Mikiko's Room

 ゴシック系長編レズビアン小説 「由美と美弥子」を連載しています(完全18禁なので、良い子のみんなは覗かないでね)。
 「由美と美弥子」には、ほとんど女性しか出てきませんが、登場する全ての女性が変態です。
 文章は「蒼古」を旨とし、納戸の奥から発掘されたエロ本に載ってた(挿絵:加藤かほる)、みたいな感じを目指しています。
 美しき変態たちの宴を、どうぞお楽しみください。
管理人:Mikiko
東北に行こう!(68)
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食「爪先を引っ張るといいって聞きますよ」
爪先を引っ張るといいって聞きますよ

み「先生、引っ張って」
律「靴、脱ぎなさいよ」
み「そんな余裕があるか!」
律「じゃ、脱がしてあげるから、自分で引っ張りなさい。
 はい、脱げました」
み「引っ張って!」
律「自分でやりなさい」
み「それでも、医者か!」
律「うるさい人ね。
 じゃ、やってあげるわよ。
 保険効かないからね。
 自由診療で、36万円になります」
み「この、ハイエナ医者!」
ハイエナさん。友達になれそうもないですね。
↑ハイエナさん。友達になれそうもないですね。

み「訴えてやる!」
律「人聞きの悪い。
 早く出しなさいって」
み「そんな金、出せるか」
律「足を出せって言ってるの」
み「金、払わんぞ~」
律「金の亡者ね」
金の亡者ね

み「どっちが!」
律「特別に、3万6千円でやってあげるわよ」
み「360円にしてくれ」
360円にしてくれ
↑『1ドル=360円』という為替レートに、経済的根拠は無かったそうです。“円”は360度なので、360円になったとか(実話です)。こんなアホなレートが、1949年(昭和24年)から1971年(昭和46年)まで、22年間も続きました。このおかげで、日本は高度成長を遂げることができたわけです。

律「案外、余裕あるじゃない。
 ほら、足、こっちに出しなさい。
 えい!」
み「あ、あんぎゃー」
あ、あんぎゃー

食「あの。
 それ、逆だと思います」
律「え?
 引っ張るって言ってませんでした?」
食「正しくは、爪先をふくらはぎの方に引っ張り上げるんです」
手が届かない人は、タオルを使いましょう。
↑手が届かない人は、タオルを使いましょう。壁に足裏を押し付けてもいいです。

律「なんだ。
 この人、引っ張れ、引っ張れって言うから……。
 思い切り、引き下げちゃったわ」
ガンダムくんの足です(『HCM-Pro 55-00 ウイングガンダム』/バンダイ)
↑ガンダムくんの足です(『HCM-Pro 55-00 ウイングガンダム』/バンダイ)。

律「最初から、そう言えばいいのにね」
食「あの。
 わざとのような気が……」
律「ほほ。
 やっぱり、わかります?」
食「この人、泡噴いてますけど」
この人、泡噴いてますけど

律「大丈夫よ。
 このくらいで死にませんって。
 ほら、引っ張り上げますよ。
 えい!
 すごい硬い。
 硬直しまくりね」
※注)足の間から出てるのは尻尾です
↑※注)足の間から出てるのは尻尾です。

食「ボクがやりましょうか?」
律「お願いします」
食「いきますよ。
 えい!」
み「あぎゃー」
あぎゃー

律「あ、生き返った」
み「こ、殺す気か!」
こ、殺す気か!

律「治った?」
み「治らんわい!」
 見て、このふくらはぎ。
 ぺっちゃんこ。
 あたたたた。
 コブラ返りとは、よう言うた」
なぜ、掛けられた姿勢のままでいるのでしょう? 転べば逃れられるのではないか?
↑これは『コブラツイスト』。なぜ、掛けられた姿勢のままでいるのでしょう? 転べば逃れられるのではないか?

