Mikiko's Room

 ゴシック系長編レズビアン小説 「由美と美弥子」を連載しています(完全18禁なので、良い子のみんなは覗かないでね)。
 「由美と美弥子」には、ほとんど女性しか出てきませんが、登場する全ての女性が変態です。
 文章は「蒼古」を旨とし、納戸の奥から発掘されたエロ本に載ってた(挿絵:加藤かほる)、みたいな感じを目指しています。
 美しき変態たちの宴を、どうぞお楽しみください。
管理人:Mikiko
東北に行こう!(94)
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爺「敷地は、30ヘクタール以上あります。
 サクラが500本ほど植わってまして……」
『青森春まつり』の会場にもなってます

爺「『青森春まつり』の会場にもなってます」
み「ほー。
 サクラはこの時期、どうしようも無いな。
 あとは、何があるの?」
爺「とにかく広大ですからね。
 『ピクニック広場』とか、いろいろありますよ」
『ピクニック広場』とか、いろいろありますよ
↑なぜか、人のいる画像がほとんど見つからない公園です。

爺「あ、そうそう。
 野木和湖という湖もあります」
野木和湖という湖もあります

み「ここも、ダム湖か?」
爺「確かに人造湖ですが、ダム湖ではありません。
 もともと、灌漑用溜池として作られたものを拡張したんですね。
 釣りの名所でもありますよ。
 昔からヘラブナ釣りで有名でしたが……」
昔からヘラブナ釣りで有名でしたが……

爺「最近は、ブラックバスが盛んみたいですね。
 寄ってみますか?」
み「そんな広いとこ、これから寄ったら、夜になっちまうだろ」
爺「夜になったらなったで、また面白いですよ」
み「何が?」
爺「実は昔……。
 ここで、ある事件があったんです。
 湖のほとりでキャンプをしていた若者たちが……。
 全員、非業の最期を遂げたのです!」
全員、非業の最期を遂げたのです!

み「もうええわい!
 早く、街に降りてちょ」
爺「ははは。
 怖がりですね」

 隣の先生が、袖を引っ張ってきました。
袖釣込腰(そでつりこみごし)という技だそうです
↑袖釣込腰(そでつりこみごし)という技だそうです。

み「なに?
 おしっこ?」
律「違うわよ。
 ちょっと耳を貸して」
み「賃料、先払いになります」
賃料、先払いになります

律「早く貸せ!」
み「痛い痛い痛い」
痛い痛い痛い

み「引っ張らなくてもいいでしょ。
 千切れるかと思った」
律「やっぱり……。
 いくらなんでも、ここまでタダ乗りしたんじゃ申し訳ないわよ」
み「電車代が、大幅に浮いたからね」
律「いくらくらい、浮いたのよ?」
み「えーっと……。
 旅程表に書いてきたはず。
 あった、あった」
旅程表に書いてきたはず

み「津軽鉄道の『金木』から『津軽五所川原』が、550円。
 JRの『五所川原』から、『青森』が、970円。
 合計、1,520円だね」
律「2人で、3,000円じゃない」
み「けっこう、デカいね」
ケンタッキーフライドチキンなら、このくらい(12ピース半)。ぜったい、一人では食えません。
↑ケンタッキーフライドチキンなら、このくらい(12ピース半)。ぜったい、一人では食えません。

律「でしょ。
 といって、現金をお渡しするのも、なんだか失礼だしさ」
この『御車代』は、意味が違いますが
↑この『御車代』は、意味が違いますが。

み「金払ったら、本物の白タクになっちゃうわな」
律「今日のホテルって、夕食付き?」
み「うんにゃ。
 ビジネスホテルだからね。
 旅先じゃ、やっぱり街に出なきゃでしょ」
律「お店、どこか予約してあるの?」
み「わたしがそんなことするはずないでしょ。
 足の向くまま、気の向くまま……。
 『おんな酒場放浪記』でござんす」
おんな酒場放浪記

律「何それ?」
み「BS-TBSの番組。
 おもろいよ」
律「あのさ、夕食、お誘いしない?」
み「誰を?」
律「決まってるでしょ!」
み「白タクか」
律「一人前、3,000円くらいの料理なら、失礼じゃないでしょ」
富山駅前『鉄板焼 シェフ小玉』さんの3,000円コース
↑富山駅前『鉄板焼 シェフ小玉』さんの3,000円コース。

