2015.11.28(土)
客「どうぞ」
律「それじゃ、失礼します」
み「よっこらしょっと」
律「やめなさいよ。
おばあさんみたい」
↑こういう方々には、ロングシートの方が便利でしょうね。
律「この電車、スゴい唸ってるわね」
み「さっき、ディーゼル車だって言ったでしょ。
ディーゼルエンジンで走るんだから、唸って当然です」
律「もう、発車?」
み「もうちょっとでしょ。
ディーゼル車は、電車と違って、停まっててもエンジン切らないから。
けっこう、音がするね」
律「振動もあるわ」
み「座ってると、この振動が魔物なのよ。
特に冬。
暖房で、下の方から暖かくなるでしょ。
そこへ持ってきて、この振動。
睡魔に囚われたら、決して逃れることはできまへん」
大湊線。
前にも書きましたが、JR東日本で唯一、自社の他路線と接続してない、飛び地路線です。
ちなみに、JR西日本にも、1路線あります。
七尾線です。
2015年3月の北陸新幹線開業により、北陸本線の『金沢-直江津』間が経営分離され、IRいしかわ鉄道線となりました。
七尾線は、その途中の津幡駅から和倉温泉駅までの路線です。
↑2時間ドラマに出てきそうな駅ですね。
なお、『青春18きっぷ』では、青い森鉄道を通過することができる特例が設けられてるそうです。
ただし、途中下車できるのは、JR大湊線の起点駅である野辺地駅だけです。
いろいろ、面倒になってきましたね。
こんな調子じゃ、マニアでなければ鉄道旅行ができなくなってしまいます。
なんでこうなっちゃうんでしょうね。
国鉄のころの方が、ずっと良かったと思います。
↑1987年3月31日の国鉄『大阪駅』。
前にも書いたと思いますが……。
公営事業を民営化した場合、官のいいところは捨てて、民の悪いところだけを取りこんだ会社が出来てしまう気がしてなりません。
わたしにもし、全権が与えられるのなら……。
直ちに鉄道省を復活させます。
もちろん、JRはすべて統合して国有化し、国鉄に戻します。
そして、長距離の寝台特急を、すべて復活。
↑トワイライトエクスプレス(『大阪駅-札幌駅』2015年3月12日運行終了)。
日本を一周する列車も設定します。
↑JR九州の『ななつ星』。これの日本一周バージョンをぜひ実現したい(所信表明)。
で、わたしのオフィスは、その列車に設け……。
↑『ななつ星』のスイート。少々、秀吉趣味ですが。
延々と旅をして暮らすのです。
幸せだろうなぁ。
話がそれましたね。
大湊線に戻りましょう。
地図を見ればわかるとおり、下北半島は、マサカリに例えられます。
大湊線は、このマサカリの柄の左側をたどって北上します。
列車の西側が陸奥湾です。
このマサカリの柄は、細いのですが、中央部には山地が連なってます。
すなわち、陸奥湾を渡った風がこの山地にぶち当たり、雪を降らせるのです。
大湊線は、陸奥湾を渡る強風と、それがもたらす大雪の脅威に常にさらされてることになります。
↑中央の白い部分が線路です。この日は、定時運行だったそうです。運休の日は、どんな景色になるんでしょう?
したがって、冬期は、運休が頻繁に起きるようです。
ま、真冬にここに来ようという人は滅多にいないでしょうが……。
もし、そういう人がいたら、鉄道の時刻表は当てにならないことを覚悟した方がいいです。
↑大湊線『有戸駅』にある、“風”の標識。冬期は、日常的に吹き荒れるんでしょうね。
客「ディーゼル車、お好きなんですか?」
み「え?」
客「いえ。
電車とディーゼル車を区別できる女性は、珍しいなと思いまして」
↑こういうディーゼル車なら、すぐ見分けがつくんですけどね。それにしても、この色って、アメリカザリガニを連想させますよね。
み「失礼ですけど、地元の方でいらっしゃらない?」
客「はは。
外見は、どう見ても東北のおっさんでしょ」
↑こういう人は、JRに乗りません。
み「いえ、そんな」
客「いいえ。
鉄道マニアって、車中で浮きまくってるヤツが多いじゃないですか」
↑叡山電鉄の車中にて。景色はいいんでしょうね。
客「わたしは、あれが嫌いなんです。
地元の乗客として、完全に車中の風景に溶けこむのが理想です」
客「意識してやってるんですから、地元人に見えたとしたら本望です」
↑さすが宮脇俊三さん。ストーブ列車に溶けこんでます。
み「なるほど。
そういう“鉄”も面白いですね。
『溶け鉄』ですか?」
↑『溶解人間(1977年・アメリカ)』
客「はは。
愉快なことをおっしゃる」
み「でも、それだと写真が撮れないでしょ?」
客「写真は、若いころにずいぶん撮りましたから。
それに、写真を撮ってると、実際の風景を忘れちゃうことも多いんのです。
最近は、カメラは持たないことにしてます」
↑スリランカの車窓。見えてるのは紅茶の段々畑。いいですね。
み「なるほど」
客「あ、そろそろ発車ですね。
構内の、杉とカラマツの林は見ましたか?」
み「そんなの、ありましたっけ?」
客「ほら、あれですよ」
み「ほー。
言われてみれば、見事な林ですね」
客「およそ、700本の林です。
明治26(1893)年に植林されたもので……。
日本で最初の、鉄道防風原林なんです。
『野辺地防風原林』として、鉄道記念物になってます」
み「さすが、詳しいですね」
客「ウンチクを垂れるのが、どうも悪い癖で」
み「“うん鉄”ですか?」
客「はは。
それはちょっと、ありがたくないですな」
律「あ、発車した」
み「うーむ。
ディーゼル車の頑張ってる感じ、いいね」
↑『野辺地駅』を発車するキハ100形気動車。いいです。
客「都会の人には、それも珍しいんでしょうね」
み「こちらは、東京の人だけど……。
わたしは、新潟なんです。
磐越西線も乗り入れてますから、ディーゼル車は見慣れてます」
↑『新津駅』磐越西線ホーム。
客「あぁ。
磐越西線は、新津から喜多方までは非電化でしたな」
み「左様です」
↓面白い図を発見。
律「なんか、さっきの方向に戻っていくみたいよ」
客「すぐ、右手に別れますよ。
ほら」
↑発車してすぐに分岐します。ただし、そこから先は、まだ見ないように。
み「おー。
ここからが、まさに大湊線ですね。
あー、わたしは今、下北半島を北上するディーゼル車に乗ってるんだなぁ」
客「はは。
それが、旅情ですな。
つげ義春の漫画にありましたよ。
新潟のどこだったかな。
信濃川の上流の方。
主人公が、地元の老人と一緒に魚を獲ってるシーンでした。
『ぼくはいま……。信濃川で魚を獲っているところなんだな』と、しみじみつぶやいていました」
↑不鮮明ですが、画像が見つかりました(『ほんやら洞のべんさん』より)。
み「その気持、わかります。
しかし、架線が無いと、すっきりしていいですね」
客「撮り鉄のころは、非電化路線ばっかり旅してました」
↑盛夏の大湊線。陽炎でピントが合わなかったそうです。背後に広がるのは、陸奥湾。いつか、行ってみなくては。
み「海は、どのあたりから見えるんですか?」
客「もう、次の『北野辺地駅』を過ぎれば見えますよ。
あとはずっと、陸奥湾に沿って走ります。
『はまなすベイライン大湊線』という愛称が付いてるんですよ」
↑車両にロゴも入ってるようです。
み「『ベイライン』って名称は、どうなんですかね?