律「こむら返りでしょ」
み「コブラ返り!
 見てこのふくらはぎの形、怒ったコブラとそっくり」
ほんとに、ふくらはぎがぺちゃんこになりますよね
↑ほんとに、ふくらはぎがぺちゃんこになりますよね。

律「あんたが悪いのよ。
 列車の中で、ミーアキャットの真似なんかするから」
列車の中で、ミーアキャットの真似なんかするから

み「ミーアキャットの真似をしたのではないわ。
 爪先立ちしただけだろ」
プロのバレリーナの素足。美しいトウシューズの中は、こうなっておるのです。
↑プロのバレリーナの素足。美しいトウシューズの中は、こうなっておるのです。

み「ほんとに悪いのは、こやつじゃ」
食「ボクですか?」
み「思わせぶりなことばっかり言うから。
 おー、痛かった。
 コブラ返りで大分県」
律「ぜんぜん面白くない」
み「面白いこと言う余裕なんか無いわい」
律「じゃ、治療費の請求書を書きます」
じゃ、治療費の請求書を書きます

み「書くな!」
食「ほら、窓の外を見てくださいよ。
 こんな景色のいいところを走ってるんですよ。
 五能線の中でも、撮影ポイントのひとつです」
五能線の中でも、撮影ポイントのひとつです

み「おー。
 すんばらしく土地が安そうなところじゃ」
律「またそういうことを言う」
み「先生、ここいらに土地買ったら?
 10万坪くらい」
『深川洲崎十万坪』歌川広重
↑『深川洲崎十万坪』歌川広重

律「何でわたしが、ここに土地を買うのよ?」
み「この町の名前が、苗字になった記念よ」
食「何のことですか?」
み「この先生、苗字が深浦って云うの」
食「え?
 そうだったんですか。
 でも、『大間越駅』から深浦町だったのに……」
でも、『大間越駅』から深浦町だったのに……

食「何で教えてくれなかったんです?」
み「だって、そのころはまだ、苗字が付いてなかったのよ」
食「は?」
み「裏番組で、いろいろ進展があったのよ。
 ま、わからんだろーな」
食「さっぱりわかりません」
み「ともかく!
 このお方は、深浦律子先生って云うの」
このお方は、深浦律子先生って云うの

み「覚えといてね。
 そのうち、三面記事に名前が載るから」
そのうち、三面記事に名前が載るから

律「何よそれ?」
み「医療機器メーカーから裏金取ったりして捕まるわけね」
福岡にある『金の箸』という料理屋さんの離れ。裏口にあるので『裏金(うらきん)』だとか。
↑福岡にある『金の箸』という料理屋さんの離れ。裏口にあるので『裏金(うらきん)』だとか。

律「失礼ね!
 そんなことするもんですか。
 第一、機器選定の権限なんて無いもん」
み「しようと思っても、出来んわけだな」
律「しようと思いません」
み「それで、やたら課長になりたがってたんだ」
それで、やたら課長になりたがってたんだ

律「何の話してんのよ」
食「ボクにもわかるように説明してください。
 さっきから、意味不明な会話ばっかりですよ」
み「会話の意味を知りたかったら……。
 『Mikikoのひとりごと』の『5周年 ありがとうございます』を読もう!
 よし、いいぞ。
 番宣終わり。
 話を進めたまえ」
食「何の話してたんですっけ?」
み「バカもん!
 その話のせいで、わたしがコブラ返りという重症を負ったのではないか」
こんな松葉杖が使えるなら……。骨折ってみてもいい?
↑こんな松葉杖が使えるなら……。骨折ってみてもいい?

