2021.4.1(木)
読者の中には、
“なんだなんだ、おかしいじゃないか!”
とおっしゃる御仁が沢山いらっしゃると思います。
“だいたい何でタクラマカン砂漠の中国系の娘がペラペラと日本語をしゃべるんだよう”と千葉県の方なんか言われると思う。
“安易じゃないか!!”そうおっしゃると思います。
しかしこれも全く考え無しの結果ではないのです。(くるし……)
ウルトラスーツのオプション装備には、地球を含む主だった生命体の言語解読装置が用意されているんです。
勿論オプションですから、“用を足すときの隠しジッパー”やら“蒸れ防止の通気生地”などの標準装備と違って、それ相応の追い銭は掛かります。
だけど他の惑星で正義活動(あくまでウルトラ一族から見た)を行おうとする場合は必需品です。
ただし最近は他惑星での犯罪やお決まりのお遊び行為で問題が起こるケースが増えて、ウルトラ倫理協議委員会の関連機関で許可基準を満たさなければ使用を認めないという決まりになったということなんです。(いやいや……、どこの世も煩わしいかぎりですな)
ですから地球上の主だった言語もその装置でウルトラ語に変換されるという寸法。
逆の場合、ウルトラ語で発せられた彼らの言葉が地球上の各言語に変換され、その電磁波データが地球人の脳に直接シンクロし理解されます。
ここで稀に困った状況に陥ることがあるので注意です。
ひとつは変換装置の可動範囲の問題。
ウルトラスーツは脱いだ場所から100メートル以内はその機能を追従してくれますが、それより離れてしまうと変換データを伝える電磁波が届かなくなってしまいます。
で、“あっちの娘の方が可愛い”なんて言って可動範囲を外れてしまい、よく言葉が分からないまま暴力バーでぼられてしまったなんて言う事態が起こるのです。
もうひとつは伝達システムの問題。
変換データは相手の脳内データをチェックして最も理解力の高い言語で送られます。
ですから稀に、非常に高いレベルで多国語をマスターしてらっしゃる場合、複数の言語データが同時に発信されてしまうトラブルが確認されています。
頭の中で日本語や英語やドイツ語が同時に喋り捲った日には、こりゃたまらんですな。
私を含め、大概の方には必要ない心配ですが。
あと説明の必要もないでしょうが、ごく少数民族または小さい範囲で使われている言語、これはデータの守備範囲外のようです。(南米・アフリカ・東南アジアなどの一部)
またかなり訛りがひどくて会話が成立しないと判断した場合、相手に標準語に近い形で話すよう依頼するのも解決策の一つだと変換器マニュアルに明記してあります。
そろそろ、もういい加減にしろとご立腹の方もいらっしゃると思います。
大変申し訳ありません。
実はもう一つご説明しなければならないことがありまして、どうかここまでお許しください。
ウルトラの女性は地球上で3分を限度として以後は急激に欲情すると申し上げました。
ではその欲情を晴らした後はどうなるのでしょうか?
それ以後の約48時間は安定期を迎えるのです。
それはそうでしょう、それ以後また3分で欲情された日には物語にも何にもなりはしません。
えらいことになります。
書くのも大変ですが、読まれる方も面白くないでしょう。(たぶん)
え?どうせ面白くないんだからおんなじだ?
あなた、それを言っちゃあおしまいだ。(涙)
せっかく用意したお酒がまずくなる?
