Mikiko's Room

　ゴシック系長編レズビアン小説 「由美と美弥子」を連載しています（完全18禁なので、良い子のみんなは覗かないでね）。
　「由美と美弥子」には、ほとんど女性しか出てきませんが、登場する全ての女性が変態です。
　文章は「蒼古」を旨とし、納戸の奥から発掘されたエロ本に載ってた（挿絵：加藤かほる）、みたいな感じを目指しています。
　美しき変態たちの宴を、どうぞお楽しみください。

管理人：Mikiko

由美と美弥子 1913

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2016.1.16（土）

「運転手も、背肉をうねらせてた。
　尻たぶが、空豆みたいに窪んで。
　男の子の大腸にぶち撒けられる精液が、目に見えるようだった」
「それから、どうしたんです？」
「ふふ。
　食いついて来たわね。
　でも、残念ながら、この話はここで終わり。
　このままこんな関係を続けたら、必ず醜い破綻が来るのは目に見えてた。
　ヘタすれば、血の雨が降りかねない。
　で、2人に黙って、アパートを引き払った。
　それっきりよ。
　その後、2人とは接点なし。
　しばらくは、新聞の三面記事とか丹念に見てたんだけどね。
　男同士が心中したとか、痴情の果てに相手を殺したとか……。
　でも、そんな話はどこにも載ってなかった。
　案外、まだ仲良く続いてたりして。
　ほほ」
「それより、どうするんです？」
「どうするって、何が？」
「赤ちゃんですよ。
　先輩の。
　相手もわからないのに」
「もちろん、産むわよ。
　だって、妊娠なんて、はるか昔に諦めてたことだったのよ。
　わたしが、子供を産むなんてさ。
　でも、産婦人科で不妊の相談に来るご夫婦とか見てるでしょ。
　ほんと、大変よね。
　不妊治療となったら、健康保険が適用されないケースもあるしさ。
　世の中には、子供が欲しいがために、思い詰めてる人もいる。
　堕ろすなんて、もってのほかだわ」
「シングルマザーで育てるんですか？」
「ま、最初はそうだろうけど。
　でも、子供を産めば、相手の顔つきも想像出来るんじゃない？
　血液型だって、絞りこめるし」
「雲をつかむような話ですよ」
「仕方ないでしょ。
　頑張るわ」
「でも……。
　やっぱり現実的には、いい人見つけて、結婚した方がいいかと」
「そりゃ、そっちの方がいいに決まってるだろうけどさ。
　でも、そんな男いる？
　誰とも知れない男の胤を宿した40女をもらってくれるなんて人？
　そんなのが、すぐに見つかるくらいなら……。
　とっくの昔に結婚出来てたと思う」
「患者さんの温井さんなんて、どうです？」
「温井さんって、こないだ手術した？」
「そうです」
「貧相じゃない。
　頭、薄いし」

　赤ん坊の父親だよ！

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コメント一覧

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  1. お安くしときますHQ
- 2016/01/16 11:08
- >血液型だって、絞りこめる
  　親子鑑定は、やはりDNA鑑定でしょう。
  　安いプランだと2,3万円でできるそうです。

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  2. Mikiko
- 2016/01/16 13:05
- コメント投稿、忘れてました
  　まだ慣れませんな。
  　患者さんの苗字、温井さんですが……。
  　俳優の温水洋一さんをイメージしてます（失礼）。
  　こういうことは、書かない方がいいかな。

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  3. 個性派物書きHQ
- 2016/01/16 17:19
- 温水洋一
  　愛称は「ぬっくん」、さんまが名付け親だそうです。
  　まあ、個性派俳優ということになるんでしょうが、この人を見ているとなんとなく自信のようなものが湧いてきます（すまぬ、ぬっくん）。
  　ということで、出演作はえらく多いですが、主演は……ないでしょうねえ。
  　先日終了した朝ドラ『マッサン』にも出演していたそうですが、記憶にありません。まあ、総集編をちょこっと見ただけですが。