Mikiko's Room

 ゴシック系長編レズビアン小説 「由美と美弥子」を連載しています(完全18禁なので、良い子のみんなは覗かないでね)。
 「由美と美弥子」には、ほとんど女性しか出てきませんが、登場する全ての女性が変態です。
 文章は「蒼古」を旨とし、納戸の奥から発掘されたエロ本に載ってた(挿絵:加藤かほる)、みたいな感じを目指しています。
 美しき変態たちの宴を、どうぞお楽しみください。
管理人:Mikiko
東北に行こう!(98)
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老「あの弁当箱は、厚みもありましたからな」
み「ま、確かに山田太郎の体型は、“ドカベン”そのものではある」
老「そう言えば昔のNFLに、“冷蔵庫”というアダ名の選手がいましたな」
律「なんで冷蔵庫なんです?」
老「150キロもある選手で、胴体に前後の厚みがあって、冷蔵庫みたいだったからですよ」
150キロもある選手で、胴体に前後の厚みがあって、冷蔵庫みたいだったからですよ

み「なるほど。
 でも、なぜわれわれは、冷蔵庫の話をしてるんだ?」
律「完全に、イカれちゃったわね」
老「すみません。
 わたしが余計な話題を挟んでしまったんです。
 元は、“ドカベン”の話です」
み「そうそう。
 漫画『ドカベン』の作者は、新潟市の出身だって知っとるけ?」
老「知ってますよ。
 水島新司でしょ」
水島新司でしょ

み「左様。
 それじゃ、明訓高校が実在することも?」
明訓高校が実在することも?

老「甲子園の常連じゃないですか」
み「最近でこそ、常連になったが……。
 初出場は、1991年」
老「平成になってからですね」
律「古い学校なの?」
み「確か、大正時代です(大正10年でした)」
老「あ、思い出しました。
 小林幹英がピッチャーだったときだ」
小林幹英がピッチャーだったときだ

み「そうそう。
 後に、広島カープの抑え投手になったんです。
 選手生命は短かったみたいだけどね」
広島カープの抑え投手になったんです

老「記憶に残るピッチャーの一人でしたな」
み「わたしの記憶に残ってるのは、その体型」
律「また体型?」
み「えらく足が短かったんです」
えらく足が短かったんです

老「足が短いのは、ピッチャー向きなんですよ。
 400勝した金田なんかも、足が短かった」
400勝した金田なんかも、足が短かった

み「またそういう話をするから、わからんくなるではないか」
老「すみません。
 水島新司の話でしたかな?」
み「そうそう。
 新潟市出身」
律「明訓高校の出なの?」
み「うんにゃ。
 水島新司は、当時の明訓高校のすぐ近くの白新中学卒」
水島新司は、当時の明訓高校のすぐ近くの白新中学卒

み「家系が苦しくて、高校には進学できなかった」
老「白新中学?
 聞いたことありますぞ」
み「『ドカベン』に、白新高校が出てくるでしょ」
老「あ、それだ。
 不知火(しらぬい)の高校です」
不知火(しらぬい)の高校です

老「『ドカベン』、懐かしいですな。
 とにかく、個性的な選手ぞろいでしたから。
 ピッチャーの里中」
新潟市街を走る観光循環バス『ドカベン号』
↑新潟市街を走る観光循環バス『ドカベン号』。『犬夜叉号』もあります。

み「あと、葉っぱの岩鬼に、秘打の殿馬」
秘打の殿馬

律「新潟の話じゃなかったの?
 飛騨なんて、岐阜県じゃない」
み「“ひだ”は“ひだ”でも、秘密打法の秘打!」
“ひだ”は“ひだ”でも、秘密打法の秘打!

