2019.9.18(水)
声も、首から下の体つきも、まさしく妻だった。
違ってたのは、首から上だ。
つまり、顔だ。
ギョッとするほど彫りの深い美貌に変わっていた。
「……。
どうしたんだ」
「見てのとおりよ。
整形したの」
「実家ってのは……?」
「顔を出しただけ。
あとは、病院とホテルね」
「驚いた」
元々妻は、凹凸の乏しい平面的な顔立ちだった。
整形も、しやすかったんじゃないかな。
削る必要はなくて、盛ればいいだけなんだから。
小顔で、顔の輪郭は綺麗な卵形だから、そこは直す必要がないんだし。
それにしても、あまりにも目立つ顔だった。
きみなんかは知らないだろうけど……。
昔、弘田三枝子という歌手がいた。
歌唱力は抜群なんだけど、顔は十人並みだった。
ところが整形して、まったく別人の顔になったんだ。
フランス人形みたいな顔だった。
『人形の家』という持ち歌がよく似合った。
妻の新しい顔は、まさに整形後の弘田三枝子に似ていた。
「マンションを借りたから、そっちに移ってちょうだい」
「どうして?」
「だって。
こんなに顔が変わって、同じ所には住めないでしょ」
子供が出来てもいいアパートだったから……。
住人には、若いママたちも大勢いた。
確かに妻の変貌は、大きな話題となってしまうだろう。
「さっき、ここに来たときも、サングラスしてたんだけど……。
廊下で、内田さんの奥さんと会ったの。
わたしだとは、わからなかったみたいだから……。
挨拶しなかった」
内田さんというのは、同じフロアに住む一家だ。
夫婦に、女の子が一人いる。
奥さんは専業主婦のようだ。
腰回りにみっしりと肉が付いた、肉感的な女性だった。
背中から見ると、ブラのストラップに贅肉が乗りあげてるのがわかった。
わたしの理想の体型だった。
いつか妻にも、こうなってほしいと思っていた。
いや、これは余計な話だった。
違ってたのは、首から上だ。
つまり、顔だ。
ギョッとするほど彫りの深い美貌に変わっていた。
「……。
どうしたんだ」
「見てのとおりよ。
整形したの」
「実家ってのは……?」
「顔を出しただけ。
あとは、病院とホテルね」
「驚いた」
元々妻は、凹凸の乏しい平面的な顔立ちだった。
整形も、しやすかったんじゃないかな。
削る必要はなくて、盛ればいいだけなんだから。
小顔で、顔の輪郭は綺麗な卵形だから、そこは直す必要がないんだし。
それにしても、あまりにも目立つ顔だった。
きみなんかは知らないだろうけど……。
昔、弘田三枝子という歌手がいた。
歌唱力は抜群なんだけど、顔は十人並みだった。
ところが整形して、まったく別人の顔になったんだ。
フランス人形みたいな顔だった。
『人形の家』という持ち歌がよく似合った。
妻の新しい顔は、まさに整形後の弘田三枝子に似ていた。
「マンションを借りたから、そっちに移ってちょうだい」
「どうして?」
「だって。
こんなに顔が変わって、同じ所には住めないでしょ」
子供が出来てもいいアパートだったから……。
住人には、若いママたちも大勢いた。
確かに妻の変貌は、大きな話題となってしまうだろう。
「さっき、ここに来たときも、サングラスしてたんだけど……。
廊下で、内田さんの奥さんと会ったの。
わたしだとは、わからなかったみたいだから……。
挨拶しなかった」
内田さんというのは、同じフロアに住む一家だ。
夫婦に、女の子が一人いる。
奥さんは専業主婦のようだ。
腰回りにみっしりと肉が付いた、肉感的な女性だった。
背中から見ると、ブラのストラップに贅肉が乗りあげてるのがわかった。
わたしの理想の体型だった。
いつか妻にも、こうなってほしいと思っていた。
いや、これは余計な話だった。
コメント一覧
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1. Mikiko- 2019/09/18 06:03
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今日は何の日
9月18日は、『かいわれ大根の日』。
『日本かいわれ協会(現:日本スプラウト協会)http://www.sprout-jp.org/』が、1986(昭和61)年9月の会合で制定。
記念日とした9月18日ですが……。
9月は、『かいわれ大根の日』を制定した会合が行われた月。