み「白タクの分は、わたしたちの奢りってこと?」
律「そうじゃなきゃ、意味ないわよ。
 いいわね。
 聞いてみるわよ。
 あの~」
爺「何やら、密談でしたな」
律「失礼ですが……。
 今日、これからのご予定は、ございますか?」
爺「いえ、特に。
 うちに帰って、1杯やるだけですな」
律「奥様はもう、夕食の支度とか、されてるんでしょうか」
爺「そんな気の利いた者はおりませんがな。
 気楽な一人暮らしです」
同感です。わたしの老後も、こうなるんだろうな。
↑同感です。わたしの老後も、こうなるんだろうな。

み「逃げられたわけ?」
逃げられたわけ?

律「こら!」
爺「ははは、当たりです。
 熟年離婚というやつですな。
 定年退職して、わたしが一日中家にいるようになったら……。
 向こうの方が、鬱っぽくなっちゃいまして」
向こうの方が、鬱っぽくなっちゃいまして

爺「こういうボランティアガイドみたいなことを、ハナっからやってれば良かったんですが……。
 定年退職した直後は、何していいかわかりませんでね。
 町内のつきあいも無かったですし」
これから、町内会の草取りが始まります
↑これから、町内会の草取りが始まります。

爺「幸いにというか、不幸にもというか……。
 子供がいなかったこともあって、離婚に反対する者もおりませんでね。
 あっさりしたもんでした」
あっさりしたもんでした

律「はぁ」
爺「というわけで、わたしが何時に帰ろうが……。
 心配する者も、待ってる者もおりません」
ご主人の帰りを待つワンコ。こんな待たれ方をしたら、帰らずにはおれませんね。
↑ご主人の帰りを待つワンコ。こんな待たれ方をしたら、帰らずにはおれませんね。

律「それでしたら、これから夕食をご一緒していただけませんか?
 送っていただいたお礼をさせてください」
爺「いやいや。
 これは、わたしが好きでやったことですから。
 一人で帰っても、ガソリン代に変わりはありませんよ」
最近、ほんとに高いですよね。わたしのパッソは、年に3回くらいしか給油しないのですが、ガソリンを入れた月は財布が苦しくなります。
↑最近、ほんとに高いですよね。わたしのパッソは、年に3回くらいしか給油しないのですが、ガソリンを入れた月は財布が苦しくなります。

爺「気にしないでください」
律「それじゃ、わたしたちの気が済みません」
み「わたしは済むけど」
律「あんたは黙ってなさい!
 わたしたち青森は初めてで、お店も知らないんです。
 どこか、ご案内いただけるとありがたいんですけど」
爺「そうですか。
 そこまで言っていただいているのを断るのも……。
 なんだか無粋ですな。
 わかりました。
 安くて美味しい店にご案内しましょう」
律「ありがとうございます」
爺「ところで、今日の宿は、どのあたりですか?」
律「どこよ?」
み「えーっと。
 予約のメールを、印刷してあったはず。
 あった。
 『ハイパーホテルズパサージュ』」
律「すごい名前のホテルね。
 それって、ビジネスホテルなの?」
み「そうだよ」
爺「あぁ。
 いい宿をお選びですな。
 場所も、青森駅前ですね」
場所も、青森駅前ですね

み「さすが、白タク。
 よく知ってるな。
 ひょっとして、契約してる?
 一人送りこんだら、いくらとか」
爺「してませんがな。
 そういう怪しいホテルじゃありませんよ。
 『楽天トラベルアワード』を受賞してますから」
『楽天トラベルアワード』を受賞

 2012年、2013年と、『東北エリア ビジネス・シティ部門』で、『お客さまアンケート大賞』を受賞してるホテルです(参照)。

み「さすが、わたしも見る目があるな」
律「知らなかったの?」
み「知りまへんがな」
律「じゃ、どうしてそこにしたのよ?」
み「『まっぷる』に広告が載ってた。
 青森駅からも近かったしね」
律「見る目もへったくれも無いじゃない」
み「ホームページを見れば、いいホテルかどうか、たいがいわかります」

律「結果オーライのくせに」
爺「そろそろ、青森市街に入りましたよ」
み「おー。
 なかなかに都会ではないか」
新潟市より都会っぽいです
↑新潟市より都会っぽいです。