み「しかも、漫画の明訓高校は、神奈川県の学校」
律「あらそうだったの」
み「新潟市に、『古町通(ふるまちどおり)』っていう商店街があるのよ」
古町通(ふるまちどおり)
↑『6』とあるのは、ここが『古町通六番町』だからです。『古町通』は、『一番町』から『十三番町』まであります。

み「かつては、新潟一の繁華街だった」
律「今は?」
み「御多分にもれず、シャッター通りです」
御多分にもれず、シャッター通りです

み「新潟市長が、活性化に力を入れてるみたいだけどね。
 わたしら、旧新潟市外の市民からしたら……。
 死にかけの町に金を使うなんて、金をドブに捨てるようなもんよ」
昭和10年ころの古町通。スゴい賑わいです。
↑昭和10年ころの古町通。スゴい賑わいです。

老「手厳しいですな」
み「旧新潟市外出身の市長を出さなきゃ、新潟市の発展はない!」
律「あんたが出たら?」
み「供託金出してくれる?」
律「供託金って、いくらくらいなの?」
み「1億円」
1億と云っても、この程度。ほしいけど。
↑1億と云っても、この程度。ほしいけど。

律「そんなにするわけないでしょ!」
老「国政選挙で、300万円くらいじゃないですか?」
み「市長は、もっと安いか。
 300円くらい?」
律「安すぎでしょ」
老「新潟市は政令指定都市だから、けっこう取られると思いますよ」

 調べたら、政令指定都市の市長選では、240万円でした。
 それ以外の市と東京都特別区では、100万円。
 町と村は、50万円。
 いずれも、有効投票数の10分の1を取らないと没収されます。
有効投票数の10分の1を取らないと没収されます

 世界的に見て、日本の供託金は、一番高いそうです。

み「なんで、選挙の話になってるのよ?」
律「知らないわよ」
老「『ドカベン』から、商店街の話に移りました」
み「それそれ。
 『古町通』ね。
 そこにね、水島新司の漫画の登場人物が、銅像になってるわけ」
水島新司の漫画の登場人物が、銅像になってるわけ

律「似たようなところがあったんじゃないかしら?」
み「鳥取県の境港。
 『水木しげるロード』」
水木しげるロード

み「あれの、そのまんまパクリですよ。
 水木しげる漫画の登場人物はデフォルメされてるから……。
 3次元にしても、そんなに違和感がないんだけどね。
 水島新司のは、劇画でしょ。
 それが、3次元になってるから、スゴく変」
『野球狂の詩』の水原勇気。明らかに変……。
↑『野球狂の詩』の水原勇気。明らかに変……。

み「見てるほうが恥ずかしくなる感じ」
律「見に来る人もいるんじゃないの?」
み「写真撮ってる人とか、一度も見たことないね。
 まったくもって、お金の無駄使い」
咥えた葉っぱが、よく盗まれるそうです
↑咥えた葉っぱが、よく盗まれるそうです。

老「手厳しいですな」
み「とにかく、お金の使い方がおかしいのよ。
 アーケードの中に、デカデカした花壇を作ったり」
両側に花壇があります
↑両側に花壇があります。

み「自転車が置けないっちゅーの!」
律「シャッター通りなら、いくらでも置き場所がありそうだけど」
み「流行ってる店なんて、百均くらい」
流行ってる店なんて、百均くらい
↑わたしがよく行くお店。

み「その百均の真ん前に花壇があるのよ。
 邪魔くさいったらないんだから」
『駐輪エリア』となってるのに、置けないではないか!
↑『駐輪エリア』となってるのに、置けないではないか!

律「それで、何の話なのよ。
 終わり?」
み「何か言いかけてたのだが……」
老「『ドカベン』ですよ」
『ドカベン』ですよ

み「『ドカベン』がどうした?」
律「あんたが話を振ったんでしょ」
老「確か、おにぎりの話からだったと思います」
確か、おにぎりの話からだったと思います

律「思い出した。
 おにぎりが腐ってて、酸っぱかったって話よ」
み「違うわ!
 固まったご飯を箸で食べることについて、甘酸っぱい想い出があると言ったのじゃ」
律「どんな想い出よ?」
み「中学生のころって、やたらお腹が空いたでしょ」
中学生のころって、やたらお腹が空いたでしょ

律「そうだったかしら?」
み「体裁を繕うでないわ。
 お昼休みなんて、12時をだいぶ過ぎてからだったから……。
 もう、ペコペコ」
老「早弁してるやつもいましたな」
早弁してるやつもいましたな

