Mikiko's Room

 ゴシック系長編レズビアン小説 「由美と美弥子」を連載しています(完全18禁なので、良い子のみんなは覗かないでね)。
 「由美と美弥子」には、ほとんど女性しか出てきませんが、登場する全ての女性が変態です。
 文章は「蒼古」を旨とし、納戸の奥から発掘されたエロ本に載ってた(挿絵:加藤かほる)、みたいな感じを目指しています。
 美しき変態たちの宴を、どうぞお楽しみください。
管理人:Mikiko
由美と美弥子 3050
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「かんぱーい」

 3つの缶が、テーブルの上で交わされた。
 アルミのあたる鈍い音がした。

「あー。
 乾杯だけは、グラスの方が良かったわね」
「万里亜さん!
 今さら」
「さ、飲も飲も。
 味は一緒よ」

 万里亜は、缶を口元で大きく傾けた。
 白い喉が起伏する。
 エロチックだった。
 男性なら、この時点で飛びかかってるのではないか。

「あー、美味しい」
「すごいー。
 一気にぜんぶ開けちゃった」
「350だもの。
 やっぱ、500にすれば良かったか」
「お代わり、持ってきます」
「2本、お願い」

 缶ビールを両手に持って戻ると、万里亜がグラスを口に運んでいた。

「由美ちゃんの、もらっちゃった」

 由美が、自分の缶からビールを注いだのだろう。

「さ、食べましょう。
 ピザが冷めちゃうわ。
 このお重、ちょっと有名なのよ」
「いただきます」

 由美は、取り皿も用意してあった。
 テーブル中央に積んである。
 うっかりしているようで、案外気も回ることに感心した。
 でも、万里亜の前だからかも知れない。
 それを思うと、少し複雑だった。

 賑やかな宴は、時間を忘れた。
 テーブルの料理も、若い3人の胃にあらかた収まってしまった。

「あら、大変」
「どうしたんです?」
「ワイン飲むの、忘れてたわ。
 あんなに苦労して持って来たのに」
「用意します」
「お願い」
「ビールばっかりで、ちょっと涼しくなっちゃったわね」

 万里亜のワンピースは薄そうだった。
由美と美弥子 3049目次由美と美弥子 3051


コメント一覧
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    • ––––––
      1. Mikiko
    • 2020/05/29 05:50
    • 今日は何の日
       5月29日は、『呉服の日』。
       「全国呉服小売組合総連合会」が制定。
       また、着物の卸売業の国内ナンバーワンシェアを持つ『ウライ㈱(https://www.urai.co.jp/)/京都府京都市下京区』が制定。
       日付は、「ご(5)ふ(2)く(9)(呉服)」と読む語呂合せから。
       和服業界の振興と、より多くの人に和服の良さ知ってもらうことが目的。
       記念日は、ウライが制定した日として、2017(平成29)年に『(社)日本記念日協会(https://www.kinenbi.gr.jp/)』により認定、登録されました。
       上記の記述は、こちら(https://zatsuneta.com/archives/105291.html)のページから転載させていただきました。
       さらに同じページから、「呉服と呉服屋について」を引用させていただきます。
       呉服とは、和服用の織物の総称、または糸が太い綿織物や麻織物の太物(ふともの)に対して絹織物のことを意味しました。
       呉服の名前は、中国の三国時代の呉に由来し、呉の国から伝来した織物という意味です。
       江戸時代には、上等な絹織物を扱う呉服屋と、普段着の綿織物や麻織物を扱う太物屋がありました。
       明治時代以降、日常生活に洋服が用いられるようになり……。
       普段着として和服を着る人が少なくなったため、太物屋は廃れていきました。
       そして現在、呉服屋は、呉服や太物の区別なく、和服(着物)を扱うお店となってます。
       2月10日は、太物の「ふ(2)と(10)」と読む語呂合わせから「太物の日」に……。
       11月15日は、「七五三」に由来して「着物の日」となってます。
       以上、引用終わり。
       続きは次のコメントで。