いやいやそれは一大事、ではこのあたりで失礼をば致します。
という訳で………
安定期を迎えたウルトラウーマンは、逆に自己嫌悪を含んだ鬱状態に陥り、砂漠の果ての僻地へとさ迷い込んでいったのである。
「あ、緊急対策会議に出かける時間が近づいてきたな」
科学特捜隊隊長小林誠二は、隊長室の壁掛け時計を見てつぶやいた。
タクラマカン現地からの最初の報告はすでに30分ほど前に受けていた。
その内容と写真からして、どうやら地球に飛来した未確認生命体の内1体はゼットンのようである。
現にゼットンは現地に座り込んで何やら思索に耽っていたかと思うと、それにも飽きて今は読書をしているらしかった。
「ばかな!!」
小林隊長は椅子から立ち上がって吐き捨てるように言った。
「世界防衛予算を使って緊急発進してみれば読書など!」
しかし問題はもう1体の方である。
現地人の目撃情報からすると、どうやらそれはウルトラマンのようであった。
ただ奇妙なことに、一番近くで目撃したと思われる羊飼いは、そのウルトラマンは女ではなかったかと言うのだ。
「間違いないと思うだ。腰がくびれてお尻がこう………パンと張って。なんせ胸んところが膨らんでプリンプリン揺れてただもの」
中央アジアのひどい訛りをようやく翻訳した報告書を小林隊長は握りしめた。
“女のウルトラマンだって……? そんなばかな! 第一それじゃ、ウルトラマンじゃなくて………、ウルトラ………、うん、ウルトラウーマンじゃないか”
小林隊長は再び椅子に座り報告書の続きに目を通していった。
2体は激しくやり合った後、ウルトラマンと思しき方が突然何処かへ飛び去って行ったという。
“ふう~ん………”
対策会議で報告する以上、つぶさにこの未確認生命体による出来事の情報を伝えねばならない。
重いため息をつきながら隊長は地域情報を始め報告書を読み進めていく。
やがて一つの報告事項を読みかかった小林隊長の目が輝いた。
現地から50キロ以上も離れた場所であったが、褐色の肌に銀色の髪の毛の若い女が現地の娘と激しく乳繰り合っていたというのだ。
現地の婆さまの話では、今まであんな変わった女は見かけたことが無いという。
「まあ、よう聞かれい。ありゃあ太陽の女神さんが降りて参られたに違いありゃせん。お日さんに髪がキラキラ輝いての、ぼっこうええご器量じゃった」
息子が川崎医大に留学していたという現地の老婆は、日本人の調査員に変な岡山弁を交えて訴えている。
老婆は両手で顔を覆うと、指の間から調査員の顔を見た。
「それがあんた、しまいには村の娘と一緒にえろう気持ちよう気をお遣りて……。あたしゃ恥ずかしいやら罰が当たるんが怖いやらで、こうやって隠れて見とったんよ」
“なんだ、婆さん案外しっかり見とったんじゃないか。う、うらやましい……”
小林隊長にはピーンと来た。
これは今回の事件に関係があるに違いない。
“それにしても……レスビアン……、ああ何という素晴らしい響き……”
レズ嗜好歴30年の小林隊長は、思わず目を閉じこぶしを握り締めた。
しかしまた隊長を現実に引き戻したのはその後の報告であった。
飛鳥隊員がその不審な女性を探して現地の村に潜入したというのだ。
「おいおい、勘弁してくれよ……」
彼女なら必ず現地で何かしら事件を引き起こす違いない。
宗教次第では痴話事件も重大犯罪になりかねないし、第一地球を守るはずの防衛隊員が既婚者や男女を問わず酒池肉林をやらかせば、世界中から責任を問われるのは明らかだった。
“それなら未確認生命体の対応とともに、そっちも何か対策を練らねばならないな”
再び時計に目をやりながら、小林隊長は地上に向かうエレベーターのボタンを押した。
もう築30年以上は経っているだろうか、平凡な木造家屋の台所の鍋から湯気が上がっている。
中年の奥さんが蓋を取って、中でぐつぐつと煮えている里芋に箸を刺した。
味付けを見るため芋の前で前歯をわななかせていると、その後ろで台所の床90センチ四方が静かに上がり始める。
主婦は急いで後ろを振り返って敬礼した。
「は……はふはふ、隊長お出掛けへふか?」
「うん、緊急対策会議に行ってきます」
「ふぁい、おひをつけて! はふはふ……」
地球防衛隊の秘密基地は千葉県習志野市にあり、その入り口は目立たない一般木造住宅の中にあったのだ。
芋を煮ていた中年女性は、カモフラージュした出入口を守る防衛隊員である。
小林隊長は口をうごめかせている女性隊員の顔を見て思わず頬を緩めた。
「出来はいかがですか?」
そう聞きながら傍らの小皿を女性に渡す。
女性は受け取った小皿を口の前に運び片手で隠した。