食「あ、駅名の話でしたね。
 そろそろ通過しますよ」
み「都合のいいタイミングだな」
食「今度も山側になります」
律「Mikiちゃん、立った方がいいわよ」
Mikiちゃん、立った方がいいわよ

み「立てんわい!
 脚が痛くて」
食「注目!
 通過します」
通過します

み「……」
食「読めました?」
み「『リゾートしらかみ』、スピード違反なんじゃないか?」
食「そんなにスピード出てませんよ」
み「3文字だったな」
3文字だったな

律「わたし、読めたわ」
み「動体視力を自慢するつもりだな」
動体視力を自慢するつもりだな

律「そんなもん自慢してどうするのよ」
み「卓球が上手いことを、暗に自慢する」
律「はぁ?
 卓球と動体視力が關係あるの?」
み「大ありだろ。
 あんなに近い位置で、速い球やひねくれ玉を打ち返すんだから」
あんなに近い位置で、速い球やひねくれ玉を打ち返すんだから

み「卓球のボールって、時速何キロくらい?」
食「初速、190キロと言われてますね」
み「だろ?
 野球は、あれだけ離れてて、160キロのボールが打てないんだよ」
長嶋はプロデビュー戦で、国鉄金田の前に4打席4三振を喫します。でも、最後まで当てに来なかった長嶋に、金田は空恐ろしさを感じたとか。
↑長嶋はプロデビュー戦で、国鉄金田の前に4打席4三振を喫します。でも、最後まで当てに来なかった長嶋に、金田は空恐ろしさを感じたとか。

み「卓球は、あの距離で190キロ!」
律「ラケットは、バットより幅が広いじゃない」
み「馬鹿たれ。
 その分、長さが短いわい」
食「そういう問題じゃない気が……」
み「そう。
 卓球は、当てればいいってだけじゃないの。
 野球なら、変な方に打っても、ファールで打ち直し出来るけど……。
 卓球は、相手のコートに入れなきゃならないのよ」
卓球をする宇宙人。……ではなく、卓球のラリーをするヒト型ロボットだそうです。
↑卓球をする宇宙人。……ではなく、卓球のラリーをするヒト型ロボットだそうです。

律「バカに力が入るわね」
み「チミは、愛ちゃん派か、佳純ちゃん派か?」
食「それはつまり、福原愛のファンか、石川佳純のファンかと聞いてるわけですね?」
それはつまり、福原愛のファンか、石川佳純のファンかと聞いてるわけですね?

み「いちいち解説せんでもいい。
 2つの会派は、仲が悪いと云うではないか。
 さぁ、どっちだ?
 そっと教えてみれ。
 対立会派にチクったりしないから、安心しなせい」
サザエさんで、こんな言葉を使っていいのか?
↑サザエさんで、こんな言葉を使っていいのか?

食「どっちでもありませんよ」
み「なに!
 まさか、チミは……。
 希少種の早矢香派か!」
ロンドンオリンピックで決勝進出を決め、喜ぶ3人。
↑ロンドンオリンピックで決勝進出を決め、喜ぶ3人。

食「それ、かなり失礼だと思います」
み「誤魔化しおって」
食「とにかく!
 今、通過した駅名は何だったでしょう?」
今、通過した駅名は何だったでしょう?

み「先生に聞いて。
 読めたって言ってるから」
律「最初の文字は、“風”だったわ」
最初の文字は、“風”だったわ

食「ピンポ~ン。
 正解です。
 さぁ、残るは2文字」
み「当たったら、何くれるの?」
食「ボクが出すんですか?」
み「当然だろ。
 問題を出す者の使命である」
問題を出す者の使命である

食「聞いてませんけど」
み「初めて言ったんだから当然じゃ。
 ケツ毛1本とか、言うなよ」
食「あの。
 恥という言葉を知ってますか?」
恥という言葉を知ってますか?
↑五目飯屋の庭にあります(広島県世羅郡世羅町)。

み「余の辞書にはない」
余の辞書にはない
↑『フォンテンブローでのナポレオン』画:ポール・ドラローシュ

食「やっぱり」
律「2文字目は……。
 合格の“合”だったわ」
食「お見事!
 ご~か~く」
ご~か~く

み「まだ1文字あるだろ」
律「3文字目が難しいのよ。
 画数が多くて、ゴチャゴチャっとしてたから」
み「当てたんさい、当てたんさい。
 チミ、当たったらどうする気だ?
 体中の毛を差し出す?」
食「何でですか!」
律「よし。
 思い切って言っちゃおう。
 3文字目は……。
 瀬川瑛子の“瀬”」
瀬川瑛子の“瀬”

み「例えが古い……」
律「当たってます?」
食「ドンドンドンドン。
 パフパフパフ」

↑パフパフラッパを鳴らす柴犬。踏み圧が弱く、情けない音しか出ません。しかし……。この飼い主、日本人か?