爺「やっぱり、東北新幹線が伸びたのが大きいですね」
み「でも、青森市って、雪がスゴいよね」
青森市って、雪がスゴいよね

爺「県庁所在地では、日本一でしょうね。
 一冬で、8メートル近く降るんですよ」
み「そんなに!
 ビルごと埋まってしまうではないか」
ほんとに埋まってしまいそうです
↑ほんとに埋まってしまいそうです。

爺「これは、累積の降雪量です。
 積雪量じゃありませんよ」
み「なんだ。
 でも、それにしてもスゴいな」
新潟市の、4倍以上です。このグラフを見ても、新潟市の降雪量が、近隣地域に比べて少ないのがわかります。
↑新潟市の、4倍以上です。このグラフを見ても、新潟市の降雪量が、近隣地域に比べて少ないのがわかります。

爺「日本海を渡って来た湿った風が、八甲田山系にぶつかって、麓の青森に大雪を降らせるんです」
青森市街のすぐ背後に聳える八甲田山
↑青森市街のすぐ背後に聳える八甲田山。

み「冬の青森旅行は考えものだな。
 雪の加減でダイヤが乱れたら、計画がめちゃめちゃになりかねん」
雪の加減でダイヤが乱れたら、計画がめちゃめちゃになりかねん

爺「在来線の時代は、ほんとそうでしたね。
 その点、新幹線はまず遅れませんから」
み「在来線がダメなら、青森駅で足止めじゃん」
在来線がダメなら、青森駅で足止めじゃん

爺「ま、それもそうですが」
み「その点、パサージュなら駅前だから、ホテルにだけは入れるわけだ」
爺「新幹線は、『青森駅』には停まりませんよ」
味がありますね。地方の駅は、こうでなきゃ。新潟駅と似てます。
↑味がありますね。地方の駅は、こうでなきゃ。新潟駅と似てます。

み「ありゃ。
 そうなの?」
爺「『新青森駅』です」
『新青森駅』格好良いけど、旅情はゼロです。
↑格好良いけど、旅情はゼロです。

爺「『青森駅』は、青函連絡船と直結するために……。
 港に突き出るみたいな形で、行き止まってますからな」
『青森駅』は、港に突き出るみたいな形で、行き止まってますからな

爺「ま、『新青森駅』とは、奥羽本線で一駅ですけどね」
『新青森駅』とは、奥羽本線で一駅ですけどね

爺「これから越えるのが、その奥羽本線を跨ぐ跨線橋です」
み「おー、都会ではないか。
 ものすごい大都会に見えるね。
 なにしろ、ずーっと、ど田舎ばっかりだったから」
爺「一応、人口は30万人ありますから」
どう見ても、新潟市より都会に見える
↑どう見ても、新潟市より都会に見える。

み「なるほど。
 新潟県第2の都市、長岡市と同じくらいだな。
 それなら、そこそこ都会だよ」
爺「さて、もうすぐ着きますぞ。
 今日ご案内するお店は、5時から始まってるんですが……。
 わたし、クルマを家に置いてきていいですか?
 青森駅前の駐車場に一晩置くと、けっこう取られますので。
 なに、30分もしないで戻ってこれます」
律「どうぞどうぞ。
 わたしたち、ホテルに荷物を下ろして、一休みしてますから」
爺「すみませんな。
 さて、着きましたぞ。
 これが、『ハイパーホテルズパサージュ』です」
ハイパーホテルズパサージュ

み「おー、ビルではないか」
律「当たり前でしょ」
爺「30分後にお迎えに上がります」
律「ロビーでお待ちすればよろしいですね」
爺「あ、このホテルのフロントは、3階ですのでね。
 ほら、そこに広場があるでしょ。
 『パサージュ広場』と云います」
パサージュ広場

律「ホテルの敷地なんですか?」
爺「いえいえ。
 青森市の施設です。
 パサージュ広場が整備されたのは、平成12年ですからな」
正面に見えるビルが、『ハイパーホテルズパサージュ』です
↑正面に見えるビルが、『ハイパーホテルズパサージュ』です。

爺「その後で、となりに出来たホテルが名前を拝借したということでしょう」
み「名前を勝手に拝借していいの?」
爺「『パサージュ』ってのは、フランス語そのまんまで、“小径(こみち)”という意味だそうです」
み「なるほど。
 役所の得意な造語じゃなかったわけね」
爺「そうなります」
こちらは、港区南青山にある複合施設『パサージュ青山』
↑こちらは、港区南青山にある複合施設『パサージュ青山』。