なんか、横浜にありそうですけど」
↑日本文理からベイスターズに入団した飯塚投手。がんばっておるかのぅ。
客「実は、この沿線にも横浜があります」
み「へ?」
客「文字どおりですよ。
この先に、上北郡横浜町(よこはままち)という町があるんです」
客「駅はさすがに『陸奥横浜(むつよこはま)』ですけど」
↑駅舎は、大正10年開業時のまま。
↓アニメの舞台にもなった模様。
み「へー。
大きな町なんですか?」
客「人口は、5,000人を切ってると思いますよ」
↑菜の花で有名なようです。
み「まさか、横浜市と姉妹都市じゃないですよね?」
客「それは、あり得ません」
み「じゃ、『ベイライン』と横浜は関係ないんですか?」
客「なしですね」
み「なんでそんな愛称、付けたんですかね?」
客「“はまなす”は、わかるんですけどね」
み「なんですです?」
客「あ、最初の駅に着きましたよ」
み「『北野辺地』か」
律「なんか……。
“へのへのもへじ”みたいね」
客「その感想は、初めて聞きました」
み「この人の感覚は、特殊ですので」
律「どういう意味よ」
客「この『北野辺地駅』を過ぎると……。
国道279号が、ずーっと大湊線に並走してるんです。
その国道の愛称が、『むつはまなすライン』なんです」
↑道路の左側に見えるのが、大湊線の線路だと思います。線路の向こうは、陸奥湾ですね。
み「ずーっと、並走してるんですか?」
客「そうです」
み「それって、大湊線にとってはヤバいんじゃないですか?」
客「どうしてです?」
み「だって、廃線になりかねないでしょ。
国道が並走してるなら、そこをバス路線にすればいいだけですもん」
↑代行バスの車窓風景。詳しくは、こちらを。
客「あなた、かなり鉄道に詳しいですね」
み「てへ」
↑最強の“てへ”。
み「大したことないですよ」
律「なんで反っくり返るのよ」
み「謙遜してるのす」
律「してないでしょ」
客「実際、冬になると、この大湊線は、頻繁に運休します」
み「わかります。
わたしは新潟市ですけど……。
海岸沿いを通ってる鉄道はありません。
一番近いのが越後線ですけど……。
海から1キロくらいは離れてると思います」
↑『青山駅』あたりでは、1キロを切ってると思いますが。
み「それでも、冬は、頻繁に遅れるんですよ。
遅れがひどくなると、間引かれるし。
雪で止まるのは、何年かに1回くらいですけど……」
↑新潟市内ではありませんが、越後線です。
み「風では、たびたび止まります」
客「余部鉄橋の事故以来……」
客「風速規制がキツくなりましたからね。
20メートル以上で、時速25キロ以下の徐行。
25メートル以上で、運転休止」
み「大湊線は、ずーっと海に沿って走るんでしょ。
風は、真横ですよね」
客「たちどころに止まります。
もう、風が吹きそうなときは、前もって止めますね」
み「それ、やめてほしいですよね。
吹いてから止めろと言いたい。
結局吹かなかったことが、何度もありますから」
客「『大湊線』は、遅れた場合、調節が難しいんですよ」
み「何でです?」
客「単線ですから。
しかも、行き違いが、先ほど言った『陸奥横浜』の1駅でしか出来ないんです」
↑こういう駅が、1つしかないってのも驚きです。
み「たった、1駅?
大湊線って、何キロあるんでしたっけ?」
客「全長、58.4キロですね」
↑いつごろの路線図なんでしょうかね。村ばっかりです。
み「結構ありますよね」
客「普通列車で1時間かかりますからね」
み「バスだと、どれくらいなんです?」
客「1時間半です」
み「大して違いませんね」
客「ま、わたしらヒマ人からすれば、そうですけどね」
み「大湊線の先って、もう路線は無いんですよね?」
客「昔は、大畑線がありましたが……」
客「とっくの昔に廃線になりました」
み「大湊線が残ってるのが、不思議に思えるんですけど」
客「存続を祈るばかりです」
み「鉄道にも国道にも、“はまなす”が付いてるってことは……。
ここらの名物なんですか?」
↑謂われがありました。
客「わたしは、あまり花には詳しくないんですよ。
『青森-札幌』間に、『はまなす』という夜行急行がありますから……」
客「その関連でしょうかね?」
み「夜行急行なんて、まだあるんですか?」
↑牽引するのは、ブルーのDD51。ブルーザリガニみたいです。かっちょえー。
客「残念ながら、2016年3月26日で運行終了です」
み「その日って確か、北海道新幹線の開業日ですよね」
客「よくご存知ですね。
北海道新幹線の開業に伴って……。
青函トンネルの架線電圧が変更されるんです。
それによって、従来の電気機関車が使えなくなるんですね。
その影響で、寝台特急の『北斗星』『カシオペア』、急行の『白鳥』『スーパー白鳥』も、みんな廃止に決まりました」
↑どうしてこういう列車が無くなってしまうのでしょうか。悲しい限りです。
客「これで、JRからは急行列車が全廃となります」
↑かつて、新潟と上野を、5時間かけて結んでいた急行『佐渡』。この画像は、平成15年の復活運転のもの。
み「なんともはや。
悲願の新幹線は通ったけど、その代わり、日常の足が失われるってことですか?
高速道路を通しても、下道は無くさないのにね。
鉄道だけ、選択の余地が無くなるってことですよね」
客「ほんとにね。
わたしらのように、お金がないけどヒマはあるという人間には、乗りにくくなりました」
み「さっきの話、急行『はまなす』って、夜行なんですよね」
客「そうです」
↑急行『はまなす』の、“のびのびカーペット”。指定席料金だけで横になれるので、人気だったそうです。
み「『青森-札幌』って、どれくらいかかるものなんですか。
いくらなんでも、一晩はかからないでしょ?
夜中に発って、明け方に着くのかな?」
客「いえいえ。
8時間近くかかります。
青森を、22:18分に出て……。
札幌には、6:07分着です」
み「立派に一晩ですね」
↑こちらは、上下2段の“B寝台”。女性専用のボックスもあります。
客「青森の町で、一杯引っ掛けて乗って……」
↑懐かしの『六兵衛』。実際には、昨日のことです。
客「ガーって寝れば、翌朝札幌でしたから、便利な急行でしたよ」
↑上段には、どうやって登るんですかね?
み「宿代わりってわけですね」
客「左様左様」
み「はは。
車中の様子が、目に浮かびますね。
お客さんで、必ず『知床旅情』を歌う人がいたんじゃないですか?」
客「一度、ありましたなぁ。
普通に歌ってくれれば、まだいいんですが……。
森繁久彌の真似をするんですよ」
↑作詞作曲とも、森繁久彌です。
客「しかも、ヘタクソで。
それがエンドレスに続くんです。
あれには、参りました。
“すぃれ~とっこぉの、みっさきにぃ~、はんまなすのさくころ~”」
み「わはは。
耳に付きますね」
客「しばらく後遺症が残りました」
み「あの歌の“はるか国後に白夜は明ける”ってのは、ウソですよね」
↑緯度が66.6度以上でないと、白夜にはならないそうです。国後島は、44度です。
客「そうらしいですな。
緯度からして、国後に白夜はあり得ないでしょう」
み「あと、あの歌の影響なんでしょうけど……。
ハマナスって、夏の花って思われてますよね」
↑オホーツク海とハマナス。海が似合う花です。
客「わたしも思ってました。
違うんですか?」
み「知床では、夏に咲くんでしょうけど」
客「でも、北方の植物なんでしょ?
