2013.2.14(木)
優美は身を捩って奈緒子の両手から逃れた。そのままよろけながらリビングの奥へと向かう。
奈緒子は魅入られた様にその背中を追った。
優美に続いて別室に入ると、部屋の奥にあるダブルベッドが奈緒子の目に入った。
そこは夫婦の寝室に違いなかった。
奈緒子は優美を見つめながら後ろ手で寝室のドアを閉めた。
息が詰まりそうな静寂が二人を包んだ。
「ちょ、ちょっと待って・・・。」
優美は奈緒子の両手をすり抜けてそう呟いた。
外に面したテラス窓に歩み寄りカーテンを閉める。
「は・あ・・・。」
振り向いたとたん、優美は奈緒子に抱き寄せられた。
そのまま強く唇を奪われる。
「ふっ・・むっ・・・!」
奈緒子の両手の中で優美の身体がブルブルと戦慄いた。
少し上向いた優美の唇に、奈緒子の唇が深く揉み合されていた。
何故か優美は、気が遠くなるのと同時に瞼が熱くなるのを覚えた。とても一口では説明出来ない感覚である。
そしてまた、ぬめり付いた唇から身体中に快感が響き渡るのを感じていた。
そのまま奈緒子はゆっくりと首を振りながら、優美の唇を揉みほぐす様に愛撫した。
いつの間にか優美の両手は奈緒子の背中に廻されていた。
その身の重さも半ば奈緒子に委ねられている。
奈緒子はもう優美が自分と喜びを交わす為にひとつになっている事を感じた。
そして彼女の身の重みにわくわくとした喜びを覚えていた。
重なり動く唇の間から、すでに優美の唇が割られて奈緒子の滑らかな舌が差し入れられているのが垣間見えた。
優美は若妻らしい恥じらいで身を任せているかと思うと、時には奈緒子の巧みな求めに応じて、誘い出された桃色の舌が奈緒子の口の中で可愛がられている状態さえ見て取れたのである。
奈緒子は優美をゆっくりと夫婦のダブルベッドに押し倒した。
そのベッドに、奈緒子は優美の夫の匂いを嗅いだ。
その匂いを嗅ぎながら、奈緒子は優美と唇を深く重ね合った。
再びこうなった以上、今日は早く優美を自分のものにしたかった。
男の様に自分の欲望を果たして相手を征服したと思う単純さと違って、相手を悦びの絶頂に導き、その悦びを共有して身も心も契りを結ぶことに奈緒子はこの上ない幸せを感じるのだった。
片時も離れるのが辛い様に優美の唇やうなじに口づけしながら、奈緒子は優美のブラウスを脱がせスカートをずり下げた。
優美はただ荒い息を吐きながら、目を閉じて奈緒子に身を任せている。
下着を残して優美の白い肌と、柔らかくふっくらとした身体が露わになった。
奈緒子が背中に手を廻しブラジャーを外しにかかった時、さすがに優美は声にならない羞恥の息を吐いた。
そして両脇を締めて胸の前で手を組み合わせた。
“もう少しよ、優美さん・・・。”
奈緒子は心の中で囁きかけながら、優しくその手をほぐし両腕からブラジャーを抜き去った。
奈緒子は息を呑んだ。
「やっぱり、雪国の人ね・・・。」
「恥ずかしい・・・。」
やっと聞き取れるくらいに優美の返事があった。
「きれいよ、優美さん。ほんとに、きれい・・・。」
奈緒子の声は震えていた。
普段人目に触れないその肌は滑らかで抜けるように白く、薄暗い部屋の中で淡いベージュの下着が色濃く目に映るほどであった。
そして何よりその乳房は上向きにもかかわらず理想的に盛り上がって、膨らみの頂点に桜貝を思わせる乳首が、身体の喜びを訴える様にツンと色を添えていた。
奈緒子は喜びに心を震わせながら再び優美の唇を吸い付け、左の乳房を右手に包み込んだ。
子供を産んだとは思えないくらい、その膨らみは指を押し返すような弾力を伝えてくる。
そして手に吸い付く様な肌触りの中で、快感を訴える乳首が桜色に似合わぬ強張りを手の平に伝えてきた。
甘く唇を吸われながら、優美は鼻息を荒げ小さく身をうねらせた。
奈緒子はやわやわと右の乳房を揉み上げると、桃色が霞む乳輪を指でなぞり、また乳首を親指と人差し指で揉んだりした。
そして時には、まるで子猫がじゃれつく様に弾む乳首を刺激するのである。
優美は恥ずかしさと快感の狭間で眉を寄せながら、時折身の内を走る電流に身体が弾むのをどうする事も出来なかった。
そして絶え間なく唇や耳や首筋に口づけされながら、もう何も考えられないまま快楽の淵に沈みかけている自分を感じた。
奈緒子は優美の首筋から右の脇の下そして脇腹へと唇を滑り降ろし、そのまま横から乳房の膨らみに吸い付きながらずり上がっていった。
目の前には若妻のせめてもの恥じらいを裏切るかの様に、ピンクの乳首が弾けそうに息づいている。
奈緒子はその乳首を唇に吸い含んだ。
「あう・・・。」
とうとう優美は短い声を上げ、ベッドで身を反り上げた。
“あ~、たまらない。かわいい・・・。”
そんな優美の反応に、奈緒子はすぐにでも服を脱ぎ捨てて優美と絡み合いたい欲望にかられた。
白く柔らかな優美の裸体と体中で隈なく愛し合いたい。
しかし奈緒子はその欲求に辛うじて耐えた。
そしてこのまま優美を絶頂に導くため、優美の左の乳房に戯れていた右手をずり下げていった。
“ああ、どうして・・・?”