み「やかましいわ!」
食「大当たりです。
 スゴいですね。
 あんな一瞬だったのに」
律「へへー。
 どんなもんよ」
ドヤ顔の鳥
↑再登場。ドヤ顔の鳥。

み「悪事に使えそうな能力だな。
 ほれチミ、どうすんだ?
 身ぐるみ脱ぐか?」
これは、着ぐるみ脱ぐ(AVのようです)
↑これは、着ぐるみ脱ぐ(AVのようです)。

食「何でですか。
 それに、まだ問題は終わってませんよ」
み「何でじゃ!」
食「それでは、この駅名は何と読むのでしょうか?」
み「ほんとは毛が無いんじゃないか?」
ほんとは毛が無いんじゃないか?

食「あります!」
み「頭の毛、引っ張ってもいい?」
食「お断りします。
 あなたには、何の権利も無いでしょ」
み「代理人として交渉しておる」
↑県庁知事室を訪れた和歌山電鉄『たま駅長代理』
↑県庁知事室を訪れた和歌山電鉄『たま駅長代理』。本物のネコの“たま”は、社長代理に昇格したそうです。

律「代理人なら、読み方の方を当ててちょうだい」
み「わたしが答えてもいいの?」
食「ま、いいでしょう」
み「ふっ。
 掛かったな。
 わたしが漢字の鬼と知らなかったようだな」
わたしが漢字の鬼と知らなかったようだな

律「わたしも知らなかった」
み「初めて言ったのじゃ」
律「漢字なんて、ほんとに得意だった?」
み「漢字検定、十級です」
漢字検定、十級です
↑10級は、小学校1年生修了程度(級とレベル)。

律「聞かなきゃ良かった」
食「漢字の知識があっても、読めないと思いますけど」
み「“風”と、合格の“合”と、瀬川瑛子の“瀬”だな。
 簡単ではないか。
 ずばり、“ふうごうせ”だ!」
食「そのまま読んでるだけじゃないですか。
 問題にならないでしょ」
み「じゃ、訓読みだな。
 わかった!
 “かぜあわせ”。
 どうじゃ!
 座布団、10枚」
座布団、10枚

食「なるほど。
 意味的には合ってるかも知れませんね。
 “風が合う瀬”ってことで」
“風が合う瀬”

み「恐れいったか。
 さ、身ぐるみ脱いでもらおう」
食「残念ながら、不正解です」
み「合ってると言ったではないか!」
食「意味は合ってると言ったんです。
 読みは違いますよ」
み「ヒキョーもの」
ヒキョーもの

食「何でですか。
 じゃ、もう当たりっこ無いので、正解を言っちゃいますね」
み「待て!」
待て!

み「ヒント!」
食「1文字目は“か”です」
み「そんなの“風”なんだから当たり前だろ!」
食「“ふう”かも知れないじゃないですか」
み「全部で何文字?」
食「3文字です」
み「ふっ。
 愚か者」
愚か者

食「わかったんですか?」
み「3文字目は、“せ”以外に読みようが無いではないか。
 ということは、“か?せ”に決まっておる」
食「案外、鋭いですね」
み「案外は余計じゃと言っとろうが!」
食「じゃ、2文字目を当ててください。
 もう、ヒントは無しですよ」
み「“合”を、1文字で読めばいいんじゃろ。
 何かの読み方が、つづまったに違いない。
 こういう場合、音読みではなく、訓読みの可能性が高いと見た。
 つまり、さっき、“風が合う瀬”と言ったとおり……。
 “合う”が1文字に変化したものじゃ」
食「案外、鋭いですね」
み「案外は止めい!」
案外は止めい!

