Mikiko's Room

 ゴシック系長編レズビアン小説 「由美と美弥子」を連載しています(完全18禁なので、良い子のみんなは覗かないでね)。
 「由美と美弥子」には、ほとんど女性しか出てきませんが、登場する全ての女性が変態です。
 文章は「蒼古」を旨とし、納戸の奥から発掘されたエロ本に載ってた(挿絵:加藤かほる)、みたいな感じを目指しています。
 美しき変態たちの宴を、どうぞお楽しみください。
管理人:Mikiko
由美と美弥子 2899
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 宿に戻ると、勝手口に回るため、庭先を通った。
 庭に面した縁側の前には、シーツが干してあった。
 しかし、そのシーツは目隠しで……。
 その向こうには、美弥子たちの下着が干してある。
 そのシーツの下から、明らかに男の脚が覗いていた。
 シーツを回りこんだ由美が怒声をあげた。

「何してるの!」

 逃げ出した男は、ハーパンを膝まで下げていた。
 おそらく、パンツは穿いてなかったのだろう。
 尻が丸出しだった。
 行き止まりに追い詰められた男は、その格好で向き直った。
 男根を勃起させていた。
 洗濯物の下着をオカズに、男根を擦っていたに違いない。
 向き直って脇を擦り抜けようとした男だったが……。
 その横腹に、由美の容赦のない蹴りが入った。
 由美が、気絶した男のタンクトップを脱がせ……。
 それを使って、物干しの柱に縛り付けた。
 しかも、逃げないようにと、ハーパンまで抜き取ったのだ。
 つまり男は、全裸で物干しに縛られたわけだ。

 そしてそこで……。
 目を覚ました男から、驚くべき告白を聞いた。
 自分は別の人格の女子高生で、この男子高校生の身体に転生したのだと。
 あのときは、花火の聞こえる夜という非日常感もあり……。
 男の話に聞き入ってしまった。
 しかし、今思い返せば、そんなバカなことがあるはずもない。
 作り話か、虚言癖に違いない。
 ともかく……。
 そのときの変態男が、今、目の前に立っている。

「どうして……」

 偶然だろうか。
 しかし、この巨大なターミナル駅近くの雑踏で……。
 千葉で一度だけ会った高校生と再会する偶然など、あり得るだろうか。

「すみません。
 実は、後をついてきちゃったんです」
「どこから?」
「マンションの前からです」

 まったく気づかなかった。
 由美は拳法をやっていたせいか、そうした気配には敏感だ。
 しかし、美弥子はまったく勘が働かなかった。
 足音を忍ばせて真後ろに立った由美に、よく脅かされたものだ。
 無防備すぎ、と由美には笑われていた。

★作者注)花火大会の夜のシーンは、2073回からになります。★
由美と美弥子 2898目次由美と美弥子 2900


コメント一覧
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    • ––––––
      1. Mikiko
    • 2019/10/27 06:43
    • 今日は何の日
       10月27日は、『読書の日』。
       『読書の日』は、「読書週間(10月27日~11月9日)」の初日です。
       「読書週間」は、1924(大正13)年、図書館の利用PRを目的に「日本図書館協会」が制定した「図書館週間(11月17日~23日)」を母体としてます。
       その後、1933(昭和8)年、「東京書籍商組合」主催の「図書祭(11月17日~23日)」に改称されましたが……。
       戦争の影響で、1939(昭和14)年には、一旦廃止されました。
       戦後の1947(昭和22)年からは……。
       「読書週間(11月17日~23日)」と改称して、「読書週間実行委員会」の主催で実施されることになりました。
       「読書週間実行委員会」は、日本出版協会、日本図書館協会、取次・書店の流通組織、その他報道・文化関連団体30あまりで結成されたものです。
       「読書週間」の目的は、読書の力によって、平和な文化国家を作ろうというものです。
       その後、「1週間では惜しい」ということで、1948(昭和23)年の第2回「読書週間」からは……。
       「文化の日(11月3日)」の前後にまたがる10月27日~11月9日の2週間に期間が延長されました。
       この時期、東京都千代田区神田神保町の書店街では、「神田古本まつり」が開催されてます。
       今年は、10月25日(金)~ 11月4日(月)だそうです。
       上記の記述は、こちら(https://zatsuneta.com/archives/110272.html)のページから転載させていただきました。
       続きは次のコメントで。

