Mikiko's Room

 ゴシック系長編レズビアン小説 「由美と美弥子」を連載しています(完全18禁なので、良い子のみんなは覗かないでね)。
 「由美と美弥子」には、ほとんど女性しか出てきませんが、登場する全ての女性が変態です。
 文章は「蒼古」を旨とし、納戸の奥から発掘されたエロ本に載ってた(挿絵:加藤かほる)、みたいな感じを目指しています。
 美しき変態たちの宴を、どうぞお楽しみください。
管理人:Mikiko
ウルトラウーマン(2)
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「ウルトラウーマン」作:八十八十郎(はちじゅうはちじゅうろう)


(2)小林隊長の憂鬱


 地球にはゼットンの方が先に到着しつつあった。
 十分に着陸地点を検討して、彼はタクラマカン砂漠の中央に舞い降りた。
 どうも都会的な場所は苦手だったのである。
 特に車や人間がうるさく動き回る場所はご免だった。
 ゼットンはランディ・クロフォードの“Street Life”を口ずさみながら、ウルトラ一族に居場所を知らせるレーザービームを空に向けて照射した。

 やがて天空の一角からウルトラウーマンが姿を現わし、ゼットンの近くに着陸した。
「待たせたわね、ゼットン」
「遅いぞ、ウルトラ………ん?」
 時間に厳格なゼットンが怒りを露わに相手を睨みつけた時、彼は数回の瞬きと共に戸惑ってしまった。
 “なんだこりゃ、まだ小娘じゃないか………”
 二人はしばし無言で睨み合った。

 日本国の某所、科学特捜隊の内部に非常時態勢のサイレンが鳴り響いた。
 2体の未確認飛行生命体が地球に着陸したことをレーダーで確認したのである。
 小林隊長はその顔に悲壮感を漂わせて命令を下した。
「未確認生命体2体の地球着陸を確認した。隊員は緊急出動し状況を把握せよ」
「ラジャー!」
 出世した毒蝮隊員を部隊長とし、唯一の女性隊員である飛鳥ゆり子を含む5名が戦闘機で緊急発進した。
 “こんな地球の一大事に、たった5名で大丈夫かな……?”
 隊長は緊急発進を見送りながら不安だった。
 “それに、あいつ何か問題を起こさねばいいが………”
 皆さんご存知の通り、人員不足の問題は地球防衛軍の定番で致し方なかったのだが、隊長の不安は別のことにもあったのだ。
 それは特捜隊唯一の女性隊員、飛鳥ゆり子のことであった。
 飛鳥はその美貌と色香を利用して、隊内の影の実力者になんなんとしていた。
 妻子持ちが多い隊内で、彼女の色気に負けて不倫関係を結んだ男性隊員は完全に飛鳥に金玉を握られていたのである。

 さらには事もあろうに隊員の奥様方までその毒牙にかかり、飛鳥持ち前のビアンラブテクニックで骨抜きにされた奥さんは旦那の夜の要求に応えなくなった。
 なにせ女の性感帯を知り尽くした飛鳥にじっくりと全身を愛撫され、繰り返し快楽の絶頂に泣かされた奥様方は完全に飛鳥に寝取られてしまうのである。
 隊員夫婦の不和に関する噂を憂慮した小林隊長は、密かに個別に調査を開始した。
 “このところ女房の外出が多くなった”“友達付き合いで女房が外泊することがある”
 などの調査結果から一人の女が浮かび上がった。
 奥様方の外出時間と飛鳥隊員の非番時間がすべてピッタリと一致したのである。
 そしてその後調査を依頼した諜報部からの報告書は、小林隊長の予想を裏付けるものだった。

 ある隊員の自宅での隠し撮りでは、寝室のベッドの上で飛鳥と23歳の若妻が69で絡み合っていた。
 もう絶頂近くまで追い上げられているのか、若妻の両手の指が下から飛鳥隊員のお尻の肉を鷲掴みにしている。