爺「お店がたくさん見えるでしょ」
お店がたくさん見えるでしょ

爺「あれは、青森市の商業ベンチャー支援事業に応募して出店してるんです」
み「面白そうだね」
律「荷物置いたら、見てみようか」
爺「みんな飲食店ですよ。
 食べないでくださいね。
 これからご案内するんですから」
律「わかりました」
爺「それじゃ、30分後に。
 お天気で良かったですな」
律「ほんとに。
 それじゃ、お願いします。
 お待ちしております」

律「フロントは3階だっておっしゃってたわね」
み「1,2階はテナントビルみたいだね」
1,2階はテナントビルみたいだね

 ↓入り口は、こんな感じ。
入り口は、こんな感じ

フ「いらっしゃいませ」
いらっしゃいませ
↑この場所は、フロントではないと思われます。

↓フロントカウンターは、こんな感じです。
フロントカウンター

み「予約の、Mikikoです(ちゃんと苗字を告げましょう)」
フ「お待ちしておりました。
 お二人様ですね。
 あの~」
み「何か?」
フ「受けたまっておりますのは、ダブルルームなのですが……」
パジャマが備え付けです
↑パジャマが備え付けです。

フ「よろしかったでしょうか?」
み「もちろん、よろしかったです」
律「ちょっと!」
み「何よ?」
律「何でダブルなんか予約したのよ!」
み「ツインより安いから」
ツインより安いから

律「安いって、いくら?」
み「500円」
律「恥かくより、500円払った方がマシだわ。
 すみません。
 ツインは、空いてます?」
フ「あいにく、本日はすべて満室でございます」
み「ダブルでけっこーです」
フ「ありがとうございます。
 お部屋代は、先払いになっております」
み「はいはい」
フ「8,980円(通常料金)になります(お得な宿泊プランもあるようです)」
律「それって、1人分ですか?」
フ「いいえ。
 1室お二人様の料金になります」
律「安いわね」
み「だしょー。
 しかも、朝食も込みだよ」
律「ほんとに?」
み「ですよね?」
律「はい。
 朝食は、この階にあります朝食コーナーで、6時半から9時半までとなります」
朝食は、この階にあります朝食コーナーで。

フ「ご宿泊者のみなさまには、無料で提供させていただいております」
律「スゴいわね」
み「だしょー。
 あの白タクも言ってたじゃない。
 いいホテルだって。
 じゃ、先生、払っといて」
律「なんでよ!」
み「こんなとこで割り勘してたらみっともないでしょ。
 後で精算するから」
律「ぜったい忘れないからね」
み「ケチ女」
律「なんだと?」
み「何でもありんせん」
律「クレジットカード、使えます?」
フ「はい、承ります」
律「それじゃ、これで」
こういう持ち方をしてはいけません
↑こういう持ち方をしてはいけません。

フ「お預かりします。
 お支払いは、1回でよろしかったですか?」
み「24回で。
 ケチなので」
律「あんたは黙ってなさい。
 1回でお願いします」
フ「ありがとうございます。
 それでは、こちらに暗証番号をご入力ください」
こちらに暗証番号をご入力ください

律「はい。
 ちょっと、覗かないでよ。
 マナーを知らない人ね」
み「へいへい」

 ピポパポ。

フ「ありがとうございました。
 こちら、領収書と……。
 お部屋のキーになります」
お部屋のキーになります

律「ありがとう」
み「門限、あります?」
フ「ございませんので、青森の夜を心ゆくまでご堪能ください」
『駅前銀座』。さすが雪国。街路に屋根があります。
↑『駅前銀座』。さすが雪国。街路に屋根があります。

フ「でも、チェックアウトは、11時までにお願いしますね」
律「けっこう、ゆっくりでいいんですね」
フ「はい。
 お時間まで、お寛ぎください」

律「寝坊できるわね」
み「パカモン。
 そんなに寝てたら、スケジュールがこなせんわい。
 日本人の旅行には、寛いでる時間なんて無いんです。
 朝から晩まで駆けずり回るの」
ツアー中は、1日、16時間くらい働くそうです。
↑ツアー中は、1日、16時間くらい働くそうです。