食「じゃ、お答えを」
み「ずばり……。
 “かおせ”だっ。
 どうだ!
 ドンドンドンドン、パフパフパフパフ」
食「車内迷惑です」
ネッシーなんて見たことないぞ
↑ネッシーなんて見たことないぞ。

み「お主もさっきやったではないか」
食「音は外してませんでした」
み「大きなお世話じゃ。
 さ、当たりだろ。
 身ぐるみ剥ぐのは……。
 あまりにも見苦しいだろうから許してやる。
 その代わり、有り金を全部出せ」
その代わり、有り金を全部出せ

食「追い剥ぎじゃないですか」
み「キリキリ出さんかい」
食「残念ながら……。
 ハズレです」
ハズレです

み「なにー。
 そんなバカな。
 ボケずに当てに行ったのに。
 でも、惜しい?」
食「ぜんぜん」
み「そんなことにゃーだろ。
 3文字は合ってるはずじゃ」
食「それは、最初からわかってたことじゃないですか」
み「くそー。
 それじゃ、次の答えを言うぞ」
食「なんですかそれ。
 もう終わりですよ」
み「1回間違っただけだろ。
 今のは現役受験。
 次が、1浪ね」
↑なんと、時代劇のソノシートです
↑なんと、時代劇のソノシートです。子供向けだそうです。昔の子供は、渋かったんですね。

食「何浪までするつもりですか?」
み「椿三十郎」
有名な血しぶきシーン
↑有名な血しぶきシーン。

食「いい加減にしてくださいよ。
 話が進まないじゃないですか」
み「次のネタを考えてないので、引き伸ばしておる」
静岡放送アナウンサー、重長智子さん(大阪府池田市出身)
↑静岡放送アナウンサー、重長智子さん(大阪府池田市出身)。

食「何のことですか?
 ま、じゃ、1浪までは許しましょう。
 答え、言ってください」
み「ずいぶん偉そうじゃな。
 もしこれで当てたら、丸裸に剥いて、次の駅で放り出すぞ」
食「それじゃ追い剥ぎですって」
それじゃ追い剥ぎですって
↑画像の詳細は、こちらで

食「早く言ってください。
 チッチッチッチ」
み「なんじゃ、その擬音は?」
食「時計の音です」
時計の音です

み「♪ぼーくのこーいびと、東京へ?」
食「♪イッチッチ」
♪イッチッチ

食「しまった。
 うっかり乗せられてしまった」
み「愚か者め。
 さ、身ぐるみ剥いでもらおう」
素晴らしきストリーキング野郎たち
↑素晴らしきストリーキング野郎たち。人生、楽しんでますね。

食「答えてないでしょ!
 早く言ってください」
み「よし。
 当てに行ってやるからな。
 “かおせ”では無いと。
 それじゃ、“かあせ”では……。
 無いな?」
食「今の、答え言いましたよね」
今の、答え言いましたよね

み「言っとらん!
 “では無いな”と、否定したではないか」
食「ぼくの顔色見たでしょ」
み「わたしが、そんなセコい真似する人に見える?」
往年のマラソンランナー、瀬古利彦
↑往年のマラソンランナー、瀬古利彦。三遊亭楽太郎(現・円楽)に似てることで有名だったそうです。オリンピックに出て負けたのは楽太郎だったという説も……。

食「見えます」
み「断言すな!」
食「じゃ、特別に大目に見ますから……。
 早く言ってください。
 ラーストチャンス!」
“中判”とは何のことでしょう?
↑“中判”とは何のことでしょう?