み「ほんと、男は羨ましかったよ。
 早弁しようが、“ドカベン”持って行こうが、恥ずかしく無いんだから」
老「女性は、恥ずかしいんですか?」
み「当たり前じゃ。
 早弁なんかしたら、なに言われるか、わからん」
早弁なんかしたら、なに言われるか、わからん

み「ま、それはどうにか我慢するとしても……。
 問題は、弁当箱です。
 お腹が空くんだから、容量のある弁当箱を使いたい」
お腹が空くんだから、容量のある弁当箱を使いたい

律「使えばいいじゃない」
み「おみゃーみたいに、人の目を気にしない女にはわからんの!
 女子には、体裁というのがあるのじゃ。
 みーんな、リカちゃんが食べるみたいな、小さい弁当箱を持ってきてる」
みーんな、リカちゃんが食べるみたいな、小さい弁当箱を持ってきてる
↑こんにゃです。

律「あんたもそうだったの?」
み「体裁が悪くない程度で、出来るだけ一杯入りそうなのを使ってた。
 でも、普通にご飯を入れてったら、ぜったいに足りない」
律「2つ持っていけばいいじゃない。
 ひとつは、早弁用」
み「女子中学生が、2つも弁当、食えるか!」
律「食べれるんじゃない?」
み「体裁的に食べれんだろ!」
ホラー弁当
↑ありえねー弁当写真を発見。ホラー弁当だそうです(こちら)。

律「じゃ、どうするのよ」
み「出来るだけ詰めるしかないでしょ」
老「確かに」
み「まず、普通にご飯をよそいます。
 で、蓋を閉めたら……。
 こーやって、左右に揺さぶるんです。
 そうすると、ご飯が弁当箱の側面に打ちつけられて固まり……。。
 隙間が出来るでしょ。
 その隙間に、再びご飯を詰める。
 そしてまた、こーやって、揺さぶるんです」
蓋を開けた瞬間の叫びを想像して作るんでしょうか?
↑ホラー弁当、第2段。蓋を開けた瞬間の叫びを想像して作るんでしょうか?

律「ほっぺたまで揺さぶらなくていいでしょ」
み「それを、隙間が出来なくなるまでやるわけ。
 これで、見た目はさほど大きくはないが……。
 ご飯が稠密に詰められた弁当が出来上がるわけ」
山口克昭『おしくらまんじゅう』(神戸市旧居留地十五番館)
↑山口克昭『おしくらまんじゅう』(神戸市旧居留地十五番館)。

律「呆れた」
み「だが、この弁当を食べるときには、注意が必要なのです」
律「どんな?」
み「わたしの家からは、学校まで徒歩30分くらいかかったの。
 わたしの中学は、学生鞄ではなく、青い色のリュックだった」
わたしの中学は、学生鞄ではなく、青い色のリュックだった
↑ちょっと違います。画像がほとんどありません。絶滅したんでしょうか。

律「格好悪ーい」
み「確かに。
 特に、不良系の方々は、このリュックを背負うのが、ことのほかイヤだったようでね。
 肩紐を、片っ方だけ引っ掛けたりしてた」
律「そのリュックとお弁当が、何か関係あるわけ?」
み「リュックに入ったお弁当は、30分かけて学校に運ばれる。
 その道中で、稠密に詰められたご飯は、さらに揺さぶられ続ける。
 すなわち、餅状に固まっていくわけよ。
 さて、お立ち会い。
 そしてついに、待ちに待ったお弁当の時間が来る。
 蓋を開け、ご飯に箸を伸ばす……。
 しかーし。
 ご飯は、簡単には摘めないのです」
老「固まってるわけですな」
み「左様。
 押寿司のようになっておる」
山口県岩国市『岩国寿司』
↑山口県岩国市『岩国寿司』。

み「押寿司には、切れ目が入ってるけど……。
 わたしの弁当には入ってない」
律「当たり前だわ」
み「切れ目なしの押寿司に、箸を突き立てます。
 ここで油断は禁物。
 いくら腹が減っていても、がっついてはいけません。
 丹念に箸先を使い、ご飯を切り取らにゃならん。
 そうしないで、お箸を持ち上げようとすると……。
 ご飯が、一枚板のまま持ち上がってくるのです」
律「バカバカしい」
み「乙女心にとっては、バカバカしいどころではなかったの。
 だから、甘酸っぱい想い出なのじゃ。
 プラスチックの箸が曲がって、折れそうになった」
プラ箸収集家。いろんな収集家がいるものです。
↑プラ箸収集家。いろんな収集家がいるものです。

