2013.5.16(木)
夜11時を廻ったころ、幸枝の部屋のベッドシーツが間接照明の光にほの白く浮かび上がっていた。
その上で艶めかしく陰影を移ろわせて、まるで何か昆虫の孵化を思わせる様に、二つの白い女体がゆるゆると蠢いている。
若鮎の様な彩香の裸身を、幸枝はまさに貪っていた。
そのお椀を伏せた様な胸も、白磁器を思わせる腰のくびれから尻の膨らみも、そして奪うのが躊躇われるように可憐な唇も、すべて触れれば痛いほどに反応し、切なげな声と吐息を漏らす。
彩香に交われば交わるほど、幸枝は身体の奥深くから欲望を掻き立てられるのである。
「あ・・・あ・・お姉さま・・・、たまんない・・。」
「んむう・・・彩香ちゃん、気持ちいい・・? もっとよくしてあげる。全部愛してあげる・・・。」
幸枝は彩香の腋の柔らかみに顔を埋めたまま答えた。
若い女性特有の甘酸っぱい芳香を、幸枝は眩暈と共に吸い込む。
そして同時に幸枝自身も、もう溢れる様に濡れてしまっているのを感じた。
幸枝とて一般的な中年女性に比べて、いやそれの比ではなく魅力的な女性であった。
若い頃は局内の男性社員の憧れの的であったし、今までその嗜好においてもそれほど不自由を感じなかったほどである。
ただ矢野彩香が持つ魅力は、もう河野幸枝には持ち得ない魅力に違いなかった。
幸枝は腋を甘噛みして彩香の身体を小さく跳ねさせると、徐々にその唇を下半身へとずり降ろしていった。
彩香の柳腰が戦慄きながらせり上がって、思わずその両手が幸枝を髪の毛を掴んだ。
幸枝は太腿を抱え込んでその動きに追従しながら、顔を左右に振って吸い含んだ彩香の敏感な突起を揺さぶり続ける。
「あはあ~っ、ああもうだめになりそう! ねえ、キスしながらいかせてっ!」
「はあっ・・、彩香・・。」
幸枝は幼子の面倒を見る母親の様に、いそいそと身をずり上げて彩香を抱きしめる。
深く唇を吸い合わせると、右手の指にもう熱く溢れる露をたっぷりと掬い取った。
「んんっ・・・。」
「んむ~~ん・・?」
切なげなうめき声を交わし合った後、もう弾力を伴って根を腫らした彩香のものを幸枝の指が弄り始める。
「んぐううっ・・・んはっ! ああもうだめっ、もういきそうっ・・。」
彩香は唇を振り解いて幸枝の口中から舌を引き抜くとそう声を上げた。
「だめよ彩香ちゃん、だってまだ・・・。」
幸枝は自分のものが燃える様に濡れているのを感じて戸惑った。
「だって彩香、今夜はとっても感じるの・・。ね、お願い、お姉さま、早く楽にしてっ。」
彩香は今にも泣きそうに幸枝に訴える。
幸枝は彩香の潤みに二本の指を沈めると、クリトリスごと掴むように揺さぶり始めた。
「ああ~・・お姉さま、気持ちいい・・、もうだめ・・お願い・・。」
彩香はその可愛い顔に反して淫らに身をくねらせると、幸枝の指を締め付けてくる。
「いきたいのね? いかせてあげようか? でも後であたしのことも・・・、ね?」
幸枝は彩香の花びらをねっとりと翻しながら囁いた。
「お姉さま・・、後で沢山するから・・ね、お願い・・。」
幸枝の右手が徐々に筋張りながらその動きを速めていく。
「いいわ、さあいかせてあげる。でも後で彩香のおちんちん、たくさんよ。いい・・・?」
「ええっ、沢山あげる・・。あ・・・だめ・・・ああもうっ!」
「さあいって! ほらっ、もうだめでしょ?」
幸枝の右手を挟みながら、彩香の内腿の柔らかみがブルブルと震える。
「あああ~っ!・・だめっ! いくいくいくっ・・・うくうっ!!!」
彩香は指を締め付けたまま腰を浮かせると同時に、反り上げた太腿を幸枝の濡れたものに押し当てた。
「うっ!・・んぐうううっ・・!」
幸枝は彩香の極まりを感じながら、思わず自分も軽い絶頂を味わった。
しばらく彩香は目を閉じたまま、その胸を大きく起伏させていた。
幸枝はそんな彩香を胸に抱いてゆっくりと髪を撫でている。
「お姉さま、彩香、泣きそうに気持ちよかったわ・・・。」
いつの間に目を開いたのか、おぼろげな眼差しの彩香が幸枝の顔を見上げていた。
幸枝はそんな彩香に母親の様な優しい笑みで頷いた。
しかしその後の一時間、今度は幸枝が快感の波に揉まれて泣き叫び続けたのである。
コメント一覧
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1. ハーレクイン- 2013/05/16 11:31
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幸枝さんと彩香ちゃん、やりまくってますねえ。
幸枝さんは奈緒子さんをほったらかし、いいんですかねえ。
彩香ちゃんはともかく幸枝さん、仕事はちゃんとしているんですかねえ。
ま、気を揉んでもしょうがない。これらは次の展開への布石。
とりあえず、たっぷりと可愛がり可愛がられて頂きましょう。
時刻は深夜11時、場所は幸枝さんのご自宅、ん? ホテルの一室?
一時間も泣き叫ぶほど、気持ちいいんですかねえ。
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2. Mikiko- 2013/05/16 19:41
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さらに、1時間後。
日付が変わっちゃいますね。
翌日も、朝から仕事なんでしょうか?
9時出勤じゃ、辛すぎるよな。
ていうか、目の下のクマが隠せないでしょ。
業界の人は、出社が遅いのかな?
そうじゃなきゃ、身が持ちませんよね。
幸枝の部屋っていうからには……。
ホテルじゃ無いと思います。
知ってる人に見られることとかを考えたら、2人別々の部屋を取るんでしょうが……。
もったいないですよね。
夜遅く、女性2人で部屋を取っても、都会ならそれほど奇異に思われないのかな?
2人一緒の部屋なら、“幸枝の部屋”ってのはヘンですもんね。
幸枝さん、職住一致の都心マンションにお住まいなんでしょうか。