本州は、どこらまで生えてるのかな?」
み「新潟では、普通にあります。
植栽もされてますし」
↑道の駅『越後出雲崎天領の里』に咲くハマナス
Wikiniよれば、自生地の南限は……。
太平洋側が茨城県、日本海側は島根県だそうです。
↑なぜか鳥取の白兎海岸が南限地を名乗ってます。実際には、島根県大田市まで分布してるそうですが。
客「新潟では、いつごろ咲くんですか?」
み「5月中旬ですね。
ま、初夏って言えば夏ですけど……。
盛夏では無いです。
真夏には、もう実が成ってますね」
↑生食できます。でも、街路に植えられてる株には、薬剤が散布されてるかも。
客「詳しいですな」
み「叔父が、造園会社に勤めてまして。
新潟の海岸沿いなどにも植栽されてます」
↑新潟海岸に咲くハマナス。夕暮れのようです。写真の載ってる日付は、5月26日でした。
客「植えられてるのなら、気候に合ってるんでしょうな」
み「ま、気候的には問題ないんでしょうね。
冬は落葉しますから……」
↑黄葉するハマナス。
み「冬期の季節風による塩害の影響も、それほど受けないでしょうし。
でも、園路や街路に植えた場合、維持管理がけっこう手間だそうです」
↑園路沿いに列植されたハマナス(北海道岩見沢市『いわみざわ公園』)。
客「へー。
放っておいても育ちそうですけど」
み「ハマナスって、バラ科なんですよ」
客「なるほど。
花はちょっと似てるかも知れませんね」
↑八重咲きのハマナス。バラそっくりです。
み「バラ科の植物って、害虫がたくさん付くんです」
↑サクラに付いたアメシロ。キモっ! 街路樹がこうなると、市の緑地化には、市民からのお叱りの声が多数寄せられるそうです。
み「やっぱり、葉っぱが美味しいんでしょうね」
客「ほー」
み「サクラがバラ科ですから。
桜餅なんか、人間でも葉を食べるでしょ」
↑左が関西風。右が関東風。わたしは、関東風のを食べたことがありません。
み「虫もきっと美味しいんですよ」
客「サクラもバラ科ですか。
それは意外だな」
み「サクランボが成りますでしょ」
み「ハマナスにも、食べられる実が成ります。
もともとハマナスは、ハマナシが語源なんですよ。
浜に実る梨ってことです」
↑ハマナスは俗称と切り捨て、正々堂々“ハマナシ”を掲げてます。
み「梨もバラ科です。
果樹にバラ科はスゴく多いんです。
リンゴも桃も梅もビワもアンズも、バラ科です」
↑すべて、バラ科です。
み「とにかく、バラ科には害虫が付きます。
無農薬で育てるなんて、ぜったいにムリです」
↑このサンダーバードみたいな機械で、ナシ園の薬剤散布をします。車で脇の農道を通ると、濃霧のような薬剤を、車全体に浴びることになります。
客「いや、驚きました。
詳しいですね」
み「えっへん」
律「そっくり返ったって、リクライニングしないわよ」
み「ハマナスには、コガネムシが付くそうです」
↑マメコガネ。
み「わたしは見たことがないんですけど……。
それこそ、金属みたいな色のコガネムシが、鈴なりになるとか」
客「それは、見たくありませんな」
み「コガネムシは、花を食べるんですよ。
とにかく、憎いやつです。
うちでは、ネムノキを枯らされました」
↑花から葉っぱまで、すべて食べ尽くされました。
客「新潟には、それだけ自然が残ってるということじゃないですか」
み「あとですね、街路樹の根締めとかに植えると、除草が大変なんですよ。
草取り」
客「ほー。
そりゃまた、なぜに?」
み「まず、落葉樹なので、春先は葉っぱが無いでしょ」
↑冬期は、こんな状態。
客「落葉樹なら、ありませんでしょうな」
み「そうすると、根元の土まで、お日さまがサンサンと当たるわけです」
↑ハマナスの芽吹き。地面まで陽が当たってます。
み「当然……。
ハマナスの芽吹きより早く、雑草が一斉に生えてしまいます。
ハマナスは、横に這うように伸びますから……。
雑草を放っておくと、あっという間に上を覆われて、ハマナスまで日が届かなくなります」
↑雑草に覆われたハマナス。
客「草取りしないとダメなわけですね」
み「そうです。
でも、その草取りがまた大変」
客「なぜに?」
み「あなた、相槌がお上手ですね」
↑『関鍛冶伝承館』。これが、“相槌を打つ”の語源だそうです。
客「人の話を引き出すコツです」
み「年の功ですな」
客「ははは」
み「それじゃ、お言葉に甘えて、続けさせていただきます」
客「どうぞ」
み「ハマナスって、棘だらけなんですよ」
↑軍手なんか、まるで役に立ちません。
客「そうなんですか?」
み「バラ科バラ属ですから。
しかも、バラみたいに、飛び飛びじゃなくて……。
茎一面、びっしりと棘が生えてるんです。
草取りは、その中に腕を突っこまなきゃならないんです」
客「痛そうですな」
み「素手じゃムリです。
長袖着たうえ、腕カバーしなきゃなりません」
↑日焼け止めの腕カバーとは、まったく違います。
み「夏なんか、やってられませんよ」
客「なるほど」
み「こんなとこに、ずらーっとハマナスなんか植えても……。
とても、維持管理できません。
予算的にね。
かと言って、ボランティアなんてのも難しいでしょ」
↑シバザクラ植栽地の草取りのようです。こういうところなら、半袖でも出来ます。
み「作業が厳しすぎますから」
客「今の話を聞くと、わかりますな」
み「結局のところ……。
虫にぜんぶ食べられるか、雑草に被圧されるか、どちらかだと思います」
客「はまなす街道を見るのは、ムリだと……」
み「ですね」
客「そろそろ、『有戸駅』です」
み「やっぱり、駅間が、かなり長いですよね」
客「次の『有戸駅』から『吹越駅』までの間は、13.4キロあります」
み「キロ数だと、ちょっと、ピンと来ませんけど」
客「東急東横線で云うと、『渋谷駅』から『日吉駅』くらいの距離です」
↑わたしは、この図にある東横線の『多摩川』と、池上線の『雪が谷大塚』の中間くらいに住んでたことがあります。
み「『日吉駅』って、神奈川県ですよね」
客「そうです。
慶応大学の教養課程があるところですね」
↑まさに、慶応タウンです。
み「駅にすると、いくつくらいあるんでしょう?」
客「『渋谷-日吉』間は、確か11駅だったと思います」
み「そりゃ、スゴいわ。
ここらあたりって、まだ野辺地町ですか?」
客「『有戸-吹越』の真ん中辺りまで、野辺地町が続きます。
その先が横浜町。
で、終点のあたりは、むつ市になります」
客「あ、そうそう。
このあたりの右手、太平洋側が、六ケ所村になります」
み「聞いたことある村ですね」
律「あれじゃない?
原発」
客「そうそう。
でも、発電所じゃないんですよ」
律「あら、そうでしたの?」
客「『原子燃料サイクル施設』や『国際核融合研究センター』があります」
↑これまた、津波が恐ろしいですね。
客「『六ケ所原燃PRセンター』は、機会があったら、見ておかれるといいですよ。
大型模型や映像で、原子燃料サイクル施設のシステムを学べるようになってます」
↑なんだか、パチンコ台を連想してしまいました。
み「PRと云うからには……。
タダですね?」
客「タダです」
み「それって、稼働してたんでしたっけ?」
客「実は、まだなんですよ。
一応、2016年3月を、完成時期としてるようですな」
↑株式会社となってますが、株主は、東京電力を始めとした日本中の電力会社です。
み「『北海道新幹線』の開業と同時期ですね」
客「ま、関係ないでしょうけど」
み「ドサクサに紛れて、完成させる気かも知れん」
↑完成予想図
客「実は、施設はもう完成してるんだと思います。
今は、アクティブ試験という、試運転の段階らしいですね。
これがどうも、上手くないらしくて……。
試運転の終了時期が、延期に次ぐ延期となってるようです。
確か、22回、延期されたんじゃないかな?」
↑貴乃花の優勝回数が22回。これは、最後の優勝額(平成13年5月場所)。
み「なんじゃそりゃー。
そんなに延期してたら、経費が嵩んでしょうがないでしょう」
客「当初、発表されていた建設費用は7,600億円だったんですが……。
2011年2月現在では、2兆2千億円になってるみたいです」
み「なんですとー。
何倍なんですか?」
客「3倍近いですな」
↑かかった経費が予算の3倍なんてのは、立派なバカです。フツーの株式会社だったら、ぜったいに許されません。
み「デタラメじゃないですか。
まさに、湯水のごとく金を使ってるわけですね」
客「ほんとにね」
み「でも、あなた、妙に詳しいですな。
ひょっとして、公儀隠密ですか?」
客「隠密だったら、知らんぷりするでしょ」
み「いやいや。
わざと、知識をひけらかして……。
相手の出方を見ると。
ひょっとしてわれわれを、反対運動の首謀者と睨んで探りを入れてるんじゃ……?」
↑アジト想像図。
客「首謀者なんですか?」
み「もしそうだったら、どうします?」
客「生かしてはおけません」
客「ハマナスの下に埋めます」
み「やっぱりー!」
客「アイスバーで、墓標だけは立ててあげますよ」
↑ゆうとくんは、ザリガニだったようです。
客「『ピーコちゃんの墓』って」
み「誰がピーコちゃんなんですか?」
客「子供のころ、飼ってた十姉妹です」
↑唐揚げのようですが、生きた雛です。
み「わたしは、カナヘビを飼ってました」
み「さて、その名前は何でしょう?」
律「いい加減にしなさい。
バカバカしい。
この女、乗せると際限がありませんから……」
↓平山みきバージョンでどうぞ。
律「そのへんにしてください」
客「わかりました。
しかし、愉快ですな。
カナヘビの名前は、『かなこちゃん』じゃないんですか?」
み「ギョ」
↑なんじゃこれは? 面白そうですが。
み「なぜ、知ってるんです!
