2020.7.12(日)
30を過ぎて未婚。
いや、未婚どころではない。
童貞だ。
もう、取り返しのつかない人生。
それならこのまま、自分のためだけに生きてもいいではないか。
これから結婚し、子供が出来たりしたら……。
いったいどれほどの自由な時間が奪われてしまうだろう。
考えるだけでイヤになった。
やはり、ひとりがいい。
そう。
だって、こんな楽しいことまで見つけてしまったのだから。
しかし、このままベランダで覗きを続けるのは……。
あまりにも危険だと気づいた。
こちらから見えると云うことは……。
もし、向こうでも望遠鏡を持っている家庭があれば、こちらが見えることになる。
天体観測なら、鏡筒が上を向いている。
しかし覗きでは水平で、レンズが正面に見えるだろう。
通報されかねない。
しかも、それを覗いているところを見られたりしたら致命的だ。
覗き男はホームセンターから、大型のカラー段ボールを買って来た。
色は、レンズ周りと同じ黒だ。
鏡筒を水平にした望遠鏡なら、十分収まる。
もちろん、レンズの位置には丸い穴を空けた。
対面のマンションからは、ベランダの物置か何かにしか見えないだろう。
もうひとつ、思い切って望遠鏡を買い換えた。
ケーブルで屋内の映像機器に接続できるタイプだ。
映像機器に、望遠鏡の画像を映せる。
鏡筒の角度も、ケーブルを介してリモコン操作できた。
これで、ベランダでの姿を見咎められることもない。
よく見える部屋は、いくつかあった。
そのときの角度は記憶させることができ、簡単に呼び出すことが可能だった。
だが……。
残念ながら、期待していたシーンには巡り会えなかった。
もちろん期待していたのは……。
女性の裸。
オナニーシーン。
あるいはずばり、性交シーン。
しかし考えてみれば……。
カーテンを開けた窓際で、そんなことをする者は、まずいないはずだ。
マンションは明らかに、子育て世代の家族が住むタイプだった。
ベランダには、子供の洗濯物をよく見かけた。
そういう家庭で、夫婦がリビングの窓際で性交することなど、まずあり得ないだろう。
とはわかっているが、他人の生活を覗き見する面白さに惹かれ……。
仕事が終わった後は、ビール片手にモニターの前に座るのが日課になっていた。
いや、未婚どころではない。
童貞だ。
もう、取り返しのつかない人生。
それならこのまま、自分のためだけに生きてもいいではないか。
これから結婚し、子供が出来たりしたら……。
いったいどれほどの自由な時間が奪われてしまうだろう。
考えるだけでイヤになった。
やはり、ひとりがいい。
そう。
だって、こんな楽しいことまで見つけてしまったのだから。
しかし、このままベランダで覗きを続けるのは……。
あまりにも危険だと気づいた。
こちらから見えると云うことは……。
もし、向こうでも望遠鏡を持っている家庭があれば、こちらが見えることになる。
天体観測なら、鏡筒が上を向いている。
しかし覗きでは水平で、レンズが正面に見えるだろう。
通報されかねない。
しかも、それを覗いているところを見られたりしたら致命的だ。
覗き男はホームセンターから、大型のカラー段ボールを買って来た。
色は、レンズ周りと同じ黒だ。
鏡筒を水平にした望遠鏡なら、十分収まる。
もちろん、レンズの位置には丸い穴を空けた。
対面のマンションからは、ベランダの物置か何かにしか見えないだろう。
もうひとつ、思い切って望遠鏡を買い換えた。
ケーブルで屋内の映像機器に接続できるタイプだ。
映像機器に、望遠鏡の画像を映せる。
鏡筒の角度も、ケーブルを介してリモコン操作できた。
これで、ベランダでの姿を見咎められることもない。
よく見える部屋は、いくつかあった。
そのときの角度は記憶させることができ、簡単に呼び出すことが可能だった。
だが……。
残念ながら、期待していたシーンには巡り会えなかった。
もちろん期待していたのは……。
女性の裸。
オナニーシーン。
あるいはずばり、性交シーン。
しかし考えてみれば……。
カーテンを開けた窓際で、そんなことをする者は、まずいないはずだ。
マンションは明らかに、子育て世代の家族が住むタイプだった。
ベランダには、子供の洗濯物をよく見かけた。
そういう家庭で、夫婦がリビングの窓際で性交することなど、まずあり得ないだろう。
とはわかっているが、他人の生活を覗き見する面白さに惹かれ……。
仕事が終わった後は、ビール片手にモニターの前に座るのが日課になっていた。
コメント一覧
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1. Mikiko- 2020/07/12 06:36
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今日は何の日
7月12日は、『デコレーションケーキの日』。
『(社)日本ケーキデコレーション協会(https://www.cake-decoration.jp/)/東京都港区高輪』が制定。
日付は、同協会が設立された2013(平成25)年7月12日から。
