2019.10.28(月)
「でも、どうして……」
この男、薫が、なぜ美弥子のマンションを知っているのか。
「実は……。
涼太に頼んで、履歴書、スマホで撮らせたんです」
涼太とは、バイト先の民宿の息子だ。
確か、小学4年生だった。
そんな子供に、犯罪めいたことまでさせるとは。
やはりこの薫という男は、信用ならない。
しかし、マンションからここまで付いて来られて……。
まったく気づかなかった自分にも呆れた。
「ここに来ること、知ってたの?」
「いいえ」
そうか。
SuicaなどのICカード乗車券だ。
あれを使えば、尾行する相手の行き先がわからなくても不自由しない。
いちいち切符を買っていては、そうはいかないだろう。
尾行者にとっては、便利な世の中になったものだ。
「由美のところへは?」
「行ってません。
履歴書の住所、ネットで調べたら、女子学生専用のマンションみたいでしたから。
セキュリティが厳しいと思って。
それに……。
あの人は怖いです」
そうだろう。
まだ肋が痛むのではないか。
それより!
肝心なことを聞いていなかった。
「でも、何しに、わたしのところへ?」
「……。
忘れられなくて。
あの夜のことが」
物干しのポールに裸で縛られ……。
あり得ない告白をした夜のことか。
呆れた男だ。
「悪いけどわたし、これからバイトなのよ」
美弥子は、入口の看板を指差した。
看板には、万里亜のスタジオ名が入っていた。
この男、薫が、なぜ美弥子のマンションを知っているのか。
「実は……。
涼太に頼んで、履歴書、スマホで撮らせたんです」
涼太とは、バイト先の民宿の息子だ。
確か、小学4年生だった。
そんな子供に、犯罪めいたことまでさせるとは。
やはりこの薫という男は、信用ならない。
しかし、マンションからここまで付いて来られて……。
まったく気づかなかった自分にも呆れた。
「ここに来ること、知ってたの?」
「いいえ」
そうか。
SuicaなどのICカード乗車券だ。
あれを使えば、尾行する相手の行き先がわからなくても不自由しない。
いちいち切符を買っていては、そうはいかないだろう。
尾行者にとっては、便利な世の中になったものだ。
「由美のところへは?」
「行ってません。
履歴書の住所、ネットで調べたら、女子学生専用のマンションみたいでしたから。
セキュリティが厳しいと思って。
それに……。
あの人は怖いです」
そうだろう。
まだ肋が痛むのではないか。
それより!
肝心なことを聞いていなかった。
「でも、何しに、わたしのところへ?」
「……。
忘れられなくて。
あの夜のことが」
物干しのポールに裸で縛られ……。
あり得ない告白をした夜のことか。
呆れた男だ。
「悪いけどわたし、これからバイトなのよ」
美弥子は、入口の看板を指差した。
看板には、万里亜のスタジオ名が入っていた。
コメント一覧
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1. Mikiko- 2019/10/28 06:33
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今日は何の日
10月28日は、『速記記念日』。
速記の普及、発達を目的とし、速記技能検定などを行う『(社)日本速記協会(東京都豊島区高田)https://sokki.or.jp/』が制定。
1882(明治15)年10月28日(今から137年前)……。
田鎖綱紀(たくさり こうき/1854-1938)が、東京日本橋で初めて速記講習会(日本傍聴筆記法講習会)を開催しました。
この速記法は田鎖自らが考案したもので、その速さから田鎖は「電筆将軍」と呼ばれました。
1888(明治22)年、講習会の7周年記念会を開いたおり、この日を「速記記念日」と制定しました。
上記の記述は、こちら(https://zatsuneta.com/archives/110281.html)のページから転載させていただきました。
さらに上記のページから、「速記について」を引用させていただきます。
速記(shorthand)とは、速記文字(速記符号)と呼ばれる特殊な記号を用い……。
言葉を簡単な符号にして、人の発言などを書き記す方法を云います。
主に議会や法廷の発言を記録する分野や出版、ジャーナリズムなどで利用されてます。
この技術の知識体系を速記法、技術を運用する方法を速記術、実際に運用する者を速記者と云います。
『(社)日本速記協会』では、文科省認定速記技能検定試験1級に合格し、申請した者を速記士として登録してます。
日本語の符号速記(手書き速記)は、基礎符号に、文字ではなく、表音機能を持つ図形を用いる方法です。
田鎖式、参議院式、衆議院式、熊崎式、中根式などがあります。
田鎖式は、アメリカのグラハム式を日本語に適用した方式です。
以上、引用終わり。
続きは次のコメントで。
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2. Mikiko- 2019/10/28 06:33
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今日は何の日(つづき)
さて。
わたしと速記。
関わりはありません。
が……。
昔から、気になる技術でした。
これを知ってたら、ノートを取るのが楽だったろうなと思います。
速記を教える専門学校がありますよね。
でもわたし、この技術は、もっと早くに教えるべきなんじゃないかと思います。
小学校に入ってすぐとか。
で、話は変わって、わたしが考える村おこしのひとつ。
優秀な進学校を作るんです。
実績をあげ、村の住人しか入学できないことにすれば……。
全国から、入村者が増えるはずです。
では、どうやって進学校を作るか。
まず、学校は、小中高一貫校にします。
この間に受験は一切なしです。
で、小学校に入学してまず、3つの技術を習得させます。
①速記術
②暗記術
③ペン習字
最初に、①と②をじっくりと学ばせ、習得させれば……。
その間の遅れなんか、あっという間に取り戻せます。
すぐに逆転できるでしょう。
で、小中高の12年の過程を、11年で終わらせ……。
最後の1年間は、大学受験対策だけをやるわけです。
つまり、現役生にして、浪人生の実力を持たせることが出来るのです。
あ、そうそう。
③は、何のためかと云うと……。
字が綺麗だと、字を書くのが好きになると思います。
自信にもなるし、勉強が好きになるでしょう。
さらに、字の綺麗さは一生ものの宝にもなります。
児童全員、字が綺麗な小学校。
これだけでも、全国的なインパクトがあると思いませんか?