    • ––––––
      2. Mikiko
    • 2019/10/27 06:43
    • 今日は何の日(つづき)
       さて。
       わたしと読書。
       小学校時代は、ほぼ読書をした記憶がありません。
       たまに図書館で、SFのハードカバーを借りたくらいでしょうか。
       もちろん、子供向けの読み物です。
       初めて自分で本を買ったのは、中学生のころでしょう。
       本と云っても、文庫ですが。
       コナン・ドイル。
       もちろん、シャーロック・ホームズのシリーズ。
       トリックなど、理解できないところもありましたが……。
       雰囲気が好きでした。
       やっぱりあの小説は、ワトソンという人物を登場させたのが画期的なところでしょう。
       読者は、自分と同レベルの(もしくは自分の方がマシと思われる)人物が語り手となることで……。
       ストレスなく読めるんじゃないでしょうか。
       この設定は、岡本綺堂が「半七捕物帳」を書くヒントになったんじゃないでしょうか。
       綺堂は、コナン・ドイルより、13歳年下(コナン・ドイルが生まれたのは、江戸時代です)。
       綺堂は、発表されるシャーロック・ホームズのシリーズを、リアルタイムで読んでたそうです。
       もちろん、原語でです。
       続きはさらに次のコメントで。

    • ––––––
      3. Mikiko
    • 2019/10/27 06:44
    • 今日は何の日(つづきのつづき)
       高校時代は、重いものを読めませんでした。
       受験がありましたから。
       読んでたのは、日本のSFですね。
       筒井康隆とか。
       短い時間で読める短編集ばかり買ってました。
       長編だと、受験勉強からの逃避として……。
       長々と読んでしまう恐れがありますから。
       大学に入ると、読む時間はたくさんできたのですが……。
       そうなると反って、読まないものです。
       それでも、トーマス・マンの「魔の山」だけは最後まで読みました。
       文庫で2冊だったと思います。
       でも、一番好きだったのは短編の「トニオ・クレーゲル」でした。
       あ、そうそう。
       夏目漱石も読みました。
       驚いたのは、当時の人が、ものすごく遠くまで自分の足で歩いてることです。
       交通機関がほとんどないのですから、当たり前ですけど。
       さて、現在。
       ほぼまったく読んでません。
       時間を作れるのは、行き帰りの電車の中だけですね。
       それでも昔は、梶尾真治なんかを読んでたものです。
       映画『黄泉がえり』の原作者です。
       わたしが好きだったのは、『クロノス・ジョウンターの伝説』です。
       今は、小説はさっぱりです。
       エッセーは楽ですよ。
       サイコーなのは、北大路公子さん。
       札幌在住の日常を読むと……。
       新潟の冬は、まだマシだと力づけられます。

    • ––––––
      4. 手羽崎 鶏造
    • 2019/10/27 10:36
    • ワタシは小学生の時、シャーロック・ホームズ
      より先に、アルセーヌ・ルパンに出会って
      しまっていました。
      だから、アマノジャクな少年になって、今に
      到る気がします。
      また、子ども時代、歴史好きな佐賀の親戚の
      黒田(この苗字がいかにも胡散臭い 笑)の
      オヤジに、
      「オマエんとこの家紋は桔梗、そう明智の
      家紋と同じじゃ」
      その言葉に相当影響を受けていたと思います。
      周囲の子らと違い、信長・秀吉嫌いは、NHK
      大河「国盗り物語」の美男子・近藤正臣(光秀役)
      で一気に確信?になっていきました。

    • ––––––
      5. Mikiko
    • 2019/10/27 12:13
    • アルセーヌ・ルパンから……
       明智小五郎に話が移ったのかと思いました。
       明智光秀の方でしたか。
       桔梗紋、格好良いですよね。
       わたしは以前、桔梗紋の付いたパスケースを使ってたことがあります。
       わが家のは、ぜんぜん違うのですが。
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