み「第一、朝食が6時半から9時半までなんだから……。
 寝坊したら、食べ損ねるわよ。
 7時過ぎたら混むだろうし……。
 もっと後だと、料理も少なくなってくるんじゃない?
 ゆったりと楽しむには、6時半かっきりに乗りこむしかないわ。
 なにせタダなんだから、戦いよ。
 これがほんとのバイキング」
これがほんとのバイキング

律「さもしい人」
み「先生が起きなかったら、置いてくからね。
 競争相手が一人減るわけだから」
律「なんだか、そんなとこに食べに行くの、イヤになっちゃう」
み「じゃ、今夜がっつり飲んで、二日酔いになれば?
 食べなくて済むよ」
律「ま、休日の朝は、たいてい食べないからね。
 そうなるかも。
 でも、今夜の払いは、完全に割り勘よ。
 飲んでも飲まなくても、3人分を2人で折半。
 セーブして飲んでたら、割り勘負けするわよ」
み「くそ!
 負けてたまるか」
律「あんたがわたしと張り合ったら、ぜったい二日酔いだわ。
 朝食なんか食べれないんだから」
み「意地でも食う。
 食った後に、吐けばいい」
律「呆れた女。
 ところで、何階?」
み「ホークス」
律「何よ、それ?」
み「プロ野球のソフトバンクは……。
 昔、南海ホークスというチームだったの」
昔、南海ホークスというチームだったの
↑1938年~1988年。

律「ダイエーだったんじゃない?」
み「その昔。
 鉄道会社が、こぞってプロ球団を持ってた時代の話。
 今は、阪神と西武だけになっちゃったからね」
律「ダイエーのときは、よく覚えてるわ。
 王監督だったでしょ」
1995年~2008年(こんなに長く監督だったんですね)
↑1995年~2008年(こんなに長く監督だったんですね)。

み「ふむ。
 しかし、スーパーダイエーの名前も、いよいよ消えちゃうね」
横浜市港南区『港南台店』
↑横浜市港南区『港南台店』。

律「そうなの?」
み「イオンの完全子会社になるらしいよ」
わたしの家からも近い、イオン『新潟南店』
↑わたしの家からも近い、イオン『新潟南店』。

律「ふーん」
み「諸行無常を感じますなぁ。
 ダイエーの新潟店は、ダイエー店舗の中で、日本一の売上を誇ってたことがあるんだ」
ダイエーの新潟店は、ダイエー店舗の中で、日本一の売上を誇ってたことがあるんだ
↑なんだか、こんな店があったということが、夢のように思えます。

律「ほんと?」
み「1980年代。
 わたしの子供のころ。
 たまに、親に連れられて行ったけど、通路を歩けないほどの人混みだった」
律「今は?」
み「とっくに閉店してますがな」
現在は、『LoveLa万代』という商業施設になってます
↑現在は、『LoveLa万代』という商業施設になってます。

律「あら」
み「イトーヨーカドーの大店舗も無くなって、区役所が入ってる」
新潟市東区役所。かつては、イトーヨーカドーの大規模店舗でした。
↑新潟市東区役所。かつては、イトーヨーカドーの大規模店舗でした。駐車場が大きいので、区民は便利なようです。

み「今や、イオンの天下ですな。
 さて、部屋は何階か、当ててみない?」
律「当たったら?」
み「もちろん、宿代は、わたしが全額払う」
律「外れたら?」
み「先生が払うに決まってるでしょ」
律「何階まであるの?」
み「客室は、4階から11階」
客室は、4階から11階

律「確率、8分の1じゃないの!
 こんなバカな賭けに乗れるわけないでしょ」
み「ケチ」
律「さ、エレベーターが来たわよ。
 乗った乗った」
み「賭けに乗った?」
律「エレベーターに乗るの」
み「つまらんのぅ」
律「早く、ボタン押しなさいよ」
み「はいな」
早く、ボタン押しなさいよ

律「やっぱり、賭けに乗る。
 8階」
み「ふっ……。
 かかったな。
 お主の考えそうなことだわい。
 8階を押したのは、フェイントなのじゃ。
 ホントは、9階でーす」
律「このアマ!」
み「じゃ、宿代、そっち持ちってことで」
律「卑怯者!
 今のは無しよ」
み「『福助、盆に帰らず』」
中山道『柏原宿歴史館』にあるそうです。ちと気味悪いですね。
↑中山道『柏原宿歴史館』にあるそうです。ちと気味悪いですね。