み「間違っても、こんな割り箸なんかじゃ無理だったね」
けっこう立派な割り箸ですね
↑けっこう立派な割り箸ですね。

律「そう言えば、最近のお店で、塗り箸を出すところ、増えたわよね」
そう言えば、最近のお店で、塗り箸を出すところ、増えたわよね

み「あれでしょ。
 割り箸はエコじゃないってやつ。
 マイ箸を持ち歩いて……。
 お店で、わざわざそれ使って食べるヤツもいるって」
お店で、わざわざそれ使って食べるヤツもいるって

律「ちょっと、やり過ぎよね」
み「やり過ぎどころか、大間違いです」
律「間違ってはいないんじゃないの?
 割り箸を作るために木が伐採されるから、それを防ごうって運動でしょ」
割り箸を作るために木が伐採されるから、それを防ごうって運動でしょ

み「パカモーン」
律「何がよ!」
み「割り箸を作る目的で、木が伐採なんかされてないの。
 伐採の目的は、あくまで材木にするためです。
 建築資材とかの」
伐採の目的は、あくまで材木にするためです

律「割り箸だって、木から作られるじゃないの」
み「良いか。
 材木ってのは、どういう形をしてる?」
律「どういうって……。
 家の柱とかの形でしょ?」
み「すなわち、四角柱でしょうが」
すなわち、四角柱でしょうが

律「当たり前じゃないの」
み「そしたら、木はどういう形をしてる?
 四角柱か?」
律「そんな木がありますか。
 円柱形に決まってるでしょ」
円柱形に決まってるでしょ

み「つまり、円柱の生きた木から、四角柱の柱が作られるわけでしょ。
 当然、端切れが出るじゃない」
律「そりゃ、出るわよ。
 あ、そうか。
 割り箸は、柱を取った切れ端から作られるってこと?」
み「左様です」
割り箸は、柱を取った切れ端から作られるってこと?

み「材木の切れ端なんかに、有効な使い道がそんなにあるわけじゃないでしょ。
 そのひとつが、割り箸なんです」
律「なるほど」
み「マイ箸なんか使ってるヤツに限って、材木を贅沢に使った家に住んでたりするの。
 『やっぱり、いい家は木造よね』とか言ってさ。
 木の伐採を防ごうと思ったら、コンクリート住宅に住め!
 大成建設のパルコン!」
大成建設のパルコン!
↑マンションに住めばいい気もしますが。

み「住友林業の家には住むな!」
住友林業の家には住むな!
↑確かに、住みやすそうではあります。

律「固有名詞まで出さなくていいでしょ」
み「さらに、使った後の割り箸には、大変にエコな役割があるのです」
律「使った後なんて、捨てるしかないじゃない。
 割り箸を使いまわす気?」
割り箸を使いまわす気?

み「汚いだろ!
 捨てますよ、もちろん。
 飲食店で捨てられるときは、生ごみと一緒よね」
律「元は木なんだから、当然でしょ」
み「生ごみは、処理場に送られて、焼却されます」
生ごみは、処理場に送られて、焼却されます

み「しかし!
 生ごみは、大量の水分を含んでるから燃えにくい。
 これを燃やすためには、大量の重油が必要なんです」
これを燃やすためには、大量の重油が必要なんです

律「それと割り箸がどう関係するの?」
み「わからんか?
 割り箸は、木でしょ?
 よく燃えるのよ」
よく燃えるのよ

み「早い話、生ごみを燃やす焚き付けになるってこと。
 割り箸の混ざった生ごみは、よく燃えるの。
 すなわち、重油が少なくて済むってわけ」
すなわち、重油が少なくて済むってわけ

老「ほー。
 それは知りませんでした」
み「つまりは、飲食店が塗り箸を使ったり……。
 あるいは、個人個人がマイ箸を持ちこんだりしても、ちっともエコじゃないってこと。
 むしろ、木材の端切れの有効利用を阻害し、化石燃料を大量に消費させているということ」
木材の端切れの有効利用を阻害し、化石燃料を大量に消費させているということ

み「どうじゃ。
 これだけ言っとけば、『全日本割箸生産組合』から、何か付け届けが来るんではないか?」
組合長……。ではありません。
↑組合長……。ではありません。

律「そんな組合があるの?」
み「知らんが」
律「割り箸が届くんじゃないの?
 百膳くらい」
み「そんなの、百均で買えるだろ!」
そんなの、百均で買えるだろ!