18日は、「8」の下に「1」で「かいわれ大根」の形(竹トンボ型)になることから。
「8」を横にして、その下に縦の「1」ですね。
上記『日本スプラウト協会』のトップページの画像を見ると、よくわかります。
無農薬の健康野菜である「かいわれ大根」に、もっと親しんでもらおうとPRすることが目的。
上記の記述は、こちら(https://zatsuneta.com/archives/109181.html)のページから転載させていただきました。
さらに転載を続けさせていただきます。
「かいわれ大根」は、大根の発芽直後の芽と茎を食用とするスプラウト(後述)食材。
ローフードや酵素栄養学では、「酵素を多く含む食材である」として重視されてます。
発芽に伴う代謝の中で、種子の時には存在しなかった成分も新たに合成され……。
ビタミン、ミネラル、フィトケミカルなどが含まれるようになります。
「スプラウト(Sprout)」とは、主に穀類、豆類、野菜の種子を人為的に発芽させた新芽で……。
発芽野菜、新芽野菜とも云います。
大根やブロッコリーなどのアブラナ科の緑黄色野菜や、豆類の種子が多く使われます。
“もやし”は、豆類のスプラウトです。
続きは次のコメントで。
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2. Mikiko- 2019/09/18 06:03
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今日は何の日(つづき)
さらに転載は続く。
「かいわれ大根」の歴史は古く……。
平安時代の『和名類聚鈔(和名抄)』の「菜羹類」で黄菜(おうさい)として、「かいわれ大根」が記述されており……。
「さわやけ」とも呼ばれ、『宇津保物語』にも「さわやけの汁」という記述があるそうです。
以上、転載終わり。
わたしがまず驚いたのは……。
「かいわれ大根」が、普通の大根の新芽だったことです。
てっきり、「かいわれ大根」という特別な品種があるんだと思ってました。
それじゃ、「かいわれ大根」を買ってきて、庭に植えたら……。
大量の大根が収穫できるんでないの?
と思ったら、やっぱり違ってました。
今の「かいわれ大根」は、それ用に品種改良されており……。
畑に植えても、大根が育たないものが多いとか。
それでは、「かいわれ大根」の語源は何でしょう。
思ったとおり、「貝割れ大根」という漢字が当てられてました。
これには、2説あるようです。
ひとつは、発芽したばかりの姿が、貝が開いたように見えるから。
もうひとつは、アサリの貝殻を砕いたものを肥料にしたから。
後者は、檀一雄が晩年を過ごした能古島の農家から聞いた話だそうです。
でも、ピンと来ませんね。
貝殻を砕いたのなら……。
「貝割り大根」になりませんか?
割るんじゃなくて割れるんだから、やっぱり前説がそれらしいです。
続きはさらに次のコメントで。
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3. Mikiko- 2019/09/18 06:04
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今日は何の日(つづきのつづき)
さて。
「かいわれ大根」。
記憶に残る事件がありました。
1996(平成8)年7月13日。
大阪府堺市で、学校給食への「O-157」汚染による食中毒事件が起きました。
このとき、厚生省による疫学原因調査で、「かいわれ大根」が感染源の可能性が高いと報道されたのです。
その結果、風評被害が広がり、生産者は壊滅的打撃を受けました。
倒産、破産はおろか、自殺者まで出る事態となったのです。
その後、一転して、原因は特定できなかったと発表されました。
当時の菅直人厚生大臣は……。
安全性を消費者へアピールするため、カメラの前で「かいわれ大根」を食べてみせたりしました。
やっぱり、いくら儲かるからって、ひとつのものだけ栽培してると怖いですよね。
といっても、家族経営では、そんなに何種類もの農産物を効率よくは作れないんでしょう。
農家が合体するようなシステムが必要なんじゃないでしょうか。
それぞれの農家が、別々のものを生産するわけです。
大儲けできるものも、多少割が合わないものもあるでしょう。
でも、儲けは全体で分け合うんです。
リスク管理になると思いますが。