2019.9.27(金)
東京での部屋は、会社が探してくれた。
社宅は埋まってるそうで、民間のマンションだった。
社宅の家賃との差額は、会社が補助してくれた。
むしろ、帰ってからも会社の人間と顔を合わせるより、よほど気が楽だ。
妻は、最初こそ人の多さに驚いていたが、すぐに慣れたようだ。
整形に使っても、まだ遺産の残りが十分にあるのだろう。
新しい勤めを探す気もないみたいだった。
形は、専業主婦だが……。
子供もいない2人きりの生活では、たいした家事があるわけじゃない。
昼間、何をしてるんだろうとは思っていたが……。
新しい部署での仕事に忙殺され、妻と改めて向き合うことはなかった。
あ、セックスはしてたよ。
というか、短い2人の時間は、セックスにだけ使っていたと言っていい。
だから、話らしい話はしてなかった。
そのうち、妻の様子が、明らかに変わってきた。
残業を終えて帰っても、まだ妻が戻っていないことも増えた。
酔って帰ることも度々だった。
そのうち……。
外泊が始まった。
さすがにわたしも、問い詰めた。
しかし妻は、新しい友達が出来たとはぐらかすばかりだった。
友達というのは男かと聞きたかったが……。
それを口にしたら、すべてが終わるような気がして、聞けなかった。
しかしある夜、決定的な場面を見てしまった。
会社の飲み会から帰ったマンションの前だった。
エントランス横に繁った樹木の陰で、男女が抱き合っていた。
女は、まごうことなく妻だった。
情けないことに、わたしの脚はすくんでしまい、動けなかった。
2人が離れる気配があったので、わたしは咄嗟に植えこみの陰に隠れた。
男を黙って見送った。
わたしたちよりずっと若い、おそらく20代前半の男だろう。
黒いスーツを着て、オールバックの髪を整髪料で固めていた。
素人には見えなかった。
エントランスに入ろうとする妻の後を追った。
妻は、ガラス扉に映るわたしに気がついた。
立ち止まり、振り返る。
わたしの顔を見て、すべてを悟ったようだ。
社宅は埋まってるそうで、民間のマンションだった。
社宅の家賃との差額は、会社が補助してくれた。
むしろ、帰ってからも会社の人間と顔を合わせるより、よほど気が楽だ。
妻は、最初こそ人の多さに驚いていたが、すぐに慣れたようだ。
整形に使っても、まだ遺産の残りが十分にあるのだろう。
新しい勤めを探す気もないみたいだった。
形は、専業主婦だが……。
子供もいない2人きりの生活では、たいした家事があるわけじゃない。
昼間、何をしてるんだろうとは思っていたが……。
新しい部署での仕事に忙殺され、妻と改めて向き合うことはなかった。
あ、セックスはしてたよ。
というか、短い2人の時間は、セックスにだけ使っていたと言っていい。
だから、話らしい話はしてなかった。
そのうち、妻の様子が、明らかに変わってきた。
残業を終えて帰っても、まだ妻が戻っていないことも増えた。
酔って帰ることも度々だった。
そのうち……。
外泊が始まった。
さすがにわたしも、問い詰めた。
しかし妻は、新しい友達が出来たとはぐらかすばかりだった。
友達というのは男かと聞きたかったが……。
それを口にしたら、すべてが終わるような気がして、聞けなかった。
しかしある夜、決定的な場面を見てしまった。
会社の飲み会から帰ったマンションの前だった。
エントランス横に繁った樹木の陰で、男女が抱き合っていた。
女は、まごうことなく妻だった。
情けないことに、わたしの脚はすくんでしまい、動けなかった。
2人が離れる気配があったので、わたしは咄嗟に植えこみの陰に隠れた。
男を黙って見送った。
わたしたちよりずっと若い、おそらく20代前半の男だろう。
黒いスーツを着て、オールバックの髪を整髪料で固めていた。
素人には見えなかった。
エントランスに入ろうとする妻の後を追った。
妻は、ガラス扉に映るわたしに気がついた。
立ち止まり、振り返る。
わたしの顔を見て、すべてを悟ったようだ。
コメント一覧
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1. Mikiko- 2019/09/27 05:57
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今日は何の日
9月27日は、『女性ドライバーの日』。