律「何、それ?」
み「福助は、お盆に帰省しなかったという格言じゃ」
バングラデシュの帰省列車
↑バングラデシュの帰省列車だとか。↓なぜか、歌川国芳の『寄せ絵』を連想してしまいました。
歌川国芳の『寄せ絵』

律「どういう意味よ?」
み「一度こぼれた水は、お盆に戻すことが出来ないという意味です」
律「それは、『覆水盆に返らず』でしょ」
『覆水盆に返らず』でしょ

律「間違ったから、さっきの賭けは無し」
み「どういう理屈じゃ!
 間違ったんじゃなくて、ボケただけでしょ」
新潟県では毎春、日本ボケ協会主催の『日本ボケ展』が開催されます
↑新潟県では毎春、日本ボケ協会主催の『日本ボケ展』が開催されます。

律「とにかく、部屋代は折半ね。
 払ってよ、5,000円」
払ってよ、5,000円

み「ドサクサに紛れて、とんでもねーこと言いますな。
 部屋代は、8,980円でしょ。
 半額なら、4,490円」
律「じゃ、4,500円でいいわよ」
み「だから、何でわたしの方が多いの!
 信じられない女。
 えーっと。
 ここだね。
 それでは、オ~プン」
それでは、オ~プン

律「……」
み「なに立ち尽くしてるのよ」
律「ベッドが、部屋のほとんどを占めてる」
み「当たり前でしょ。
 ダブルベッドなんだから」
律「生々しすぎるわ」
み「これだけ見ると、狭く感じちゃうけど……。
 実は、わけがあるんです」
律「何よ?」
み「こっち来て。
 ほら」
ユニットバスじゃ無いのね

律「あら。
 ユニットバスじゃ無いのね」
み「トイレが独立しておるのです。
 これなら、1人がお風呂入ってるとき、トイレを我慢しなくていいでしょ」
律「そういう理由で、独立してるわけ?
 そんなら、シングルルームは、ユニットバス?」
み「全室、別々よ」
律「じゃ、違う理由じゃないのよ」

 ここで余談。
 ユニットバスを「トイレとお風呂が一体」と思っている人も多いかと思います。
 かくいうわたしがそうでした。
 さきほどの会話を書いたあと、ふと疑問に思い、調べてみたのです。
 違ってましたね。
 本来は、「天井、壁、床が一体となっているお風呂」をユニットバスと云うそうです。
設置されたユニットバス
↑設置されたユニットバス

 ちなみに、「お風呂と洗面台とトイレが一緒」のものは、3点ユニット。
「お風呂と洗面台とトイレが一緒」のものは、3点ユニット

 「お風呂と洗面台だけ一緒」のものは、2点ユニット。
「お風呂と洗面台だけ一緒」のものは、2点ユニット
↑こういうのは、見たことがありませんでした。

 『ハイパーホテルズパサージュ』は、バス、トイレ、洗面台、すべて別れたセパレートタイプになります。
『ハイパーホテルズパサージュ』は、バス、トイレ、洗面台、すべて別れたセパレートタイプになります

 ちなみに、わたしが東京で、最後に住んでた賃貸マンションは、3点ユニットでした。
 1人暮らしなので、不便はまったく感じませんでした。
 むしろ、お掃除が楽で助かりました。
 シャワーを使って、トイレの方の床まで流せるんですから。
シャワーを使って、トイレの方の床まで流せるんですから
↑おしっこのハネる男性は、特にそうだと思います。

律「洗面台まで別なのね」
み「1人が歯を磨いてるとき、トイレを我慢しなくていいのです」
律「なんでそう、トイレの我慢ばっかり気にするの?」
み「一つしか無いトイレに誰か入ってると、不安にかられるでしょ?」
律「どんな?」
み「今、急に便意を催したら、って。
 トイレのドアにすがって、震える手でノックすることを想像するだけで……。
 たまらなく不安になるのです」
たまらなく不安になるのです

律「理解不能だわ」
み「わたしは、1日に最低3回、多いときは5回くらい、うんこをするのだ」
律「何でよ?
み「出そうになるからに決まってるでしょ」
律「1回で済ませられないの?」
み「あのね。
 腸は、長ーい管なわけ。
 うんこのカタマリは、順繰りに押し出されてくるのです」
使ってるのは、『ソーセージメーカー』という道具です
↑使ってるのは、『ソーセージメーカー』という道具です。

律「消化器科で見てもらった方がいいんじゃないの?
 いや、むしろ神経科かもね。
 過敏性大腸症候群の一種かも」
過敏性大腸症候群の一種かも

み「でも、下痢じゃないよ。
 固形便がモリモリと出る」
固形便がモリモリと出る

律「あー、嫌になってきた。
 何で旅先のホテルで、こんな話してなきゃならないわけ?」
何で旅先のホテルで、こんな話してなきゃならないわけ?