み「よーし。
 当てたら身ぐるみ剥ぐぞ」
食「じゃ、外したらどうします?」
み「ん?
 どうもせんよ」
食「それじゃ、不公平でしょ」
み「ひょっとして……。
 身ぐるみ剥ごうとしてるな!
 この、変質者!」
“インドアな変質者”だそうです
↑“インドアな変質者”だそうです。

食「ぼくを剥ごうとしてるあなたは何なんですか」
み「正義の味方です」
正義の味方です

食「身ぐるみ剥ぐ気なんかありませんよ。
 その代わり、間違ったら……。
 列車の先頭から最後尾までの通路を、“どじょうすくい”しながら往復してください」
“どじょうすくい”しながら往復してください

み「そんなことでけるかっ。
 衣装も無いのに」
衣装も無いのに

食「衣装があればやるんですか?」
み「ザルさえあればな」
ザルさえあればな

食「ほんとですか?」
み「あるわけなかろ」
食「ふふふ。
 さっき、見ましたよ。
 車掌室の中に、ザルが下がってるの」
車掌室の中に、ザルが下がってるの
↑名鉄パノラマカーの車掌室。

み「ウソこけ!」
食「ここの車掌さんは、安来から転勤になったようです」
ここの車掌さんは、安来から転勤になったようです

み「そんな馬鹿な!」
食「さ、答えてください」
み「くっそー。
 よし、当ててやるぞ。
 “かおせ”でも、“かあせ”でも無い。
 よく考えたら、“お”も“あ”も、母音だな。
 これは少し、発音しづらい。
 ということで、子音に変化したんじゃないか?」
ということで、子音に変化したんじゃないか?

食「もっともらしいですね」
み「らしいとはなんじゃ」
食「ま、子音であることに間違いはないですが」
み「ほれみろ。
 だーい正解」
食「まだ答えてないでしょ」
み「よし、当ててやる。
 ずばり!
 “かわせ”じゃ。
 はい、正解」
食「どじょうすくい、確定しました」
どじょうすくい、確定しました

み「ま、待てー。
 まだ1浪ではないか。
 30浪までいいはずだぞ」
織田裕二主演のリメイク版
↑織田裕二主演のリメイク版。興行はコケたようです。やっぱ、三船敏郎とじゃ、格が違うわな。

食「よくないです。
 50音を1文字ずつ言っていけば、30回くらいで当たりかねません」
み「それでいいのだ」
それでいいのだ

食「よくありませんって。
 もう、いいでしょ。
 答えを言います」
み「そっちから中止したんだから……。
 罰ゲームは無しね」
食「いいですよ。
 そんなの見たってしょうがないですから」
み「しょうがないとは無礼な!
 わたしの“どじょうすくい”は、太極拳の演舞を取り入れてるのじゃ」
わたしの“どじょうすくい”は、太極拳の演舞を取り入れてるのじゃ

食「そんなら、やってください」
み「1往復、36万円ね」
食「よーし。
 それじゃ、車掌室からザルを借りてきます」
それじゃ、車掌室からザルを借りてきます

み「ま、待て。
 冗談がわからんのか?」
食「冗談がわからんのはそっちです。
 安来から転勤になるわけないでしょ。
 安来の管轄は、JR西日本で、会社が違います」
安来の管轄は、JR西日本で、会社が違います

み「おのれ、謀ったな」
おのれ、謀ったな

食「それでは、答えを言います。
 “かそせ”です」
み「は?
 今、なに言うた?」
食「だから、“かそせ”ですって」
み「何で“そ”なのじゃ!
 あり得んだろ!」
魂の裏拳
↑魂の裏拳。

食「ボクに怒らないでくださいよ」
み「ヘンすぎ。
 “合う”が、どうして“そ”に転じるわけ?」
食「だから、知りませんって」
み「無責任なので、問題取り消し」
タカラから発売されていた『GOLDEN☆STARシリーズ』リアルドール
↑タカラから発売されていた『GOLDEN☆STARシリーズ』リアルドール。こんなもん、誰が買うんじゃ。