やっぱり、公儀隠密……」
み「やめなさいって」
客「ははは。
Youtubeで見ましたよ。
カナヘビを飼育してる動画。
植木鉢を伏せて棲家にしてましたよね。
その鉢に、『かなこちゃんの家』と書いてありました」
↑すみません。『家』とは書いてありませんでした。そう言えば表札に、『山田家』とは書きませんよね。
客「あなたも同じ名前を付けてたとは驚きです」
み「実は、ネタです。
まさか、同じ動画を見てたとは思いませんでしたので」
客「実はこないだ、庭で見つけたんですよ」
↑きゃわいい~。秘密の花園ですね。
客「驚きました。
普通の住宅街なんですよ。
ま、裏庭は草ぼうぼうですけど。
それで興味を持って、動画を探してみたんです。
でも、嬉しかったな。
ああいう肉食動物がいるということは……。
捕食される生き物も豊富だと云うことですよね」
↑コオロギを飲み込むのに、大変苦労してたようです。
律「それじゃ、失礼します」
み「よっこらしょっと」
律「やめなさいよ。
おばあさんみたい」
↑こういう方々には、ロングシートの方が便利でしょうね。
律「この電車、スゴい唸ってるわね」
み「さっき、ディーゼル車だって言ったでしょ。
ディーゼルエンジンで走るんだから、唸って当然です」
律「もう、発車?」
み「もうちょっとでしょ。
ディーゼル車は、電車と違って、停まっててもエンジン切らないから。
けっこう、音がするね」
律「振動もあるわ」
み「座ってると、この振動が魔物なのよ。
特に冬。
暖房で、下の方から暖かくなるでしょ。
そこへ持ってきて、この振動。
睡魔に囚われたら、決して逃れることはできまへん」
大湊線。
前にも書きましたが、JR東日本で唯一、自社の他路線と接続してない、飛び地路線です。
ちなみに、JR西日本にも、1路線あります。
七尾線です。
2015年3月の北陸新幹線開業により、北陸本線の『金沢-直江津』間が経営分離され、IRいしかわ鉄道線となりました。
七尾線は、その途中の津幡駅から和倉温泉駅までの路線です。
↑2時間ドラマに出てきそうな駅ですね。
なお、『青春18きっぷ』では、青い森鉄道を通過することができる特例が設けられてるそうです。
ただし、途中下車できるのは、JR大湊線の起点駅である野辺地駅だけです。
いろいろ、面倒になってきましたね。
こんな調子じゃ、マニアでなければ鉄道旅行ができなくなってしまいます。
なんでこうなっちゃうんでしょうね。
国鉄のころの方が、ずっと良かったと思います。
↑1987年3月31日の国鉄『大阪駅』。
前にも書いたと思いますが……。
公営事業を民営化した場合、官のいいところは捨てて、民の悪いところだけを取りこんだ会社が出来てしまう気がしてなりません。
わたしにもし、全権が与えられるのなら……。
直ちに鉄道省を復活させます。
もちろん、JRはすべて統合して国有化し、国鉄に戻します。
そして、長距離の寝台特急を、すべて復活。
↑トワイライトエクスプレス(『大阪駅-札幌駅』2015年3月12日運行終了)。
日本を一周する列車も設定します。
↑JR九州の『ななつ星』。これの日本一周バージョンをぜひ実現したい(所信表明)。
で、わたしのオフィスは、その列車に設け……。
↑『ななつ星』のスイート。少々、秀吉趣味ですが。
延々と旅をして暮らすのです。
幸せだろうなぁ。
話がそれましたね。
大湊線に戻りましょう。
地図を見ればわかるとおり、下北半島は、マサカリに例えられます。
大湊線は、このマサカリの柄の左側をたどって北上します。
列車の西側が陸奥湾です。
このマサカリの柄は、細いのですが、中央部には山地が連なってます。
すなわち、陸奥湾を渡った風がこの山地にぶち当たり、雪を降らせるのです。
大湊線は、陸奥湾を渡る強風と、それがもたらす大雪の脅威に常にさらされてることになります。
↑中央の白い部分が線路です。この日は、定時運行だったそうです。運休の日は、どんな景色になるんでしょう?
したがって、冬期は、運休が頻繁に起きるようです。
ま、真冬にここに来ようという人は滅多にいないでしょうが……。
もし、そういう人がいたら、鉄道の時刻表は当てにならないことを覚悟した方がいいです。
↑大湊線『有戸駅』にある、“風”の標識。冬期は、日常的に吹き荒れるんでしょうね。
客「ディーゼル車、お好きなんですか?」
み「え?」
客「いえ。
電車とディーゼル車を区別できる女性は、珍しいなと思いまして」
↑こういうディーゼル車なら、すぐ見分けがつくんですけどね。それにしても、この色って、アメリカザリガニを連想させますよね。
み「失礼ですけど、地元の方でいらっしゃらない?」
客「はは。
外見は、どう見ても東北のおっさんでしょ」
↑こういう人は、JRに乗りません。
み「いえ、そんな」
客「いいえ。
鉄道マニアって、車中で浮きまくってるヤツが多いじゃないですか」
↑叡山電鉄の車中にて。景色はいいんでしょうね。
客「わたしは、あれが嫌いなんです。
地元の乗客として、完全に車中の風景に溶けこむのが理想です」
客「意識してやってるんですから、地元人に見えたとしたら本望です」
↑さすが宮脇俊三さん。ストーブ列車に溶けこんでます。
み「なるほど。
そういう“鉄”も面白いですね。
『溶け鉄』ですか?」
↑『溶解人間(1977年・アメリカ)』
客「はは。
愉快なことをおっしゃる」
み「でも、それだと写真が撮れないでしょ?」
客「写真は、若いころにずいぶん撮りましたから。
それに、写真を撮ってると、実際の風景を忘れちゃうことも多いんのです。
最近は、カメラは持たないことにしてます」
↑スリランカの車窓。見えてるのは紅茶の段々畑。いいですね。
み「なるほど」
客「あ、そろそろ発車ですね。
構内の、杉とカラマツの林は見ましたか?」
み「そんなの、ありましたっけ?」
客「ほら、あれですよ」
み「ほー。
言われてみれば、見事な林ですね」
客「およそ、700本の林です。
明治26(1893)年に植林されたもので……。
日本で最初の、鉄道防風原林なんです。
『野辺地防風原林』として、鉄道記念物になってます」
み「さすが、詳しいですね」
客「ウンチクを垂れるのが、どうも悪い癖で」
み「“うん鉄”ですか?」
客「はは。
それはちょっと、ありがたくないですな」
律「あ、発車した」
み「うーむ。
ディーゼル車の頑張ってる感じ、いいね」
↑『野辺地駅』を発車するキハ100形気動車。いいです。
客「都会の人には、それも珍しいんでしょうね」
み「こちらは、東京の人だけど……。
わたしは、新潟なんです。
磐越西線も乗り入れてますから、ディーゼル車は見慣れてます」
↑『新津駅』磐越西線ホーム。
客「あぁ。
磐越西線は、新津から喜多方までは非電化でしたな」
み「左様です」
↓面白い図を発見。
律「なんか、さっきの方向に戻っていくみたいよ」
客「すぐ、右手に別れますよ。
ほら」
↑発車してすぐに分岐します。ただし、そこから先は、まだ見ないように。
み「おー。
ここからが、まさに大湊線ですね。
あー、わたしは今、下北半島を北上するディーゼル車に乗ってるんだなぁ」
客「はは。
それが、旅情ですな。
つげ義春の漫画にありましたよ。
新潟のどこだったかな。
信濃川の上流の方。
主人公が、地元の老人と一緒に魚を獲ってるシーンでした。
『ぼくはいま……。信濃川で魚を獲っているところなんだな』と、しみじみつぶやいていました」
↑不鮮明ですが、画像が見つかりました(『ほんやら洞のべんさん』より)。
み「その気持、わかります。
しかし、架線が無いと、すっきりしていいですね」
客「撮り鉄のころは、非電化路線ばっかり旅してました」
↑盛夏の大湊線。陽炎でピントが合わなかったそうです。背後に広がるのは、陸奥湾。いつか、行ってみなくては。
み「海は、どのあたりから見えるんですか?」
客「もう、次の『北野辺地駅』を過ぎれば見えますよ。
あとはずっと、陸奥湾に沿って走ります。
『はまなすベイライン大湊線』という愛称が付いてるんですよ」
↑車両にロゴも入ってるようです。
み「『ベイライン』って名称は、どうなんですかね?
