2020.7.6(月)
夜だった。
試験勉強で火照った頭を冷やすため、ベランダに出た。
柵にもたれ、たくさんの窓から漏れる灯りを眺めていた。
もちろん、最初からそのつもりで出たわけではなかった。
しかし、ふと気づいてしまった。
ここが、完璧に死角になっていることを。
集中するため、部屋の明かりは消してあった。
小さなデスクライトだけだった。
その明かりは、ベランダまでは届かない。
従って、ベランダに立つ由美を、後ろから映し出す光源はない。
街の灯りを眺めている由美は、誰からも見えないだろう。
そう気づいた瞬間、異様な昂奮に襲われた。
頭のほかに、もう一箇所が、突然火照り始めた。
股間だった。
はっきり言えば、性器だ。
さっき、風呂上がりに穿き替えたばかりのショーツが、また汚れてしまう。
最初は、それが言い訳だった。
ショーツを汚さないため。
それには……。
脱がなければならない。
由美はパジャマを着ていた。
ショーツを脱ぐためには、まずパジャマのズボンを脱ぐ必要がある。
もちろん、部屋に戻ってそれをするのがあたりまえだろう。
でもそのときは、あたりまえの気分では無かった。
由美は、立ったままでズボンを下ろした。
サンダルから脚をあげ、ズボンを交互に潜らす。
脱いだズボンは、背後の掃き出し窓から部屋に放った。
そしてショーツが後を追った。
投げる前、股間部を確かめた。
すでに色が変わっていた。
また洗濯だ。
自分のショーツだけは、いつもお風呂で洗濯していた。
洗濯機で、父親のと一緒に洗ってほしくないからとかではない。
股間の染みを、母に見られるのがイヤだったからだ。
今日はもう、お風呂を終えてしまっている。
明日まで放置するより、後で洗面所で洗おうか。
そんなことを思いつつ、ショーツも室内に投げ入れる。
振り向いて、再びベランダ柵にもたれる。
下半身裸で。
強い風は吹いていないのだが、裸の下腹部に夜気を感じた。
誰からの視線も無いはずだ。
しかし、全くないというのも、逆に物足りなく思えた。
由美は、100メートルほど離れた、同じくらいの高さのマンションの窓を眺めた。
もう遅いので、明かりが消えている窓が多かった。
しかし、暗い窓の住人が、すでに眠ってしまっているとは限らない。
由美の脳裏には、ベランダに望遠鏡を設置し、その映像を室内で見ている男が映った。
レンズはもちろん、由美のマンションを捉えている。
リモコンでレンズの角度を調節し、ひとつひとつ窓をパンしていく。
試験勉強で火照った頭を冷やすため、ベランダに出た。
柵にもたれ、たくさんの窓から漏れる灯りを眺めていた。
もちろん、最初からそのつもりで出たわけではなかった。
しかし、ふと気づいてしまった。
ここが、完璧に死角になっていることを。
集中するため、部屋の明かりは消してあった。
小さなデスクライトだけだった。
その明かりは、ベランダまでは届かない。
従って、ベランダに立つ由美を、後ろから映し出す光源はない。
街の灯りを眺めている由美は、誰からも見えないだろう。
そう気づいた瞬間、異様な昂奮に襲われた。
頭のほかに、もう一箇所が、突然火照り始めた。
股間だった。
はっきり言えば、性器だ。
さっき、風呂上がりに穿き替えたばかりのショーツが、また汚れてしまう。
最初は、それが言い訳だった。
ショーツを汚さないため。
それには……。
脱がなければならない。
由美はパジャマを着ていた。
ショーツを脱ぐためには、まずパジャマのズボンを脱ぐ必要がある。
もちろん、部屋に戻ってそれをするのがあたりまえだろう。
でもそのときは、あたりまえの気分では無かった。
由美は、立ったままでズボンを下ろした。
サンダルから脚をあげ、ズボンを交互に潜らす。
脱いだズボンは、背後の掃き出し窓から部屋に放った。
そしてショーツが後を追った。
投げる前、股間部を確かめた。
すでに色が変わっていた。
また洗濯だ。
自分のショーツだけは、いつもお風呂で洗濯していた。
洗濯機で、父親のと一緒に洗ってほしくないからとかではない。
股間の染みを、母に見られるのがイヤだったからだ。
今日はもう、お風呂を終えてしまっている。
明日まで放置するより、後で洗面所で洗おうか。
そんなことを思いつつ、ショーツも室内に投げ入れる。
振り向いて、再びベランダ柵にもたれる。
下半身裸で。
強い風は吹いていないのだが、裸の下腹部に夜気を感じた。
誰からの視線も無いはずだ。
しかし、全くないというのも、逆に物足りなく思えた。
由美は、100メートルほど離れた、同じくらいの高さのマンションの窓を眺めた。
もう遅いので、明かりが消えている窓が多かった。
しかし、暗い窓の住人が、すでに眠ってしまっているとは限らない。
由美の脳裏には、ベランダに望遠鏡を設置し、その映像を室内で見ている男が映った。
レンズはもちろん、由美のマンションを捉えている。
リモコンでレンズの角度を調節し、ひとつひとつ窓をパンしていく。
コメント一覧
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1. Mikiko- 2020/07/06 06:39
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今日は何の日
7月6日は、『ワクチンの日』。
医療機器、体外診断用医薬品、試薬などを取り扱う医療技術の世界的企業、アメリカ「BectonDickinson」の日本法人『日本ベクトン・ディッキンソン㈱(http://www.bdj.co.jp/)』が制定。
1885(明治18)年7月6日(今から135年前)……。
フランスの細菌学者、ルイ・パスツール(1822~1895)が開発した狂犬病ワクチンが、少年に接種されました。
この日は、ワクチンの大切さを多くの人に知ってもらうことが目的。
記念日は、『(社)日本記念日協会(https://www.kinenbi.gr.jp/)』により認定、登録されました。
上記の記述は、こちら(https://zatsuneta.com/archives/107065.html)のページから転載させていただきました。
さらに同じページから、引用を続けさせていただきます。
ワクチン(独:Vakzin、英:Vaccine)とは、感染症の予防に用いる医薬品。
病原体から作られた無毒化あるいは弱毒カ化された抗原を投与することで……。
体内に病原体に対する抗体の産生を促し、感染症に対する免疫を獲得させるもの。
パスツールは、感染症にかからないようにするために、ワクチンによる予防接種という方法を開発し……。
狂犬病や炭疽菌、ニワトリコレラなどのワクチンを発明しました。