 また別の隊員宅の隠し撮りでは、30代後半の奥さんが飛鳥隊員に襲われていた。
 以前から飛鳥はヨガ教室でこの女性に取り入っていたのだが、奥様がレッスン後にシャワーを浴びている浴室に飛鳥が衣服を脱ぎ捨てて入っていく様子をカメラがとらえていた。
 そうグラマーではないが、しなやかな裸体の腰回りには男性器を模したペニスバンドが巻かれている。
 数分後いきなり浴室の引き戸が開いて、全裸で四つん這いになった奥様が這い出てきた。
 そしてその背中には、同じく全裸の飛鳥が犬のように覆い被さっている。
 二人の乱れた黒髪から水がしたたり落ちて、その白い肌が濡れ光っていた。
 どうやらもう、飛鳥はそのペニスバンドで奥様と一つに繋がっているに違いなかった。
 奥様は突然身をよじると、飛鳥から逃れて居間の中に走り込んでいく。
 しかし特捜隊の特訓で鍛えた飛鳥は楽々と奥様に追いつき、その体を居間の絨毯の上に仰向けに組み敷いた。
 再び正常位で奥様と繋がると、飛鳥はその引き締まったお尻を微妙に使い始めた。
 下から両手で押し返そうとしても、悲しいかな飛鳥は柔らかい体でその抵抗を受け流してしまうのだ。
 早く遅く、逞しくまたあやすように、飛鳥は奥様の下半身に腰を使い続ける。
 そして片手で相手の体を抱き、もう片方の手を乳首に遊ばせながら、耳元にしきりと何やら囁きかけているのだ。
 どれくらいの時間が経ったろう、驚いたことに下から押し返していた両手がいつの間にか背中に回され、もどかし気に飛鳥のしなやかな裸体を抱き寄せ始めたのである。
 それからは激しく飛鳥から追い立てられ、奥様が絶頂の叫びを上げるのにそう時間はかからなかった。

 また一人の隊員は奥さん本人の確認のため、あるラブホテルの一室の映像を見せられた。
 身じろぎもせず隊員はその映像を見つめて、飛鳥に抱かれて狂おしい絶頂に身を震わせる女性を自分の妻だと認めた。
 飛鳥は愛液に濡れた指を奥様の下半身から引き抜いて、ゆっくりと自分の口に含んだ。
 そしてそのまま、その奥様と深々と唇を重ねたのである。
 妻の眦から一滴の涙が流れ落ちるのを見て、隊員は黙って席を立ち部屋を出て行った。
 そのまま熊本県球磨地方の仏寺行脚に旅立ったとのことで、さすがに小林隊長ほか特捜隊幹部はその隊員の安否を心配したが、球磨地方にたどり着く前に熊本市中央区のソープランド街で数回その姿が目撃されたという追加情報もあり、まああまり心配要らんだろうという結論に達した。

 その後小林隊長も彼女の誘惑を受けたが、さすがに隊長はすんでのところで彼女の誘惑を退け、日本が世界に誇る科学特捜隊の面目を辛うじて保っていた。
 しかしである。
 先日国連から科学特捜隊に対する査察があったのだが、事もあろうに派遣されたアメリカ人の若い女性科学者を飛鳥隊員がレズってしまった。
 そして小林隊長は偶然その現場を覗いてしまい、
「Oh...cum….,Ah! Cum!...Im cumming! cumming!!」
 黄金色の繊毛に飛鳥隊員の鼻先が潜り込み、ドイツ系アメリカ人である女性科学者の豊かな乳房が激しく弾んだ時、小林隊長は思わずズボンの中に熱いほとばしりを漏らしてしまったのだ。
 “ふ……不覚……”
 がっくりと膝を落とした隊長は、太ももの生暖かさを覚えながらそうつぶやいた。

 実は小林隊長、昔から女性同士の性愛描写にたまらない魅力を感じていたのである。
 それ以来トラウマとなった隊長は、飛鳥隊員の顔を見るたび軽く勃起してしまうのだった。
 “ああ………俺はなんてことに………”
 まさに視界から消え去ろうとする戦闘機を見送ると、小林隊長は固く目を閉じて左右に首を振った。

 さて………。

 しばらくのにらみ合いの後、ゼットンはおもむろに口を開いた。
「ふん、正義の味方ウルトラ一族の代表がこんな小娘か……」
「なんですって!」
 ウルトラウーマンは色めき立って声を上げた。
「あたしを馬鹿にする前に実力を試してみたらどう? 後で手をついて謝っても格好がつかないわよ!」
 ウルトラウーマンは女性蔑視に対する怒りの炎を燃やした。
 ……いや待って………。
 怒りの炎と思っていたが、どうも感じが違っていた。
 そうなのだ。
 すでにウルトラウーマンが地球に着陸してからとうに3分を過ぎ、彼女の身の内には欲情の炎がメラメラと燃え上がり始めていたのである。
ウルトラウーマン(1)目次ウルトラウーマン(3)