なんか、横浜にありそうですけど」
↑日本文理からベイスターズに入団した飯塚投手。がんばっておるかのぅ。
客「実は、この沿線にも横浜があります」
み「へ?」
客「文字どおりですよ。
この先に、上北郡横浜町(よこはままち)という町があるんです」
客「駅はさすがに『陸奥横浜(むつよこはま)』ですけど」
↑駅舎は、大正10年開業時のまま。
↓アニメの舞台にもなった模様。
み「へー。
大きな町なんですか?」
客「人口は、5,000人を切ってると思いますよ」
↑菜の花で有名なようです。
み「まさか、横浜市と姉妹都市じゃないですよね?」
客「それは、あり得ません」
み「じゃ、『ベイライン』と横浜は関係ないんですか?」
客「なしですね」
み「なんでそんな愛称、付けたんですかね?」
客「“はまなす”は、わかるんですけどね」
み「なんですです?」
客「あ、最初の駅に着きましたよ」
み「『北野辺地』か」
律「なんか……。
“へのへのもへじ”みたいね」
客「その感想は、初めて聞きました」
み「この人の感覚は、特殊ですので」
律「どういう意味よ」
客「この『北野辺地駅』を過ぎると……。
国道279号が、ずーっと大湊線に並走してるんです。
その国道の愛称が、『むつはまなすライン』なんです」
↑道路の左側に見えるのが、大湊線の線路だと思います。線路の向こうは、陸奥湾ですね。
み「ずーっと、並走してるんですか?」
客「そうです」
み「それって、大湊線にとってはヤバいんじゃないですか?」
客「どうしてです?」
み「だって、廃線になりかねないでしょ。
国道が並走してるなら、そこをバス路線にすればいいだけですもん」
↑代行バスの車窓風景。詳しくは、こちらを。
客「あなた、かなり鉄道に詳しいですね」
み「てへ」
↑最強の“てへ”。
み「大したことないですよ」
律「なんで反っくり返るのよ」
み「謙遜してるのす」
律「してないでしょ」
客「実際、冬になると、この大湊線は、頻繁に運休します」
み「わかります。
わたしは新潟市ですけど……。
海岸沿いを通ってる鉄道はありません。
一番近いのが越後線ですけど……。
海から1キロくらいは離れてると思います」
↑『青山駅』あたりでは、1キロを切ってると思いますが。
み「それでも、冬は、頻繁に遅れるんですよ。
遅れがひどくなると、間引かれるし。
雪で止まるのは、何年かに1回くらいですけど……」
↑新潟市内ではありませんが、越後線です。
み「風では、たびたび止まります」
客「余部鉄橋の事故以来……」
客「風速規制がキツくなりましたからね。
20メートル以上で、時速25キロ以下の徐行。
25メートル以上で、運転休止」
み「大湊線は、ずーっと海に沿って走るんでしょ。
風は、真横ですよね」
客「たちどころに止まります。
もう、風が吹きそうなときは、前もって止めますね」
み「それ、やめてほしいですよね。
吹いてから止めろと言いたい。
結局吹かなかったことが、何度もありますから」
客「『大湊線』は、遅れた場合、調節が難しいんですよ」
み「何でです?」
客「単線ですから。
しかも、行き違いが、先ほど言った『陸奥横浜』の1駅でしか出来ないんです」
↑こういう駅が、1つしかないってのも驚きです。
み「たった、1駅?
大湊線って、何キロあるんでしたっけ?」
客「全長、58.4キロですね」
↑いつごろの路線図なんでしょうかね。村ばっかりです。
み「結構ありますよね」
客「普通列車で1時間かかりますからね」
み「バスだと、どれくらいなんです?」
客「1時間半です」
み「大して違いませんね」
客「ま、わたしらヒマ人からすれば、そうですけどね」
み「大湊線の先って、もう路線は無いんですよね?」
客「昔は、大畑線がありましたが……」
客「とっくの昔に廃線になりました」
み「大湊線が残ってるのが、不思議に思えるんですけど」
客「存続を祈るばかりです」
み「鉄道にも国道にも、“はまなす”が付いてるってことは……。
ここらの名物なんですか?」
↑謂われがありました。
客「わたしは、あまり花には詳しくないんですよ。
『青森-札幌』間に、『はまなす』という夜行急行がありますから……」
客「その関連でしょうかね?」
み「夜行急行なんて、まだあるんですか?」
↑牽引するのは、ブルーのDD51。ブルーザリガニみたいです。かっちょえー。
客「残念ながら、2016年3月26日で運行終了です」
み「その日って確か、北海道新幹線の開業日ですよね」
客「よくご存知ですね。
北海道新幹線の開業に伴って……。
青函トンネルの架線電圧が変更されるんです。
それによって、従来の電気機関車が使えなくなるんですね。
その影響で、寝台特急の『北斗星』『カシオペア』、急行の『白鳥』『スーパー白鳥』も、みんな廃止に決まりました」
↑どうしてこういう列車が無くなってしまうのでしょうか。悲しい限りです。
客「これで、JRからは急行列車が全廃となります」
↑かつて、新潟と上野を、5時間かけて結んでいた急行『佐渡』。この画像は、平成15年の復活運転のもの。
み「なんともはや。
悲願の新幹線は通ったけど、その代わり、日常の足が失われるってことですか?
高速道路を通しても、下道は無くさないのにね。
鉄道だけ、選択の余地が無くなるってことですよね」
客「ほんとにね。
わたしらのように、お金がないけどヒマはあるという人間には、乗りにくくなりました」
み「さっきの話、急行『はまなす』って、夜行なんですよね」
客「そうです」
↑急行『はまなす』の、“のびのびカーペット”。指定席料金だけで横になれるので、人気だったそうです。
み「『青森-札幌』って、どれくらいかかるものなんですか。
いくらなんでも、一晩はかからないでしょ?
夜中に発って、明け方に着くのかな?」
客「いえいえ。
8時間近くかかります。
青森を、22:18分に出て……。
札幌には、6:07分着です」
み「立派に一晩ですね」
↑こちらは、上下2段の“B寝台”。女性専用のボックスもあります。
客「青森の町で、一杯引っ掛けて乗って……」
↑懐かしの『六兵衛』。実際には、昨日のことです。
客「ガーって寝れば、翌朝札幌でしたから、便利な急行でしたよ」
↑上段には、どうやって登るんですかね?