「ふう………はい。まずまずよく出来上がったと思いますが……」
「それは楽しみですね。会議から帰ったら、私にも少し分けていただけますか?」
中年女性の顔にも笑みが浮かんだ。
「ええ、是非お試しください。15時47分のバスまで5分あります。ではお気をつけて」
女性は近くの足継ぎに上がると、むき出しの小屋組みのなかにある薄汚れた碍子(がいし)を倒す。
もう出口に向かう隊長の前方で、玄関の電気錠が外れる音がした。
小林隊長は極力地上任務では車を使わなかった。
若い頃から空中を飛び回る業務がほとんどで、せめて地上では地面の上を自分の足で移動したかったのである。
やがて藤崎4丁目のバス停に立った隊長は、これから起こる地球規模の問題に思いをはせながら津田沼行きのバスを待った。
コメント一覧
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1. Mikiko- 2021/04/01 06:11
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アラシ隊員
本日は、『ウルトラマン』で科学特捜隊のアラシ隊員を演じた毒蝮三太夫さんについて。
なお毒蝮さんは、『ウルトラセブン』でも、ウルトラ警備隊のフルハシ隊員を演じました。
どちらもほぼ同じ、コメディリリーフ(和ませ役)的設定。
なお当時は、本名の石井伊吉で、俳優として活動してたようです。
わたしはてっきり、落語家が俳優もしてたのかと思ってました。
違ったんですね。
東京都立大森高校から、日大芸術学部映画学科を出られてます。
それでは、いつから毒蝮三太夫になったのかというと……。
『ウルトラマン』が放送中の1967(昭和42)年のこと。
当時、『笑点』の時の司会者だった立川談志の誘いにより……。
同番組に座布団運びとして出演したのがきっかけ。
当初は、本名の石井伊吉で出演してました。
しかし、『ウルトラマン』に出演中だったこともあって……。
「何で正義の味方が座布団運びやってんだ」といった苦情が、『ウルトラマン』を放送するTBSテレビの方に入ったそうです。
それで急遽、芸名を付けようということになったとか(そういう問題ではない気がしますが)。
続きは次のコメントで。
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2. Mikiko- 2021/04/01 06:11
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アラシ隊員(つづき)
ま、それはいいとして、問題は、「毒蝮三太夫」というとんでもない芸名になったわけ。
↓WIKI(https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%AF%92%E8%9D%AE%E4%B8%89%E5%A4%AA%E5%A4%AB)の記述です。
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「毒蝮」という芸名は、談志が「怪獣ドラマに出演しているなら怪獣風の芸名にした方が良い」「怪獣にも負けないような名前で、蝮ってのはどうだ?」と名付けたもの。
談志は石井が就任した当初から「マムシ」と呼んでいたが、当時大喜利メンバーの1人だった5代目三遊亭圓楽が「ただのマムシじゃ面白くねぇ、毒を付けろ」と言ったのを談志が気に入り定着させた。
また下の名前の「三太夫」は『笑点』より前に出演していた『談志専科』という番組で石井が家老・田中三太夫役に扮し、殿様役の談志と社会風刺や世相巷談を繰り広げていたことが元で命名された。
番組中で改名披露を行った『笑点』の1968(昭和43)年12月15日放送分から「毒蝮三太夫」に改名した。
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いい加減だったんですね。
まるっきり「笑点」のノリで付けられたわけです。
でも、これほどインパクトのある芸名もありません。
誰でも1度で覚えます。
結果的には大成功だったと云えるでしょう。
さて。
まだ、生年月日を書いてませんでした。
1936(昭和11)年3月31日。
もちろん、ご存命です。
ちょうど昨日がお誕生日。
満85歳。
2020年に、林家こん平さんが逝去したため……。
「笑点」の初回放送からの出演者としては、最後の存命者となりました。