同じ時代に生きたドイツのロベルト・コッホ(1843~1910)とともに、「近代細菌学の開祖」と呼ばれてます。
関連した記念日として、2月14日は「予防接種記念日」、2月20日は「アレルギーの日」、5月14日は「種痘記念日」、7月14日は「検疫記念日」となってます。
以上、引用終わり。
続きは次のコメントで。
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2. Mikiko- 2020/07/06 06:39
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今日は何の日(つづき)
現在、一番注目の的なのが……。
もちろん、新型コロナウィルスのワクチンですよね。
ところで、今気づいたのですが……。
「新型」って、どういう意味でしょう。
何気なく使ってましたが、まったく意味を考えてませんでした。
↓こちら(https://tokusengai.com/_ct/17343153)のページに、簡潔な説明がありました。
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実は、コロナウイルス自体は珍しいものではありません。
これまで、人に感染するコロナウイルスは6種類知られています。
いわゆるカゼの10~15%が、4種のコロナウイルスによるもの。
残りの2種は、もともと動物に感染していたコロナウイルスが変異して人に感染するようになったもの。
「重症急性呼吸器症候群(SARS)」と「中東呼吸器症候群(MERS)」です。
新型コロナウイルスは、これらに続く、ヒトに感染することが確認された7つ目のコロナウイルスということになります。
【解説】藤田紘一郎先生(東京医科歯科大学名誉教授)
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おー。
SARSもコロナウィルスだったんだ。
ところで、「コロナ」の意味です。
これは、比較的知られてると思います。
続きはさらに次のコメントで。
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3. Mikiko- 2020/07/06 06:40
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今日は何の日(つづきのつづき)
↓藤田先生に解説していただきましょう。
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「コロナウイルス」の名称「コロナ」について、Wikipediaでは、ラテン語の「corona(コロナ)」、そしてギリシャ語の「王冠」または「光冠(丸い光の輪)」、花冠を意味する「コロネ」に由来するという記述があります。
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なんだ。
Wikiの写しでしたね。
ま、これはほぼ周知の事実ですから。
しかし、コロナ。
新潟県には、大迷惑を被ってる企業があります。
その名も、『㈱コロナ』。
本社は、新潟県三条市。
東証一部上場。
連結売上高は、787億円(2020年3月)。
連結従業員数、2,304名。
大会社です。
石油ストーブなどの暖房機器のトップメーカーです。
社名が、新型コロナウイルスを連想させることから……。
社員やその家族が心を痛め、不安を感じているとの声を受け、6月13日、社長がメッセージ広告を新潟日報に発信しました(参照⇒https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000003.000048014.html)。
続きはさらにさらに次のコメントで。
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4. Mikiko- 2020/07/06 06:41
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今日は何の日(つづきのつづきのつづき)
さて。
今また、感染者が増加してきてます。
でも、緊急事態宣言が出されたころとは……。
感染者の状態は明らかに違ってます。
以前の感染者は、重篤な症状が出てからPCR検査を受け、陽性と判定された人たち。
今の感染者は違います。
夜の街で働いてる症状の出てない人などを検査して出た感染者です。
感染してると判明しても、本人は無症状でピンピンしており……。
「マジっすか」という感じだと思います。
つまり、以前の感染者は、即入院の状態だったわけです。
なので、医療現場がテンパった。
今の感染者は無症状ですから、入院しません。
医療現場には余裕があります。
しかしね。
緊急事態宣言解除後の日本。
元に戻りすぎでしたよ。
習慣で残ったのはマスクだけって感じ。
あの在宅勤務期間はなんだったのという思いです。
ま、わたしも大きなことは言えませんが。
解除後、在宅勤務をしたのは、確か2日だけです。
わたしの場合、紙の書類を持ち帰らないと、仕事が出来ないんです。
行き帰りのとき、そうした書類の入ったカバンを持ってると、ほんと不安です。
どこかに置き忘れないか、ひったくられないかって。
あまり不安そうにしてると目を付けられると思うので……。
平気は装ってますが(返って挙動不審?)。
宅配便で送るという手もあるんですけどね。
でも、1日、タイムラグが出来ちゃうし。
会議以外で、ちゃんとテレワークが出来てる人って……。
どのくらいいるんですかね?
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5. 手羽崎 鶏造- 2020/07/06 09:17
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大阪にはコロナホテルも有ります。
コロナビールもあったし
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6. Mikiko- 2020/07/06 19:19
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コロナホテル
聞いたことあります。
こちらに宿泊すると……。
コロナウィルスを迎え撃つ力を得るという評判を流したらどうでしょう。
連日、満員になると思います。