2020.1.11(土)
「拇印なら、親指かしら?」
「人差し指で結構です」
女教授は、右の人差し指を朱肉に転がし、紙片の上に翳した。
チラリと万里亜を睨めあげる。
視線を紙片に戻すと、指を落とした。
指を持ちあげる。
「綺麗に写ったわ。
考えてみれば、指紋なんだから……。
印鑑なんかより、圧倒的証拠よね。
実印なんてものやめて、みんな拇印にすればいいのよ。
印鑑は忘れることがあっても……。
手の指、忘れて来ることなんてないんだから」
女教授はティッシュを抜きあげ、指を拭った。
「さ、どうぞ」
女教授は紙片の向きを変えると、万里亜の元に滑らせた。
万里亜は紙片を一瞥し、すぐに折りたたんだ。
胸ポケットに入れる。
「これで、このお金はわたしのものね」
「お間違いなく。
出資金ですから」
「わかってるわよ。
有意義に使わせてもらうわ。
儲けて、配当を出せばいいんでしょ」
「期待しています」
「あ、それじゃ、話がまとまったわけだから……。
握手しましょ」
女教授は椅子から起ちあがり、右手をテーブル上に差し出した。
万里亜も起ち、女教授の手を握った。
「柔らかい手。
やっぱり若いのね。
こんなにやり手なのに。
そうそう。
3年生なら、もうハタチを過ぎてるわよね。
乾杯しましょ」
女教授は、テーブル下からワイングラスを取り出した。
どうやら、グラスハンガーで逆さに吊されていたようだ。
テーブルにグラスを置くと、赤ワインをなみなみと注ぐ。
自分のグラスにも、注ぎ足す。
「じゃ、乾杯ね」
「先生の新しい未来に」
「うれしいわ。
乾杯」
ガラスの触れる音が、涼やかに響いた。
2人は立ったまま、グラスを飲み干した。
「人差し指で結構です」
女教授は、右の人差し指を朱肉に転がし、紙片の上に翳した。
チラリと万里亜を睨めあげる。
視線を紙片に戻すと、指を落とした。
指を持ちあげる。
「綺麗に写ったわ。
考えてみれば、指紋なんだから……。
印鑑なんかより、圧倒的証拠よね。
実印なんてものやめて、みんな拇印にすればいいのよ。
印鑑は忘れることがあっても……。
手の指、忘れて来ることなんてないんだから」
女教授はティッシュを抜きあげ、指を拭った。
「さ、どうぞ」
女教授は紙片の向きを変えると、万里亜の元に滑らせた。
万里亜は紙片を一瞥し、すぐに折りたたんだ。
胸ポケットに入れる。
「これで、このお金はわたしのものね」
「お間違いなく。
出資金ですから」
「わかってるわよ。
有意義に使わせてもらうわ。
儲けて、配当を出せばいいんでしょ」
「期待しています」
「あ、それじゃ、話がまとまったわけだから……。
握手しましょ」
女教授は椅子から起ちあがり、右手をテーブル上に差し出した。
万里亜も起ち、女教授の手を握った。
「柔らかい手。
やっぱり若いのね。
こんなにやり手なのに。
そうそう。
3年生なら、もうハタチを過ぎてるわよね。
乾杯しましょ」
女教授は、テーブル下からワイングラスを取り出した。
どうやら、グラスハンガーで逆さに吊されていたようだ。
テーブルにグラスを置くと、赤ワインをなみなみと注ぐ。
自分のグラスにも、注ぎ足す。
「じゃ、乾杯ね」
「先生の新しい未来に」
「うれしいわ。
乾杯」
ガラスの触れる音が、涼やかに響いた。
2人は立ったまま、グラスを飲み干した。
コメント一覧
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1. Mikiko- 2020/01/11 06:21
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今日は何の日
1月11日は、『UNO(ウノ)の日』。
世界約80ヵ国で親しまれている人気カードゲーム「UNO(ウノ)」を販売する「マテル・インターナショナル㈱」が制定。
日付は、スペイン語やイタリア語で「UNO(ウノ)」は数字の「1」を意味することから、「1」が重なる1月11日に。
2016(平成28)年、誕生から45周年を迎えた「UNO(ウノ)」を……。
さらに多くの人に親しみ、楽しんでもらうことが目的。
記念日は、2017(平成29)年、『(社)日本記念日協会(https://www.kinenbi.gr.jp/)』により認定、登録されました。
