上記のサイトさんに、↓そのわけが書いてありました。
+++
蒟蒻の花が咲くのは4年芋以上作付けされた物でないと花が咲かないので産地でも蒟蒻の花を見る事は珍しい。
栽培畑では3年で出荷されてしまうので花は見れない、路地などの長年生えているのに花を着ける。
+++
飾らない、味わいのある文章です。
こんなインパクトのある花を咲かすなら、わたしも庭に植えてみたいです。
続きはさらに次のコメントで。
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3. Mikiko- 2021/05/29 06:15
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今日は何の日(つづきのつづき)
さて、こんにゃく。
わたしは、毎晩、食べてます。
しらたき(白滝)という名称の、細い糸状に加工されたこんにゃくですね。
これをお椀にひとつかみ入れ、揚げ玉と乾燥ワケギを載せます。
で、麺汁をかけていただきます。
十分、美味しいですよ。
罪悪感もないし、最高です。
ところで皆さん、「しらたき(白滝)」と「糸こんにゃく」……。
どう違うかご存じですか。
実は、同じなんだとか。
昔は、製法の違いから名前が分かれてたそうなんですが……。
今は、製法が同じになってるとのこと。
主に関東では「しらたき」、関西では「糸こんにゃく」と呼ばれてるようです。
なお、引用文の最後にあったように……。
欧米では、ダイエット食として大人気になってるそうです。
もちろん、パスタの代用品として用いられるわけです。
名称は、「Shirataki noodle(シラタキ・ヌードル)」。
イタリアでは、乾燥しらたきがやはりパスタの代用品として売られており……。
その名は何と、「ZENPASTA(ゼンパスタ)」。
これだけ流行るのは……。
代用品ということによる「我慢」感がないからだと思います。
純粋に美味しいですから。
お勧めします。
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4. 手羽崎 鶏造- 2021/05/29 06:51
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「種芋の植えつけ」。
たしかに、アレはただの「種芋」なのかも
しれません。
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5. Mikiko- 2021/05/29 11:37
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こんにゃくにはかつて……
男性にとって、重要な役割があったようです。
夜の共。
人肌まで温めて使うのがキモだとか。
お湯で煮るわけですが、温度を間違うと……。
突っこんだとき大火傷するそうです。
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6. 手羽崎 鶏造- 2021/05/29 13:51
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なるほど。
ご婦人にとっての天狗面の鼻や、
こけしの頭部と同じ用途ということ
ですね、
(やっぱり、ナマがいい)