律「でも、この話って、前にも聞いたような気がするわ」
み「わたしも途中から、前にも演説した気がしてきた。
 お酒ってのは、便利ですのぅ。
 何度でも同じ話が出来るし……。
 聞く方も忘れてるから、何度でも新しい話として聞ける」
聞く方も忘れてるから、何度でも新しい話として聞ける

律「だから、前にも聞いたこと、覚えてたって」
み「忘れなはれ。
 酒の上のことは」
忘れなはれ、酒の上のことは

老「さて。
 そろそろ、お開きにしますか。
 おかげさまで、今日はほんとに楽しかった」
律「こちらこそ。
 それじゃ、お勘定はこちらで持たせていただきますので。
 ね、Mikiちゃん」
み「ぐー」
ぐー

律「寝るな!」
老「わたしにも出させてくださいよ」
律「いえ。
 最初からの約束ですから」
み「ぐー」
ぐー

律「寝るなと言うに!
 いいわ。
 バッグから、わたしが財布出すから」
み「ぐー!」
ぐー!

律「バッグを抱えるな!
 すみません。
 お勘定をしていただけます?」
老「わかりました。
 ご主人、おあいそ」
店「へい。
 しばらくお待ちください」
老「いくら1品500円程度でも、かなり飲み食いしましたからな。
 こんなに注文した客は、開店以来初めてかも知れませんよ」
律「どのくらいかしら?
 10万円とか?」
老「ぼったくりバーじゃないんですから。
 そんなわけ無いですよ」
店「お待たせしました」
律「おいくらですか?」

 さて、それでは、精算してみましょう。
 まずは、食べ物から。

 『貝焼みそ』を2つで、450円×2=900円。
『貝焼みそ』を2つで、450円×2=900円

 『はたはた唐揚』を1つで、400円。
『はたはた唐揚』を1つで、400円

 『いかげそ揚』を1つで、500円。
『いかげそ揚』を1つで、500円

 『ジャガバター』を1つで、450円。
『ジャガバター』を1つで、450円

 『納豆揚』を1つで、400円。
『納豆揚』を1つで、400円

 『あじの味噌たたき』を1つで、450円。
『あじの味噌たたき』を1つで、450円

 『焼きおにぎり』を3つで、250円×3=750円。
『焼きおにぎり』を3つで、250円×3=750円

 食べ物の合計は、2,950円です。
 これだけ食べて、3千円を切ってます。
 3人ですから、一人頭、千円ですね。

 と、ここまでの精算は、簡単なんです。
 お品書きの写真がたくさんありますから、値段がわかります。
 でも、飲み物でわかるのは、『田酒』だけ。
飲み物でわかるのは、『田酒』だけ

 1合、600円です。
 なんとなく、食べ物は安いけど、お酒はそうでもない気がします。
 まず、最初は、『生ビール』を頼みました。
最初は、『生ビール』を頼みました

 これって、いくらくらいですかね?
 さっぱりわかりません。
 最近は、飲み放題しか入ったことが無いので。
 550円くらいにしておきますか。
 『生ビール』を3つで、550円×3=1,650円。
 うわ。
 高けー。
 続いて、『田酒』を2合で、600円×2=1,200円。
『田酒』を2合で、600円×2=1,200円

 この後、『喜久泉』と『じょっぱり』を燗で2合ずつ。
『喜久泉』と『じょっぱり』を燗で2合ずつ

 こちらも、値段がわかりませんが……。
 たぶん、『田酒』より高いということは無いはず。
 1合、500円にしておきますか。
 計4合で、500円×4=2,000円。
 お酒の合計は……。
 なんと、4,850円!
 高か……。
 飲食合計は、2,950円+4,850円=7,800円。