み「宿代わりってわけですね」
客「左様左様」
み「はは。
車中の様子が、目に浮かびますね。
お客さんで、必ず『知床旅情』を歌う人がいたんじゃないですか?」
客「一度、ありましたなぁ。
普通に歌ってくれれば、まだいいんですが……。
森繁久彌の真似をするんですよ」
↑作詞作曲とも、森繁久彌です。
客「しかも、ヘタクソで。
それがエンドレスに続くんです。
あれには、参りました。
“すぃれ~とっこぉの、みっさきにぃ~、はんまなすのさくころ~”」
み「わはは。
耳に付きますね」
客「しばらく後遺症が残りました」
み「あの歌の“はるか国後に白夜は明ける”ってのは、ウソですよね」
↑緯度が66.6度以上でないと、白夜にはならないそうです。国後島は、44度です。
客「そうらしいですな。
緯度からして、国後に白夜はあり得ないでしょう」
み「あと、あの歌の影響なんでしょうけど……。
ハマナスって、夏の花って思われてますよね」
↑オホーツク海とハマナス。海が似合う花です。
客「わたしも思ってました。
違うんですか?」
み「知床では、夏に咲くんでしょうけど」
客「でも、北方の植物なんでしょ?
本州は、どこらまで生えてるのかな?」
み「新潟では、普通にあります。
植栽もされてますし」
↑道の駅『越後出雲崎天領の里』に咲くハマナス
Wikiniよれば、自生地の南限は……。
太平洋側が茨城県、日本海側は島根県だそうです。
↑なぜか鳥取の白兎海岸が南限地を名乗ってます。実際には、島根県大田市まで分布してるそうですが。
客「新潟では、いつごろ咲くんですか?」
み「5月中旬ですね。
ま、初夏って言えば夏ですけど……。
盛夏では無いです。
真夏には、もう実が成ってますね」
↑生食できます。でも、街路に植えられてる株には、薬剤が散布されてるかも。
客「詳しいですな」
み「叔父が、造園会社に勤めてまして。
新潟の海岸沿いなどにも植栽されてます」
↑新潟海岸に咲くハマナス。夕暮れのようです。写真の載ってる日付は、5月26日でした。
客「植えられてるのなら、気候に合ってるんでしょうな」
み「ま、気候的には問題ないんでしょうね。
冬は落葉しますから……」
↑黄葉するハマナス。
み「冬期の季節風による塩害の影響も、それほど受けないでしょうし。
でも、園路や街路に植えた場合、維持管理がけっこう手間だそうです」
↑園路沿いに列植されたハマナス(北海道岩見沢市『いわみざわ公園』)。
客「へー。
放っておいても育ちそうですけど」
み「ハマナスって、バラ科なんですよ」
客「なるほど。
花はちょっと似てるかも知れませんね」
↑八重咲きのハマナス。バラそっくりです。
み「バラ科の植物って、害虫がたくさん付くんです」
↑サクラに付いたアメシロ。キモっ! 街路樹がこうなると、市の緑地化には、市民からのお叱りの声が多数寄せられるそうです。
み「やっぱり、葉っぱが美味しいんでしょうね」
客「ほー」
み「サクラがバラ科ですから。
桜餅なんか、人間でも葉を食べるでしょ」
↑左が関西風。右が関東風。わたしは、関東風のを食べたことがありません。
み「虫もきっと美味しいんですよ」
客「サクラもバラ科ですか。
それは意外だな」
み「サクランボが成りますでしょ」
み「ハマナスにも、食べられる実が成ります。
もともとハマナスは、ハマナシが語源なんですよ。
浜に実る梨ってことです」
↑ハマナスは俗称と切り捨て、正々堂々“ハマナシ”を掲げてます。
み「梨もバラ科です。
果樹にバラ科はスゴく多いんです。
リンゴも桃も梅もビワもアンズも、バラ科です」
↑すべて、バラ科です。
み「とにかく、バラ科には害虫が付きます。
無農薬で育てるなんて、ぜったいにムリです」
↑このサンダーバードみたいな機械で、ナシ園の薬剤散布をします。車で脇の農道を通ると、濃霧のような薬剤を、車全体に浴びることになります。
客「いや、驚きました。
詳しいですね」
み「えっへん」
律「そっくり返ったって、リクライニングしないわよ」
み「ハマナスには、コガネムシが付くそうです」
↑マメコガネ。
み「わたしは見たことがないんですけど……。
それこそ、金属みたいな色のコガネムシが、鈴なりになるとか」
客「それは、見たくありませんな」
み「コガネムシは、花を食べるんですよ。
とにかく、憎いやつです。
うちでは、ネムノキを枯らされました」
↑花から葉っぱまで、すべて食べ尽くされました。
客「新潟には、それだけ自然が残ってるということじゃないですか」
み「あとですね、街路樹の根締めとかに植えると、除草が大変なんですよ。
草取り」
客「ほー。
そりゃまた、なぜに?」
み「まず、落葉樹なので、春先は葉っぱが無いでしょ」
↑冬期は、こんな状態。
客「落葉樹なら、ありませんでしょうな」
み「そうすると、根元の土まで、お日さまがサンサンと当たるわけです」
↑ハマナスの芽吹き。地面まで陽が当たってます。
み「当然……。
ハマナスの芽吹きより早く、雑草が一斉に生えてしまいます。
ハマナスは、横に這うように伸びますから……。
雑草を放っておくと、あっという間に上を覆われて、ハマナスまで日が届かなくなります」
↑雑草に覆われたハマナス。
客「草取りしないとダメなわけですね」
み「そうです。
でも、その草取りがまた大変」
客「なぜに?」
み「あなた、相槌がお上手ですね」
↑『関鍛冶伝承館』。これが、“相槌を打つ”の語源だそうです。
客「人の話を引き出すコツです」
み「年の功ですな」
客「ははは」
み「それじゃ、お言葉に甘えて、続けさせていただきます」
客「どうぞ」
み「ハマナスって、棘だらけなんですよ」
↑軍手なんか、まるで役に立ちません。
客「そうなんですか?」
み「バラ科バラ属ですから。
しかも、バラみたいに、飛び飛びじゃなくて……。
茎一面、びっしりと棘が生えてるんです。
草取りは、その中に腕を突っこまなきゃならないんです」
客「痛そうですな」
み「素手じゃムリです。
長袖着たうえ、腕カバーしなきゃなりません」
↑日焼け止めの腕カバーとは、まったく違います。
み「夏なんか、やってられませんよ」
客「なるほど」
み「こんなとこに、ずらーっとハマナスなんか植えても……。
とても、維持管理できません。
予算的にね。
かと言って、ボランティアなんてのも難しいでしょ」
↑シバザクラ植栽地の草取りのようです。こういうところなら、半袖でも出来ます。
み「作業が厳しすぎますから」
客「今の話を聞くと、わかりますな」
み「結局のところ……。
虫にぜんぶ食べられるか、雑草に被圧されるか、どちらかだと思います」
客「はまなす街道を見るのは、ムリだと……」
み「ですね」
客「そろそろ、『有戸駅』です」
み「やっぱり、駅間が、かなり長いですよね」
客「次の『有戸駅』から『吹越駅』までの間は、13.4キロあります」
み「キロ数だと、ちょっと、ピンと来ませんけど」
客「東急東横線で云うと、『渋谷駅』から『日吉駅』くらいの距離です」
↑わたしは、この図にある東横線の『多摩川』と、池上線の『雪が谷大塚』の中間くらいに住んでたことがあります。
み「『日吉駅』って、神奈川県ですよね」
客「そうです。
慶応大学の教養課程があるところですね」
↑まさに、慶応タウンです。
み「駅にすると、いくつくらいあるんでしょう?」
客「『渋谷-日吉』間は、確か11駅だったと思います」
み「そりゃ、スゴいわ。
ここらあたりって、まだ野辺地町ですか?」
客「『有戸-吹越』の真ん中辺りまで、野辺地町が続きます。
その先が横浜町。
で、終点のあたりは、むつ市になります」
客「あ、そうそう。
このあたりの右手、太平洋側が、六ケ所村になります」
み「聞いたことある村ですね」
律「あれじゃない?