食「いいですよ、もう。
 問題出して、こんなに疲れたのは初めてです」
み「修行が足りん」
これもまた修行のうち
↑これもまた修行のうち。

食「とにかく、難読駅名のひとつです」
み「難読って言うより、無理読だろ。
 ありゃ、さっきからバカに揺れるな」
食「ここらも撮影ポイントですよ。
 S字カーブになってるんです」
S字カーブになってるんです

み「中からじゃ、撮れんな」
食「当たり前です」
食「ここらの沖合には、海馬島(とどじま)などの島があって……」
海馬島(とどじま)などの島があって

食「船釣りのポイントになってます」
み「海で鮒が釣れるわけなかろ」
覇亜鮒
↑覇亜鮒

食「船は、シップの船ですよ」
み「トドって、水族館にいる?」
食「そうです」
このトドは、絶滅種の化石から復元したもの。体長4.9m、体重3tだそうです。
↑このトドは、絶滅種の化石から復元したもの。体長4.9m、体重3tだそうです。まさしく、海獣。

み「どういう字を書くわけ?」
食「海の馬ですね」
み「なるほど。
 アシカウマは、そこで捕れるんだな」
アシカウマは、そこで捕れるんだな

食「捕れませんって」
律「驫木駅の“馬”と、何か關係あるのかしら?」
み「確かに、こんな海っ端に……。
 “馬”の付いた地名が点在するってのは、ちょっと妙だよね」
律「海の馬って書く“海馬(かいば)”って、脳にある器官の名前でもあるのよ」
海の馬って書く“海馬(かいば)”って、脳にある器官の名前でもあるのよ

み「知っておりんす。
 記憶に関係してる場所ではないか?」
律「へー。
 何で知ってるの?」
み「インナースペース系のSF小説では、ポピュラーな用語のひとつです」
律「なるほど。
 でも、ほんとに不思議な地名が続くわね」
み「“かそせ”ってのも、ホントは音が先にあったんじゃないの?」
律「どういうこと?」
み「北海道とかの地名は、アイヌ語に漢字を当てたのが多いでしょ」
北海道とかの地名は、アイヌ語に漢字を当てたのが多いでしょ

食「あ、なるほど」
み「そうすれば、“そ”なんて無理な発音の意味もわかる。
 音が先にあって、そこに漢字を当て込んだわけだ」
食「アイヌ語ですか?」
み「アイヌっぽくはないなぁ」
アイヌっぽくはないなぁ

律「じゃ、何語よ?」
み「アシカウマ語」
食「もういいです。
 あ、もうひとつ駅を通過します」
み「難読か?」
食「今度は普通に読めます」
み「立った方がいいか?」
食「立たないでください」
画像的に珍しい、座ってるミーアキャット。修行僧のようです。
↑画像的に珍しい、座ってるミーアキャット。修行僧のようです。

食「後が面倒なんだから。
 はい、通過します。
 目に焼き付けてください」
み「何でよ?」
食「建て替えられる寸前ですから。
 見納めですよ」
見納めですよ

み「どう考えても……。
 漁師の番屋よりお粗末に見えるのだが」
食「地元の人にとっては、大切な駅です」
み「何て書いてあった?」
何て書いてあった?

律「読めなかったの?」
み「小屋に目が行ってしまっての」
律「簡単だったわよ。
 最後の一文字が、同じ“瀬”だったから。
 大小の“大”に、戸板の“戸”。
 最後が……」
み「瀬川瑛子の“瀬”?」
律「そうよ」
瀬川瑛子の“瀬”?

み「先生……。
 瀬川瑛子はいいとして、戸板は古いでしょ」
戸板は古いでしょ

み「今の若い子は、わからないわよ」
律「そうなの?
 有名じゃない、“戸板返し”って」
み「それは、歌舞伎でしょ。
 四谷怪談」
三幕目・砂村隠亡堀の場(お岩と小平の死体が表裏に釘付けされた戸板が漂着)
↑鶴屋南北:作『東海道四谷怪談』/三幕目・砂村隠亡堀の場(お岩と小平の死体が表裏に釘付けされた戸板が漂着)
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