Mikiko's Room

 ゴシック系長編レズビアン小説 「由美と美弥子」を連載しています(完全18禁なので、良い子のみんなは覗かないでね)。
 「由美と美弥子」には、ほとんど女性しか出てきませんが、登場する全ての女性が変態です。
 文章は「蒼古」を旨とし、納戸の奥から発掘されたエロ本に載ってた(挿絵:加藤かほる)、みたいな感じを目指しています。
 美しき変態たちの宴を、どうぞお楽しみください。
管理人:Mikiko
由美と美弥子 2653
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「大丈夫だよ。
 花柄だけど、色は落ち着いてるから」

 花柄と云っても……。
 白地に青と紫の押し花を重ねて貼り付けたデザインで、花の輪郭は滲んだみたいになってました。

「着てみて」

 志津子は、わたしからワンピースを受け取ると……。
 しぶしぶという仕草をしながらも、どこか嬉しそうに着てくれました。
 背中に周り、ファスナーを上げてやります。
 クローゼットの開いた扉の裏が、鏡になってました。
 その前に志津子を立たせます。

「ほら、ぜんぜんわからない」
「当たり前よ。
 わかったら困るわ。
 ノースリーブだし、カーディガン羽織ってもいいかな?」
「だーめ。
 ぴったりしてるから、脇乳なんて見えないって。
 見えた方が面白いんだけど」
「嫌ね」
「よし、行こう」
「ちょっと。
 その格好で行くつもり?
 まだ素っ裸じゃないの」
「しかも、勃ててる」
「ほんとに呆れるわ。
 あなたもノーパンでズボン穿きなさい」

 言われるとおり、素肌にカッターシャツとスラックスを着けます。
 革靴なんで靴下も履きました。

「つまんないわ。
 普通の格好になっちゃって
「仕方ないだろ。
 着たきり雀なんだから」

 アパートの外階段を下りるとき、志津子はわたしに前を歩かせました。
 誰かが、階段を上って来るのを恐れたのでしょう。
 でも、ほんとに上ってきたんです。
 階段は、建物の側面に沿って付いていて、その角の向こうから頭が現れ、のぼり始めました。
 片手にレジ袋を提げ、もう一方の手で手摺りを掴みながら、下を向いてました。
 わたしたちには、最初、気づかなかったようです。
 ようやく気配を感じたのか、顔を上げました。
 歳は若いですが、お世辞にも美人とは言えない地味な女性でした。
由美と美弥子 2652目次由美と美弥子 2654


コメント一覧
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    • ––––––
      1. Mikiko
    • 2018/11/17 08:03
    • 着たきり雀
       本編にこの言い回しが出て来ます。
       今の若い人は、あまり使わないですかね。
       衣装持ちでしょうし。
       わたしは小学校のころ、チェックのコーデュロイのズボンがお気に入りでした。
       当時は、コール天と言ってた気がしますが。
       で、膝の部分なんか、毳がすり切れて白くなってました。
       決して、家は貧乏ではなかったんですよ。
       でも、そのすり切れたズボンが好きで、毎日穿いてましたね。
       コーデュロイはすり切れやすいので……。
       その場合、肘や膝には、パッチをあてるものでした。
       でも、母親の世代でそのスタイルは……。
       「継ぎあて」という、貧乏ファッションを連想させたのかも知れません。
       わたしのズボンに、膝当てがされることはなく……。
       わたしに断り無く、捨てられてしまいました(怒)。
       さて。
       何気なく使った「着たきり雀」ですが……。
       改めて考えて、これは何のことだろうと不思議に思いました。
       雀が「着たきり」なのは当たり前ですが、それはカラスだって鳩だって一緒です。
       犬や猫は、飼い主が妙なのを着せたりしますが。
       調べてみたら、あっさり解決。
       ポカーンとするような由来でした。
       すなわち、『舌切り雀』をもじっただけなんです。
       ほぼ、オヤジギャグレベルですね。
       続きは次のコメントで。