デコレーションケーキの美しさ、楽しさ、美味しさを、さらに多くの人に知ってもらうことが目的。
記念日は、2017(平成29)年、『(社)日本記念日協会(https://www.kinenbi.gr.jp/)』により認定、登録されました。
上記の記述は、こちら(https://zatsuneta.com/archives/107128.html)のページから転載させていただきました。
さらに同じページから、「デコレーションケーキについて」を引用させていただきます。
デコレーション(decoration)は、英語で飾り、装飾の意味です。
ケーキデコレーションとは、クリーム、アメ細工、チョコレートなどでケーキを華やかに飾るアメリカ発祥の文化です。
欧米においてデコレーションケーキは、誕生日や結婚式、卒業式、出産祝いなど……。
特別な記念日には、なくてはならないお祝いの定番アイテムとなってます。
また、休日や祝日のシンボルでもあり、贈り物としても大変人気があります。
さらにさらに同じページから、「日本ケーキデコレーション協会について」を引用させていただきます。
記念日など、お祝いのシーンに登場するデコレーションケーキ。
同協会は、その普及と、ケーキデコレーション技術の向上……。
ケーキデコレーター、ケーキデザイナーの育成、活躍の場を広げることなどを目指して活動してます。
以上、引用終わり。
続きは次のコメントで。
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2. Mikiko- 2020/07/12 06:36
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今日は何の日(つづき)
ケーキデコレーター、ケーキデザイナーという職業があることを、初めて知りました。
子供が憧れそうな職業ですね。
デコレーションケーキを……。
わたしが最後に食べたのは、小学生のころだと思います。
あ、大人になってから出席した結婚式では、食べたかも。
でも、目の前に出て来るときは、切り分けられた断片ですからね。
デコレーションケーキを食べたというイメージではないです。
小学生のころ食べたのは、クリスマスですね。
誕生日にはありません。
誕生日にケーキを買う文化は、わが家にはありませんでした。
クリスマスのデコレーションケーキは……。
やはり、飾りが印象的です。
ケーキの白は、雪のイメージ。
何を飾っても映えます。
サンタクロース形の蝋燭もあったかな。
真っ赤な服を来てましたね(当たり前)。
蝋が溶けると、顔が崩れるんじゃなかったかな(不気味)。
そのころの夢は……。
デコレーションケーキを、ひとりで丸ごと食べることでした。
大人になったら、必ずやろうと思ってました。
でももちろん、大人になってから、やったことはありません。
考えただけで胸焼けがします。
わが家で、クリスマス以外でケーキが出されなかったのは……。
家族全員が、酒飲みだったからじゃないでしょうか。
もちろん、小学生のわたしは違いますが。
わが家に、甘いお菓子が常備されてることさえありませんでした。
お菓子と云ったら、一斗缶に入った割れせんべいくらいでしたね。
でも、死ぬまでに1度くらい……。
子供のころの夢だった、デコレーションケーキの大人食いをしてみたいものです。
チョコのプレートがあって、赤いサンタの蝋燭があるやつがいいな。
顔ごとケーキに突っ伏すという芸もしてみましょうか。
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3. 手羽崎 鶏造- 2020/07/12 14:21
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< 本篇より >
「これから結婚し、子供が出来たりしたら……。
いったいどれほどの自由な時間が奪われてしまうだろう。考えるだけでイヤになった。
やはり、ひとりがいい。」
これは永遠のテーマなのかもしれません。
元気なうちはいいですけど、歳を取ると、
だんだん自由も効かなくなると思えば、
「シェア」し合う人生も有りかなあと。
ワタシですか?他人への依存度が強いので
妻に先立たれでもしたら、すぐ次の人を探すでしょう
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4. Mikiko- 2020/07/12 17:09
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覗き男の心情
これはまさしく、わたしの思いそのものです。
家族と暮らす高齢者と、一人暮らしの高齢者の幸福感を比べた場合……。
一人暮らしの人の方が高いそうです。
起きたいときに起き、寝たいときに寝る。
食事も、決まった時間ではなく、お腹が空いたら摂ればいい。
ストレスがないですよ。
わたしも断然、一人暮らしがいいです。