み「先生が理由を聞いたからでしょ。
 ところで、どうする?
 さっき、30分後って言ってたから、あと20分くらいしかないけど。
 お風呂、入る?」
シャンプー、リンス、ボディソープが備え付けです
↑シャンプー、リンス、ボディソープが備え付けです。

律「わたしはいいわ。
 メイクし直してる時間ないから。
 Mikiちゃん、入れば?」
み「そのスキに、うんこをする気だな?」
もちろん、洗浄便座付です
↑もちろん、洗浄便座付です。

律「しないわよ!」
み「わたしもパス」
律「じゃ、時間まで、さっきの広場を見てようか」
み「そうしますか。
 リュックは置いてこっと。
 あー、やっぱり手ぶらは楽ちんだな」
律「財布、忘れないでよ」
み「また、カードで払ってくれればいいじゃん」
また、カードで払ってくれればいいじゃん

律「カードが使えるお店か、わからないじゃない。
 そう言えば……。
 部屋代の半分、早く払ってよ」
み「先生のカード、締め日はいつ?」
律「何それ?」
み「知らないの?
 カードの利用料は、1ヶ月単位で引き落とされるの。
 その1ヶ月の計算期間が、いつからいつまでかって聞いてるわけ」
律「そんなの、1日から月末までじゃないの?」
み「カードによって違うの。
 しかも!
 引き落とされるのは、さらにその翌月になります」
案外、覚えてない人が多いもの
↑案外、覚えてない人が多いもの。

み「わたしが、今使ってる2種類のカードでは……。
 月末締めの翌月27日払いと、15日締めの翌月10日払い。
 つまり、さっき先生が払ったホテル代が、先生の口座から落ちるのは……。
 間違いなく来月以降です」
律「だから何よ?」
み「先生は、まだホテル代を払ってないってこと」
律「払ったじゃないの」
み「クレジット払いでしょ。
 お財布から、現金は減ってないじゃない。
 ここで、わたしが現金で半分を払えば……。
 先生のお財布は、現金が増えることになる」
こんなには増えません
↑こんなには増えません。

律「仕方ないじゃないの」
み「不合理です。
 だから、わたしが先生に支払う日は……。
 先生の口座から、ホテル代が引き落とされた日とします」
律「いつよ?」
み「自分のカードでしょ。
 通帳見れば、わかるわよ。
 引き落とし日を教えてちょうだい」
律「どうやって払うつもり?
 東京まで持ってくるの?」
み「アホ言いなさんな。
 振り込みますよ。
 ただし、手数料差っ引きでね」
律「何よそれ。
 手数料くらい、自分で持ちなさいよ」
み「手数料引かれるのが嫌なら、集金に来てちょうだい」
律「新潟まで集金に行けるわけないでしょ」
1957(昭和32)年公開。原作は、井伏鱒二の同名小説。
↑1957(昭和32)年公開。原作は、井伏鱒二の同名小説。

み「だから、支払い方がその手間を省いてやってるわけだから……。
 手数料引かれて当たり前なの。
 それなのに!
 最近の取引業者は、バカが多くて……。
 『手数料は、お客さまの負担でお願いします』なんて、平気で書いてくる。
 これは、失礼極まりないことなのよ。
 『引かれるのが嫌なら、集金に来い!』って話よ。
 先生、何銀行?」
律「茗荷銀行だけど」
み「あ、その支店なら新潟にもあるから、そこのATMから振り込んであげる。
 3万円未満だから、手数料は324円だね。
 振込金額は、8,980円÷2-324円で、4,166円になります」
律「納得できません。
 現金で貰えば、324円引かれる必要なんてないじゃないの。
 やっぱり、今払ってよ」
み「心底、ケチだね」
心底、ケチだね

律「だって、銀行にみすみす324円取られる必要はないじゃないの」
み「さすれば、集金に来たまえ」
律「寝こんだあと、財布から抜いてやる」
み「あのな。
 それは、れっきとしたドロボーですぞ」
れっきとしたドロボーですぞ
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