2020.7.13(月)
望遠鏡の角度は、登録した順番に自動でスイッチングできた。
テレビのチャンネルが自動で切り変わるようなものだ。
この望遠鏡版ザッピングをしながらの夕食が、1日で一番楽しいときだった。
そして、ある夜。
ついに、求めていたシーンが彼の前に現れた。
これまで、誰の姿も映ったことのない窓だった。
しかし、夜でも常にカーテンが開いているので、角度を登録してあった。
覗き男は慌てて、オートスイッチングを止めた。
窓際には、紫色のソファーが見える。
もちろんソファーは、こちらに背を向けている。
いつ見ても、これしか映らない部屋だった。
しかし、この日は違った。
女性が現れたのだ。
赤いバスローブを纏っていた。
覗き男の胸は高鳴った。
しかし……。
すぐに舌打ちが出た。
女性は、髪の水気を取っていたバスタオルをソファーに投げた。
女性の髪が露わになった。
白かったのだ。
総白髪ではなく、黒髪も覗くが、白い方が目立つ。
最近認知されてきた、グレイヘアというやつか。
しかし……。
覗き男にとっては、いわゆる“ババア”には違いない。
思い出の中の小学生が理想の男にとって……。
まったく妄想の埒外にある対象だった。
覗き男は、オートスイッチを再作動させようと、手を伸ばした。
グレイヘアの女が、窓際に立った。
顔が真っ直ぐにレンズを見た。
望遠鏡に気づいたのかと、一瞬どきりとした。
もちろん、そんなはずはない。
知った顔だった。
食材の買い出しに出る商店街で、毎日のように見ていた。
小綺麗な花屋のオーナーだった。
前面が総ガラス張りなので、覗かなくても中がよく見えた。
店員ではなく、オーナーだと思ったのはもちろん勘だ。
しかし、若い女店員に指図をする様子……。
店名が個人名を冠したものだったこと。
おそらく間違いないだろう。
テレビのチャンネルが自動で切り変わるようなものだ。
この望遠鏡版ザッピングをしながらの夕食が、1日で一番楽しいときだった。
そして、ある夜。
ついに、求めていたシーンが彼の前に現れた。
これまで、誰の姿も映ったことのない窓だった。
しかし、夜でも常にカーテンが開いているので、角度を登録してあった。
覗き男は慌てて、オートスイッチングを止めた。
窓際には、紫色のソファーが見える。
もちろんソファーは、こちらに背を向けている。
いつ見ても、これしか映らない部屋だった。
しかし、この日は違った。
女性が現れたのだ。
赤いバスローブを纏っていた。
覗き男の胸は高鳴った。
しかし……。
すぐに舌打ちが出た。
女性は、髪の水気を取っていたバスタオルをソファーに投げた。
女性の髪が露わになった。
白かったのだ。
総白髪ではなく、黒髪も覗くが、白い方が目立つ。
最近認知されてきた、グレイヘアというやつか。
しかし……。
覗き男にとっては、いわゆる“ババア”には違いない。
思い出の中の小学生が理想の男にとって……。
まったく妄想の埒外にある対象だった。
覗き男は、オートスイッチを再作動させようと、手を伸ばした。
グレイヘアの女が、窓際に立った。
顔が真っ直ぐにレンズを見た。
望遠鏡に気づいたのかと、一瞬どきりとした。
もちろん、そんなはずはない。
知った顔だった。
食材の買い出しに出る商店街で、毎日のように見ていた。
小綺麗な花屋のオーナーだった。
前面が総ガラス張りなので、覗かなくても中がよく見えた。
店員ではなく、オーナーだと思ったのはもちろん勘だ。
しかし、若い女店員に指図をする様子……。
店名が個人名を冠したものだったこと。
おそらく間違いないだろう。
コメント一覧
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1. Mikiko- 2020/07/13 06:13
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今日は何の日
7月13日は、『もつ焼の日』。
畜産副産物流通の近代化、生産の合理化及び消費の拡大などを促進することを目的に活動する『(社)日本畜産副産物協会(http://www.jlba.or.jp/)/東京都千代田区岩本町』が、2011(平成23)年に制定。
また、食肉や牛、豚などの「もつ(ホルモン)」を扱う『㈱丸協食産(http://www.maru-kyo.co.jp/)/長崎県佐世保市』も制定してます。
日付は「な(7)い(1)ぞう(3)⇒内臓」と読む語呂合わせから。
「もつ焼」の美味しさ、動物からもたらされる資源の有効活用などを広めることが目的。
記念日は、『(社)日本記念日協会(https://www.kinenbi.gr.jp/)』により認定、登録されてます。