店「お待たせしました」
律「おいくらですか?」
店「7,800円になります」
み「そんにゃにー!」
律「起きてるじゃないの」
み「ぐー」
ぐー

律「寝るな!」
老「ははは。
 この店で、こんな値段を聞いたのは初めてです」
律「でも、3人ですもの。
 1人あたり、2,600円でしかありませんわ。
 もちろん、津島さんの分は、2人で払わせていただきます」
老「それじゃ、悪いですよ」
律「だって、斜陽館からタクシーに乗ったら、青森まで2,600円じゃ来れませんでしょ。
 電車だって、もっとかかったはずです。
 ほら、Mikiちゃん、旅程表に書いてあったでしょ。
 出してみて」
み「@@」
律「酔っ払い。
 バッグ、開けるわよ。
 あった。
 これだ。
 えーっと。
 どこかしら?
 汚い字ね。
 あ、ここだ。
 津軽鉄道の『金木』から『津軽五所川原』が、550円。
 JRの『五所川原』から、『青森』が、970円。
 合計、1,520円」
当初の予定はこうでした。2時間もかかるんですね。
↑当初の予定はこうでした。2時間もかかるんですね。

律「2人で、3,040円かかります。
 だから、ここの津島さんの分が、2,600円ですから……。
 わたしたち、ぜんぜん損はしてません」
老「それは、そうかも知れませんが……」
律「ほら、Mikiちゃん、起きなさい。
 一人あたり、3,900円よ」
み「ぐー」
ぐー

律「寝るなと言うに!
 財布のありかはわかってるんですからね。
 このバッグでしょ。
 手で押さえるな!」
手で押さえるな!

み「ぐー!」
律「まだ、寝たふりするか。
 それじゃ、くすぐってやる。
 コチョコチョコチョコチョ」
コチョコチョコチョコチョ

み「うひゃひゃひゃ。
 やめれー。
 食うたものが出てしまうわ」
律「出すな!
 金を出せ」
金を出せ

み「それじゃ、強盗でんがな」
律「3,900円」
み「はい、これ」
律「何よ、これ?
 10円玉じゃないの」
ギザ十
↑ギザ十。

み「小銭がある方が、何かと便利であろう?」
律「そういう問題じゃないでしょ。
 早くしなさいって。
 みっともないから。
 ほら、そこに5,000円札があるじゃない」
そこに5,000円札があるじゃない

み「この5,000円とは、生涯を共にする契りを……」
律「やかましい!
 よこせ」
み「ひえー、強奪された。
 つ、釣り銭よこせ」
釣り銭よこせ
↑お釣りが出なかったのでしょうか?

律「はい」
み「はいって、あんた。
 1,000円しかおまへんがな。
 あと100円」
律「細かいのが無いの」
み「じゃ、2,000円でもいい」
律「良くないわよ。
 今、お釣りをもらったら、返します。
 じゃ、これでお願いします」
店「へい。
 1万円、お預かりします」
み「持ってまんなー」
律「無い方がおかしいでしょ。
 青森まで旅行に来てるのに」
老「ほんとにすみませんね。
 こんなにご馳走になって」
律「とても楽しかったですし……。
 とても美味しかったです」
老「それなら良かった」
店「それでは、お返しの2,200円になります」
律「はい、ありがとうございます」
み「わたしに、1,000円」
律「100円でしょ!
 はい」
み「ちょっと!
 さっき渡した10円も返してよ」
律「あれは、心づけとしていただいておくわ」
み「心づけとらん!」
律「ケチね」
み「人の金を盗っといて、言う言葉か」
律「人聞きの悪い。
 それじゃ、あんたは、この10円と生涯を共にしなさい。
 ほら」
み「あひゃー。
 背中がヒャッコイ。
 な、何をした?」
律「襟の後ろから、10円入れたのよ。
 10円分、芸しなさい」
み「あんた、人のこと言えませんがな。
 そうとう酔ってますでしょ?」
律「あれだけ飲んで酔わなかったら……。
 何のために飲んでるか、わからないわ。
 さ、帰るわよ。
 起てる?」
み「10円が重くて起てない」
律「早く起ちなさい。
 襟、持ってあげるから」
み「吊るすなー」
老「大丈夫ですかな、階段」
律「ほら、シャンとしなさい。
 ここから階段よ」
下から撮った写真はありませんでした。やっぱり、帰りには撮れないよね。
↑下から撮った写真はありませんでした。やっぱり、帰りには撮れないよね。