頭の中が真っ白になりながらも優美は思った。
奈緒子に愛されて自分でも信じられないほど快感を覚えている。
勿論子供もいる主婦だからそれなりの経験はあった。
週に二回程度の夫婦のセックスにしても、気分次第で特別執着もなかったが、別段の不満もなかった。
しかし最近では夫が指で優美を潤わせ、その後の性行為で夫が果てた時、自分もその満足を共有していた気味もあった。
ところが今はどうであろう。
まだその部分に触れられてもいないのに、自分の花びらはもう綻びかけて、口に含んだ水が危うく唇の端から零れるように熱く潤んでいるのだ。
しかも素敵な人とは言え、女性に求められ愛されて・・・。
“あ~・・・、恥ずかしい・・・。”
優美が胸の内でそう呟いた時、自分の右足が奈緒子の両足に挟まれるのを感じた。
両足が開き気味になったとたん、奈緒子の右手の指が下着の中へ滑り込んで来た。
「はっ・・んんっ。」
短く息を吐いた唇を再びねっとりと奈緒子に奪われた。
あっと言う間もなくその指は茂みを掻き分けて、直にしかし優しく優美の女の部分に触れてくる。
疼く様な刺激と共に、訳も無く潤みに沈んだ奈緒子の指に愛液が溢れ付いた。
「あっ・・・いっ、いやっ・・・。」
奈緒子の唇を振り解くと、優美は両足を突っ張り身をのけ反らせた。
“うれしい・・・、もうこんなに・・・。”
奈緒子は優美の反応に堪らない喜びを感じた。
甘く右の乳首を口に吸い含みながら、もう迷うことなく優美の女の部分を愛しんでいく。
優美はもう何かを考える余裕も無く、息を弾ませ身を捩らせている。
奈緒子の右手が徐々に動きを速めていることが、優美の下着が小刻みに盛り上がり動く様子で分かった。
奈緒子が身をずり上げるため乳首を吸い放つと、それは怒った様に唇を弾け出た。
右手の動きを止めることなく優美の首の下から左手を差し入れ、左の乳首まで指先を廻した。
その乳首を転がしながら、再び優美の唇を吸い塞ぐ。
舌を差し入れて吸わせると、もう堪らず優美は奈緒子の背に両手を廻してくるのだった。
奈緒子は唇を離すと優美の耳元に囁いた。
「優美さん、気持ちいい・・・?」
「ああ・・・いや・・・。」
優美は消え入りそうな声で答えた。
「いや? いやじゃあないんでしょ? ね、もうこんなになって。」
「ああ、恥ずかしい。」
「恥ずかしくないわ。とってもきれいよ。ほら、気持ちいいんでしょ・・?」
奈緒子は右手の動きを益々速めながら囁く。
「はあっ、だめっ。ああっ・・・。」
「いいのよ、わかってるの。気持ちいいんでしょ? ね、ほら気持ちいいんでしょ? 堪らないんでしょ? もう堪らないんでしょ?」
そんな事を囁きかけながら、唇を吸っては乳首を撫でまわし、右手を忙しなく優美の下着の中で動かし続けた。
優美はぜんそくで走った後の様に荒い息を吐きながら身体をくねらせている。
眉の間に辛そうな縦皺を刻んだと思うと、首筋から背中にかけて異様に力が入り始める。
「もうだめでしょ? いいのよ、ほら、もうだめなんでしょ?さあっ、ね?」
「あ・・・ああ~~・・・。」
優美は赤子がぐずり泣く様な声を絞ったと同時に、背を反らせ両足を突っ張って身体を激しく痙攣させた。
数呼吸の硬直の後、優美は身を捩る様にしながらゆっくりとベッドへ沈んだ。
目を固く閉じたまま、荒い息を吐き続けている。
奈緒子は優しく優美を包んでその顔を見ていたが、軽く唇を吸い付けて囁いた。
「とてもきれいよ、優美さん・・。でももう一回だけ私の為に・・・、ね、お願い。」
そう言うと奈緒子はベッドの横に立ち、いそいそと来ている物を脱ぎ捨て全裸になった。
ベッドに戻り優美の横に身を添えると、まだ荒い息を吐いている優美に唇を重ねながら、その見事なプロポーションを優美の身体に絡ませていった。
コメント一覧
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1. ハーレクイン- 2013/02/14 09:17
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男の様に自分の欲望を果たして相手を征服したと思う単純さと違って、相手を悦びの絶頂に導き、その悦びを共有して身も心も契りを結ぶ……
やっぱいいよねえ。
こういう、ねっとりとした絡み。
『身体』今回の、あれ?