    • ––––––
      2. Mikiko
    • 2018/11/17 08:04
    • 着たきり雀(つづき)
       さてさて。
       これではネタが短すぎるので……。
       『舌切り雀』を考察してみます。
       たしか、ご飯粒で作った糊を嘗めた雀が、おばあさんに舌をちょん切られる話だったような……。
       ということで、またしても調べてみました。
       読み返すと、すぐに話を思い出しました。
       大きなつづらと小さなつづらのお話でした。
       ざっと読んだだけですが、要約します。
       おとぎ話にお決まりの、おじいさんとおばあさんが出て来ます。
       でも、2人の性格は、かなり違います。
       おじいさんは優しい。
       おばあさんは邪悪。
       ある日、おじいさんは、怪我をした雀を拾って帰ります。
       手当てしてもらった雀はおじいさんに懐き、山に帰ろうとしません。
       おばあさんは、それを面白く思ってませんでした。
       再び、ある日。
       おばあさんは、障子の張り替えをしてました。
       で、ご飯粒で糊を作ったのですが、雀はそれを食べてしまったのです。
       おばあさんは激怒し、雀の舌をハサミで切り、山に捨ててしまいます。
       それを聞いたおじいさんは、山に雀を探しに行きました。
       雀は、糊を食べたことを詫び、探しに来てくれたおじいさんに感謝をしました。
       そして、仲間と一緒に、おじいさんをご馳走し歓待しました。
       さらにお土産に、2つのつづらを持たせました。
       大きなつづらと小さなつづらです。
       おじいさんは、大きなつづらは重そうなので……。
       小さなつづらだけもらい、背負って帰りました。
       家に帰って開けてみると……。
       中には、金銀パール、プレゼント。
       おばあさんは、再び激怒します。
       何で、大きなつづらを持ってこなかったのかと。
       続きはさらに次のコメントで。

    • ––––––
      3. Mikiko
    • 2018/11/17 08:08
    • 着たきり雀(つづきのつづき)
       で、単身雀の宿に乗りこみ、大きなつづらを強奪して帰ります。
       が、帰る途中で、中を見たくてしょうがなくなり、開けてしまいます。
       中からは、魑魅魍魎があふれ出て……。
       おばあさんは、食い殺されてしまいました。
       以上がだいたいのあらすじです。
       最後の「食い殺されてしまいました」というのが、物語の原型だと思います。
       でも後に、甘っちょろく改変されたバージョンが多々出来たようで……。
       「気絶してしまいました」とか「強欲を悔い、改心しました」などもあるとか。
       こういう改変をしたら、教訓としての意味合いが無くなってしまうじゃないですかね。
       さて。
       この物語で、わたしが気になるのは……。
       なんで、優しいおじいさんと邪悪なおばあさんが夫婦になったのか。
       ていうか、わたしはおばあさんも、昔は普通の優しい女性だったと思うのです。
       おばあさんが邪悪になったのは、おじいさんのせいではないか。
       このおじいさん、特に女性に優しかったのでは?
       で、雀というのは、若い娘のことですよ。
       おじいさんが優しくし、おばあさんが邪険にする。
       あ、たいへんなアナロジーを発見しました。
       糊というのは……。
       おじいさんの精液のことではないでしょうか?
       雀(若い娘)は、おじいさんと関係を持ったのです。
       おばあさんが激怒し、おじいさんのを舐めた舌をちょん切ったのは……。
       むしろ、同情できる話です。
       でも、おばあさんが追い出した娘を、おじいさんは追っていってしまう。
       しかも、そこで歓待を受けるわけです。
       しかも、複数プレイです。
       輪をかけて激怒したおばあさんが乗りこみますが……。
       返り討ちにあってしまうというわけです。
       どこか、謡曲『鉄輪』を連想させる話でもあります。

    • ––––––
      4. yumi
    • 2018/11/17 15:07
    • ほぼ毎週土曜日には買い出しにいきます。・・休日の良いお天気は嬉しいです。
      おとぎ話の筋書きは、改めて勉強になりますが、・・・
      魑魅魍魎、・・または、オバケ・・・文学部と保育園の差
      、、感心しますね。
      mikikoさんが気になって、ご自分なりに飛躍した解釈は、・・行き過ぎ・です。
      このブログの趣旨に沿っては、どうしても、そちらにいってしまいますね。
      最近賑わしてくださるおじ様もニヤリとして、
      いるのでは・・??。
      ・・以前から思っているのですが、、此のサイトは、どうして惹きつけられるのでしょうネ。

    • ––––––
      5. Mikiko
    • 2018/11/17 18:29
    • こちらの今日は……
       まだ雨模様でした。
       冬囲いをしようかと思ってたのですが、断念。
       ま、来週の3連休で、1日くらいは晴れてくれるでしょう。
       糊のアナロジーは……。
       当たりだと思っております。
       それ以外、考えられませんって。
       最近、「今日は何の日」が少なくなりました。
       あれ、調べなければならないので、けっこう時間がかかるのです。
       で、このごろは、調べなくても書ける近況報告ものが増えてます。
       ネタに窮すると、どうしてもセキララになっていきます。
       そういうところが、面白く思っていただけてるのかも知れません。
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