み「エレベーターにして」
老「残念ながらありません」
み「なじぇにー。
 こんなグルグル回る階段、登れるわけないだろー」
こんなグルグル回る階段、登れるわけないだろー

律「この酔っ払い。
 這って上がりなさい」
み「なじぇにわたしは、青森の階段で這いつくばっておるのじゃー」
なじぇにわたしは、青森の階段で這いつくばっておるのじゃー

律「酔っ払いだからでしょ」
み「もういい。
 ここで寝る」
力尽きたのでしょうか
↑力尽きたのでしょうか。

律「寝るなー」

 夢を見ました。
 弁当箱を、一心に左右に揺さぶってます。
 詰めたご飯を固めて、隙間を作るためです。
こんなのを食べてると、脚気になります
↑こんなのを食べてると、脚気になります。

み「おー」

 蓋を開けると、ご飯は片側半分くらいに寄ってます。
蓋を開けると、ご飯は片側半分くらいに寄ってます

み「まだまだ詰められる」

 わたしは、嬉々としてご飯をよそいます。
 そして、左右に揺さぶる。
 蓋を開けると、ご飯はまた半分になってます。

み「今日は、良く詰まるなー」

 もう一度、ご飯をよそいます。

み「あれ?」

 炊飯器のご飯は、わたしがお弁当を詰めると、ほとんど空になるのが常でした。
 さらに今日は、3回も詰めたのに……。
 炊飯器の底には、まだご飯が残ってます。
炊飯器の底には、まだご飯が残ってます

 ひょっとしたら、永遠に減らない、魔法の炊飯器?
 もしそうなら、わが家のエンゲル係数は、急降下ですが……。
 ようやく、おかしいことに気づきました。
 お弁当箱のご飯が、詰めても詰めても、固まらないのです。
 まるで、詰めた端から、炊飯器に戻っていくよう。
 これでは、キリがありません。

み「なぜじゃー。
 出かけられないではないか。
 こ、これは、呪いの弁当箱か?」
これは、呪いの弁当箱か?

謎「ふふふ。
 ドカベンを笑うものは、ドカベンに泣く」
み「誰だ?
 意味不明なつぶやきをなすものは?」
謎「頑張れ頑張れドカベン!」
頑張れ頑張れドカベン!

み「お、お前は!
 や、山田太郎ではないか」
ド「またの名を、ドカベン」
またの名を、ドカベン

み「言っておくが、わたしはドカベンを笑ったことなど無いぞ」
ド「確かに。
 しかし、古町通に並ぶ僕たちを、バカにしたではないですか」
古町通に並ぶ僕たちを、バカにしたではないですか
↑足首が細すぎないか?

み「バカにしたわけじゃないわい。
 不自然だと言ったまで」
ド「どこが不自然なんです?」
み「そうだ。
 わたしが変だと言ったのは、『野球狂の詩』の水原勇気じゃないか」
わたしが変だと言ったのは、『野球狂の詩』の水原勇気じゃないか

み「別の漫画でしょ」
ド「でも、作者は一緒ですから、言ってみれば妹みたいなものです。
 妹に難癖が付けば、面白くないですね。
 そもそも、どこがヘンなんです?」
み「まず、顔がデカすぎる。
 あれじゃ、お面です」
あれじゃ、お面です

み「世田谷九品仏の『お面かぶり』という祭りを知っとるけ?」
これじゃ、コントですがな
↑これじゃ、コントですがな。

ド「ますますもって帆立貝」
ますますもって帆立貝
↑こんな小さな帆立貝を採ってはいけません。

み「それは、筒井康隆のギャグだろ。
 でも、『貝焼みそ』は、美味しかったなぁ」
『貝焼みそ』は、美味しかったなぁ
↑これが美味しくないはずがない。
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