原発」
客「そうそう。
でも、発電所じゃないんですよ」
律「あら、そうでしたの?」
客「『原子燃料サイクル施設』や『国際核融合研究センター』があります」
↑これまた、津波が恐ろしいですね。
客「『六ケ所原燃PRセンター』は、機会があったら、見ておかれるといいですよ。
大型模型や映像で、原子燃料サイクル施設のシステムを学べるようになってます」
↑なんだか、パチンコ台を連想してしまいました。
み「PRと云うからには……。
タダですね?」
客「タダです」
み「それって、稼働してたんでしたっけ?」
客「実は、まだなんですよ。
一応、2016年3月を、完成時期としてるようですな」
↑株式会社となってますが、株主は、東京電力を始めとした日本中の電力会社です。
み「『北海道新幹線』の開業と同時期ですね」
客「ま、関係ないでしょうけど」
み「ドサクサに紛れて、完成させる気かも知れん」
↑完成予想図
客「実は、施設はもう完成してるんだと思います。
今は、アクティブ試験という、試運転の段階らしいですね。
これがどうも、上手くないらしくて……。
試運転の終了時期が、延期に次ぐ延期となってるようです。
確か、22回、延期されたんじゃないかな?」
↑貴乃花の優勝回数が22回。これは、最後の優勝額(平成13年5月場所)。
み「なんじゃそりゃー。
そんなに延期してたら、経費が嵩んでしょうがないでしょう」
客「当初、発表されていた建設費用は7,600億円だったんですが……。
2011年2月現在では、2兆2千億円になってるみたいです」
み「なんですとー。
何倍なんですか?」
客「3倍近いですな」
↑かかった経費が予算の3倍なんてのは、立派なバカです。フツーの株式会社だったら、ぜったいに許されません。
み「デタラメじゃないですか。
まさに、湯水のごとく金を使ってるわけですね」
客「ほんとにね」
み「でも、あなた、妙に詳しいですな。
ひょっとして、公儀隠密ですか?」
客「隠密だったら、知らんぷりするでしょ」
み「いやいや。
わざと、知識をひけらかして……。
相手の出方を見ると。
ひょっとしてわれわれを、反対運動の首謀者と睨んで探りを入れてるんじゃ……?」
↑アジト想像図。
客「首謀者なんですか?」
み「もしそうだったら、どうします?」
客「生かしてはおけません」
客「ハマナスの下に埋めます」
み「やっぱりー!」
客「アイスバーで、墓標だけは立ててあげますよ」
↑ゆうとくんは、ザリガニだったようです。
客「『ピーコちゃんの墓』って」
み「誰がピーコちゃんなんですか?」
客「子供のころ、飼ってた十姉妹です」
↑唐揚げのようですが、生きた雛です。
み「わたしは、カナヘビを飼ってました」
み「さて、その名前は何でしょう?」
律「いい加減にしなさい。
バカバカしい。
この女、乗せると際限がありませんから……」
↓平山みきバージョンでどうぞ。
律「そのへんにしてください」
客「わかりました。
しかし、愉快ですな。
カナヘビの名前は、『かなこちゃん』じゃないんですか?」
み「ギョ」
↑なんじゃこれは? 面白そうですが。
み「なぜ、知ってるんです!
やっぱり、公儀隠密……」
み「やめなさいって」
客「ははは。
Youtubeで見ましたよ。
カナヘビを飼育してる動画。
植木鉢を伏せて棲家にしてましたよね。
その鉢に、『かなこちゃんの家』と書いてありました」
↑すみません。『家』とは書いてありませんでした。そう言えば表札に、『山田家』とは書きませんよね。
客「あなたも同じ名前を付けてたとは驚きです」
み「実は、ネタです。
まさか、同じ動画を見てたとは思いませんでしたので」
客「実はこないだ、庭で見つけたんですよ」
↑きゃわいい~。秘密の花園ですね。
客「驚きました。
普通の住宅街なんですよ。
ま、裏庭は草ぼうぼうですけど。
それで興味を持って、動画を探してみたんです。
でも、嬉しかったな。
ああいう肉食動物がいるということは……。
捕食される生き物も豊富だと云うことですよね」
↑コオロギを飲み込むのに、大変苦労してたようです。
コメント一覧
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1. ハーレクイン- 2015/12/01 17:25
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毎度おなじみ総集編。ご紹介しましょう。
現在地はJR大湊線の起点、野辺地駅。
現時点は……『東北』もずいぶんと長期連載になりました。この機会に(どの機会や)確認しておきましょう。この旅が始まったのは2010年10月8日(金)の夜。この年の10月は、11日の月曜日が体育の日で休日。つまり9日10日11日と3連休になるんですね。で、8日も含め3泊4日の旅に出ようではないかと、こういうことでスタートしたわけです。
で、その8日(金)の夜はフェリーの旅で船中泊。
翌9日(土)の朝に秋田港着、その日は男鹿半島めぐりのバスの旅。で夜は秋田のホテル泊。
10日(日)はJR五能線の旅。五所川原で下車、津軽鉄道に乗り換え、斜陽館見学の後、車で青森駅前に移動。青森駅前のホテル泊。
11日(月)はバスで三内丸山遺跡に移動・見学。その後青森駅から青い森鉄道に乗車、野辺地駅でJR大湊線に乗り換え……。
ということでございまして、上記の確認作業中、懐かしい同行者やエピソードをわんさと思い出しまして、それらを書きかけたのですが、いやいやこれではきりがない。なく泣くばっさりカットしました。
で、現時点は2010年10月11日(月)昼の12:57分に野辺地駅を発車したところです。
はい、前置きがずいぶん長くなってしまいました。ご紹介コメ、本編です。まずは大湊線の正体解明ネタから。
●律>「この電車、スゴい唸ってるわね」
センセは東京だからなあ。ディーゼル車は経験ないのか。でも五能線でも津軽鉄道でも乗ったじゃん。
●大湊線と七尾線は飛び地。つまり身内(JR)から切り離され他社線とのみ接続する寂し~い路線(みんな新幹線のせいや;大湊&七尾)。
まあ、他社線と言っても、もとは身内。
●「さよなら国鉄」は1987年3月31日。覚えやすいね。
●Miki姐さんの野望、国鉄復活。寝台特急復活。ここまではいいとして、日本一周列車創設は妄想。
●マサカり半島下北。で、地の果て大間崎。でも人は住んでます
●マサカリの柄は細い。一番細いとこで10㎞くらいです。
●大雪路線大湊。半島の東側を通せばよかったのに。
●雪で運休大湊。画像は真っ白けのけ(たぶん)。まさにホワイトアウトだな。
●風も吹きます大湊。固定標識「風」。
●ディーゼル機関車の王様DD51。全部で649両つくられました。
●外見は東北のおっさん「客」。その正体は宮脇修三、じゃなくて“溶け鉄”。
●カメラは持たない、スリランカの「鉄」。
はい、発車。出発しんこー。
●野辺地駅の鉄道防雪林は日本最古。ウンチクを垂れるのが“うん鉄”。
●いまだに非電化磐越西線。『福島にいこう!』が懐かしい。
●磐越西線高低差図。最急勾配は25‰です。
●「ぼくはいま……信濃川で魚を撮っている」「ボヤボヤしてんじゃねえよ」つげ義春。
●>いつか、行ってみなくては。盛夏の大湊線。今、来てんじゃん。
●ベイラインの星、飯塚投手。それはベイスターズ。
●大湊線の星、横浜駅。じゃなくて陸奥横浜駅。
●実物そっくり、アニメ横浜駅。
●菜の花が名物、下北の横浜町。
●北野辺地駅は野辺地駅の北にあります。♪あたりまえ~。
●ハマナスベイラインに並走、むつはまなすライン。
●ほんとにややこしいなあ、新潟の路線図。なかなか覚えられないよ。
●>み「吹いてから止めろと言いたい」。それじゃ危ないって。
●古い下北の路線図。大畑線がないね。ということは1939年(昭和14年)以前だな。
●「はまなすが咲く街道づくり」啄木がそのゆかりです。♪はまなすぅの咲くぅころ~(それは知床)。
●夜行急行はまなすはブルーザリガニDD51が牽引。こやつは寝台特急カシオペアも牽引してました。
●>客「“すぃれ~とっこぉの、みっさきにぃ~、はんまなすのさくころ~”」はぁるぅかぁくぅ~なしぃりぃにぃ、白夜は(明けません)。
●食べられます、ハマナスの「み」、いや、実。どんな味なんだろうね。
●八重のハマナス。ほう。ま、八重に咲く花は多いけどね。サクラとか。
●嫌われるアメシロ、アメリカシロヒトリ。典型的な帰化動物です。
●桜餅の葉を食べるか問題。意見が真っ二つに分かれる典型です。
●ハマナスはハマナシ。断固譲らぬ九十九里。
●バラ科は美味い(害虫)。
●ハマナスは美味い(コガネムシ)。
●いろんな使い道があります腕カバー。御用の向きは荒物屋へ。
●草取りは大変だよ。水田なら、合鴨という手があるんだけどね。
●キロだとピンとこない。東急東横線だと、東京人以外はピンとこない。
●慶応タウン日吉。早稲田人は入れたれへんでー。
●はい出ました、六ケ所村。六ケ所ときますと原発、じゃなくて原燃、原子燃料サイクル施設。
●やはりわからん、完成予想図。
●>死して屍拾う者無し。死んでしまえば屍拾いなんてできない。、つまり、そんな奴おれへんやろ~、ということだな。
●アイスバーって、アイキャンの棒ってこと?