1917(大正6)年9月27日(今から102年前)……。
栃木県の渡辺はま(当時23歳)さんが、日本の女性として初めて自動車試験に合格し、運転免許を取得しました。
現在では、女性が免許証を持ち、車を運転することは特別なことではなくなってますし……。
バス、タクシー、トラックなど、幅広い分野において女性ドライバーが活躍してます。
一方で、自動車保険金の請求状況からみると、女性が2倍の確率で追突事故を起こしてるそうです。
また、運動協調性と空間認識に関係して、駐車が苦手な女性が多いとの研究結果もあるとか。
上記の記述は、こちら(https://zatsuneta.com/archives/109272.html)のページから転載させていただきました。
↓渡辺はまさんの新聞記事がありました(1917年9月29日付「東京朝日」)。
https://livedoor.blogimg.jp/mikikosroom2008/imgs/d/1/d1ca82d1.jpg
自動車商会というところに勤めてたようです。
タクシー会社なんですかね?
てっきり、おきゃんな令嬢がお遊びで取ったのかと思ってました。
しかし、なんでまた、タクシー運転手になろうとしたんでしょうか?
当時でも、女性が働ける職場は、いくらでもあったはずです。
紡績工場とか。
ま、わたしだったら、ぜったいに思いつかないことです。
続きは次のコメントで。
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2. Mikiko- 2019/09/27 05:57
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今日は何の日(つづき)
わたしは今年、初めて女性ドライバーのタクシーに乗りました。
年初に、葬儀で三条市に行ったときのことです。
違和感はまったくありませんでした。
逆に、女性ということで、安心感がありましたね。
でも、女性ドライバーの方では、逆の怖さがあると思います。
夜中の男性客。
夜中は、運転しないんでしょうか?
でも、同じ業務をしてて、そんなわけにもいかないでしょう。
酔っ払いを乗せたら、イヤでしょうね。
さて。
わたしも女性ドライバーの端くれです。
まさに、末端の端くれですけど。
運転はヘタだと自覚してますし、運転自体、好きではありません。
車を運転してて、眠くなったことは、1度もありません。
自分の運転が怖いからです。
現在、乗るのは、週末、スーパーに買い出しに行くときだけです。
往復20分。
これがすべてです。
年に換算して、20分×52週=1,040分。
17時間20分ですね。
9月21日に、ガソリンを入れましたが……。
その前に入れたのが、5月18日でした。
4ヶ月前。
年に3回しかガソリンを入れないわけです。
思えば、もったいない話です。
自動車保険、自動車税、車検費用、バカになりません。
ほんとに、カーシェアリングがあれば、すぐにでも切り替えるんですが。
続きはさらに次のコメントで。
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3. Mikiko- 2019/09/27 05:58
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今日は何の日(つづきのつづき)
運転は下手ですが……。
さほど、不都合は感じません。
走るのは、同じ道ばっかりですし。
新潟は、狭い道も少ないです。
あと、引用した文章では、「駐車が苦手な女性が多い」となってますが……。
これも、さほど不都合は感じません。
さすがに家のカーポートは慣れてますし。
スーパーの駐車場は、小学校のグランドより広いです。
入口から遠い場所ならガラガラなので、どこでも突っこみで入れられます。
でも、東京などからの転勤で新潟に来た場合……。
奥さんが運転できないと、困ると思いますよ。
スーパーの近隣に住めれば別ですが。
よほどの場所でなければ、自転車で行ける距離にスーパーはあるでしょうが……。
問題は、冬です。
自転車、乗れませんよ。
車道を除雪した雪が、歩道と車道の脇に積みあげられます。
自転車の走るスペースがないんです。
免許のない方は、まず教習所に通うべきだと思います。
免許は、1度取れば、一生ものですから。