「やっぱり、雪国の人ね・・・。」
あれ?
優美さんって、雪国の出だっけ?
読み落としたかな。
『身体』今回の難癖。
ぜんそくで走った→「喘息」かと思った。「全速」だよね。
来ている物→これは当然「着ている」だよね。
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2. Mikiko- 2013/02/14 19:39
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これは、暗く長い冬が与えてくれる、大きな恵のひとつですね。
ほとんど陽が射さず、湿度100%近い季節が、1年の3分の1も続くんですから。
『新潟県立歴史博物館(http://www.nbz.or.jp/jp/index.html)』に、「高田(上越市)の雁木通り」を再現した、雪国の暮らしの展示があります(トップ > 常設展示案内 > 雪とくらし 高田の雁木通り)。
高田がどういうところかは、886回(https://mikikosroom.com/archives/2672329.html)のコメントで書きました。
ご興味のある方はどうぞ。
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3. ハーレクイン- 2013/02/14 20:34
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優美さんが雪国の出、という記述は今回いきなり。(1)~(3)にはなかったなあ。
越後の高田。
「この下に高田あり」だったな。
しかし、湿度100%と書くのは簡単だけど、尋常じゃないよね。ま、気温が低いんだから、実質の空気中の水分量はそれほどでもないんだろうけど。一般の民家はともかく、マンションなんかだと結露に悩まされるのでは。
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4. マッチロック- 2013/02/14 20:53
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高田は訳ありで数回行っており、中でも桜祭り(日本三大夜桜)は華やかです。高田城も風情があって好い味を出していました。
高田と言えば上越で一昨年だったか二年前だったか謙信公祭りに見に行きGACKT謙信公をリアルで見ました。観客の女性の方が「ガクト様~!」というキイロい声援には驚かされた記憶があります。
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5. Mikiko- 2013/02/15 07:46
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> ハーレクインさん
雪国育ちの件。
(2)に、下の記述がありますよ。
> 楽しかった。二人は色んなことを話した。
> 生い立ちのこと。今の生活のこと・・・。
生い立ちのことも話したわけですから……。
優美の出身地を奈緒子が知ってても、おかしくないと思いますが?
結露。
子供のころ、石油ストーブの時は、すごかった記憶があります。
水滴が、窓ガラスをダラダラと伝ってました。
でも、エアコンになってからは、さほど結露しなくなりました。
エアコン使ってれば、マンションでもさほど気にならないんじゃないでしょうか?
> マッチロックさん
高田公園には、何回か行ったことがあります。
春の桜、夏の蓮が見事でした。
冬は……。
行く気にならん。
東京の馬込から移築された小林古径(高田生まれの日本画家)邸はお勧めですね。
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6. ハーレクイン- 2013/02/15 09:34
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>> 楽しかった。二人は色んなことを話した。
>> 生い立ちのこと。今の生活のこと・・・。
そうか、これは「雪国」の伏線だったのか。
結露一件。
今の場所に引っ越す前に住んでたところの近くに府営住宅(鉄筋三階建て)があって、知り合いが何人か住んでるんだけど、結露が凄いらしい。絨毯はぐずぐず、壁紙は剥がれる。も、たまらんらしい。暖房はエアコンがメインのようだけど。
ただ、全戸がそうだというわけではなくて、どうも部屋の向き(南向きとか西向きとか)が関係しているみたいなんだよね。
だから、新潟でもマンションによっては結露が起きてるんやないかね。
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7. Mikiko- 2013/02/15 19:53
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石油ストーブやファンフィーターなど、燃焼系の暖房器具は、水蒸気を発生させます。
なので、これらを使ってると、いくら機密性の高い部屋でも結露しますね。
土地柄による結露の場合……。
低地で、昔、沼だったような場所は、湿気がヒドいと聞いたことがあります。
たぶん、お化けも出るでしょうね。
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8. ハーレクイン- 2013/02/15 20:35
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CnHm(石油、天然ガスなどの炭化水素)+O2→CO2+H2O(水)
というやつだな。
>低地で、昔、沼だったような場所
件の府営住宅の場所。沼ではないが田んぼでした。











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