コメント一覧
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    • ––––––
      1. Mikiko
    • 2021/01/21 05:46
    • ウルトラマン着衣問題
       これは、ウルトラマンの放送開始以来、議論が続けられ……。
       今だ、明瞭な回答が見いだされてない大問題だそうです。
       すなわち!
       ウルトラマンは、宇宙服(のようなもの)を着ているのか……。
       それとも、あの外観はスキン(つまり裸)なのか。
       両説ともに支持者がおり、根拠となる持論を展開してるようです。
       ↓のページをご参照下さい。
      https://ja.uncyclopedia.info/wiki/%E3%82%A6%E3%83%AB%E3%83%88%E3%83%A9%E3%83%9E%E3%83%B3%E7%9D%80%E8%A1%A3%E5%95%8F%E9%A1%8C

       わたしはやはり、宇宙服みたいなのを着てる派ですね。
       理由は簡単。
       性器が見えないから。
       ウルトラの父とウルトラの母からウルトラマンが生まれたとすれば……。
       当然、2つの性による生殖があるわけです。
       もちろん、ウルトラ一族が人類と同じ性器を持ち……。
       同じような性行為をしてるとは限りませんが。
       でも、ハヤタ隊員と一心同体になるわけですから……。
       人体構造は、似てるんじゃないですかね。

    • ––––––
      2. 手羽崎 鶏造
    • 2021/01/21 09:25
    • ワタシも宇宙服派に1票です。
      なぜならウルトラの母の盛り上がった
      乳房に乳首が確認できないから。
      きっとあのユニフォームの下に
      裸体が潜んでいるのではと推測します。
      また、あの一族の生殖器はウルトラマンコ・
      ウルトラチンコと呼ばれているのでは
      ないでしょうか。

    • ––––––
      3. 八十八十郎
    • 2021/01/21 16:12
    • Mikikoさん、鶏造さん、ご意見をいただき有難うございました。
      私は何となく、スキン派はロマン派、宇宙服派は現実派の様に感じます。
      取り敢えず私たち皆現実派で、慶賀の至りです。

      こんなことを書くと、瞳を潤ませて”いや違う!!”なんて言う方が現れたりするので、この話題はやはり永遠の謎ということにした方がよろしいかと思います。

      手羽崎鶏造さん、まだよくご挨拶も出来てなく申し訳ありません。
      いつも軽妙な書入れ楽しませていただいております。
      ありがとうございます。



    • ––––––
      4. Mikiko
    • 2021/01/21 16:17
    • なるほど
       ウルトラの母の乳房は盛りあがってるんですね。
       としたら、人類とほとんど同じ仕組みで種が繋がれてると思われます。
       ならば、下の方も人類と類似してて当然でしょう。

    • ––––––
      5. Mikiko
    • 2021/01/21 16:47
    • 八十郎さん
       本日は、テレワークでした。
       慣れて来たので、会社でするよりはかどります。
       持ち帰った材料を、すべて片付けたので……。
       今日は、早上がりです。
       仕事が終わった瞬間に、すでに家に居るというのは、何とすばらしいんでしょう。
       今までの通勤は、ほんとに時間の無駄だったと思わざるを得ません。

    • ––––––
      6. 八十八十郎
    • 2021/01/21 20:25
    • おっしゃる通り、それは在宅の喜びですよね。
      何となく仕事と自分の生活・人生が近くなったような気がします。

      まあ私の様に普通の通勤から上がった者には、かえって寒い日に襟を立て暑い日に汗を拭きの通勤が懐かしくなったりするのですが。(笑)

    • ––––––
      7. Mikiko
    • 2021/01/22 05:44
    • テレワークを始めたころは……
       お休みのような気になってしまうところがありました。
       なので夜、たくさんお酒を飲んでしまったりしてましたね。
       でも今は、通勤日と同じ酒量に抑えられるようになりました。
       あ、お昼には、350mlを1缶飲んでしまいますけど。
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