    • ––––––
      2. Mikiko
    • 2020/05/29 05:51
    • 今日は何の日(つづき)
       ↓の記述には、やや疑問があります。
      +++
       明治時代以降、日常生活に洋服が用いられるようになり……。
       普段着として和服を着る人が少なくなったため、太物屋は廃れていきました。
      +++
       和服が普段着として着られなくなっていったのは……。
       戦後、しかも昭和40年代以降じゃないでしょうか。
       昔の歌手が舞台で歌う動画なんか見ると、観客の女性の多くが着物です。
       ↓昭和41(1966)年の都はるみの舞台。
      https://www.youtube.com/watch?v=LjHt4siM6Wk
       あれは、晴れ着として着てたんですかね?
       しかし、都はるみ……。
       尋常ならざる上手さですね(当時まだ、18歳!)。
       男性の勤め人は、さすがに会社に行くときは背広だったでしょう。
       でも、家に帰ると、すぐに着物に着替えてたと思います。
       サザエさん家の波平さんがそうですよね。
       つまり当時の着物は、男性にとっては、寛ぐための服装だったわけです。
       女性と違って、帯をキリキリ巻いたりしませんしね。
       袂や懐など、収納も多く便利です。
       続きはさらに次のコメントで。

    • ––––––
      3. Mikiko
    • 2020/05/29 05:52
    • 今日は何の日(つづきのつづき)
       さて、わたしと着物。
       着たことありません。
       成人式も出ませんし、結婚式も他人のだけ。
       冬は綿入れ半纏を着ますが……。
       あれって、着物ですかね?
       あ、もし浴衣が着物なら、これだけはあります。
       旅館やビジホの備え付けのやつ。
       しかし、起きたとき、あまりにもだらしなくなってるのが困りものです。
       ひとりの部屋なら構わないんですけどね。
       社員旅行で、複数人と同部屋のときが、かなり問題。
       わたしは、イビキこそかかないと思いますが、寝相が悪いんです。
       特に、飲むとヒドくなります。
       畳に転がり出たりします。
       そのとき浴衣が、試合終了前の柔道着みたいにはだけてると問題大きいです。
       ま、寝るのはひとりに限ります。
       また、東京旅行、行きたいな。
       補足。
       呉服と言えば、越後屋。
       現在の三越です。
       今年の3月22日、新潟三越が閉店しました。
       でも、ギリギリ良い時期だったと思いますよ。
       緊急事態宣言が出される前。
       閉店の日は、多くの人に見送られてシャッターが下ろされました。
       なお、三越と言えば、ライオン。
       そのライオン像ですが、すぐ近くにもらい手が見つかりました。
       中央区役所なども入るNEXT21というビルです。
       道路から少し引っこんだ場所に静かに鎮座してます。
       台座がずいぶんと低くなりましたが、
       ま、引退の地には、最適だと思います。

    • ––––––
      4. 手羽崎 鶏造
    • 2020/05/29 22:10
    • 「水戸黄門」シリーズによく
      出てきそうな1シーン
      互いに酒を交わしながら、
      「越後屋、そちも悪(わる)だのう」
      「いえいえ、お代官ほどでは」
      ガハハと笑いあう悪党二人。
      そのこと?

    • ––––––
      5. Mikiko
    • 2020/05/30 06:38
    • 越後屋の由来
       越後屋創設者の先祖は武士で……。
       三井越後守(みついえちごのかみ)を名乗ってました。
       ここから取って、越後屋となったんですね。
       もちろん、三越の「三」は、「三井」から来てます。
       で、越後守ですが……。
       当時は、その土地と関係なくても、「守(かみ)」や「介(すけ):上野介(こうずけのすけ)など」を名乗れました。
       早い話、三井家は、新潟県とは縁もゆかりもない家系なんです。
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