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3. 八十八十郎- 2021/04/01 21:32
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Mikikoさん、ウルトラマンにちなんだ解説を付けていただき、ありがとうございます。
毒蝮三太夫さんの誕生は昭和43年ですか、まだ僕も中学生で、実に半世紀を過ぎてるわけです。
さすがに少し感慨を覚えてしまいます。
「笑点」の司会も三波伸介さんの印象が強かったので、この解説を読んで談志さんがやってたのを今思い出しました。
それから昭和40年代後半に差し掛かって、少しずつ女性同士の性的エロチシズムが表現され始めます。
歴史的また芸術的・文芸的なもの(谷崎潤一郎の卍など)はありましたが、表現の自由に則った娯楽の登場です。
梶山季之さんの「苦い旋律」、もちろん本作も女性同士、男性同士の性的関係を表現していて大変魅力的でしたが、これを漫画化した上村一夫さんの作品も、上村さんの絵の魅力も相まって、とても色っぽかったです。
梶山さんの単行本は今も持ってますが、残念ながら上村さんの漫画の方は数度の引っ越しを経てなくなってしまいました。
ごめんなさい、つい懐かしくて長々と書き込みしてしまいました。(笑)
失礼しました。
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4. Mikiko- 2021/04/02 05:44
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笑点の司会者
三波伸介さんがやってたとは知りませんでした。
ちょっと調べたところ、南さんの前が、さらに意外な方。
なんと、前田武彦さんでした。
この前田さんの回から……。
「笑点」のオープニングテーマ曲が流れるようになったそうです。
あの曲、中村八大さんの作曲だとか。
実は、前田さんが付けた詩もあるようです。
何かで読んだのですが……。
ものすごくシリアスな舞台で、間違って「笑点」のテーマ曲が流れてしまったことがあったとか。
上村一夫さん。
『同棲時代』が有名。
1986(昭和61)年1月、がんのため死去、
享年45。
なお、広告代理店の宣弘社に勤めてたとき……。
隣のデスクに座っていたのが、阿久悠さんだったとか。
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5. 八十八十郎- 2021/04/02 18:28
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面白い逸話があるもんですね。
間違って「笑点」のテーマが流れたなどと言うのは、まさにコメディーの原点、エキスですね。
一生懸命やってればやってるほど面白いというやつ。
まさにアクシデントと動物のユーモアには勝てません。
今は楽屋落ちの娯楽が多くて、学芸会や友達同士の延長が多いですが、亡き志村けんさんなどお笑いのプロのコメディーがホッとします。
いや、これは私の個人的な感想で、まことに恐縮なのですが。
こちら、桜の花はほとんど散ってしまいました。
まだの方がうらやましい。
そちらへ出張して、もう一回花見で飲もうかな。(笑)
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6. Mikiko- 2021/04/03 06:43
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志村けんさん
もう1年、経ったんですね。
あの後、YouTubeで、いくつかコントを見ました。
改めて感じたのが、加藤茶さんの面白さ。
↓これとか。
https://www.youtube.com/watch?v=4DD3B1cFfWk
もとが二枚目だから、余計面白いのでしょう。
こちら桜も、一気に満開になりました。
きのうはもう、散り始めてましたね。
花冷えに震えながら長く楽しむ方がいいみたいな気がしました。











![[官能小説] 熟女の園](https://livedoor.blogimg.jp/mikikosroom2008/imgs/3/e/3e07a9c3.gif)





































































