上記の記述は、こちら(https://zatsuneta.com/archives/107134.html)のページから転載させていただきました。
さらに同じページから、引用を続けさせていただきます。
「もつ」は栄養価が高く、夏バテ対策の食材としてもよく知られてます。
焼肉だけでなく、バーベキューなどのアウトドアや家庭料理でも幅広く楽しむことができます。
暑くなるこの季節に、美味しい「もつ」を食べてスタミナをつけてほしいとの思いが込められてます。
「もつ」とは動物の内臓のことで……。
ホルモン(小腸)、シマチョウ(大腸)、レバー(肝臓)、ミノ(牛の第一胃)、ハチノス(牛の第二胃)、センマイ(牛の第三胃)、ギアラ(牛の第四胃)、ハツ(心臓)、ハラミ(横隔膜)などがあります。
以上、引用終わり。
続きは次のコメントで。
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2. Mikiko- 2020/07/13 06:13
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今日は何の日(つづき)
「もつ」の語源は、もちろん「臓物(ぞうもつ)」なんでしょうね。
「ホルモン」の語源には、2説あるようです。
ひとつはもちろん、内分泌の「ホルモン」由来説。
もうひとつは、ダジャレ。
内臓は、本来捨てるものだったので……。
「放るもん(捨てるもの)」を使うという意味。
真偽はともかく、わたしは後者を採りたいです。
もつ焼きを最後に食べたのは……。
もう数年前だったでしょうか。
会社の飲み会でした。
味は好きなんですよ。
見た目はグロいですが。
焼いてる匂いもいいし。
その店は、網のすぐ上にレンジフードみたいな煙の吸込み口があり……。
服に匂いが着くこともありませんでした。
でも、もつ焼きには、大きな欠点がひとつあります。
噛み切れないこと。
出すわけに行きませんよね。
グロさが倍加してるはずですから。
飲みこむしかありませんが……。
タイミングが難しい。
ある程度噛んだら、覚悟を決めて飲みこむしかないようです。
そのためには、なるべく小さいのを選ぶというのも重要。
大物を頬張ったら、必ず後悔します。
続きはさらに次のコメントで。
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3. Mikiko- 2020/07/13 06:14
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今日は何の日(つづきのつづき)
その点、もつ煮込みはいいです。
コリコリしてて、噛めますし……。
小さく切ってあるので、飲みこみにもハードルが高くありません。
ただ、生ネギがね。
あれが鬼門です。
基本的に、食べたくないです。
でも、味が嫌いなわけじゃありません。
むしろ、好きです。
だから、やっかいなんです。
イヤなのは、食後も臭いが口に残ること。
わたしの息を嗅ぐ人が臭いだろうなとかを気にしてるわけじゃないです。
自分がイヤなんです。
食後は、臭いや味などの余韻は、すっぱりと断ち切りたいんです。
でも、生ネギはそれをさせてくれません。
臭いの残らないネギって、作れないものですかね?
苦くないゴーヤとかは出来てるようですから。
そう云えば、九州豪雨。
ハウスが水を被ったという農家さんが、インタビューに応じてました。
なんと、4年連続で被害を受けてるとか。
先祖代々の土地とはいえ……。
もうそこでは、農業が出来なくなってるということではないでしょうか。
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4. 手羽崎 鶏造- 2020/07/14 07:57
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< 本篇より >
「ババア」。
はい 好みです。
(自分がジジイであることも
もちろんですが。)
近頃の「ババア」さまは美味だと
思います。
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5. Mikiko- 2020/07/14 08:07
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熟女の定義
昔は、30代で十分熟女だったと思います。
今はもう、40代でも未熟女って感じですよね。
熟女の中心は、50代じゃないですか。
60代も、十分現役ゾーンに入って来ましたし。
しかし、今日はしっかりした雨が降ってます。
長靴だな。