上記の記述は、こちら(https://zatsuneta.com/archives/101119.html)のページから転載させていただきました。
さらに上記のページから、「UNO(ウノ)について」を引用させていただきます。
1971(昭和46)年に、アメリカのオハイオ州で理髪店を営む「マール・ロビンス(Merle Robbins)」により考案され……。
1979(昭和54)年に広く発売されて人気となりました。
本ゲームは専用のカードを用い、配られた手札を早く0枚にした者が勝者となるゲームです。
対戦相手を妨害する役札が存在すること……。
残り手札が1枚となった時に、「UNO(ウノ)!」と宣言しなければならないことが特徴です。
続きは次のコメントで。
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2. Mikiko- 2020/01/11 06:21
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今日は何の日(つづき)
「UNO(ウノ)」を販売する「マテル・インターナショナル㈱」は……。
アメリカ・カリフォルニア州エル・セグンドに本拠を置く世界最大規模の玩具メーカーで、バービー人形で知られます。
「UNO(ウノ)」はこれまでに、世界約80ヵ国で1億5000万個が販売されています。
リニューアルされた現在の「UNO(ウノ)」には4枚のカードが新たに加わり……。
指定した相手と手持ちのカードをすべて交換できる「とりかえっこワイルド(1枚)」とオリジナルルールをつくって書き込むことができる「白いワイルドカード(3枚)」があり、より一層エキサイティングになってます。
以上、引用終わり。
さて、わたしと「UNO(ウノ)」。
やったことありません。
ルールも知りません。
終わり……。
というわけにもいきませんね。
まず、数字の「1」にまつわる記念日ですが……。
11月11日に集中してます。
4つ並ぶのはこの日だけですから。
1月1日は記念日にしにくいです。
11月1日もありますが……。
それなら、11月11日にしようとなるでしょう。
1月11日にも、毎月「11日」の記念日以外、見あたらないようです。
『UNO(ウノ)の日』、なんでこの日にしたんですかね?
続きはさらに次のコメントで。
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3. Mikiko- 2020/01/11 06:22
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今日は何の日(つづきのつづき)
さて。
「UNO(ウノ)」。
そんなに有名なんですか。
説明を読むと、なんだか和気あいあいとやるゲームみたいです。
相手を妨害するカードとか、場が湧きそうですよね。
お正月に、いとこが集まったときなどにいいんじゃないでしょうか。
ルールを知らなくても、知ってる人が教えれば出来ますかね。
カードゲームなら、運がかなり勝敗を左右するでしょうから……。
初めてやった人が勝つことだってあるんじゃないですか。
↓Wiki(https://ja.wikipedia.org/wiki/UNO_(%E3%82%B2%E3%83%BC%E3%83%A0))の説明書きを読むと……。
・人数 2-10人
・対象年齢 7歳以上
・枚数 108枚
・プレイ時間 10分
・運要素 高
となってます。
まさに、お正月のゲームに相応しいです。
何人でも出来るというのがいいです。
しかし、上記Wikiでルールを読みましたが……。
さっぱり理解できませんでした。
あまりにも複雑すぎるんでないの?
お酒を飲んでたら、ぜったいに出来ませんよ。
子供同士でやりましょう。
わたしは、お酒の方がいいです。
それにしても、神田うの。
相変わらず、お騒がせみたいですね。
なお、「うの」は本名だそうです。
由来は、持統天皇の幼名「鵜野讃良皇女(うののさららのひめみこ)」だとか。
両親が「UNO(ウノ)」好きだったわけじゃないんですね。