●♪乗ってけ乗ってけ乗ってけサーフィン。岩下志麻さんも乗ってたよね
●隠密同心心得之條画像。すぐ下の「やめなさいって」の発言者は「律」センセだな。
はい、ということでございまして、はまなすベイライン大湊線の旅は始まったばかりです。今回の同行者はジモティを装った筋金入りの「鉄」おやじ。
しかし大湊線。1時間ほどで終点大湊駅に着くわけですが、この作者のこと、そんなわけありません。今後どのようなエピソードが展開され、何回を費やすことでしょうか。
乞う!ご期待。
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––––––
2. Mikiko- 2015/12/01 19:48
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ありがとうございました。
5年連載して、3日しか経ってないんですね。
どうなってるんでしょうか。
作者に苦情を言いたいです。
ディーゼル車。
五能線の『リゾートしらかみ』は最新式ですからね。
そんなに唸らないんじゃないですか?
津軽鉄道線も、全線非電化なんですね。
ぜんぜん気にしてませんでした。
マサカリの東側。
まず、東側に出るためには、山地を越えなければなりません。
出たら今度は湿地で、湖や沼が続きます。
陸奥湾沿いなら、トンネルも鉄橋も作らずに済みます。
新潟の鉄道。
信越本線は、まっ平らな地べたを、ほぼ真っすぐ走ります。
なので、風の影響はそんなに受けません。
コテッと転んでも、大したこと無いでしょう。
でも、新潟駅に乗り入れる、越後線と白新線がダメなんです。
越後線は信濃川を、白新線は阿賀野川を渡ります。
川の真ん中で落ちたら、まず助かりません。
そのため、すぐに徐行するんですね。
そうなると、信越本線は、接続待ちで遅れてしまいます。
大迷惑です。
接続は取るなと言いたい。
そう言えば、山手線の新型車両、トラブル満載だったようですね。
ザマミロー。
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3. ハーレクイン- 2015/12/01 22:12
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先日、丹後鉄道の車窓映像を見ました。
丹後鉄道(北近畿タンゴ鉄道)は、京都府北部(旧丹後の国)から兵庫北部を結ぶ三セクです。
この鉄道、全国三セク中、最大の赤字路線だそうで、京都と兵庫の間で資金面でもめており、なかなか前途は多難なようです。
ま、それはともかく路線の中に、とある川(名称失念)の河口付近を渡る鉄橋があります。全長500~600m(失念)の一直線。非常にインパクトの強い光景でした。
で、列車がこの鉄橋を渡るとき、ほとんど人が歩くような速度にまで(ちょっとオーバー)スピードダウンします。これが風対策ではなく、観光目的なんですね。つまり乗客に川や海や、鉄橋やらをじっくり見てもらおうという……。
それほど見事な光景でした。
ザマミロって……ほんとに性根が曲がってるなあ。
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4. Mikiko- 2015/12/02 07:41
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車中を、タンゴのステージにしたらどうでしょう?
白新線の阿賀野川橋梁は、1,200メートルあります。
真ん中あたりで強風に遭ったら、生きた心地がしないでしょうね。
実はわたし、白新線に乗ったことがありません。
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5. ハーレクイン- 2015/12/02 11:43
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日本国有鉄道を経て、現JR東日本旅客鉄道、およびJR日本貨物鉄道に所属。
路線総延長27.3㎞
軌間1067㎜
起点:新潟駅
終点:新発田駅
起・終点を含む駅数10
新潟駅-東新潟駅-大形駅-新崎駅-早通駅-豊英駅-黒山駅-佐々木駅-西新発田駅-新発田駅
一部複線(新潟駅-新崎駅間)
全線電化(直流1500V)
優等列車
・特急「いなほ」
・快速「らくらくトレイン村上」
・快速「きらきらうえつ」
・快速「べにばな」
で、大形駅と新崎駅の間で阿賀野川を渡るわけですね。
地元の鉄道にはぜひ乗りましょう。
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6. Mikiko- 2015/12/02 19:44
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なぜに、白新線なのでしょう?
後ろの“新”は、新発田の方です。
それでは、前の“白”は?
これが実は、越後線『白山駅』の“白”なのです。
経緯は、Wikiに書いてありますが、面倒なので省略。
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7. ハーレクイン- 2015/12/02 21:18
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新潟から越後線、信濃川を渡った1つ目の駅だよね。
ここが起点ということは……。
ちなみに、わたしの持ってる鉄道地図には、新潟が起点として図示してあります、白新線。
調べようと思ったけど、今日はしんどいので省略。あした明日。
「寝て起きたら次の日」(HQ母)
「あすはまた明日の風が吹くのだ」(スカーレット・オハラ)
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8. Mikiko- 2015/12/03 07:27
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これは、狐狸庵先生のお言葉として有名ですが……。
実際、トルコのことわざに、同じフレーズがあるそうです。
そのトルコ人が、ロシア機を撃ち落としたってのは……。
よっぽど腹に据えかねたんでしょうかね。
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9. ハーレクイン- 2015/12/03 08:52
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女帝エカテリーナのその昔を思わせますね。
昨日のテレビでは、互いに落としどころを探っている、なんて言っていましたが、さて。
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10. ハーレクイン- 2015/12/04 11:53
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Wikiによりますと……。
「改正鉄道敷設法別表第55号の2に規定する『新潟県白山ヨリ新発田ニ至ル鉄道』で、1927年に追加されたものである。
当初計画では、新潟駅以西の区間については越後線の白山駅から、市内中心部を経由する新線が建設される予定……1951年に越後線の延伸区間として旅客営業を開始した。
この路線が「新新線」ではなく「白新線」であるのは、先の当初計画に由来している。 なお開業当時は、事実上、新潟・新発田間の営業となるので、両端を「新」として、「両新線」の俗称も一時的に存在したことを地元の年配者は証言している」
要するに、当初計画では「白山駅が起点」ということだったのですね。で、白山駅は越後線のいわば途中駅ということもあり、実質上、新潟駅が白新線の起点になったと、こういうことですね。
それにしても「両新線」。いいと思うがなあ。
JR東日本に「両毛線」という路線があります。栃木県栃木市の「小山駅」が起点、群馬県前橋市の「新前橋駅」を終点とする総延長84.4㎞、駅数18の路線です。一部複線・全線電化。
「両毛」の名は、栃木県の旧国名が下野(しもつけ)、古くは下毛野(しもつけの)。群馬県は上野(こうずけ)、上毛野(かみつけの)だったことに由来します。